2022/11/29 のログ
ご案内:「扶桑百貨店 展望台(20F)」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
風紀委員会の仕事は、基本的には学園都市の警邏や警備である。
では、それだけしていれば良いのか…という訳では無い。
それなりの規模の組織である風紀委員会は、任務を行う為の会議、調整、打ち合わせetc…と、様々な事務仕事も当然業務として含まれているのだ。
寧ろ、落第街だの違反部活の拠点だのでドンパチしているのがメインの自分の様な風紀委員の方が稀だろう。
というか、そんな風紀委員が大勢いたらそれはそれでどうかと思う。

「とはいえ流石に……長時間の会議というものは肩が凝る。まだ10代半ばなのだがな…」

オフィスエリアで行われていた会議を終えて、展望台で一休み。
手には、甘ったるい…というか甘すぎる事で有名な缶コーヒーが、一本。

「仕事だから仕方のない事ではあるが、やはり前線の方が性に合う。戦闘狂、と自分を評するつもりは無いんだが」

まあ、この発言を他の──例えば、少年の部下が聞けば半分は同意し、半分は首を振るだろう。
異能の適性として頷く者と、その貧弱な身体で前線に出るより、素直に後ろから指揮しておいてくれ、と首を振る者が半分。

神代理央 >  
此の場所/展望台を休憩場所に選んだ事に深い意味は無い。
強いて言えば、流石にプラネタリウムに飲食物を持ち込むのはどうかな、と思っただけだ。

「それにまあ…人が多い場所も偶には悪く無い、というか」

展望台は、それなりの人で賑わっている。
そんな人混みから少し離れたベンチに腰掛けながら、ぼんやりと喧騒を眺めつつ缶コーヒーを一口。甘ったるいコーヒーが、喉を潤す。

「……守るべき風紀と平和、か」

こういう日常を守るのが、風紀委員の仕事なのだろう。
その為に、日常にいない人々の犠牲を顧みるべきではない、と言うのが自分のスタンスなだけだ。
それが認められ難いものである事も理解しているが、こればかりは性分の様なものだ。

「自浄に期待し過ぎるのは、良くない事だと理解しているのだがな」

それは、落第街に向けたものか。或いは、自分の派閥──風紀委員会の過激派に向けたものか。
ぼんやりと零した独り言は、甘いコーヒーの匂いがする。