2020/10/31 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 異能・魔道具エリア(7・8F)」に火光雷鳥さんが現れました。
火光雷鳥 > 夕方から夜までの肉体労働のアルバイトを終えて一度帰宅…友人から引き取った茶トラ仔猫の世話をあれこれしていたが。
ふと明日も休日だから、と思い立って訪れたのは扶桑百貨店…その7階と8階のエリアだ。
昼間に公園で遭遇した同級生の友人から聞いた話…魔術が使えない自分でも、補助的な魔道具等が魔術を使えるという話を聞いての事。
扶桑百貨店を訪れるのは実は初めてであり、その敷地やら何やらに圧倒されていたが気を取り直して目的のフロアへとやって来たのだが…。

「……なぁに、これぇ?」

そこに展示されている商品やら、何やらを見て思わず呟いてしまう。
今まで見た事も無い奇怪な見た目から、何となく使い方が分かりそうな物まで事細かに色々とある。

「あー…と。確か、異能によって作成された商品、異能の制御を補助するための器具、魔術を行使するための杖やインスタントな魔術の行使を可能とする魔道具の類…を扱ってるんだっけか?」

特に異能の制御、という点では現時点では最優先課題なので気になる所なんだけども。
しかし、何が悲しくてハロウィンの賑わいの中で一人、こんな場所でショッピングしてるんだろうか、俺。

火光雷鳥 > 「…やっべぇ、正直何処から見ていいのかサッパリわっかんねーぞ、これ?
…どうせなら、セレネさんに同行頼んでから来るべきだったかなぁ、こりゃ…。」

何せ異能も魔術もド素人――授業の座学にギリギリ付いて行けている程度のレベルなのだ。
この手の見慣れない器具や道具など、超絶初心者の俺に分かる訳も無い。

店員さんもフロアのあちこちに居るので、聞いてみれば話は早いのだが…小心者なのでちょっと気後れする。

(ま、まぁ取り敢えず適当に見て回ろう…取り敢えず、異能の制御補助の器具はまず気になるよなぁ)

――そもそも、自身がこの島に来たのは異能の制御を完全にこなす、というのが主目的である。
一応、学園生活をエンジョイするという目的もあるが、そちらは…どうだろう?

「まぁ、エンジョイどころか日々振り回されてるというかカルチャーギャップがすげぇ、というか。」

これ、完全に慣れるの結構時間が掛かりそうだよなぁ、と思うが…慣れ切ってしまうのもどうだろう?と思うのは捻くれているだろうか?

(一般的な目線、つーか感覚は無くしたくねーんだよなぁ。)

凡人気質、というか。良くも悪くも本土の一般学生の『視点』が大事なのだと。
フロアを歩き回りながら、色々な器具を眺めたりお触りオッケーそうな物は直に手にとってみたりする。

――の、だけれど。

(……値段たっか!?え、マジで!?学生のお小遣いとかじゃ買えない値段の桁のあるんだけど!?)

目が丸くなった。いや、探せば学生でも手が届く程度のリーズナブルな商品もある筈!むしろあってくれ頼む!

火光雷鳥 > 取り敢えず、あちこち探し回って何とか学生の自分でも手が届きそうな値段の一角を見つける。
こちらは価格がリーズナブルな分、当然ながら機能が簡略化されていたり性能が控えめだ。
それでも、矢張り気軽に買える値段かと言うと少し厳しいものがあるのだけど。

「……む、むぅ…!よ、予算的にはやっぱこの辺りがギリギリか…まぁ、急場凌ぎでもあるだけマシだし。」

手に取ったのは赤いグローブ形の異能制御の補助器具の一種。手首や甲、指先の部分が鈍い金属で補強されている。
商品名は――【FIRE STARTER-Re】と書かれている。色は何種類かあるが、真っ先に手に取るのが赤の辺り、俺も分かり易いなぁ、と思う。

「やっぱこれ、発火能力者つーか火に関する能力者用のやつなんだなぁ…そんだけありふれてるっつぅ事か。」

この器具は片側だけに装着する物らしい。右手と左手があるが…先の火傷の経緯を思い出す。
手に取ったのは左手用…それを買い物籠に放り込みつつ、他に買うべき物は…いや、もうこれだけで予算厳しいが。

「バイトやっぱ増やすべきかなぁ…仔猫の餌代金とかも考えると…。」

親からの仕送りはあるにはあるが、あまり無駄使いはしたくないので貯金に回している。いざとなればそれを切り崩すしかないが。
異能の制御用器具のコーナーは一先ず離れて、今度は魔道具関係の物が多く取り揃えられたコーナーへと足を運んでみる。

火光雷鳥 > 「んーー…魔道具ってのもやっぱり色々タイプがあんだなぁ……ど素人にはさっぱり分からんぞ。」

そもそも、魔術の素養がない自分にも魔術が使えたらいいよな、くらいの感覚で見に来たので具体的にどういう方向性のどういう魔道具が欲しいのか、とかなーんにも決めてない。

正直、もうちょっと下調べをしてから来るべきだったよなぁ、と思わないでもない。
まぁ、魔術に関しては異能の制御より優先度は下がってしまう…現状の優先度は異能に関しての方が上なのだ。

(フッ、魔力判定:Z(意訳:逆に凄いな、全く素質無いぞコイツ)は伊達ではないんだよなぁ…)

自分で思ってて凄い悲しくなってきたぞ。ただでさえぼっちで買い物してるのに虚しくなるだけだ。

「そもそもハロウィンじゃん!俺だってダチとか女の子とハロウィン楽しみてーーの!!」

失礼、童貞ぼっち男子の悲しい心情が漏れてしまった。大目に見て欲しい。店員さんや一部客からの目線が哀れむようだ…止めて!そういう目は止めて!!

火光雷鳥 > 凄い気まずくなったので、そそくさとその場からちょっと移動して…買い物籠には未だに異能制御用の左手用の赤いグローブ型器具のみ。
これだけでも一応目的は果たせそうなのだが、他にも何か掘り出し物があればなぁ、と思わないでもない。

「そもそも、値段もだけどどれが俺に適しているのかなんてわっかんねーしなぁ…。」

こう、見るだけで今の自分に適した才能とかあればいーんだけど、そんな都合のいいモンはねぇのである。
仕方ないので、今回はこのグローブ型の異能制御用器具だけの購入にしておこう。

(でも、これネーミングもうちょい何とかならんのな…ファイアスターターって)

まぁ、発火能力者用のアイテムにはぴったりなんだろうけど。カウンターで手早く購入しつつ、紙袋に入れられたそれを受け取る。

「…うーん、下調べと…やっぱ魔術に詳しい知り合いとか一緒に来て貰うべきかもしれねーなぁ。」

紙袋片手に、さてこれからどうしよう。ハロウィンの賑わいを見て行くのも悪くない、悪くないんだが…。

「リア充爆発しろ!!って気分になりそーだな…。」

ちなみに、クリスマスが最大の敵である。間違いない。

火光雷鳥 > 「仕方ない、ここは大人しく帰るかねぇ…。」

何が悲しくてハロウィンの夜に男一人で買い物せないかんのや…いや、大事な買い物だったけどさ。
そんな訳で、他のフロアも気になるが今はそのまま寄り道せずに扶桑百貨店を後にするのだった。

ご案内:「扶桑百貨店 異能・魔道具エリア(7・8F)」から火光雷鳥さんが去りました。