2021/10/31 のログ
玖美・E・A > 「えへ、よく言われますー」

長い、カッコいい、大仰、すごそう。フルネームで名乗るとよく言われるワードで、すっかり慣れていた。苗字が長いので学校の先生ももっぱら『玖美さん』と呼んできたり。

「うーん、くまさんも苦労してるんですねぇ……うちならお部屋貸してあげられますから。ええと、今は衣装の倉庫になっちゃってるけどー……」

さすがに廊下の隅と聞いて見過ごせるほど非情ではない。既に部屋を貸すのが既定路線かのようにテディベアを抱き上げようとする。相手のフルネームを聞いても、テディベアへの認識はテディベアのままだった。

深見 透悟 > 「きっと立派な家柄なんだろうね、名前からすごいオーラが出てる気がする。
 ……やっぱりよく言われるんだね。」

そりゃ言われるよな、と納得のテディベア。
一度聞いたら中々忘れられないインパクトがあった。

「この体汚れるのが困るから、廊下で寝るのは止めようと思ってるんだけどね!
 あ、えっ、部屋貸し出せるってどんなとこ住んでるの。衣装部屋って。」

名前と合わせてすげえ金持ちオーラが見えそうだが、玖美本人のゆるふわなオーラとぶつかり合って認識がバグりそうになる透悟。
そうこうしている内に容易く抱き上げられてしまう。
ほのかにタバコの香りが残る、ふわふわなテディベアだ。幽霊が入っているだけで。

玖美・E・A > 「『好きに呼んでください』ってところまでテンプレ、みたいなー。えへへ」

ひょいっと軽々抱き上げたテディベア……もとい、トーゴさんににっこり微笑みかける。幸いにして、もうそろそろ上がりの時間だ。とはいえ給料が出るわけでもないボランティアなのだけど。

「学生街のマンションで、お部屋を借りてるんです。広い部屋だからちょっと持て余してて……あ、そうだ、着替えないといけないから、ちょっとだけ、待っててくださいねー」

そう言いながら、お菓子屋さんの奥のスペース……間に合わせの仕切りで区切った即席更衣室まで、テディベアを抱えたままずんずん歩いていく。
小動物に着替えを見られて恥ずかしがる女の子はあまりいないだろう、ぬいぐるみならなおさらだった。

ご案内:「商店街」から玖美・E・Aさんが去りました。
深見 透悟 > 「なるほどなあ。
 アドラスヘルムさん、とかそういう風に呼ばれたりもする?」

大抵短くて呼びやすいファーストネームか、彼女が勧めたティニ、という愛称になるのだろう。
それでも礼儀にこだわる人間なら、ファミリネームで呼ぶかもしれない、とそんな事を思いつつ。

「へ、へえ。学生街のマンション……やっぱお金持ちなんだ…
 あ、はーい待ちます待ちます……って連れ帰るの確定?ていうか着替えって俺も同伴!?」

さすがに抵抗しようかと思ったが、そうすると抱えているクッキーを取り落としてしまうかもしれない。
結局抱えられたまま即席の更衣室に連れていかれ、着替えの間はひたすら目を瞑って耐えていたテディベアなのだった。

ご案内:「商店街」から深見 透悟さんが去りました。
ご案内:「商店街」に深見 透悟さんが現れました。
ご案内:「商店街」から深見 透悟さんが去りました。
ご案内:「商店街」に『調香師』さんが現れました。
『調香師』 > 世間的には時事ネタ真っ最中、夜間はハロウィン!
と、いう所で通りかかった一般少女

「あの...私は何をすればいいのかな?」

仮装もかくや、上下ふわふわの真っ白い衣装。黒色のタイツと瞳のブルーが辛うじて色彩を纏う
そして、あからさまに何か詰め込んでいそうなバスケット
これは普段からお買い物に使っている品なのだが、子供達には『トリート』の準備に見えていたらしい

囲まれていた。自分よりちょっと小さいかな?程度の背丈の少年少女、古今東西ありとあらゆる怪物の意匠な子供たちに
とりおあとりー、その意味を理解しない相手にひたすら期待の目線を向けられて
ここで抜け出すのも『人の為』とは言い難く、動けない
単純に物量差を考えても、非力な彼女にここを切り抜ける力はないけれどもね!

ご案内:「商店街」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
「………何をしているんだ?」

そんな子供と少女の群れ…というか塊の傍を通りかかったのは、風紀委員の制服を纏った少年。
今日はハロウィン。仮想した者達がイベントを各々楽しんでいる中、此方は元気に仕事の真っ最中。
今も、見回りの人手がどうしても足りないから!と頭を下げられ、書類仕事を中断して街に出てみれば。
其処に居たのは、以前世話になったアロマサロンの少女。
ハロウィンらしい光景ではあるが、何だか固まっていたので取り敢えず声をかけた次第。

「客引きか?子供相手にするにはあの街は風紀委員として許容出来ないから、止めて欲しいんだが…」

と、呆れた様な視線を向ける少年の手には紙袋。
勿論、お菓子の山。お菓子というより、洋菓子だのチョコレートなど少し高めの御茶菓子セット。
勿論、配る為……ではない。大の甘党の自分用である。
トリック?風紀委員会本庁で、少年相手にそんな冗談を飛ばす相手は中々いないのだ。

『調香師』 > 子供に集られ動きも取れず、雰囲気も段々『トリート?トリート???』と染まってきた頃に
聞きなれた声と、誕生に立ち会った香りを微かに嗅ぎ取って、そちらに首を傾ける

「お買い物、だったんだよ?」

今はそこらのランドマークより目立っている
彼女の今日の香りはなんだかお菓子を思わせる芳し物を選んでいたのが運の尽き

『助けて欲しい』と言うよりは、『もう助からないね』との目線を向けたまま

「聞いても良いかな。こういう時ってどうするの?」

学習要素を求めてきました

神代理央 >  
「……ふむ?」

お買い物"だった"
そんな言葉と、子供達の盛り上がり方に一瞬首を傾げた後。
何となく経緯に理解を得て、ちょっとだけ苦笑い。

「そうだな。お菓子を持っていれば素直に配れば良いのだろうが…」

彼女が今、そこまでお菓子の手持ちがあるか分からない。
個人的には、子供達にもみくちゃにされる少女を見てみたい様な気もするのだが。
まあ、流石にそれは人としてどうかとも思うので――

「お菓子があれば配る。無ければ、それをきちんと説明する。
今日は、子供達がお菓子を強請り、持ってない相手に悪戯をする…という体のイベントだからな。
よもや、ハロウィンを知らない訳ではあるまい?」

小さく肩を竦めれば、そのまま少女へ――というよりも、少女を囲む子供達へと近づいて。

「だが、お菓子を持っていない…というのでは子供達の期待に背く事にもなる。
持ち合わせが無いのならこれを使え。ちゃんと笑顔で優しく配ってやること」

と、自分が持っていた紙袋を子供達の頭越しに少女に差し出すだろう。
…少年も背が高い訳では無いので、ちょっとだけ背伸びしたのは内緒だ。

『調香師』 > 「ハロウィン。お買い物中にもよく見たけどね
 商店街にも上りは見たけどね
 その意味は理解してない所だったんだ

 お菓子が大事なイベント。この街の香りの謎が解けたかな
 お菓子作りのバニラの香り。熱されたオーブンの香り
 それに加えて、熱された南瓜の甘い香りがあちこちから...おとと」

普段の調子で香りの解説をしている間に、また一人彼女の突撃してくる仮装子供
この現状を脱さなければ真っ当に会話も出来ない。そのキーパーツは彼が差し出した紙袋の中に

『受け取っていいのか?』
そのような葛藤は、周囲に存在する子供の数に押し流される

『まずは、この子たちの為になる振る舞いをしよう』
その方法は彼がきちんと教えてくれた


「えっと、お菓子だよ。貰ったよ
 だからこれを、みんなにもおすそ分けするね?」

当然『トリート』なんて気の利いた言葉は出ないけれども
紙袋の中からちょっとお高めなお菓子を配り始めました

普段通りの笑みになってしまうけれど、箱の中の小粒で高級感のあるチョコレート達に子供の目は釘付け
現金に見えるかもしれませんが、コレが本日のお目当てなので

神代理央 >  
「そういうことだ。今日は、何処もかしこも甘い香りに包まれる。
菓子だのパイだの、甘ったるいものだらけ。
南瓜は、由来となった物語のランタン。魔除けの象徴。
だから、厳密には仮装をする祭りでは無いのだが……
……と、説明を聞く余裕は無さそうだな」

子供達に突撃されながら。それでも『ハロウィン』をこなそうと懸命な少女。

「…まあ、口だしするのは野暮、というものか」

後は、少女と子供達の時間。
お菓子を配り始めた少女と、子供達の輪から一歩身を引いて。
その場が落ち着くまで、暫くほのぼのとした光景を眺めていようか。

『調香師』 > さぁさぁそこで『好きな物を取っていいよ』と言った物だから
大童共の群雄割拠と言わんばかりに、ほのぼの(?)という光景が繰り広げられます

もみくちゃ度が3割増しとなる『調香師』
『アレ欲しい!』『それずるい!』、わやわやわや
口々にお礼を言って立ち去る子供たち。最後に遺されたのは格好乱れた少女と手に持った空箱

変わらない笑顔は、心なしがいつもよりも満たされているような


「お待たせしたのかな?」

貴方に顔を向ける。両の小さな手で髪を整えながら

「あなたもお菓子、欲しい人かな?」

神代理央 >  
「…私が、お菓子を欲しがるような態度に見えるかね?」

ひとしきりもみくちゃにされた少女。
その様をくすくすと笑いながら眺めていたが、
騒乱の後に髪を整えながら此方に声をかけた少女には、笑みを浮かべた儘小さく肩を竦めるに留めるだろう。

「まあ、先ずはお疲れ様…と言ったところかな。
あの数に囲まれては君も大変だっただろうし」

引いていた場所から、こつりこつりと足を進める。
少女まであと1m、くらいの距離で足を止めれば、労を労う言葉を一つ。

「それと。私はお菓子よりも"煙草"を好む口でね。
先日の『Nymph』は良い出来だった。気に行ったよ。
とはいえ、もう無くなってしまってな。また貰えると嬉しいんだが」

甘い香りも、優しい香りも決して嫌いではないけれど。
あの煙草の香りが、今の自分には必要なものだったから。

『調香師』 > 「こんなタイミングでお菓子を持ってたから?
 それに、今日の匂いで分かるよ。これはちゃんと、買いに行ったものでしょ?」

こうして対面して気付いた事実ではなあるけれど
距離があっても、その程度の事は読み取れますと自信アリ

しかしながら、続いた催促の言葉に対しては困ったように眉が傾く

「...早いね。そんなに早く吸いきるとは思わなかった
 結構大事な場面まで吸わないでって言ってたんだけど

 求められたら作るけど。習慣化して欲しくもない、フクザツ」

彼はその本数だけ、鉄火場に歩みを進めているという証明なのだから
くんと香りを嗅ぐと確かに『Nymph』はその奥に感じ取る

けれど、その隣にある香りはまた別の覚えがある。これは...?
首を傾げた。彼とは繋げていなかったが。贈り物としていたような、あの芳香に近い