2020/10/14 のログ
アールマティ >  
「む―――――」

捨てた既に役目を終えたブーツを、少女が拾い此方へと押し付ける。
それを言われたように受け取る。

「申し訳ありません。
 耐久限界を迎えた装備は即座にパージするべきと伝えられていましたが、常世島では『ゴミバコ』に投棄するのが最適でしたか。

 記録しました。当機の記憶域に保存致します。」

ぺこりと頭を下げ、周りを見渡す。

「では、そのゴミバコとは何処にあるのでしょうか。

 ゴミ…ハコ…
 廃棄物の箱型物質を周囲物質からスキャン……該当物、無し。」

フィアドラ > 「そうなんです!この島ではそれがルールらしいです!」

私もこの島に来た頃はお菓子の袋とか捨てて怒られてました。
でも、ゴミ箱がもともとなかったので分からないのも仕方なかったです!

「それは……えーと……どこにあるんでしょう?」

辺りを見渡してみるものの……
自販機の横に置いてあるものしか見つかりません、あれは缶を捨てるやつなのです。

「とりあえずこのビニールぶくろに入れておいて帰ってから捨てましょう!」

鉛筆と消しゴムをポケットに移して入っていたビニールぶくろを渡します。
……ノートはポケットに入らないので手に持ってます。
私の住んでる寮や学校にはゴミ箱はあるので多分この子の家にもあると思います!

アールマティ >  
「む―――――
 しかしそれは貴方の所持物品。
 対価を支払う必要があります。そう教わりました。
 
 いくら必要でしょうか。現在の所持金は30,000¥
 口座支払いであれば6,000,000¥まで支払い可能ですが。」

そう言いながら財布を取り出す。
小さいマジックテープの安そうな財布だ。
お世辞にもお洒落なものではない。

フィアドラ >  「た、対価ですか?そ、そんなの受け取れません!」

別に何かの為にこれを渡したわけじゃないのです。
お金はいっぱいあったら確かにうれしいですけど……。

「えーと……あれです!これは次に誰か困ってる人に会ったら助けてあげて……ってやつです!
 お互い様!お互い様なので!!」

この島に来て親切にしてくれた先生が言ってくれた言葉です。
その言葉を財布を仕舞ってもらうように必死に手をブンブン振りながら伝えます。

アールマティ >  
「オタガイサマ……」

成程、と頷き財布を仕舞う少女。
そういう価値観が存在するとは。これも記録しておく必要性在りと判断。

「では、ビニールブクロ、を受領させて頂きます。
 こちらに廃棄物を入れればよいのですね?」

そう言いながら、ボロボロのブーツを袋の中に入れる。

そうしてから、無表情のままはっとしたようにするだろう。

「―――――はっ
 
 当機は任務の途中でした。残り時間24415秒。
 任務の続行をしなければなりません。」

そう言いながら、裸足のままてててと次の店へと向かう。
隣にある肉屋に入っていくだろう…

フィアドラ > 「はい、その方が捨てやすいし持ちやすいです!」

そう、ビニール袋はとても便利なのです。
色んなお店で貰えるし……色々入れれるし凄いです!

「任務?任務ってなにするんですかー?あっ…いっちゃった……。」

ててててと忙しそうにお肉屋さんに入っていく後姿を見送ります。
……もしかしたらどこに何が売ってるのか分からないのかも…。

アールマティ >  
質問を返されれば、ぴたりととまりそちらの方を向き、返答を開始する。

「当機は現在、『ウチアゲ』の為の必要物資の確保任務に当たっています。
 予算は30,000¥、内、現状消費額は0¥

 既に任務開始から58,000秒……約16時間経過していますが、目標達成率、0%。
 タイムリミット…約8時間弱。
 達成率から考え、任務達成が困難になりつつあると判断しています。


 ―――分かりやすく言えば、非常に困った状況、という事です。」

フィアドラ > 「ウチアゲ……ウチアゲ??」

ウチアゲってなんなのでしょう?
私も分かりません。

「そのウチアゲっていうのには何がいるんですか?」

ウチアゲっていうくらいです何かを上げたりするのでしょうか?

「ウチアゲが何かは分かりませんけどお店の場所は分かりますよ!!」

アールマティ >  
「ウチアゲ、とは……」

そう言いながら思考領域内からネットワークに接続し、単語の意味を検索する。

「‥‥検索完了しました。
 ウチアゲ、とは興行、及び何等かの特別業務を終えた際に慰安を兼ねた宴会を行う事を指します。

 宴会とは、飲食を共にすることによりお互いのコミュニケーションを深める行為です。
 通常2~3人程度で行うものは宴会とはいわず、ある程度まとまった人数で行う場合に宴会と呼称する…とのことです


 つまり、宴会に必要なのは参加者の好みに合わせた飲食物、という結論に至ります。
 しかし…」

そう言って、言葉を一度区切る。
表情は変わらないが、少し悩んでいる様子だ。

「…ウチアゲの参加人数は当機を除き4名いますが、4名全員の嗜好を満たす事が可能な飲食物を見つける事が出来ていません。

 夢莉隊員は唐辛子等、所謂辛味成分を含む飲食物を好んで食す傾向があります。
 四方室長代理は、糖質の高い甘味食品を嗜好品として食します。
 大曾根隊員は味での好みは不明、ただし、作成する飲食物の傾向からカロリーの高いものを好む傾向あり。
 鞘師隊員は……データが不足しており、分かりません。


 …以上の事から、唐辛子等の辛み成分を含み、甘味料を使用しており、カロリーが高く複数人で食する事の出来る品が最適解だと判断しました。
 しかし、それに該当する物品は16時間あらゆる店舗を探しましたが、現状該当するものがない、という状況になります。」

少しだけ下を向く。
表情は変わらないが、少し困っているような顔にも見えるだろう。

フィアドラ > 「なるほど……大体わかったと思います!」

ウチアゲについてわかりました。
ウチアゲとは宴のことらしいです。
じゃあお肉とかお酒とかがあればよいのかもしれません。

「あっ、そうですよね……人間さんは好き嫌いありますもんね…。」

そうなのです。
人間さんには好き嫌いがあって食べれたり食べれなかったり……。
それなら皆が好きなものを合わせたものがあれば!

「……でも、そんな甘くて辛い食べ物なんてあるのでしょうか?
 私はあんまりこの世界の食べ物に詳しくないんですけど……。」


『……とりあえず打ち上げなら肉を買っていけばいいんじゃないの?
 肉は打ち上げの王様とも呼ばれてるんじゃないの?』

お肉屋さんがそんな事を言ってきますが聞き流します。

アールマティ >  
「その通りです。
 個体差が多く、当機もそれに応じる事の難易度の高さを痛感しています。

 実際、当機が確認した48件の店舗には、該当する商品は存在しませんでした。

 肉は…ウチアゲの…王様……」

成程…と納得しかけるも、少女が悩んでいるので踏みとどまり。

「申し訳ありません、当機の任務に部外者である貴方の思考域を煩わせてしまい。
 当機もこの世界へと漂流した所をサルベージされた為、この世界に関しては未だ、情報が不足しています。

 ―――しかし、この常世島は多種多様な存在が生活をする地。
 存在する可能性はあります。

 …当機の検索結果では、ヒット数は0件でしたが。」

フィアドラ > 「いっぱい回ってますね……。」

48件一日でそれだけ歩いていたら靴もボロボロになってしまうのも仕方ないのかもしれません。
それだけ回ってないのならこの商店街にはないのかも……。

「私はいいんです。
 私もこの世界にきたばっかりで……詳しくないから……。」

この世界の事にもっと詳しければ教えてあげられたのかもしれません。
無いならないって教えてあげられたのに……そんな色んな食べ物を合わせたみたいな食べ物。

……もしかして合わせなくても……一つの食べ物じゃなくても良いのでは?

「……良い事、思いついちゃったですけど!!色んな食べ物を別々に買ってみたら良いんじゃないですか!?」

『そうじゃないの?色々、買えばいいんじゃないの?
 肉、辛いタレも甘いタレもあるしカロリーある部位もあるんじゃないの?
 甘いものも必要なら向かいの店でケーキもかえばいいんじゃないの?』

肉屋さんが凄い勢いで宣伝してきます。ちょっとグイグイきすぎです…。…
……でも、それもありなのかもしれません。

アールマティ >  
「――――はっ」

目からうろこというように、大きな目をぱっと開き。
女の子の方を見る。

成程。
その手がありましたか。

「‥‥天才、と呼称するべきかもしれません。
 成程……複数の食品を…購入する…

 当機の思考パターンには完全に存在していない考えでした…」

全く気付かなかった提案に、無表情ながら若干目が輝いている…気がする。

「では、辛味の強い食品、甘味の強い食品、カロリーの高い食品をそれぞれ購入しましょう。

 ――――成程、確かに動物肉の加工品は、カロリーの高い食品に該当しますね。
 では…、‥‥‥」


そう言いかけて、ふと気が付いたように、女の子の方に振り向く。

「お礼と、自身の名を言っておりませんでした。

 当機はアールマティ=アゥル。アゥル、アールマティと呼ばれています。
 貴方のおかげで当機は任務を果たす事が出来そうです、ご協力、感謝致します。

 当機のメモリに記録をする為、是非、学園での登録名をお教え頂きたいと当機は思考していますが、問題が無ければよろしいでしょうか?」

ぺこりと頭を下げ、少女に問いかける。

フィアドラ > 「て、天才…そ、それほどでもないですよ~。」

そこまで褒めらると照れてしまいます。
確かに凄いアイディアだったとは思いますけど…。

そっか天才かあ。ちょっとにやけちゃいます。

「アゥルですね!覚えました!私はフィアドラっていいます。
 よろしくお願いしますね。」

頭を下げ返します。

「それにしても良かったです!打ち上げの食べ物が見つかって!」

アールマティ >  
「はい、フィアドラ様のおかげです。

表情は変わらず、しかしはっきりと言い。

その後、彼女はお店を転々とし、打ち上げに必要な買い出しを無事、終えるだろう。
終えた頃には、山のような荷物になっていたが…

「当機の積載量的に問題はありません」

そう言い。軽々と持って行っただろう…










別れ際……

「当機は常世島の社会構造学習の為、平時は常世島内を探索しています。
 もしも当機を発見し、その際に何かトラブル等がありましたら、当機に相談なさってください。
 迅速、且つ速やかにそのトラブル解決の為に行動を行う事を約束します。

 では、失礼いたします」

そう言って、彼女は再度ぺこりと頭を下げ、貴方と別れるだろう……

ご案内:「商店街」からアールマティさんが去りました。
フィアドラ > 色んなお店をついて回ったりしました。
何を買うか決めてからのアゥルの買い物っぷりは凄くて買い物マスターって感じでした!

「お互い様って事ですね!」

難しい言葉でしたけど今度困ってたら助けるって事だと思います。

「はい!バイバイ!!」

そう言って手を振ってその背中を見送って……。
私も買い物は終わったので後は寮に帰るだけ!

ご案内:「商店街」からフィアドラさんが去りました。
ご案内:「商店街」に樋浦 來未さんが現れました。
樋浦 來未 > 放課後の時間帯、人の行き交う商店街を買い物袋を片手に歩く。
ぶつかりそうになれば器用に避け、もう買い物は終えているので後は寄り道を行いながら帰るだけ。
特に買う訳でもなく店の商品を眺めては歩いていき。

「週末までまだ長いよ…」

まだ3日目なのだがもう疲れたという雰囲気をにじませていて。
不安から浮かべている笑みは変らないままに肩を落として歩くという奇妙な姿を見せていて。

樋浦 來未 > そうしてふらふらと店を眺めながら岐路にとついて…。
ご案内:「商店街」から樋浦 來未さんが去りました。