2020/07/24 のログ
ご案内:「古書店街「瀛洲」」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 古書店街。
装い新たに風菜は何やら人気のないところを探し歩いていた。

「ここしばらくは風紀の人達の目が多いですね。
 新たなルートを開拓しないと……」

どれだけ清楚そうな格好をしてもやはり痴女は痴女だった。

雨見風菜 > 「この辺の路地は……あら?」

縁石に腰掛け、天を仰ぐ少女が見えた。
一瞬眠っているかのように見えたその表情に。

「死ん……でる……?」

直感的にわかってしまった。

雨見風菜 > 「なん、で……なにが……?」

『触手』で触れる。
肉体の大きな損傷はこちらで修復できるのだが、反応する様子はない。

「怪我で死んだのでは、無いんですね」

身体の中で、何かが胎動した気がした。

雨見風菜 > だが、その胎動もすぐに収まる。
だから、風菜は気のせいだと考え。

「林檎に噛み付いて、絡みつく蛇……?」

見慣れない腕章だ。
風紀の腕章だと一瞬間違えてしまったが。
そして、手には電池切れの端末。

「……風紀の方に、連絡しなきゃ」

端末を操作し、通報用の番号に電話を掛ける。

風紀委員 > かくして、数分後に風紀委員が駆けつける。
見覚えのある大男と細身の男。

「君がここを通りがかったとき、既に彼女は死んでいたわけだ。
 怪しい者は……見なかった、うむ、ありがとう」

「権田。
 こいつの腕章を見ろ」

大男が細身の男の呼びかけに、少女の腕章を覗き込む。

「林檎に噛みつき、巻き付く蛇……
 トゥルーバイツか」

「外傷も見当たらねえ。
 となれば例のアレだろうな」

「うむ……そこの君、通報に感謝する。
 後は我々に任せてくれ」

雨見風菜 > 「え、良いん、ですか」

てっきり第一発見者だから疑われてしまうのかと思ってしまったが。
彼らには彼らの事情があるらしく。

「わかりました。
 では、失礼します」

そう言って、風菜はその場を離れた。
風菜がこの死体の意味を知るのは、もっと後になってからのことだろう。
そして、自らの体の中の胎動の意味も……

ご案内:「古書店街「瀛洲」」から雨見風菜さんが去りました。