東方三神山の一つ、「瀛洲(えいしゅう)」の名を頂く大古書店街。
学生街の中にありながら、異彩を放つ区域である。
常世学園の草創期から存在するとされ、経過年数に関わらずやけに古びた外観の店が大通りを含め、路地などに密集する。
古今東西の様々な書籍が集まる「書海」であり、学術書から魔導書、一般書、コミック、ダイムノベル、パルプ・マガジンなど扱われる書籍のジャンルに際限はない。
また、時折「異界」の書物も売りに出されることがある。
非常に価値の高い稀覯本なども取り扱われており、「禁書」の類のものも密かに取引がされているという噂がある。
一度迷い込めば抜け出すには時間のかかるような書籍の混沌の地。
学生街にある「古書店街」の大通りを中心として、幾つもの路地が伸びており、そのどこにも古書店が存在する。
印象としては雑多な街といえるだろう。
週末には古本祭りが行われ、安価に書籍が購入できる。
『万物の運行表(スキーム)』という、白と黒の頁から成る、未来過去現在の三世を記した予言書めいた書物などが流れたという噂が定期的に起こるが、どれもこれも眉唾な噂である。