2020/12/02 のログ
ご案内:「商店街」に照月奏詩さんが現れました。
照月奏詩 >  
「冬服ねぇ」

 古着屋の前で中を覗いている。目的は冬服である。
 最近いきなり冷え込み始め、流石にそろそろ本格的なコートが欲しい今日この頃。
 しかし一言コートといっても色々と酒類があるわけで。自身の場合猶更条件が厳しい。
 というのも特別な戦闘服があるわけではなくこれに仮面をつけるスタイルで戦っている為、服に求められるのは隠密性と機動性。そしてフードは必須という事。

「これは……ブカブカしすぎ。これは……これコートって薄さじゃないだろ」

 そうなってくると中々に見つからない。金をかければ見つかるのだろうが……そういうわけにもいかない。
 別に組織としてお金をもらっているわけでもないこの身。ものすごく貧乏なのだ。
 しかも医療費などで大半がぶっ飛ぶ、本当に困りものである。

照月奏詩 >  
「……本格的にバイト入れないと金がヤバいよなぁ。他の奴らどうやって金稼いでんの……?」

 いつ出撃が来るかわからない身。しっかりアルバイトを入れるわけにはいかない。
 だから短期で1回2回のバイトを入れるしかない。1番は夜間の工事や警備員だが……そんなところに入れるような経歴があればそもそも2級学生などしていないわけで。
 では違法な仕事をするか。それは無理である、というかやったが最後自分が狩られる側に回りそうである。
 あれこれ考えながら探していると見つかるひとつのコート。色も材質もよさそうだ。

「お、このコート安いし材質も……ってちっさ!! こんなの着れるか」

 だがサイズがダメ。はぁと溜息を吐き出すとコートを戻す。
 安い物には相応の理由がある。全然見つからない。
 いっそ服の下に能力を発動して冷気拒絶と言った方が早い気までしてくる始末である。

照月奏詩 >  
「んー、まぁこれでいいかな……うん、まぁ大丈夫だよな」

 選んだのは無難な黒いコート。隠密性もある程度あり、その上薄めで動きやすい。
 でも素材のおかげで結構温かいと来た。
 値段の理由は少し破れていること。
 まぁでもそれはそれで少しオシャレなのかもしれない。

「じゃあこれで。すいませーん」

 と中に入っていったのである。

ご案内:「商店街」から照月奏詩さんが去りました。