2020/06/25 のログ
ご案内:「古書店街「瀛洲」」に黒藤彩子さんが現れました。
■黒藤彩子 > 「うーんこれまた凄い所だなあ。心なしか皆頭良さそうに見えぶへえっ!?」
昼下がり、そろそろおやつの時間が近い頃。授業が午前中だけで終わった日に足が偶々に伸びたりもする。
右を向くと本屋が在って、左を向くと本屋が在る。
来た道を振り返ると本屋が見えて、行く道を視ると本屋が在る。
此処はそういった所。「えいしゅう」って皆は呼ぶんだけど意味は全然わかんない。
多分、本関係なのかな?そう道の真ん中で首を傾げると、後ろから誰かがぶつかって来た。
慌てて振り返ると、どうみても身長3mはありそうな大きなお爺さんが、申し訳なさそうに頭を下げて来た。
「ううん大丈夫。気にしないで!」
ああ、背が高いから私が視得なかったんだ。
背の高い、背に小さな翼の生えたお爺さんを見送りながらに改めて周囲を視る。
心なしか異邦人の人が多く歩いているような気がした。
もしかしたら、そういった本のお店が多い所なのかも。
■黒藤彩子 > 「異邦人の人が好きそーな本って言うと……なんだろ、歴史とか?」
異邦人。
異なる世界から来た人。ともすれば物理法則とかも違うとか聞いた事がある。
当然歴史なんかも違う訳で、知らない所から来た人は、きっと猫みたいに色んな事を知りたがるんじゃないかと。
「……なんじゃこれ」
そう思ったから、ちょっと露天の本屋さんを覗いてみて、目に映った本を手に取ってみる。
『波浪衝撃に対する適切な船体構造Ⅰ』
なるほど、わからん。
「……理科?」
中を見てもいいですかー?って店主のおばあさんに確認してから開く。
背景に宇宙が広がる。
■黒藤彩子 > 「………うーん。トダーリンなら判るかもしれないなあ。これくださ~い」
呪文のような言葉が並んでいる本に渋い顔。けれども私には頼れるおけまるルームメイトがいる。
恐れる事は無い。だって彼女は色々本を読むと言っていたし、何より眼鏡をかけている。
おばあさんは何処から声が出ているのかよくわかんない声で本を紙袋に包んでくれた。500円だった。
「んじゃ次は~……」
それなりに多い人の流れに乗るようにして道を進む。
見ると本屋ばかりではなく、本を買いに来た人目当てっぽい喫茶店なんかも在ったりした。
露天席までお客さんが居て中々盛況で、皆が皆買っただろう本を読んでいる。
『橘』とはまた違う空間だなあ。なんて感心する声とかも出ちゃった。
ご案内:「古書店街「瀛洲」」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > 豊満な胸を揺らし、のんびり歩く風菜。
今の所目当ての本も、良さそうな本も見つけることが出来ていないようだ。
「まあ、こういうこともありますよね。
本との出会いは一期一会ですし」
自分を宥めるように独りごちる。
■黒藤彩子 > 犬の頭と猫の頭の人が何だか難しい話を言い合っている。
鉢巻を締めた声の大きなおじさんが大きな声で呼び込みをしている。
タコみたいな腕が一杯生えた……お姉さん?お兄さん?が買い物袋を幾つも提げながら、器用に携帯電話で誰かと御話をしている。
学園の制服を着た知らない人たちが何だか楽しそうに話をしているのと擦れ違う。
私はと言うと、そういった人達を眺めているんだから視線は彼方此方と忙しくなっていて
「ほうほう、ほうほうほべっ!?」」
忙しくなっていたから、頬から誰かの後ろ姿に激突して変な声が飛び出して行った。
目線を向けるとパーカーを着た女の人だって判って。
「うわあ、御免なさい。大丈夫、ですか?」
頭を掻きながら聞いてみるんだ。大丈夫じゃないって言われたら、ちょっと困っちゃう。
■雨見風菜 > 後ろから誰かがぶつかってきた。
足を踏み出し、上手く踏ん張って倒れずにいられた。
「ええ、大丈夫です。
そちらは大丈夫ですか?」
と振り返り。
「あら、黒藤さん……でしたっけ」
直接会話した覚えはない。
だが同じ学年なので名前は覚えていた。
■黒藤彩子 > 「………あれ?何処かで会ったこと……ナシよりのアリ……?」
振り返った人の顔に見覚えのあるような、無いような。
声にも聞き覚えがあるような、無いような。
自分の記憶に訊ねてみるけれど、どうも向こうは私の名前を知っているっぽい。
「ま、いっか。うん、黒藤。黒藤彩子!お姉さんの御名前は~御免なさい、わかんないけど。初めまして?」
「それともそれとも~石好き仲間さん?」
こくとうさいこです。と名乗ってから眉が寄る。同級生?ちょっと先輩?どっちか判らないから尋ねるしか無くて
もしかしたらトコッターに挙げている石好きフォロワーさんの誰だったかな?とも首が左右に傾きまくる。
■雨見風菜 > 「ああいえ、同級生だから名前だけ覚えていただけで。
実際にこうしてお話するのは初めてです」
まあ、誰もが同級生だからと顔を覚えているわけでもない。
風菜だって、全員を全員覚えれているわけでもない……っていうか写真記憶くらいないと無理では?
「私は雨見風菜です、はじめまして。
石は……好きでも嫌いでもないですね」
風菜からしても、接点はない。
とはいえこうして出会ったのもなにかの縁である。
■黒藤彩子 > 「あ、なんだ。同級生か~おけまるおけまる。人多いもんね、私が知らないのも無理ない無理ない」
何処の誰子さんは同級生の誰子さん。
続いて名前を聞くとやっぱり初耳だけど、誰子さんは雨見風菜さんだと無事判明。
私は安心したように手をぽんと打って得意そうに笑っちゃう。
「うん、マミマミさんは初めまして!今後とも宜しく宜しく!こーゆー所に来るって事は本が好き?」
「それとも試験勉強的な波に乗って?私はねえ~なんとなくなんだけど!」
雨見風菜ことマミマミさんの手を不躾にとって握手して、一歩前に出て御話モード。
めでたく書店街の道路を構成する"御話する人たちの仲間入り"
■雨見風菜 > 普通に握手の手を出されれば応じているが、まあされるがまま。
拒否する理由もないことだし。
「まみ……ああ、雨見からですね。
私は今ちょっと空間魔法を使いたいな、と思って勉強してるんですよ。
試験勉強?やりませんよ、赤点は回避できてるので」
見た目だけは清楚な風菜から試験勉強しない発言が放たれる。
「でも、今の所良さそうな本がないんですよね。
もちろん、他のジャンルの本でも良さそうなものがあれば買うのですが」