2021/12/06 のログ
ご案内:「商店街」に雪城 氷架さんが現れました。
■雪城 氷架 >
冬を迎えようとしている商店街の通り
吹き込む風は寒さを煽り、道行く人は寒そうに身を縮めこむ
「(こういう時、便利だよな)」
自身の異能の力のおかげで寒空を物ともしない少女、氷架
特に楽をしている…というわけではなく、こうやって日常的に異能の力を使うことでコントロールの制度を高めている
さて、それはさておき
もう少し冬物なんかを買い込もうと商店街にやってきた、のだが──
■雪城 氷架 >
「……」
歩いていて、見つけたのは焼き芋の屋台だった
色気より食い気を地で行く少女、氷架は誘われるように、屋台へと足を向けて
「おっちゃん、3つ」
『あいよ、お嬢ちゃん一人で3つも食べるのかい?』
──正直その10倍は余裕だったが、まぁおやつだし
「こんな美少女が買いに来たんだから、おまけしてくれてもいいけど?」
…なんて愛想を漕いてみればアイターみたいな顔をして1つおまけしてくれた
結構大きなお芋である
紙袋にいれてもらい、抱えて通りにあるベンチに座る
■雪城 氷架 >
はむはむと商店街のベンチで焼き芋を頬張る少女
ミスマッチのようでなかなか馴染む光景である
途中冬風が吹こうがなんのその
「括流も食べるか?」
指先でお芋を小さい欠片にとって、制服のポケットに向けて問いかける
──括流というのは氷架のペットの蛇であり、子供の頃からともに育った姉であり、常世学園の教員である
かなりカオスな感じだが、その通りなので仕方がない
「?」
普段は異能で気温や湿潤の環境が整えっている氷架の側…
主に制服のポケットの中にいるのだが
「何だ、どっか行ってるのか?」
いないじゃん、とお芋の欠片を小さな口へと放り込む
■雪城 氷架 >
「さて」
さっさと焼き芋を平らげ、ベンチから立ち上がる
このあとあれを買って、これを買って、と立ち寄る店も決まっている
一歩踏み出すと冬風がびゅうと吹き付ける
元々異能で寒くはないが、焼き芋を食べて少しぽかぽかしていた
今日は括流もいないし
少し、自分の周りに張ってる異能の力を弱めようか──
そう、思って──意識を集中した
■雪城 氷架 >
───瞬間
「……えっ」
少女、雪城氷架の足元が真っ白に凍りつく
…どころ、ではなく
商店街の路面、そして店舗の壁へ
まるで極寒の吹雪が吹き付けたように…少女を中心に、次々に凍ってゆく
「っ、な…なんだ、これ。とまれ、止まれって!」
慌てて異能の力を制御しようと集中しようとするも、焦りと混乱が先に来てうまく行かない
その間にも凍りつく範囲は広がってゆき…通りにいる生徒達も騒ぎ出す
■雪城 氷架 >
ヤバい、直感的にそう悟る
「離れろ!!」
大声でそう叫ぶ
今の自分が、異能を制御できていないことだけは理解った
理由はまったく、検討もつかないけれど、絶対に人を巻き込むわけにはいかない
「収まれ…くそっ……」
自分の異能は精神制御するものだと教えられた
集中し、望めば任意的に発現させることができる
ただ、こんなことになったのは初めてで、対処法がわからない
とりあえず落ち着けと自分に言い聞かせ、平静を取り戻そうとする
──既に辺り一帯は白く薄氷に覆われはじめていた
ご案内:「商店街」に園刃華霧さんが現れました。
■園刃華霧 >
今日ものんびり、警邏と言う名の散歩デー……と、思えば何やら騒ぎの声。
マジか、勘弁してくれ。最近じゃ、通り魔だかなんだか物騒なやつも居るって話だし……
……ん、なんだか寒いな?
「ったク、なンなのサー……」
まあ仕方ないから様子を見に行く。
ヤバそうだったらさっさと逃げるけど。
「……って。なンだァ……?」
見えたのは、一人の少女。
それでもって、周りはなんか異常に冷えてついでになんか凍ってるところもある。
まあ、どう見ても真ん中のあの少女が原因っぽい、か?
ん、んんー……………
「おーイ、どーシた?」
しょうがない。開き直って、いつもの調子で声をかけてみる。
ちなみに、周りの生徒達はドン引いて遠巻きになっている。
クソぉ
■雪城 氷架 >
投げかけられる、どこか呑気にも聞こえる声
割と大声で叫んだつもりだったけど、逃げてない生徒はちらほらいて…
声をかけられたほうに振り向き、もう一度
「危ないから、近づくな!」
凍りつく世界の中心にいる少女は必死にそう叫ぶ
「くそ…なんで収まらないんだよぉ…」
どれだけ収まれと念じても自分の周囲の気温は下がる一方だった
この状況で平静を保つのはまだ子供である氷架には難しく、焦れば焦るほど、力は制御を離れてゆく──
■園刃華霧 >
「アー……はイはい、ナるほドね?
だソ―だ、諸君。ほレ、どイたドいた!
少し離レな!
天下の風紀委員サマのゴ命令だゾー」
しっしっと、雑に手を振って逃げない生徒に離れるよう促す。
不良ではあるが、一応肩書は肩書。
驚いて指示に従い始める者はそれなりにいた。
「ンで、と……」
それでやることはやったとも言えるが、此処でハイおしまいですっていうのもちょっとな。
少女の様子を見るに、だいぶテンパってる感がある。
「ンー……トりアえず、人払イはシたかラな。
ちット落ち着ケ。ほレ、深呼吸、深呼吸。」
一応、自分も少しだけ離れて声をかける。
まあとはいえ、声が届かなきゃ意味がないのでほどほどの距離だけど。
「マだ、慌てルこターなイ。まだヘーキだかンな?」
なにが平気なんだ、という感じはあるが。
まあいつもながらの雑な説得。
うまくいけば良し、ダメならまあ、そのときはその時だ。