2020/08/16 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 異能・魔道具エリア(7・8F)」にハルシャッハさんが現れました。
ハルシャッハ >  
「……。」

最近このコーナーによく来る男は、とある書物に釘付けになっていた。
軽く手にとって立ち読みで中身をパラパラと追いかければ、
使えそうなものに手を伸ばす男の習性が反応する。

『この本は使える。』

そう直感させられたその本の表紙を握る手に力が入ったのは、偶然ではない。

「……精霊魔術、か……」

日常生活レベル、それこそ火をおこしたり必要なときに
『念動』(テレキネシス)を発動する程度には魔術に経験のある男だ。
実用レベルの魔術、となると知識がないだけで使う魔力くらいはある。
そんな男が手にとった本の表紙には、『――セミでもわかる 精霊魔術――』の帯と、
推薦者のコメントが踊っていた。

ハルシャッハ >  
当時の中世といえば識字の面においては壊滅的である。
聖職者が本を独占し、文字とその学術を一方的に独占する暗黒の中世において、
男の『学』というものはあってないようなものだ。
しかし、この世界で生きるために文字と言語の理解のための翻訳魔術が掛けられた、
それは男にとって福音であったとも言える。

文字と言語にある程度の理解が出来るということから身につけられる知識の偉大さ。
それは、男からすれば膨大な知識に触れる機会を得られるという意味において、
新しい地平を開くに十二分に過ぎたのだ。
そういう意味においては、男はこの世界に来てから本を読む回数が増えていた。

――魔石に魔術を刻めば無限の水筒に。
音も風の精霊に命じれば封じることが出来る。
火起こしや加熱も精霊に命じれば簡単だ。

小回りの効く魔術系。組み合わせによって扉の鍵を開く鍵開けの技術にも似た、
新しい目の前の課題を解決するための幅広いツール。
これは、裏渋と呼ばれる迷宮を探索するにも強いツールとなるだろう。
確信を得た男はカゴの中に本をそっと入れる。

ハルシャッハ >  
初等といえども使えそうなものは使えばいい。
最も、問題なのは読むという行為に対して慣れておらず、
読む速度が遅いという問題があるのだが。

しかし、必要なところだけつまみ食いしながら、
ゆっくりと読み進めばそれでいいだろう。
あとは、必要に応じて開きつつやるだけだ。

魔石をちょっと刻む道具も欲しくなった男は、
簡易な魔石キットもカゴの中へ。
水筒に入れる魔石分ならばこれで十分仕事ができるだろうと思いつつ。
日常生活に活かせるものならば、スラムや貧民たちの生活を豊かにも出来るだろう。
新鮮な水や衛生を確保できる物の価値は極めて高い。

いつもの通り、会計を済ませれば、後はまたゆっくりするだけだ。
次に進めるのは……なににしようか。

戦闘の次元を変える小回りの聞く道具と、
かゆいところに手を届かせる道具を求めて。
男は、様々な探求を進める――。

ご案内:「扶桑百貨店 異能・魔道具エリア(7・8F)」からハルシャッハさんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」に柏木凛さんが現れました。
柏木凛 > 最近は少々思う事があり、そして仕事で胡散臭い場所に向かう事にもなると目立たない服を探しに百貨店へと。
案内を頼りにファッションエリアに付けば早速と店を眺めて歩くのだがどうにもしっくりとこないものばかり。
二軒三軒と見て歩いてはどうにも……というものが多く次の店に足を運び。

「こういうのなら……まだ動きやすそうだよな。
しっかし……やっぱ、パッとしねーし」

3軒4軒と渡った5軒目、そこでようやく多少は納得できるものを見つけて足を止め。
実際に良いかもしれないと商品を眺めてはどうするかと思案をして。

柏木凛 > 「このズボンなら走り回るのにはよさそうだな。
こっちのは駄目だな、中身が見えちまうし…」

ズボンを手に取って見ればこれなら大丈夫そうと確認をしては戻し。
隣にあったスカート、今の格好に比べればマシなそれを手にしては駄目と直ぐに戻して。

「こんな事ならもうちっとこっちの世界のファッションとか勉強しとくんだったな…」

そうすれば困らなかったのにとため息を吐いて今更の後悔。
しかし今更は今更、どうにもできないと開き直れば自分の感覚を頼りに衣服を選んでいく。

柏木凛 > 「取り敢えずはこれとこれ……後はこいつを買っとくか」

取り敢えずサイズが合えばいいという感じて適当に何着あてにとりレジへと向かい。
購入後に店員からの言葉で下着が必要と判り普通に驚き。
その後は店員のアドバイスで追加購入をして帰路に就くのであった。

ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」から柏木凛さんが去りました。