2020/08/23 のログ
ご案内:「商店街」にパンプさんが現れました。
パンプ > (日が変わった直後の時間帯。左右に並ぶ商店街の店を眺めながら通りを移動する魔物がいた。昼間に来るつもりだったのだが、色々と合って夜中になってしまった。とはいえ、人間と出くわす可能性も減るので、それはそれで魔物にとっては都合が良かったりもする。)

………。

(シャッターの閉まった店の前で止まり、ショーウィンドウの中に飾られている商品を眺めてみる。知っているものもあれば、知らないものもあったりで魔物にとっては新鮮だった。)

パンプ > (図鑑で見たことのあるものであっても、実物で見てみると違ったように見えるようで少し位置をずらして観察してみたりする魔物。傍から見れば店の前で南瓜がひとりでに動いているように見えるかもしれない。)

………。

(一頻り観察し終えたところで、魔物の興味は今度は通りを照らす照明灯に移った。通りの脇に生えるようにして立っている照明灯の傍まで移動すると、蔦を絡ませてゆっくりと登り始める。)

パンプ > (まるで亀が坂道を登るような緩やか速度で照明灯を登り、先端部分に到着すると一休みと言わんばかりに上に乗っかる。いつも自分が見ている視界とは偉く違い、見下ろすという行為をしていることに刺激を感じていた。)

………?

(照明灯の上から通りを見下ろしていると視界の端に動くものが見えた。一体何だろうかと興味を惹かれ、そちらへと目を向けてみる。)

パンプ > (視線の先にいたのは一匹の黒猫だった。人間のいない通りをとことこと歩く様子を照明灯の上から観察する。人間は動物を飼育することがあると本で学習したことを思い出していた。その行動に何らかの利益があるのかもしれないと思考しながらも、魔物にはそれがどのような利益なのかまでは分からなかった。)

………。

(そうこうしているうちに黒猫は通り過ぎ、建物の間の路地へと入っていって見えなくなる。次に猫を見かけたら何か行動を起こしてみようかなどと思いながら、しばらくそこであちらこちらを眺めた後、寮へと戻っていくのだった。)

ご案内:「商店街」からパンプさんが去りました。
ご案内:「商店街」に霧島 孝介さんが現れました。
霧島 孝介 > 「はぁ…」

野菜、豚肉、納豆…etc
恐らく近所のスーパーで買ったであろう食材を入れたビニール袋を片手に
ため息交じりでとぼとぼ歩く学生が一人。

彼の名前は霧島孝介。
今年、入学した新入生である。
その輝ける新入生が何故こんなムードを漂わせているかというと

「いや、友達いないまま夏休みめっちゃ過ぎちゃったんだけどー!!?」

髪をわしゃわしゃと掻き見出し、そのように叫ぶ。
周囲の目線が一気に彼へと向かい、はっとしてとことこ早足で歩く。

霧島 孝介 > いやね、こういう学園モノって
ラノベとかなら美少女でツンデレクラスメイトとか
めちゃくちゃ美人で大人の色気のある会長とか
おっちょこちょいだけど、主人公のことが大好きな幼馴染とか
あと…とか、それと…とか…

「居る。…いや、確かにこの学園には居るよ?」

居るには居る。幼馴染以外。
でも問題は俺が主人公じゃないってことだ。

生活していく上で向上していくのは炊事洗濯掃除、家事のスキルだけだ
この手の学園モノって、もっと戦闘とかするんじゃないの?
俺の能力って割と戦闘向きよ?

「まぁ、人を傷つける度胸なんてないけどさぁ…」

ため息交じりに呟く。
独り言ばっかり最近増えている。
そろそろ友達を作らんと、頭がおかしくなりそうだ

霧島 孝介 > 「…決めた」

明日から頑張ろう。
今日はほら、手に晩御飯の食材を持ってるし、もうどこかに行くには遅い時間だ。
なんなら日も沈み掛けてる。夜がこんばんはする時間帯だ。

明日になったらどこかに出かけよう
図書館とか、博物館とか、公園とか
恋愛ゲームでも出かけたらそれだけ出会いがあっただろ

…恋愛ゲームそんなにやったことないけど

「よし、頑張るぞ…!」

っていう決心は何度目だろうか
ふとそういう言葉が頭をよぎってしょんぼりと落ち込む
…でも今回の俺は少し違うぞ

マジで明日から頑張る!

霧島 孝介 > 「というわけで今日は帰ってゲームだなぁ~」

ニコニコと嬉しそうに帰っていく。
とりあえず、今日は飯食って英気を養うしかないな

そうして嬉しそうに歩き出す少年
彼の物語はここからだが、果たしてどうなるだろうか…

ご案内:「商店街」から霧島 孝介さんが去りました。