2021/12/06 のログ
ご案内:「商店街」に雪城 氷架さんが現れました。
雪城 氷架 >  
冬を迎えようとしている商店街の通り
吹き込む風は寒さを煽り、道行く人は寒そうに身を縮めこむ

「(こういう時、便利だよな)」

自身の異能の力のおかげで寒空を物ともしない少女、氷架
特に楽をしている…というわけではなく、こうやって日常的に異能の力を使うことでコントロールの制度を高めている

さて、それはさておき
もう少し冬物なんかを買い込もうと商店街にやってきた、のだが──

雪城 氷架 >  
「……」

歩いていて、見つけたのは焼き芋の屋台だった
色気より食い気を地で行く少女、氷架は誘われるように、屋台へと足を向けて

「おっちゃん、3つ」

『あいよ、お嬢ちゃん一人で3つも食べるのかい?』

──正直その10倍は余裕だったが、まぁおやつだし

「こんな美少女が買いに来たんだから、おまけしてくれてもいいけど?」

…なんて愛想を漕いてみればアイターみたいな顔をして1つおまけしてくれた

結構大きなお芋である
紙袋にいれてもらい、抱えて通りにあるベンチに座る

雪城 氷架 >  
はむはむと商店街のベンチで焼き芋を頬張る少女
ミスマッチのようでなかなか馴染む光景である
途中冬風が吹こうがなんのその

「括流も食べるか?」

指先でお芋を小さい欠片にとって、制服のポケットに向けて問いかける

──括流というのは氷架のペットの蛇であり、子供の頃からともに育った姉であり、常世学園の教員である
かなりカオスな感じだが、その通りなので仕方がない

「?」

普段は異能で気温や湿潤の環境が整えっている氷架の側…
主に制服のポケットの中にいるのだが

「何だ、どっか行ってるのか?」

いないじゃん、とお芋の欠片を小さな口へと放り込む

雪城 氷架 >  
「さて」

さっさと焼き芋を平らげ、ベンチから立ち上がる
このあとあれを買って、これを買って、と立ち寄る店も決まっている

一歩踏み出すと冬風がびゅうと吹き付ける
元々異能で寒くはないが、焼き芋を食べて少しぽかぽかしていた

今日は括流もいないし
少し、自分の周りに張ってる異能の力を弱めようか──

そう、思って──意識を集中した

雪城 氷架 >  
───瞬間

「……えっ」

少女、雪城氷架の足元が真っ白に凍りつく
…どころ、ではなく

商店街の路面、そして店舗の壁へ
まるで極寒の吹雪が吹き付けたように…少女を中心に、次々に凍ってゆく

「っ、な…なんだ、これ。とまれ、止まれって!」

慌てて異能の力を制御しようと集中しようとするも、焦りと混乱が先に来てうまく行かない
その間にも凍りつく範囲は広がってゆき…通りにいる生徒達も騒ぎ出す

雪城 氷架 >  
ヤバい、直感的にそう悟る

「離れろ!!」

大声でそう叫ぶ
今の自分が、異能を制御できていないことだけは理解った
理由はまったく、検討もつかないけれど、絶対に人を巻き込むわけにはいかない

「収まれ…くそっ……」

自分の異能は精神制御するものだと教えられた
集中し、望めば任意的に発現させることができる

ただ、こんなことになったのは初めてで、対処法がわからない
とりあえず落ち着けと自分に言い聞かせ、平静を取り戻そうとする
──既に辺り一帯は白く薄氷に覆われはじめていた

ご案内:「商店街」に園刃華霧さんが現れました。
園刃華霧 >  
今日ものんびり、警邏と言う名の散歩デー……と、思えば何やら騒ぎの声。
マジか、勘弁してくれ。最近じゃ、通り魔だかなんだか物騒なやつも居るって話だし……

……ん、なんだか寒いな?


「ったク、なンなのサー……」

まあ仕方ないから様子を見に行く。
ヤバそうだったらさっさと逃げるけど。

「……って。なンだァ……?」

見えたのは、一人の少女。
それでもって、周りはなんか異常に冷えてついでになんか凍ってるところもある。

まあ、どう見ても真ん中のあの少女が原因っぽい、か?
ん、んんー……………


「おーイ、どーシた?」

しょうがない。開き直って、いつもの調子で声をかけてみる。
ちなみに、周りの生徒達はドン引いて遠巻きになっている。
クソぉ

雪城 氷架 >  
投げかけられる、どこか呑気にも聞こえる声
割と大声で叫んだつもりだったけど、逃げてない生徒はちらほらいて…

声をかけられたほうに振り向き、もう一度

「危ないから、近づくな!」

凍りつく世界の中心にいる少女は必死にそう叫ぶ

「くそ…なんで収まらないんだよぉ…」

どれだけ収まれと念じても自分の周囲の気温は下がる一方だった
この状況で平静を保つのはまだ子供である氷架には難しく、焦れば焦るほど、力は制御を離れてゆく──

園刃華霧 >  
「アー……はイはい、ナるほドね?
 だソ―だ、諸君。ほレ、どイたドいた!
 少し離レな!
 天下の風紀委員サマのゴ命令だゾー」

しっしっと、雑に手を振って逃げない生徒に離れるよう促す。
不良ではあるが、一応肩書は肩書。
驚いて指示に従い始める者はそれなりにいた。

「ンで、と……」

それでやることはやったとも言えるが、此処でハイおしまいですっていうのもちょっとな。
少女の様子を見るに、だいぶテンパってる感がある。


「ンー……トりアえず、人払イはシたかラな。
 ちット落ち着ケ。ほレ、深呼吸、深呼吸。」

一応、自分も少しだけ離れて声をかける。
まあとはいえ、声が届かなきゃ意味がないのでほどほどの距離だけど。

「マだ、慌てルこターなイ。まだヘーキだかンな?」

なにが平気なんだ、という感じはあるが。
まあいつもながらの雑な説得。
うまくいけば良し、ダメならまあ、そのときはその時だ。