2021/11/22 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」にクロロさんが現れました。
ご案内:「扶桑百貨店 ファッションエリア(4~6F)」にセレネさんが現れました。
セレネ > 願わくば、悪くないという思いは魅了のせいではなく彼の気持ちであって欲しいと、その想いは胸中に。
ともあれ当初の目的は無事に果たせたようだ。
結果は後日のお楽しみ、だけれど。やっぱり少し不安は残る。

「ええ。本当なら全身コーディネートしたい所ですが、
流石にそれだと貴方に負担がかかるので今回はジャケットだけでも。
お金は私が払います。」

もし”駄目”だった時が申し訳ないし、本来の目的とは違う己の提案だから。
それに今着ている衣服以外でも”入れ物”が作れるのならファッションも少しは楽しくなるかも、と思っての事。
彼から了承が得られたなら、メンズの衣服が売られている場所まで連れて行くとしよう。

クロロ >  
彼女がどうしてもというなら、とは思っていたが
こう見えて物は大切に扱う主義だ。この服(いれもの)の理屈自体は理解している。
なら、彼女からもらう衣服にも出来るかもしれない。
やったことが無いのでダメになるかもしれないが、その時は素直に謝ろう。

「そンなに気合入ッたりすンのか?別にいーよ、連れ出したのはオレ様だし、金はオレ様が払う」

何より結局自分のものになるなら、その方が不都合がない。
そう言う所を考える辺り魔術師気質と言うか、まだまだ女心などわかるはずもない。
連れて行かれるままにやってきたメンズファッションエリア。
流行りとどこか清楚なタイプやらワイルドな奴やら、季節的に厚着なものが多い。

「……こーゆーのが最近の流行りなンか?」

首巻物。ストールだのマフラーだのと言うらしい。
首元に巻いて鬱陶しくないのだろうか。訝しげに商品を眺めていた。

セレネ > 何事もトライ&エラーだ。学者も魔術師も失敗から学ぶ者。
駄目だったら仕方ない事だと考えてまた挑戦するしかない。
尤も、彼自身がそう思うかは分からないけれど。

「貴方が服を贈ろうとしてる彼女達にも、本当なら全身コーディネートしたいくらいの気持ちはありますよ?
でも、現状彼女達の事をよく知っているのは貴方ではないですか。
……”これ”は私に払わせて下さいな。
貴方にはもう一つの方に支払いしてもらうつもりなので。」

支払いについては、流石にこのままだと己の立場がないのもあって頑として譲らないつもり。
もう一つについては衣服の購入の後で告げるとしよう。

「首元冷えたりしますからねー。
貴方は…首が太いので息苦しそうに見えますね」

彼の太い首を眺めつつ一言。
さて、と着いた先から一人で歩いて持ってくるのは
黒のダブルライダースジャケット。
本革だから結構重い。

クロロ >  
「アァ?お前が言うなら別にいいけど……そンなにか?
 自分で選ンでくれッといてなンだが、服装コロコロ変えンのッて楽しいモンか?」

彼女がそう言う所を譲らないのは知っている。
だから、あっさりと引き下がったがその言葉の意味までは完全に理解できていない。
多分、女性の間ではそう言うのを気にする程度の情報量だ。
自称人間する生ける炎にとって、自分が"出来ない"事に対する知識も興味も薄い。
感覚としては、"流行りものだし喜ぶだろう"程度でしかない。

「まァ、当人が居た方が当人が使うモンだし、やりやすいのは確かだわな。
 ア?アー……そう言うモン、なのか?コレ巻いたら息苦しいンか?」

そもそも普段は呼吸さえいらない体なわけだし
今一その辺りは理解が出来ない。
よく考えれば、冬場なのにスカートの短い女子とか見かけるし
これもわざわざ息苦しさと引き換えに見てくれをとる、と言う発想が理解に及ばなかった。

「そンな事するよりかは、テメェで動ける服装のアクセの方が……
 ……ソレを着ろッて事か?なンつーか、重量感あるな」

ずっすり本革ダブルライダーズジャケット。
金色の双眸がまじまじとジャケットを見やり、ほー、と関心の声が漏れる。

セレネ > 「えぇ。…例えば同じ料理や本でも、何度も繰り返せば飽きたりするものではないですか?
感覚は人によるのでしょうけれど、ファッションもそのようなものです。」

勉学でも、それ以外でも。同じ事を何度もし続けると飽きたりしない?と
彼が理解できるよう言い方を変えてみる。
飽きない、と言われたり気にしてないなんて言われればそれまでだが、
要は日々や気分で気軽に変えられるのがファッションなのだと伝えたいのだ。
興味もない、知識もない。だから”やらない”のは非常に勿体無い。
少しのキッカケでも良い。興味を持って、自分の知識の糧として欲しい。
持てる手札を増やすのは、悪い事ばかりではない筈だ。

「巻き方にもよりますけれど、息苦しく見えるかもしれませんね。」

キツく巻いたら誰でも息苦しいけれど。
目の前の彼は少なくともそういうものは必要なさそうだと思ったからで。

「…アクセサリーはまた後で、です。
やっぱりこれ重いなぁ…久し振りに持った…。」

己の養父がバイク乗りだった事もあり、慣れた重さではあったのだけど。
よいしょ、と彼にジャケットを差し出してみせ。

「貴方に似合うかと思って」

クロロ >  
「そう言われるとまァ、わかンなくもねェが……衣服なら機能重視でもよかねェか?」

一々見てくればかり気にするものなのか。
よくわからない思考だが、一部分からなくはない。
こうやって言われてみるとそう、衣服は当人を彩る大きなアクセサリーだ。
その人の魅力をより強くするものなんだろう。恐らくは。
彼女がそうやって服を変えて現れるのも、自分にその魅力を伝えたいからなんだろうから。

そこまでは理解出来るが、機能性の方が重要ではないだろうか。
何方かと言えば感覚よりとは言え、何事も機能性は考える方。
うーん、と今一まだクロロの中では釈然としないが、何方かと言えばプラスよりだ。

「要するに、着こなしによッちゃダサく見えるッつーのか?」

恐らくはそう言う事になる。
ファッションと言うのも、大変らしい。
差し出されたジャケットを受け取れば、首を傾げて数秒。
とりあえず試着と言う事で、迷彩の上から着る事にする。
何処となく男のずぼらさが嫌な感じで出ているぞ!

「……コレでいいか?」

袖を通せばズボンのポケットに手を突っ込み、相手を見やる。
確かに似合う事は見立て通り似合ってはいるだろう。
だが、人相の悪さの雰囲気のせいなのか、明らかにそういう"ヤカラ"である。
常世渋谷にきっと、この手の手合いが居ると思える位には雰囲気が出ているだろう。

セレネ > 「それはまぁ、機能性を取るのも一つの手ではあります。
ですけど、機能性ばかりでは面白くないと私は思うのです。
片方に寄るのではなく、外見の良さと機能性、両方とも釣り合うファッションの方が
カッコよくないですか?」

天秤も釣り合ってこそ美しいものだろうし、
片方に傾いたままなのはシンメトリーではない。
機能だけを追求する衣服はそれこそ作業着に近いものになってしまう。
効率や機能性を重視するのは魔術師にとっては尤もだ。
彼の気持ちも大いにわかる。

「そういう事になりますね。
――あの、あの。ジャケット脱いでから着てください?
待って、ちょっと待って?」

アウターにアウター重ねると流石にそれはちょっと。
慌ててライダースを脱がせようと手を伸ばしつつ

「……ふっ…!」

分かっていた。彼の外見を想像すると完全に
見目のガラの悪さにプラスされるのは分かっていた。
ある意味で似合っている。予想通りだった。
だからこそ、思わず相手から顔を逸らして笑いを噛み殺す。

肩は小さく震えていたかもしれない。

クロロ >  
「…………」

少し思案。

「わかるよーなわかンねェよーな……お前ッてたまにアホッぽくなるよなァ」

残念ながら天秤の美的センスはまだクロロには早かったようだ。
言いたい事は漠然と理解するも、強く頷けるほどではない。
何方かと言うと効率、機能性の方を重きに置くタイプの魔術師であった。
だから(?)乙女心の理解度も低いかもしれない。そんなわけある?
あるかもしれない。此処へ来て突然のツッコみがその疑惑を加速させる。

まぁ、なんというべきか。
クロロから見れば何処となく彼女はたまにふんわりというか
何処となく天然な雰囲気が見えるらしい。恐らく、めいびー。

「だから脱いだらヤベーッて言ッてンだろ?
 今は人間でも、何かの拍子に……ンだよ?」

恐らく大丈夫だと思うが念には念を。
人間擬態の魔術が消えたらジャケット所か、周囲が大火事だ。
クロロからすれば、この試着の仕方は仕方ないのだ。
だが、それが余程おかしかったのだろうか。
なんかすっごい笑ってる。滅茶苦茶訝しげに眉を顰め、口もへの字。

よもや、気づくはずも在るまい。
着こなしうんぬんよりも、余りにもその風体があんまりだったことなど。

「やッぱ急にアホになるよなお前???なンだ???オレ様の顔になンかついてンのか???」

セレネ > 「……いや言い方…。」

えぇ、どうやら己は天然に属するタイプのようです。
元の世界の時からも時折言われてきた事だけれど、やっぱりなんだか納得いかない。
彼に理解してもらうには己の説明が悪かったか、長い時間をかけるしかなさそうだ。

『――だ、大丈夫、多分…。
っふ、す、少しだけだから…っ、長い時間そのままにはしないから…っ』

笑いを噛み殺しながら告げたので、笑いが時折洩れながら。
しかしまさかここまで似合うとは思わなかった。
これはもう買うしかない。

面白すぎて言語が異国語に変わった。

クロロ >  
「…………」

そもそも、この男にそう言うデリカシーだのなんだのを求めるのは間違いだ。
その証拠が何よりも語るであろう"ヤカラ"の雰囲気。
残念ながら礼節はともかく、礼儀はどっか行った。かなしいね。

「…………」

ともかく、彼女にとってそれはとても"ウケた"らしい。
何なら普段と違う言葉で笑ってるし。
多分、相当ウケて取り繕う事も忘れている。
当のクロロはもうこれでもかって程呆れた顔をしながら落ち着くのを待っていた。
こっそりライダーズジャケットは脱いだ。なんて奴だ。

「……で、結局買うのか?」
ランダム指名 > セレネ
セレネ > 共に育った孤児院の子にしても、目の前の相手にしても、
どうやら己はズレた感覚を持っているらしい。
すこーしばかり不服そうにしているのは己は天然ではないと思っているからか。

「――あー、面白かった。
…見苦しい所見せてしまいましたね、ごめんなさい。
えぇ勿論買いますよ?数万程度なら安い方ですし。」

今先程口走った言葉は、彼にはもしかしたら聞いた事がある言語かも。
何せ己が朝に寝起きの際話す言語なので。

『写真に撮っておきたいくらいだわ…。』

なんて、小さく口走るくらいには気に入った。

クロロ >  
「……オレ様軽くバカにされたか今???」

何に笑ってたのかわからないからまだまだ釈然としない。
それを理解するのはまだしばらくかかりそうだ。
とりあえず、このジャケットは買う事になったらしい。
ムス、と不機嫌な表情のままジャケットも抱えておく。
女子ものに置かれるライダーズジャケット。なんとも異端な感じに目立つぞ。

「なンか言ッたか???」

最後に何かつぶやいた。
絶対よからぬ事では無い。オレ様にはわかる。めいびー。
はぁ、と溜息を吐けば軽く首を回して気分をリセットだ。

「で、他にお前は欲しいモンあるか?」

セレネ > 「いいえ馬鹿になどしておりませんよ。
あまりに似合い過ぎてつい笑ってしまっただけです。」

ライダースにデニム、ショートブーツでも合わせればさぞ似合うだろうに。
シングルよりダブルを選んだのは、個人的な好みなのだけど。
不機嫌な彼相手に流石にライダースまで抱えてしまうのはと思い
それは持つと進言しつつ。

「お似合いなので記念撮影でもしようかなって言っただけですー。」

耳聡く聞こえていたらしい。
軽く肩を竦めては素直に白状した。

「……もう一つ我儘言っても許してくれます?」

なんて、眉をハの字にしながらそう問いかけた。

クロロ >  
「そンな爆笑するほどにか???」

ほんとにかぁ~?と未だに疑り深く目を細めた。
まぁともかく、悪い意味ではなさそうだし良しとしよう。
記念撮影自体も抵抗はしないが、そこまで気に入る程なのか。
自分で見た訳ではないからなんともだが、ファッションとは一体…うごご…。

「別にいーよ、何すンだ?」