2020/09/04 のログ
ご案内:「古書店街「瀛洲」」にジャムさんが現れました。
ご案内:「古書店街「瀛洲」」にセレネさんが現れました。
■ジャム > 古書店街のとある一角へ相手と一緒に歩いてくる。
ココ!ココだよー!と声音弾ませてぴょんぴょん跳ねながら指差す先に看板。
両面がブラックボードになっている看板には、メニューと共にカラーチョークで若木の枝と鳥のイラストが描かれ。店名はロゴスのとまり木とある。
相手と一緒に民家を改造したらしき店の扉を開けると、フローリング張りの廊下の先にリビング。薄いグリーンと白で壁は塗られ、隅にいくつも吊るされたランタンの灯りが間接照明として柔らかく店内を照らしていた。窓は通りに面して大きく広く、壁に備えられたブックシェルフは大小の画集や文庫本、ハードカバーの洋書等が小綺麗に整頓されている。二人がけの小さなテーブル席やカウンター席、ソファがそれぞれいくつか。どれも手編みらしい、ほのかにお香の香りがするノルディック柄の織り布で包まれている。厨房はそのままキッチンだったらしく、客席との距離は近い。異邦人の学園卒業生らしき、フクロウの耳を生やした女性の店主が案内してくれたのはそんなお店だった。
金属のリングがついた留めボタン付きの日記帳に手書きで描かれたメニューブックがどの席にも設えてある。
コーヒーメニューとして、
オーガニックコーヒー、カフェラテ、カプチーノ、キャラメルカプチーノにウインナーコーヒー。ホットとアイス両方可。アイスでのみ、バニラアイスが浮かんだアイスコーヒーがある。
ティーメニューとして、
イングリッシュブレックファースト、ダージリン、アールグレイ、ジャスミン、カモミールシトラス、ロイヤルミルクティー。
パンケーキメニューとして、
メイプルバター、ブルーベリーコンポート、ストロベリーミルク、ティラミス。
ホイップクリームやバニラアイスのトッピングも可。
パフェメニューとして、
ストロベリーマウンテンパフェ、オレンジショコラパフェ、チョコバナナパフェ、マンゴーパフェ、メロンパフェ、キャラメルパフェ。
ケーキメニューとして、
チーズケーキ、フレッシュベリーのパンナコッタ、チョコレートのミルクレープ、イチゴタルト。
軽食メニューとして主にサンドイッチを扱っており、
カツサンド、ピザトースト、コールスローたまごサラダサンド、チーズエッグサンド、ナポリタンパスタ、カルボナーラパスタ、ビーフカレー。
取り扱っている本は小説と詩集が多く、ついで画集。いくつかある大判の写真集は、森や月といった自然物を撮したもの。
「とりあえずここに座ろうよー!」
獣耳異邦人がひょいと腰下ろすのは空いてたソファ席だ。柔らかいソファに身を埋めつつ、その前にあるローテーブルでメニューブックを吟味。相手にも見せたりしながら。
■セレネ > 制服姿ではなく私服で来た古書店街の一角にある店へと共に歩く事暫く。
パンプスのヒールをコツコツと響かせ身長差のある彼女に歩幅をなるべく合わせながら跳ねて示す先に蒼を向け。
――成程、古書店街に似つかわしい趣のあるカフェだと感じた。
元々知っていたのかそれともこの為にわざわざ探してくれたのかは分からないが共にお茶をしてくれるという相手には感服すると共、
些か申し訳ない気持ちになり。
店内も外観に沿うよう落ち着いた雰囲気で、古びた本の香りと珈琲の香りが混ざった芳しい香りが鼻腔を擽る。
一目で、一呼吸で気に入った。
女性の店主も獣人系なのか、と其方に少しばかり視線を向けるも、すぐにそれは別へと向けられて。
「ふふ、はいはい。」
元気に呼びかけた彼女が座ったのは見るからに座り心地が良さそうなソファの席。
微笑ましい姿に思わずクスクスと喉で笑いながら其方へと歩み、
対面に座れば見せられたメニューへと蒼を落として。
「色々と目移りしてしまうお店ですね。」
本好きな己から見れば、此処はテーマパークに近い場所。
何を頼もうか、何を読もうか、実に悩んでしまいそうだ。
■ジャム > 図書館で会った時よりも着飾って来てくれた相手を眩しそうに見上げつつ。ヒールが鳴る音も楽しそうに尻尾を揺らしながら共に店内へ。
「でしょうでしょう!
セレネが興味ありそうな本もきっといっぱいあると思うんだー。
本の前に飲み物だけ頼んじゃおうかなー」
たくさん目移りしてくれたら自分も嬉しいし、店主も喜ぶだろうとばかりに声音弾ませ。
水とおしぼりを二人分運んできてくれた店主へと早速注文をはじめる。
イングリッシュブレックファーストの紅茶にチョコのミルクレープ。
飲み物だけ、なんて言いながら目に入ったケーキを素早く頼んでしまう素直さであった。
自分の注文終えるとセレネは何する?とばかりに目を向ける。
時間をかけて後で決めたいというなら、いったん店主に下がってもらう心算でもある。
■セレネ > 「今日も暑いですしね。少し涼んだ後に読み物を探しますか。」
九月になったとはいえまだまだ残暑は続く。
だからすぐに本を探しに行くより少し休んでから行きたい。
冷水とおしぼりを持ってきてくれた店主に礼を言えば、
彼女に釣られるよう己も一先ず注文しよう。
ダージリンティーにメイプルバターのパンケーキ。ホイップクリームのトッピングを添えて。
対面から向けられるくりくりとした目に、蒼を細めて微笑まし気。
同輩とお茶をしに来たというより、妹と共に遊びに来たような心境だ。
互いの性格の違いもあるかもしれないが。
相手は殊更、庇護欲に駆られる。
■ジャム > 物静かに微笑んで注文を手元に書き留めた店主がのんびりお辞儀をし、厨房へと引き返していく。
その後姿を見送って、寒くない程度にほどよく冷房が効き、
本のためにも除湿された静謐なお店の空気をすぅ、と胸に溜め。
「まだ何日か前は夏休みだったもんねー。
秋が来て授業始まったけど実感まだ無いなー。
はやく、また夏休みこないかな!」
ソファの背もたれにたしたしと黒尻尾を触れさせながら、9月の残暑にこくこく頷き。1年後の休暇を待ち望む、そんな気の早さである。
「セレネのよく読む本ってどんなの?
やっぱり恋愛小説?
全く好きじゃないのになぜかお互いよく顔合わせしてー、悪口言い合いながらも夏の夜の海の浜辺で一緒に過ごすことになって。
告白しようとしたら同時に「あのさ」「あのね」って同時に声かけあっちゃって、「どうぞ先に」「いやいやお前こそ」みたいな、そういう!」
注文を待つ間、相手の読むジャンルを知りたがり。
かなりありがちな展開とか浮かべつつ、尻尾を揺らし。
■セレネ > 冷え性な己にとっても、そして本達にも良い室温と湿度を保つ店内。
また今度来ようかななんて思いながら話を振ってくれる相手の言葉に耳を傾けて。
「ひと月というのはあっという間に過ぎて行くものですね。
夏季休暇の前に、もう一つ。冬期休暇もあるのでその時がまた楽しみですねぇ。」
冬場はきっと夏とはまた違った一面を見せてくれるだろうし。
気の早さも微笑ましくて、きっと己はにこにことしているだろう。
「――あぁー。
恋愛小説よりかは、推理小説を多く読みますね。
こう、犯人の推理をするのが面白くて。」
実際には、主に専門書や魔術書、論文等を読んでいるのだけど。
たまにそういったジャンルを読む事もあるが10冊に1冊くらいの頻度。
とはいえそれをわざわざ話す理由もない。
ここは一般的なもので話題を繋ぐ事にしよう。
揺れる彼女の尻尾にチラリと蒼を向けた。
■ジャム > 冬のこと忘れてた!とばかりに。
そうそれ冬期休暇!そう言わんばかりに人差し指で彼女のことを指差す。
「冬になったらー、何しようかな。
異邦人街でクリスマスマーケット、雪でかまくら、雪合戦。
ツリー飾って、プレゼント交換!」
指していた指で今度はイベントを数え始める。
いくつも彼女と過ごせたらいいな。そんな思いこめつつ、ひとつ単語を浮かべると同時に指を曲げ。
「へー!じゃあセレネは本の世界の中で探偵になったり、警察になったりするんだね!
ただの一般市民なのに、名探偵よりも冴えた推理をするレモン売りの女の子になったりして!
――へへ。僕の尻尾気になる?ねえねえ、触って触ってー。
僕の尻尾もセレネと遊びたいってー」
だいぶ偏った推理小説の知識ひけらかしつつ、向けられたアイスブルーの瞳の行き先に気づく。
長い黒尻尾をテーブルごしに彼女へと向け、相手の手元にふわふわ、さきっぽだけ器用に折り曲げてみせ。
■セレネ > これから先夏が終われば秋が来るし、秋の次は冬が来る。
冬は良い思い出がないけれど、それも此処で良い思い出を作って塗り潰してしまえたら良いなと思いながら。
「冬もイベントが沢山ありますから、楽しみですよね。」
己の誕生日はクリスマスだが、それも今後話せたら良い。
己に指していた細い小さな指。イベント一つ毎に折り畳まれて。
「手がかりを元にして推理をするのはパズルを解くようで楽しいですから。
貴女はどんなジャンルの本がお好きなのです?
――あら、随分遊びたがりな尻尾さんだこと。」
己の次は相手だと、彼女のよく読む本について尋ねつつ。
遊びに来た黒い艶のある尻尾には、そっと手を伸ばして指先で毛をなぞるようにして触れようか。
■ジャム > 「僕は冒険するお話がすき!
貧しい羊飼いの男の子が広い世界夢見て旅に出て、錬金術師に出会って不思議な錬金術を教えてもらうお話とか!
あとはー、死神を相手に裁判をおこしちゃう農家の人のお話とか。世界中の知識をたくわえる生きた大木と、何百年も王様たちの頭の上で過ごしたしゃべる王冠の知恵比べとか!」
もともと居た世界では書物があまり流通してなかった事もあって、こちらの世界の豊富な本をななめ読みしている様子。好奇心のまま最近読んだ本の話題を身振り手振りで伝えて。
「んふー!セレネの指気持ちいいー。
セレネの指とー、指切りしちゃう!あは!」
尻尾は敏感らしく、長いさらさらの触れ心地を相手の繊手が過ぎるとふるっと身震いして喜ぶ。
器用にくねる尻尾で彼女の小指を包んで絡めようとしつつ、笑い声をたて。
「……っとー。運んできてくれたよ!
ありがと!お姉さん!」
そんなやりとりの中で店主が穏やかに現れ。
ローテーブルの上にそれぞれの注文の品、並べ。
食器の入ったカゴを置くと、ごゆっくりどうぞと笑顔を浮かべて。
■セレネ > 「成程。冒険譚も色々と頭の中で想像が広がって楽しいですよね。
…ふむふむ。沢山の本を読んでいるのですね、良い事です。」
想像力を膨らませるにはもってこいなジャンルだ。
扱う種類にもよるだろうが、魔術は想像力が必要なものもある。
だから彼女の好きな読み物はもしかしたら今後彼女自身の役に立つ日が来るかもしれない。
「ふわふわしていてとても手触りが良いですね。
擽ったいのなら言って下さいよ?
尻尾は敏感だと聞きますので…。」
身震いした相手に少し心配そうな表情を浮かべて。
くるりと小指を包み込んだ尻尾、手触りはベルベットのよう。
緩く上下に手を振ったりした。
「――ん、有難う御座います。
紅茶も良い香りで、ますます気に入ってしまいました。」
相手と己が注文した品を持ってきてくれた店主。
蒼を向ければ礼を述べ、立ち去る背を見送り。
「美味しそう。」
彼女が頼んだミルクレープも、己が頼んだパンケーキも。
どれも良い焼き加減だ。紅茶の香りと相まって良い感じ。
カゴから相手が使うフォークを取り出しては彼女の目の前へと置くとしよう。
そうして、己の分のナイフとフォークを手元へ置けば、彼女が食べ始めるまで待つつもりで空いた両手を膝の上へ置き。
■ジャム > 「えへー。僕の自慢のしっぽだよ!
だいじょうぶ!くすぐったさよりも気持ちいい感じだよー。
握手もしちゃおう。ハジメマシテ、ヨロシクー」
心配しないで、とばかりにぴこぴこ獣耳を揺らして。
指切りに揺らされて楽しげ。
まるで自分の尻尾を指人形のように扱うと、小人ちっくな高い声を演じて。先端を彼女の手のひらに押し当てつつくるりと丸め。ご挨拶の真似事。
「あ、フォークとってくれてありがと!
セレネは優しいなあ。
僕にきょうだい居ないけど、お姉ちゃんみたい!
それじゃあさっそくー。いただきます!」
置かれた食器の奥ゆかしさに笑顔でお礼を告げ。
尻尾を食品に触れないように、テーブルの横迂回してソファの背もたれへ戻す。
手を膝の上に、自分を待ってくれる仕草に姉の存在を浮かべるとミルクレープの折り重なったチョコ層にフォークをそっと差し入れ。口元へ運べば広がる風味にふにゃゎ、口元を緩ませて。
■セレネ > 「確かにこの手触りは自慢しても問題ないレベルです。
そうですか?ならば良いのですが…。
――ふふ、初めまして。此方こそ宜しくお願いしますね、尻尾さん。」
素直に感情を口でも動作でも示してくれる彼女だ。
だからきっと嘘ではあるまいと大丈夫という言葉を信じる事にする。
戯れ交じりに高い声で尻尾の声を演ずる相手に小さく笑いながらも己も挨拶。押し当てられ丸まる尻尾を軽く握った。
「いいえ、どう致しまして。
貴女が良ければいつでも姉として接してくれても良いのですよ?
――なんて、ね。」
誰かに何かをする事は、元の世界でもよくしていた事なので当たり前だと思っている。
戻っていく尻尾は汚れないよう、食べ物を崩さないよう外回り。
姉のようだと言ってくれる彼女に半ば冗談っぽく告げてみせ、
するりと反発なくフォークを受け入れるミルクレープの柔らかさに細まる蒼。
言葉にせずとも美味しさが伝わる表情に己も釣られて笑顔になる。
見届ければ、ナイフとフォークを手に取り一口大にパンケーキを切り分け。
メープルのかかった部分と素の部分が良い塩梅。
ナイフで軽くホイップクリームを掬い手慣れた手つきで塗り付ければ口元が汚れないよう気を付けつつ一口。
パンケーキの香ばしさとメープルシロップの甘い香りがクリームとよく合う、美味しい一品。
■ジャム > 「えっ!えーっ!
冗談でも本気にする!僕本気にした!
だからー……、セレネお姉ちゃん!お姉ちゃんー!」
彼女の受け答えに目をまん丸くすると。
言質はとった!とはしゃぐ獣耳異邦人。
ぶるぶる震えながら呼吸を一度整えると、ぱぁあっと表情輝かせながらお姉ちゃん呼びに騒ぐ。
「お姉ちゃんは食べ方まできれいだねー……!
僕も見習わなきゃー。
でもー。お姉ちゃんの食べてるパンケーキもほしくなっちゃったな。
シェアしようよお姉ちゃんー。
僕のミルクレープひとくちあげるから、パンケーキひとくち欲しいー」
彼女の仕草で一瞬にして、ブックカフェが深窓の令嬢が座るガーデンテラスになったみたい。
そんな姉の妹らしく淑やかさを身に着けようとしてパンケーキの香ばしい香りに負け、速攻、俗っぽいお行儀に戻ってしまう。
まずは自分からと、ミルクレープをひときれ載せたフォークに手皿を添えて彼女の口元へと運んでみせ。「ぁー……」と口を広げて。あーん、おねだり。
■セレネ > 「あらまぁ。
…ふふふ、妹が出来たようで嬉しいです。」
己の言葉を受け相手の丸い目が更に丸くなった。
燥ぐ仕草に可愛いと思い、笑みを浮かべて。
彼女から姉と呼ばれるのは不思議と良い心地がする。
それもきっと、彼女自身の気質によるものかも。
「マナーは一通り覚えましたからね。
ん、食べますか?良いですよ。」
一時とはいえ貴族の家に厄介になった事もあるから、猶更テーブルマナーは覚えている。
言動に淑やかさがあるのももしかしたらそれも起因しているかもしれず。
そうして彼女からミルクレープを一切れ、差し出されると数度蒼を瞬かせほんの少し戸惑うも。
無碍にするのも可哀想だからと差し出された一切れを口に運んだ。
チョコレートの甘い風味とクレープの食感が楽しい。
成程、これも美味しいスイーツだ。
こくん、ときちんと咀嚼して呑み込んだ後自身のパンケーキも一口分切り分けてクリームを乗せ
手皿を添え彼女の口元へと寄せよう。