2022/07/31 のログ
セレネ > 「クーラー病にならないように気を付けて下さいね?」

冷房の利かせすぎも風邪になる原因の一つだ。
夏風邪は長引きやすいとも言うし、健康には気をつけて欲しい。
そう考えてしまうのも、己が元医師だからだろう。

己が何故此処に来たのかと聞けば、彼はゲームの攻略本を探しに来たのだと答えた。
己はゲームについては詳しくはないが、そういうのもあるのかとちょっと興味深そうに。

「それってどういうゲームなのでしょう?」

緩く首を傾げて問いかけて。
己が知らないジャンルだからこそ、こういった機会に知ってみるのも良いかと思ったのだ。

霧島 孝介 > 「く、クーラー病?なんて名前の病気があるの?
 依存症にならもうなってるかも…」

ふいに出て来た病名に疑問符を浮かべる。
一応は健康体だからか、夏風邪を引くということも熱中症になるということもない。
まだまだ若いからそういうのには縁遠いのだろう。多分。

「あー…なんだろ、レースゲーム?」

いざ買った攻略本を取り出すと、ピンクのボールのような主人公が星型の乗り物に乗っている表紙が目に入るだろうか。
ゲーマーなら恐らく誰もが知っているであろう象徴的なキャラクターのかなりの名作。
プレミア価格についたゲームを偶々実家から持って来ていて、ついついのめり込んでしまったのだ。

勿論、攻略本も見つけるのは容易ではなかったが、流石瀛洲といった所だろうか
本自体は安価に手に入れることに成功したのだった。

セレネ > 「いえ、夏場ってクーラー…冷房をつけるでしょう?
その冷えからくる風邪や倦怠感等の症状の事ですね。」

熱中症にも確かに気をつけて欲しい。
屋内に居てもそうなる可能性はあるから、体調管理は気をつけねば。
病気に関して言うなら、案外若さは関係ない病気もあったりするけれど。
まぁ、色々言って不安にさせるのも宜しくはないから余計な事は言わないでおく。

「レースゲーム…競うゲームなのですね?」

ピンクの悪魔…いや、可愛らしい丸いキャラが乗り物に乗っている表紙の本を見せられる。
テレビのCMで、そのピンクの丸いキャラクターを見た事があり
その子見た事あります、と少しだけ蒼を輝かせたことだろう。

「成程…レースゲームもあったのですね?」

最近は新作のゲームのCMが多いからか、そういうのもあったのかと意外そうに。

霧島 孝介 > 「なるほど…よく知ってますね
 とりあえずはそういうのは平気ですねぇ…はい」

ちゃんと外に出れているし、ご飯は食べれている。
夏バテ気味なのは否定しないが風邪や倦怠感はない様だ。
彼女の心配などとは裏腹にこっちは能天気に物知りな女性に感銘を受けている。

「いや、レースゲーム…なのか?」

蒼の瞳が輝く様子にこちらも若干嬉しくなりつつ、質問に関しては首を傾げて曖昧な返事。
やはりこのキャッチーな見た目は老若男女問わず一定の知名度はあるようで
何故か誇らしげに胸を張る。

「レースゲームというより、パーティゲーム…かな?
 レースメインのパーティみたいな…

 なんだろう、説明難しいから本体ごと貸そうか?」

このゲーム自体はずいぶんと昔に発売されたものだからか、メジャー人気はそこまでない。名作には変わりないけど。
そしてその名作たる所以が乗り物に乗りつつ、敵を倒したり、仲間と協力したり、乗り物をアイテムで強化するなどのシステムだ。
その辺の説明がなんともしづらく…とりあえずやってみて欲しいと彼女に布教するオタクの表情になる。

セレネ > 「私、冷え性なのでそういうの色々調べてしまうのですよ。
そうですか。今の所何もないのであれば大丈夫ですかね。」

食欲不振でもないのであれば大丈夫だろう。
見た所顔色が悪いという訳でもなさそうだし。
元医師である、という事は告げず別の理由を適当に。

「ふむ、パーティゲーム…?
となると、複数の人と楽しくやるゲームなのですかね。」

誇らしげに胸を張っている彼にクスと小さく笑っては
本体ごと貸そうかとの言葉に再度少し驚いた。

「え、構わないのですか?
…まぁ、興味がない訳ではないのですけれど…。」

布教されるなら、余程の事がない限り拒否はしない己。
ハード本体ごととなれば、他のゲームが出来ないのではとそこだけちょっと心配。

霧島 孝介 > 「冷え性…そうなんだ。納得だ」

見た目の印象も相まってか、友人の言を完璧に信じてしまっている。
元医者であるなんてこと知りもせず、ただ単純に心配しているだけなんだと納得
単純な奴である。

「そう!小学生の頃、父さんが中古のこのゲーム買って来てさ。
 俺は最新のゲームが良かったけど、試しにみんなで遊んでみたら案外楽しかったんだよ!」

クスっと笑う彼女に、今度は自分の子供の頃の思い出を話す。
ゲームシステムとかキャラクターとか難易度とか、そこら辺の話をしないのは
本当にこのゲームが思い出深く、みんなで遊んでいて楽しかったからだろうか。

まぁ、今は一人でやっているのだが

「うん、アレだよ
 気になる彼とやればいいんじゃないかな?」

実はパソコンでも別のハードでもゲームは出来るし、そこまで困ってはない様子。
それよりも今は布教が大切!
それに、もしうまくいけば恋愛成就につながるかもしれない。
レースのカーブの時に身体を傾ければ、急接近間違いなしだろう。

セレネ > 「だからあまり冷えた場所だと寒いのですよね。」

室温はなるべく寒過ぎない適温が良い。
己の言葉を疑いもせず、素直に信じてくれる相手は正直扱いやすい。

「ふむ。そうだったのですね。
やってみたら案外楽しかったって思う事があるのは、良い事だと思いますよ。」

何事も体験してみなければ分からないことだってある。
だからこそ、己は様々な事を体験して経験という手札を増やしたいのだ。
己を育ててくれた養父が、そういう育て方をしていたから。

「――あぁ…まぁ、うん。彼も誘ってみますね。」

何だかんだ頼めば付き合ってくれる黄緑髪の彼のことだ。
一緒にゲームを、と誘えばやってはくれるだろう。
…ただ、それで意識してくれるかとなると別問題かもしれないが。
それは兎も角、ハードごと貸してくれて布教してくれるのは嬉しい話。
有難う御座います、と礼を言おう。

霧島 孝介 > 「なるほど…じゃあ、冬より夏の方がまだ過ごしやすい感じかい?」

ふむふむ、と彼女の言葉を素直に受け止めるが何だか違和感が。
あれ?そういえば彼女は雪国の出身ではなかったっけ?
自分の記憶違いか?と勝手に自己完結。

「うん!古いゲームも中々バカに出来ないなぁって…
 新しいだけがゲームの楽しさじゃないんだね」

本当に嬉しそうに、そしてしみじみとその話をする。
自分もこの島に来て様々な経験を積んできた。良いことも有ったし悪いこともあったが
今こうして、友人と笑顔で話せているなら、きっとこの島に来た選択は間違ってなかったのだろう。

「応援してるよ。何か分からなかったら何時でもメールして!」

彼女の気になる人がどんな人なのかわからないが、操作も簡単でゲーム初心者もやりやすいはず。
問題は意識してくれるかどうか、なのだろうが…こんな女性とゲームしてて意識しない訳がない、と
世間一般の男性的な思考を巡らせる。
多分、これ(ゲーム)で上手くいくならもう付き合ってるだろう。

「そうと決まれば、ゲームの動作確認とかしてくる!
 いかんせん、型落ちのハードだから手入れ必要なんだよね」

そろそろ行くね、と時間を確認して気付いたら空になっていたコップを持ち立ち上がる。

攻略本も買ったし、カフェで涼んだ。友人と楽しい話も出来て、面白い約束を取り付けられた。
悪くない一日だったと満足気になりながら彼女に手を振りながらカフェを後にした。

セレネ > 「あぁ、いいえ。
その…クーラーの寒さと自然の寒さだと感覚が違うので何とも苦手なのです。」

寒い気温・室温自体は暑い時期より慣れているので我慢は出来るが、
それでも全く寒くない訳ではない。
我慢が出来るだけで平気な訳ではないのだ。

「古い物もその良さがありますからね。
ゲームにしても、それ以外でも、良いからこそ価値が生まれるのでしょうし。」

アンティークやヴィンテージ、古い物でもかなりの価値がある物は沢山ある。
それを見つけ出すのも一つの楽しみなのかもしれない。

「あ、有難う御座います…。」

応援しているという言葉をかけてくれる彼の言葉は嬉しいものの
何とも難しい話だから己は苦笑するしかない。
一般的な男性であればここまで苦労する事は無かっただろうが…。

「ん、お手数おかけしてすみません。
ゲーム、楽しみにしていますね。」

席から立ち手を振る相手に己も小さく手を振り返しながら、
カフェを後にする友人を見送ろう。

己はもう暫く、此処で涼んでから席を立つとしようか。

ご案内:「古書店街「瀛洲」」から霧島 孝介さんが去りました。
ご案内:「古書店街「瀛洲」」からセレネさんが去りました。