2020/06/28 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 展望台(20F)」にアージェント・ルーフさんが現れました。
■アージェント・ルーフ > 「おわぁ…」
開店直後の店というのは未知数であり、それを見物する者は当然少なくはない。
ボクとてその一部であり、『3階』のコーナーにて
新しいカードの下見をしてみようと洒落込んでいた。
しかし、今は遥か上の展望台にて建物に雪崩れ込む人々を眺めている。
「下階行きのエレベーター…も一緒かなぁ」
人波に流される、とはよく言ったものだ。
体格が小さいが故に人の壁に阻まれ目的地に辿り着けず、
密度が減って出た先がここ、20階である。
■アージェント・ルーフ > 階段に向かうべきか、とも考えつつ後ろを振り返り
また新しい人々を入荷するエレベーターを見ゆる。
(…もう少し景色眺めるかぁ)
流石にあの人ごみの中に突っ込んではいけないという判断。
17階分のロスは堪えた…
「これは…凄いなぁ…」
最早ボクの持ってる語彙では言い表せない程の人を見て、
少しばかり来る時期を間違えたと内心後悔する。
■アージェント・ルーフ > この状況、傍から見れば残念な事に
親からはぐれた子供…迷子に見える事だろう。
外見を気にする僕にとってかなりの痛手であり、
想定できるビジョンとして―
『迷子のお知らせです。銀髪銀眼のお子さんがサービスカウンターにて…』
実際には歳を話せば起こりえない事ではあるが、最悪の場合を思い浮かべ、人の熱気の中佇んでいるのに対し、少し悪寒が走る。
(流石に大丈夫、大丈夫…だよね)
内心落ち着いている気持ちではあるが、外見は足が地味にパタついており、焦りが目に見える様でもあるだろう。
■アージェント・ルーフ > ―数刻が経過
人ごみもある程度安定し、傍から見てもエレベーターの中に隙間を
見つける事が出来るレベルまで空いてきた。
「…帰るかぁ」
当分人ごみの中には入るまい、と思いながら最後に後ろ目で景色を見る。
中空に浮かぶ『オープンセール実施中!』の幕を掲げたアドバルーン、
アレが消えた時が目安だと覚えておきながら、ボクは再び空いたとも言い難いエレベーターに身を詰め込み、下階へと運ばれていく。
ご案内:「扶桑百貨店 展望台(20F)」からアージェント・ルーフさんが去りました。