2020/09/16 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」に誉凪さんが現れました。
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」に干田恭支さんが現れました。
誉凪 > 授業の執り行われた日の夕方から夜にかけての時刻。

扶桑百貨店のとあるフロアにあるベンチに腰掛けているメイド。
何か大荷物を持っているような風でもなく瞼を閉ざし何かを待っているようなそんな待機状態。

アンドロイドにありがちな送受信アンテナをにょっきり生やしている風でもなく人に溶け込むような風貌で
耳を澄ましぼーっとしているかのような座り具合で…
時折瞬きをするのは何かしらの作業を待機中にしているからでしょう。

(…第三プロセス経過 終了)
(暗機高圧縮電子化完了、暗号送信開始…)

(…そろそろではないでしょうか?意識浮上…)

ぱっちりと瞼を開き全盲にもかかわらず見えているかのように
動き始めたメイドはふぁぁと口に手を当てて欠伸を鎮める仕草を。

干田恭支 >  
「ああ、居た居た。
 イーせんぱーい、お待たせしましたー。」

数日前。恭支宛てに誉凧から一通の手紙が届いた。
内容は買い出しの補助をして欲しい、とのこと。
生活委員の活動範囲にも納まるので今日の活動内容として委員会に申請、受理されたのが一昨日。

そして今日、こうして扶桑百貨店にて待ち合わせという運びに至ったのだった。

「すいません、待ちました?
 買い出しの補助ってことっすけど、公安委員じゃない、生活委員の俺なんかで良かったんすか?」

しかも今日は女子の姿である。
あまり大荷物は運べそうにないのは見ての通りだ。

誉凪 > いつもの機能をまるっとオフにしているので気づくのがワンテンポ遅れる。

此方から干田氏宛にお願い依頼封書を委員会経由で出した。
委員会がその後どの様な伝手を経て干田氏に封書を届けたかを存じない。
経過がどうであれ無事に相手が来てくれたので封書のやり取りは無事に完了したという事。

「……いえ?ついさっき来たところです。
 今回は色がさっぱりわからないので色と意見を伺えれば幸いです。
 布地の色はさっぱり分からないので数少ない知り合いの中から…!
 公安委員だと同じ委員という事で地味系統にされそうで…あ、今日の買い物の補助は布地買いです。」

ちらっと見た、誉の見ている光景は異能で色のない世界。そして相手の姿は女子の姿…。
買ったら荷物は全て宅配ですね!と思ったメイドです。

「では、さっそく宜しくお願いします。そろそろ新しい服を自作したいので、
 よさそうな布地とかあったらいたんなく意見をお願いします。」

メイドはベンチから立ち上がるとゆっくりとした足取りで相手と連れ立って
早速目星のつけていた布地屋さんエリアへGOです。

干田恭支 >  
相手の為人というか仕様を知らない恭支には機能がオンかオフかなど判断がつくはずもない。
ただ待ち合わせ場所に待ち合わせの相手が居たので声を掛けただけである。そう大して知りもしない相手の変化に目敏く気付けるわけでもない。
人選ミスでは?と首を傾げたくなるのを堪え、今回はお仕事と割り切って来た次第である。

「色と意見?
 ……あー、服を作る為の布地選びなんだ?
 目的は分かったけど……俺、自慢じゃないけどそういうのセンス無いよ?」

同級生からも散々言われている。デリカシーと服飾センスを地元に置いて来たんじゃないか、と。
実際ついこの間まで私服はベージュかモスグリーンのポロシャツと同系色のスラックスしか持っていなかったほど。

「出来る限りの努力はしてみるけど、後でクレームとか入れないでね……?」

正直こんな事で怒られるのは不本意極まりないから、と両手を合わせて。

誉凪 > ほんの数秒だけ遅れる具合なので知らない人からしたらのんびりな人と間違えられる程度。
異能が舌打ちをするものなので不機嫌に見られがちな代物…しかし知り合いレベルがまだまだ低いので
此れからおいおい…かも知れないし…色なき世界に生きる身としては色が普通にわかる人は貴重であった。

「色は貴重。私は色だけは分からないので視覚がある人が羨ましいのです。
 大丈夫、ここにリストが…!リストにある布地さえ見つけられればよいのですが、
 色で間違えそうなのでして、大丈夫ですええ、後で何かは言いません。」

定期的に布地屋さんに赴き、パートナーは毎回毎回違うが色を見て貰って材料を揃えて服飾を自作する。
艤装シリーズと化したが身にまとっている服はそうして出来上がった。
ずっと身にまとうメイド服もこうして出来上がったものだった。

問題ありません、と彼女を見返して いざ布地屋さんの中へ!
布が犇めく魔の森ならぬお店の中へ。

「紫が少し入った光沢のある黒のような布地をまず…」

こだわりがちょっと凄まじかった、呪文のような事をリスト片手にぶつぶつと…。

干田恭支 >  
「ま、まあそういう事なら……。」

やっぱり人選間違ってるんじゃないだろうか、と思わなくもない。
もっと身近な、親しい人間に頼むべきでは?と首を傾げつづけながらも誉に続いて布地屋さんへ。
様々な色合い、素材の布地が所狭しと並べられた店内を見て恭支の疑念はますます深まっていくばかりである。

「えーと、あの……先輩?
 すごい言い難いんすけど……大体全部同じに見えるっす。」

紫が少し入った光沢のある黒、と言われても全部黒に見える。
違いの分からない男、干田恭支。地元は都心から快速電車で2時間弱という片田舎。
都会っ子がオシャレに目覚める頃、田んぼでザリガニ釣って遊んでいたレベル。

誉凪 > 「私は覚えていますので 此方のリストを御渡しして置きます」

『はい、こちらを持ってて下さい』と相手に手渡して握らせたのは
細々とパソコンか何かで文字が打ち込まれた印刷用紙。呪文のように綴られた文字と布地の数字。
見ているだけで精神値がゴリゴリと削られていきそうな感じ。

異世界からきた人々も買いに来るという魅惑の布地屋さん。
身近な知り合いはいるのだけど頼んでここに来るのかしらと首を傾げたので、
生活委員会の相手なら、で物事を突き進めてしまったとか。

「…同じ?布地の裏のラベルとリストのラベルを見比べて、
 同じでしたら、布地の注文番号の書かれたバーコード用紙を引き抜いて持つのです。
 とりあえず全部めくって見比べてください。この後10種類の布地を見ていかないとならないのですよ!?」

地獄の始まりの開始の笛が鳴った気がする。
拘りが強すぎるメイド 誉凧(アリソン)、これの生まれ故郷は異世界。
軍に身を置きすぎて普通をあまり知らないある意味残念なレベル。

干田恭支 >  
「………ういっす。」

渡された用紙に目を通し、さすがの恭支の眉間に縦皺が刻まれる。
ていうか私物じゃん、と今更ながら声に出してしまう。
公安委員の買い出しだと思ったからわざわざ委員会活動として申請通して貰ったのになあ、と嘆息が零れる。
正直な所、個人の衣服製作より優先すべき事は山ほどあるのだ。

「まあ引き受けてる以上は今日はやりますけども。
 次からは公安委員の人間か、先輩のお友達とでお願いしますね。」

さっさと切り上げてしまおう。干田恭支、決意の瞬間である。
リストを見て、それから店内の布地をずらっと見回す。
うん、わからない。一つ一つ確認する気にも全くならない。

──と、いうわけで。

「すいませーん、この紙のコードの布、欲しいんすけどー。」

店員さんに即聞きに行く。こういう場合それがセオリーだ。

誉凪 > 「よろしく」

私物と言う事なかれ。とある組織に属し公安に配属される形で貸し出された身としては、
お揃いの服というのを持参しておらず辛うじて貰えたのは購入資金と服データ一式。
…布地は購入してこいというのは分かりようがないがリストが付属していたからそうなのだろう。
購入する布地と使用される布地の量とは釣り合わないため、
恐らく使い終わった後の布地は委員会に回収されるのではないかと推測をしていた。
理由はどうであれその辺のことを封書に全く明記しなかったメイドは。

「公安の任務は口に出せないのですよ。
 然し乍ら 島の治安を守るのは共通しているのです。
 次…あるといいですね…。公安は連れ立っているの見た事がない。
 他の公安委員を知りませんね、私も単体行動が多くてうっかり」

(なにこれ 蛍光色の…?布地屋さんにあると???)
頭の中でリストを眺めていたが、目立ってしまうじゃないですか、と―
彼女とは違う布地をラベルを元にがさがさと探してた。

干田恭支 >  
「得意げに言う事じゃねーっすよそれ。
 公安委員会だって学校内の組織なんすから、活動報告はしてて然るべきっすし。
 何をしてるかは言えないけれど、活動はしてます。って違法部活の方が真っ当に聞こえるっすよ?」

このまま話を聞いていたら公安委員会に対する印象がよく分からない委員会から碌なもんじゃない委員会にグレードダウンしてしまいそうなので敢えて聞き流すことにした恭支だった。

そして店員さんにリストを確認して貰った結果、大凡の絞り込みを済ませる。
あざまーっす、と笑顔で店員さんに礼を述べ、案内された場所を転々と回り、誉の言った通りに合致する注文札を回収していく。

ていうかコード確認して回るなら、別に色の確認は関係無いじゃん、と途中で気付いたがそっと胸に秘めた。
不要な疲労を覚えたくなかった。

誉凪 > 「守秘義務というのがあるのです。きちんと規則は守ってますよ?
 活動報告をする側なので 任務があればそれに赴くのですが、
 私の場合 まだ 治安の悪いところに行かせてもらえずもどかしい日々。」

公安委員会と風紀委員会の違いがまだ明確に分かっていない。
時々公安委員会から出向扱いで風紀委員会へ手伝いと称して行かされることがある。
活動が非常に似ており活動範囲も似ている気がふつふつとしており、何がどう違うのかと思うメイドだった。

しかし一度たりとも任務に対する疑問を口にしたことはない。

さて、彼女に布地を見て貰いながら、ミシンの道具を探し始めた。
糸回しに針といった色関係ないものたちを がさがさと買い物かごへ入れていく。
リストにある糸セットを見つけたが 灰色を購入すれば正解なのに買い物かごに今しがた入れたのが水色。

メイドはまだ気づいていない。

干田恭支 >  
「あ、先輩。その糸違う奴じゃないっすか?
 リストの方灰色って書いてあるっすけど、それグレーっすよ。」

はよ終わらせて帰りたい。そんな気持ちが自然と恭支の集中力を高めていく。
何か不備があればその分ノルマ達成が遅れるのだから、一つのミスも見落とさないモードへと切り替わる。

「本当にリストと同じものっすか、それ?
 同じならリストが間違ってるって事になって、他のも精査しなきゃいけなくなるんすけど。
 ……そもそもこれ、先輩が打ち出したんすか?」

リストの紙をぴらぴらと振りながら訊ねる。
違うのなら違うで精査は済んでいるのかと重ねて訊ねようと。

誉凪 > 「え?違いました? 間違ってしましたねえ…」

早く買い物を終わらせないと試射に間に合わなくなってしまう。
公安委員の訓練か何かに参加出来るらしいのだがそれは夜。
しかし時間がたつのは早いので違う意味でメイドも焦る。

「…そちらのリストはあっている筈。印刷された紙は同僚に見て貰ってます。
 私の方のリストはいまいち手打ちしてたから間違っているかも、ですが。」

私の方、と自身の頭をこつこつと軽く突っつく仕草を。
布地探しは順調であれば終わっている筈、会計や配達手続きも…今しがた遅延は発生してしまい、
その計画は早くも破綻し始めた…?

干田恭支 >  
「えーと、取り敢えず先輩の方のリストください。
 さっきの布地の方は配達の手続きをお願いしてあるんで、配達先の住所とかの記入を先輩がお願いします。
 その間に俺はそっちのリストの物品探しておくんで。」

矢継ぎ早に指示を飛ばす。中学時代から培ってきた庶務処理能力。
それは常世学園の生活委員会に入ってからも磨かれ続け、今に至っている。
物品購入処理などお手の物。学園内にどれだけの消耗品があって、それらの在庫管理や出納帳管理をどこが行ってると思いでか、と言わんばかりの辣腕を披露し始める。

「そもそも予算は幾らなんすか?それによって買う長さも変わるんじゃないっす?
 機密主義も結構っすけど、何でもかんでも言えませんじゃ知らないと思われても無理ないっすよ。
 出せる情報、出せない情報、きちんと使い分けてこその機密なんじゃないっすか?」

誉凪 > 「はい。こちらです。
 では手続きをしに…。」

えっと、はい―――とばかりにどこからともなく取り出された
よれよれの紙にミミズがのたうち回ったような文字で書かれたリスト。
非常に読みにくい、非常に薄い、そもそもリスト用紙が破れそう。
それを相手にそっと差し出して 言われるがままにレジというか手続きをしに向かう。

現場たたき上げの頭がいまいち足らない格好はメイドだけどメイドじゃないメイド。
配達先の住所記入などを店の人とやりながら手続きをしている。

「予算…大体30万円でしたかね…私だけじゃないですよ、
 纏めて購入した方が早いと言われましたし。相当色々と買うのですし…。
 機密扱いレベルがまだ低いのでこちらではまだ治安悪いところに行けていないんですよね…。」

これでいいですよね、とちょうど手続きが終わった、はぁ、と深呼吸の仕草を。

干田恭支 >  
「……メモとは。」

思わず遠い目になってしまう。
禅問答を始めつつも、それでも諦めない恭支は書かれた文字らしきものの解読を始める。
部活の備品の発注も受け持ったことだってある。運動部の発注書と非常に似ているので癖を重ねれば推測出来るかもしれない。

「ええと……これと、これ。あと多分これ。
 つーか何でこんなにリストに差が出来てんすか……?」

読み解きながら品物を次々と取り上げていく。
ものの10分でリストの品の大半は確保できた筈である。
どうしても分からないものだけ、先輩に探して貰おうと戻ってきたのだった。

誉凪 > 「見えていないのに文字が書けるだけまともと思ってください…。」

紙が上質かどうかまでは見えていなかった。
辛うじてかければそれはそれでいいのではないですか、とよれもれの紙の上に文字?を書いたのだった。
それがよもや人にわたり読まれると想定していなかったからもう酷い。

「人工薔薇のかざ…り?レース生地と銀色ウィッグ、茶色ショーとウィッグ。
 一応布地屋さんに売ってます…一瞬レイヤーさん御用達の店かと思ったんです。
 そのせいで…あ、行く寸前で追加されたんでした。」

誰かが潜入でもする気なのか、それらのお道具にしか見えないので、
確認のために来た相手に、思い出してきて品々を聞いているうちに…!

「…潜入捜査用だこれ、 恐ろしいわぁ……」

でもどちらにしても購入するのでそれらもすぐに購入お手続きを
始めてしまう―数分で終わり続けて配送手続きも…すぐに終わった。
分厚いお札の入った封筒でもって支払い、来た時と同じように帰る時も身軽だったので―

まったく荷物を持たないで出てきたはずだ、たぶん。

干田恭支 >  
「……ツッコみたい事は色々とあるんすけど。」

ふう、と息を吐く。
今回の仕事はいつにもまして激務だった、と振り返る。

「まあ勉強代だと思ってツッコみ我慢するんすけど。
 一つだけ、良いっすかね。いや、ダメでも言うんすけどね。」

すー、はー。一度深呼吸をして声を荒げない様に注意を払い。

「……目が見えないのにメモとろうと思うなら、ボイスレコーダーでも使って音声で残してくださいっす。」

自分でも温厚なほうだと思っている恭支の額にはうっすらと青筋が浮かんでいた。
これが仕事じゃ無ければ途中で帰っている案件である事は伝えておいた方が良いのだろうか。
そう悩んで、結局伝えるのを止めた。徒労になりそうだからだ。

「何に使うか分からんものをひとまず買うのに他人を使わんでくださいっす。」

よろしくお願いしますね、と自分の精神を抑える為にも恭支は笑顔で告げたのだった。

ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」から誉凪さんが去りました。
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」から干田恭支さんが去りました。