2020/08/02 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」に武楽夢 十架さんが現れました。
■武楽夢 十架 >
夏季休暇に入ったが、農業系部活動はそれからも少しの間大変な期間は続いた。
夏野菜の収穫シーズンに入って、青年は昔ながら農作業で畑仕事するという過酷なチームであったのがあり
トマト、きゅうり、ナス、獅子唐、レタスやらなんや普段自分が面倒を見てない畑も協力して収穫していた。
それも一段落して、仲間内でこんな話が出たのだ。
――皆、自炊してる?
他愛もない話、出てくる自炊自慢、俺はこういう味付け、私はこう工夫して一手間加えてるだとか、そういう話。
同級生先輩方だけではなく後輩からも出てくる自炊苦労話。
――で、武楽夢は?
と問われた時、青年は無言で微笑む事しか出来なかった。
愛しているのは栄養調整食品、ゼリー飲料。深夜帯にやってる食品販売系部活動の半額弁当。
栄養のバランスなんて考えてもいなかった。
なので、考えました。
自炊しよう、と。
では、自炊するにあたって、調理器具は部屋に未使用品がありますが、
やる気を出すには……?
「いい食器って高いな……」
使いたくなる箸や茶碗、皿なんかを買おうと考えた。
■武楽夢 十架 >
これまでの私生活を振り返ってみると使っていたのは何十本かセットで一束の割り箸、使い捨ての紙皿に使用後はリサイクルに出せたり土に返せるプラ製の使い捨ての食器類。
無骨なタンブラーを普段遣いのコップにしていたが、
日常生活に花を与える事も悪くないのではないか、というか仲間たちの話を聞いてると自炊した方が圧倒的に懐事情によさそうな話が聞こえてきたりと気になったのもある。
後、純粋に部活動の仲間たちに気を使ってもらってよく話に入れてもらってるのに、入れてもらった話題についていけないのが心にグサリと信じられないほどの銃撃で身体が穴だらけになったくらいには痛かっただけだ。
それで洒落たものって言えば少し通常の店舗に置かれてるものよりも
高級路線な扶桑百貨店の支店がいいかなとやって来た。
どちらかと言えば、女性向けな可愛らしい雰囲気の食器やら後は小物雑貨が多めに思えるが
そういうところの方が全体的なセンスはいいって常世渋谷はじめ歓楽街やらその奥で女遊びをしてる先輩が言っていた。
「……ショルダーバッグ、あれは完全に女性向けだな」
小物に関しては男性向けは全体の一割あるかないかな気がする。
商店街の方の店はそんな偏りもなかった気がする。
■武楽夢 十架 >
女性向け……女性というだけだが、あの事件でなんだかんだ助けてしまった少女のことを思い出す。
あの後、他のところにも引きずり回して最終的に先ずはしばらく青年が主に面倒を見るとかそんな風な感じっぽくなったが、
彼女は彼女で色々複雑そう。 特にすることがない間は普通に学生として過ごしてていいと言ったが、それで困られても困る。
そうだな、これを気に自炊しろとか勉学に励めとか学生の私生活として大切なことでも軽く言って茶化しておくべきだったか。
そもそも、これまでもだが自分よりも『戦える』直接の部下みたいなのは持って来なかった。
ほぼ一匹狼。
任務で一時的に部下という名のボディガードを得ることはよくあったが。
「……あ、この緑の箸いいな」
■武楽夢 十架 >
「この緑の箸と、この少し大きめの茶碗……」
それとつい先日のあの子はどうなってるだろうか。
あの後、割とすぐに変な噂も流れてたが……まあ、それについては『渦中の人物』は有名人だし調べれば割とすぐに分かりそうだな。
それはそうと、食器をみていると展示品の商品写真みたいなパネルがあるが、テーブルクロスとかそういうのも欲しくなってきてしまう。
横の店を見れば誘惑してくるように家具販売なんかしてる。
照明器具なんかは上の階の魔道具店なんかも見たくなる。
「猫の箸置き……」
白猫の背に箸を……可愛い、などと視線を釘付けにされる。
■武楽夢 十架 >
こうなってくると動物系みたいな感じである程度まとめたくもなる。
少しこういう食器に可愛さを求めるという女性の気持ちが分かる気がした。
結局緑色の箸は買ったが、茶碗はデフォルメの魚の絵が書かれたものを。
猫の箸置きにデフォルメのひよこの描かれたマグカップ。
肉球のイラストのある皿など色々買ってしまった。
一応、何にでも使えるように絵柄なしの皿だったりも買うに買った。
お陰で予想外の出費が出てきた。
テーブルクロスには手を出さなかったが、
ランチョンマットを買ってしまった。
ついでになんとなく格好良かったのでワイングラスっぽいのも買ってしまった。
後日、買った商品は配送されて家に届く。
「自炊……しないとなぁ……」
するんだろうか。
ご案内:「扶桑百貨店 商店街支店エリア/催事場エリア(1~3F)」から武楽夢 十架さんが去りました。