2020/06/19 のログ
ご案内:「古書店街「瀛洲」」に彩紀 心湊さんが現れました。
彩紀 心湊 > 「ふーむ……。」

放課後、日が暮れ始めるそんな時間。
日課のように古書店街へと繰り出した女学生は神妙な顔で本を探していた。
別に、興味はない。興味なんて今まではなかった…のだが。

「『犬の躾け方』、ねぇ……。」

先日、大きなわんこに襲いかかられたのもあって、それとなく興味が惹かれていた。
いや、もっとも、アレを犬と呼称してよいのかは知らないし、異邦人というに相応しい存在ではあったのだが…あいにく、異邦人の躾け方などという色々とヤバそうな本は出版もされていないだろう。

彩紀 心湊 > 「…これ、ください。」

古本なのもあってお安い。別に損するものでもなし、買っておこうと決断したようで会計へと持っていく。
「アーシャーシター」という店員の見送りの声をよそに、次の店へと歩き渡る。

「…(後は何を買おう…。というか、異界の本とかそ探してるのに全然見つからないよね…はあ…。)」

異世界の本。実際に読めるかはともかくとして、是非とも本好きとしては読んでおきたい代物だ。
禁書庫にいけば眠っているのかもしれないが、わざわざそのために図書委員にはいるのもな…と、図書館と古書店街に入り浸るに至るわけだが。

ご案内:「古書店街「瀛洲」」にフィーナさんが現れました。
フィーナ > 「……………」
ふよふよと。杖を抱えながら古書店を回る少女が一人。
目を引く刻印と、浮いているその身体が、奇異の目にさらされている。

いつものことなので気にせず書物を見て回る。

彩紀 心湊 > 「……?」

珍しい、と目を向ける。
珍しいというのは夕方ともなるこの時間に少女が一人でいること。
そして、目を引くほどの特徴的な刻印を身に刻んでいること。
なによりも、浮いているのがどんなことよりも興味深かった。

「…もし、貴女…一人なの?」

そっと、隣に歩み寄り、そう尋ねてみた。

フィーナ > 「…?えぇ、そうだけど」
こちらに顔を向けることなく、本を手に取っている。

目は開いていない。手に持っているのは簡単な魔術書のようだ。

彩紀 心湊 > 「…風紀というわけではないのだけど、少しばかり気になって。

……貴女の読み方、変わってるのね。」

はたまた、目まで瞑っている。
不快感というよりは、ここまでいけばファンタジーのような容姿に思わず目を瞬く。

さて、どんな風に話すべきかと考えるも、出てくるのはありふれた問いかけだった。

フィーナ > 「今は、見てないし。魔力辿ってるだけ。」
だから声のする方向に顔を向けることもない。

「いい本」
そう言って、買い物カゴに入れる。

彩紀 心湊 > 「魔力を…?
器用なことをするのね…。魔術を使っていたようには思えなかったけど…。」

変わった子だという印象を受ける。
これほど特徴的な子であっても噂を耳にもしなかった辺り、自分の交友が狭いのか周りが濃いだけなのか。

「…と、邪魔しちゃったかしら。」

フィーナ > 「生まれ持った感性」
といっても、五感と引き換えに得ているものだ。
その五感も、魔術で補っている。

「まぁ、暇つぶしに来ただけ。掘り出し物があったから良かった」

彩紀 心湊 > 「ともなれば、異能のようなもの…なのかしらね…。
素直に気になってしまうわね…その感覚というのは。」

少なくとも、視覚をカバーしているのは違い無さそうだ。
ひょっとしたら、ソレ以外も…と、考えていると店の時計が目に入る。

「…そう、よかったわ。
ここはあまり生徒も見ないから…気分が向いたらまた来るのも良い…と、勧めておくわ。

と、ごめんなさい。門限があるから、私はこれで。
機会があったらまた会いましょう、神秘的な貴女。」

そう告げると、急に話しかけてごめんなさいねと頭を下げてその場をあとにするだろう。

ご案内:「古書店街「瀛洲」」から彩紀 心湊さんが去りました。
フィーナ > 「ん、それじゃあ、また。」
手を振って見送る。

ご案内:「古書店街「瀛洲」」からフィーナさんが去りました。