2020/07/30 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
■刀々斬 鈴音 > 「フレイヤ様どれ買うのか決まったの?」
他の売り場をうろうろとしていた刀々斬鈴音がやってくる。
何を隠そうこんな場所には縁がないのでできょろきょろとまったく落ち着かない様子。
「水着?水着買うの?海行くの?」
マネキンに着せられた水着を無意味にずらしたり、脱がしたりしながらそんな風に聞く。
■フレイヤ >
「だめよ、売り物に悪戯しちゃ」
マネキンの水着を弄り倒している彼女をめっと叱る。
金さえ出せば、客ならば何をしてもいい、などと言うのは格が落ちるのだ。
欲しいモノだけ手に取るのが一流の客だ。
一流の客ってなんだ。
「今のところ予定はないけれど、持っていても損はないでしょう」
しかし未だにピンとくるものがない。
店員に言えばオーダーメイドも受けているらしいが、わざわざ百貨店に来てオーダーメイドと言うのもなんだか。
逆のような気もするが、むしろこちらの方が新鮮なのでそれでいいのだ。
「あぁ、そう言えば――はいこれ。なくしちゃだめよ?」
そう言って渡すのは、綺麗にラッピングされた小さめの箱。
中には銀細工のブレスレット――茨の模様の入っている――が収められているだろう。
以前言っていた「ペットの証」である。
■刀々斬 鈴音 > 「…戻す。」
叱られれば一瞬びくっとして綺麗に元の状態に戻す。
叱られるのは痛い。
「…確かに家があれば物いくらもってても困らないもんね。」
あれだけ広い家なら水着の100着や200着置く場所には困らないだろう。
買いたい放題だ。
「これ何?」
そう尋ねると同時にビリビリとラッピングを破き箱を開けると出てきたのは銀のブレスレット。
それを左手の手首につければ見せつけるようにして…
「どう?似合う?」
得意げな顔でそう尋ねる。
■フレイヤ >
「偉いわ」
にっこりと笑って撫でる。
言うことを聞くペットは好きだ。
「実家の方が広いわよ。むしろ今の家は狭いくらい。あぁ、スズネが良ければ一部屋使っていいわ」
高級マンションの最上階をまるまるワンフロア確保しておいてこれである。
確かにワンフロアと考えれば広いのだが、いちいち部屋が狭いのが気に要らない。
それはそれとして彼女が望むなら、そのうちの一室を彼女へ与えておこう。
「前に言ったでしょ、私のペットの証、よ。これ付けてる子は襲っちゃだめだからね」
むしろ彼女から言い出したのに。
仕方ない子だな、とクスリと笑い、彼女がそれを付けたのを見れば。
「ええ、とっても。銀だからちゃんとお手入れするのよ? わからなかったら私に言いなさい」
メイドに手入れさせるから。
■刀々斬 鈴音 > 「ホント!?じゃあ鈴音外が見える部屋がいい!」
遠慮という言葉は存在していない。
煙と鈴音は高いところが好き。
「大丈夫!覚えてる!襲わない!!」
これからは人の手首に気を付けて襲わないとなあ…なんて考える。
あと、悪人以外襲っちゃダメなのか…まあ…聞けば悪人かどうかはわかるから…。
「分かった!ちーちゃんお手入れ分かる?」
『重曹だ…重曹はすべてを解決する。』
「がんばる!!」
たぶんメイドに任せた方がよいかもしれない。
■フレイヤ >
「どこも窓は付いてるわよ。帰ったら決めましょうね」
にこりと笑って彼女を見上げる。
うんうん、素直でかわいい。
「よろしい。――ジュウ、ソウ……? まぁメイドに聞いておきましょう」
彼女が同じマンションに住むのならきっとメイドとも仲良くやれるだろう。
メイドには彼女のブレスレットの世話も頼んでおくとして。
「ところでスズネは海とか行かないの?」
新たなマネキンの前で立ち止まって、それを眺めながら。
首紐部分がクロスしていて、胸から脇腹を通って背中に回るタイプのセクシーな水着。
ん、良いかもしれない。
■刀々斬 鈴音 > 「やったあ!」
帰ったらどの部屋を自分のものにしようか考える。
どこにも窓があるなら…うーん。帰ってから考えよう!
「海はあんまり。こっち来てからはずっと落第街の方にいたし…」
鈴音の行動範囲はこの島に来てからずっと落第街、行ったとしても歓楽街。
表の世界とは住み分けをして生きてきていた。
「人斬ってるだけで一日おわってたし…。」
別に斬らないと死ぬというわけではないけど…。
毎日のようにざしゅざしゅして過ごしていた…。
■フレイヤ >
「あら、そうなの」
やはりと言うかなんと言うか。
殆ど表には来ていなかったらしい。
「じゃあ今度私と一緒に行きましょうか」
自分のペットとなったからには、最低限人間らしい文化や生活をしてもらわないと困る。
知らないと言うのなら、それを教えるのも飼い主の役目だ。
綺麗に笑う。
■刀々斬 鈴音 > 「海!行きたい!じゃあ、鈴音も水着買わないと…。」
必要となれば買わねばならない。
もちろん鈴音は水着などというものを全く持っていない。
そもそも、今着ている制服以外に衣服を持ち合わせていない。
破れたり汚れたりしたら新しいものを買うというスタイルでやってきたのだ。
「どの水着が一番かわいくて、強そうだろう…。」
真剣な顔で水着を見る。
この赤いやつとか強そう。少し小さいけど。
■フレイヤ >
「じゃあ水着、買わなきゃね」
別に買う水着が一人分増えたところで痛む懐でもない。
自身は店員に声を掛け、さっき目についた水着を欲しいと伝える。
現物を買うつもりはないので、後程採寸をと伝え、今度は彼女の水着を選ぼう。
「強い、って言うのはよくわからないけど。セクシーなのとか可愛いのとか、色々あるわ」
フリルが付いて可愛らしいタンキニとか、露出度の高いある意味戦闘力が高めのビキニとか。
実用的な競泳水着だったり、はたまた冷えにくいボディースーツみたいなやつもある。
■刀々斬 鈴音 > 「これも水着、こっちも水着。」
服を選ぶのはとても大変。
あまりにも選択肢が多い。
『露出が多くないほうがよい。鈴音のその身体はどうしても目を引く。』
「…!!ちーちゃんのえっち!!」
『違う。自分の傷跡の数を思い出せ。』
刀が言うのも無理はない。
鈴音の身体は傷だらけ、今までの戦いでついた傷でいっぱいだ。
「そうだね。じゃあ、こういうのかな…。」
手に取ったのはワンピースタイプの水着。
下はスカートのようになっていてフリルもたくさんついてる。
強そうという言葉からは程遠いイメージの水着。
■フレイヤ >
「?」
露出が多くない方が良い、と言うチーチャンの言葉。
首を傾げるも、
「あぁ、傷跡があるのね」
なるほど、と言った顔。
確かに女の子にとって身体の傷はあまり晒したくないものかもしれない。
「私の力で治してあげられなくもない、かもしれないけれど」
肉体的なダメージを痛みに変換する異能。
傷跡に試したことはないが、理屈的にはダメージなので治せるかもしれない。
痛みが嫌だと言うなら痛みを全て肩代わりしてもいいし。
ペットが望むことならば、してあげたい。
■刀々斬 鈴音 > 「それは大丈夫だよ。鈴音特に傷で困った事ないもん。」
『今、困っているのではないか?』
今までの生活の中で困った事は無くてもこれから人間的な生活をするにつれて困ることはあるかもしれない。
「……えっと、鈴音は。鈴音はこのままでもいいんだけど…。
フレイヤ様は傷いっぱいある鈴音と海行くの嫌じゃない?」
普通ならつくことがないだろう傷、刀の傷に火傷の後、銃創なんかもついている。
横にいるフレイヤも良くない目で見られてしまうかもしれない。
■フレイヤ >
「私は気にしないわ」
あっさりと。
「貴女がその傷を誇りに思っているのなら、私は傷だらけの貴女が隣に立つことはむしろ誇りに思うわよ」
それが今の彼女を作り上げた痕だと言うのならば、何を恥じることがあるのか。
自分が誇りに思うことこそすれ、恥じる必要など一切ない。
「けれど、貴女が傷だらけの姿で私の隣に立つ事を恥だと思うのならば、私がそれを取り除いてあげる」
ペットが自分の見た目を恥じて好きなことが出来ないと言うのならば、それを解消してあげるのが飼い主の仕事だ。
そのために痛みを感じると言うのなら、いくらでも受け入れよう。
それは愛だ。
「言ったでしょう? 私が与えられるものならば全てを与えると」
■刀々斬 鈴音 > 「じゃあ、鈴音はこのままでいい。今の傷だらけの鈴音でもフレイヤ様が良いっていうなら、鈴音は、鈴音はこのままが良い。」
これが鈴音の主、鈴音にすべてを与えてくれる人。
傷だらけの鈴音でも受けれてくれる人。
「…なんか、なんかあれ?」
頬を温かいものが流れる。
痛くもないし、悔しくもないし、悲しくもないのに涙がでちゃっている。
「なんで?なんで?」
■フレイヤ >
「じゃあ、そのままにしておきましょう」
慈愛に満ちた笑み。
彼女がその選択をするのなら、飼い主である自分はそれを尊重しよう。
「あぁもう、泣かないの」
泣いた彼女を抱き寄せて。
頭一つくらい高い彼女の頭をぐいと引き寄せ、大事なものを扱うように優しく抱きしめる。
そのまま彼女が落ち着くまで頭を撫で続けよう。
■刀々斬 鈴音 > 刀を振るい、人を傷つけて自分で自分を満たす。
それだけでも今まで十分に満たされていた。
その器に自分だけでも十分みたせていたその小さな器にもっと大きなものを流し込めば想いは当然溢れ出す。
撫でられている間もその涙はしばらく止まらない。
「…大丈夫、もう大丈夫だよ。」
強がりを言って離れれば制服の裾で涙を拭いて。
まだ、潤んだ目で前を見る。
「なんで泣いちゃったんだろう…ごめんねフレイヤ様。
ちょっと、鈴音変かもしれない。」
■フレイヤ >
「いいのよ」
きっとこの子は自分と同じなのかもしれない。
ありのままの自分を受け入れてくれる人がいなかったのかもしれない。
ちょっとだけ、羨ましい。
「変じゃないわ、大丈夫よ。さぁ、スズネの水着を選びましょう?」
笑って彼女の手を取る。
小さな柔らかい手で、傷だらけの彼女の手を握って。
■刀々斬 鈴音 > 「うん!」
さっきまで泣いてたとは思えないような笑顔で答える。
きっとこの人がいてくれたら鈴音でもきっと【 】に生きていける!
そんな希望を心に浮かべて、その柔らかい手を壊れ物を扱うように握り返す。
『ところで鈴音、やはりそれでも露出が多い水着というのは推奨できない…。
悪い虫が…いや…それを斬れば…鈴音。露出が多い水着を選べ…さあ…。』
「ちーちゃんのエッチ!!!」
──結局、この後に鈴音がどのような水着を選んだのかそれは海に行くまでのお楽しみだ。
■フレイヤ >
「ふふ」
幸せそうな彼女に笑みを返す。
愛を受けて幸せそうな彼女が羨ましくて、ちょっとだけ寂しそうな笑顔になってしまったけれど。
きゅ、としっかり彼女の手を握り、二人で買い物を楽しんで――。
「悪い人以外は斬っちゃだめ。もう、チーチャンにも躾が必要かしらね」
しかし刀の躾など思いつかない。
塩水にでも一日漬けておけば反省するかな?なんて割と物騒なことを考えつつ――
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」から刀々斬 鈴音さんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」からフレイヤさんが去りました。