2020/06/11 のログ
ご案内:「常世公園」に清姫 藍紗さんが現れました。
■清姫 藍紗 > 夜の公園。
人の姿もさほど見られないその場所、ベンチにぽつんと座る女の姿が一人。
夜の闇に溶けるような黒髪と、同じ色調の衣服。 まるで幽霊か何かのように、白い素肌……顔と手だけが浮き上がって見えるかのよう。
学園においても、その身長と冷たい瞳、寡黙な姿が近寄りがたい雰囲気を出すその女。
今は猶更。ミステリアスなオーラを放ちながら、ベンチに一人、ただ腰掛けて。
「………暑い………」
散歩に出かけて暑さにやられてバテバテになって休憩をしているだけだった。
■清姫 藍紗 > 「………夜なら大丈夫かと思ったけど、今宵は更に暑い……。」
ハンカチを取り出して汗を拭いて、汗を拭いて。体温が外気温に釣られて上昇しているのを感じる。
ある程度以上の体温になると身体がひたすら重くなるから、辛くなったらこうやって休憩することが大切。
そんな彼女の特性は「耐性欠損」。
暑さ寒さと乾燥、その他諸々何もかもに弱く、生活の9割は体調不良。
この学園で体質の改善を求めてはいるのであれど、今のところは特に解決策も無く。
「うーん………」
頭を片手で抑えて頭痛を我慢。 この仕草が同級生からは「話しかけるなオーラ」と取られてしまい、ちょっぴり孤立気味。
ご案内:「常世公園」に水無月 斬鬼丸さんが現れました。
■水無月 斬鬼丸 > そんな夜の公園を、コンビニ袋をぶら下げて歩く少年一人。
少し暑くなってきたのでアイスでもと、寮から出て買ってきたわけだ。
帰ったらくおう。ソーダ味のあれを。
アイスキャンディーコーティングされた氷菓的なあれを。
ガリガリと貪ろう。
足取りはここまでは軽かった、軽かったが…
その脚はピタと止まった。
なんかおる。
誰もいない公園に、ベンチに座って…黒くて白い…そしてでかい女が。
え?なに?幽霊?幽霊なの?
■清姫 藍紗 > 「冷たい………冷たい物………。」
ああ、そうだ。何か冷たい物でも買おう。
そんなことを考えてベンチから立ち上がる女。
ゆらり、ゆらり。 やっぱり歩く姿は幽霊かのように左右に少しだけ揺れながら、公園を歩く。
ゆるうり、ゆるり。
黒髪の女が焦点の少し合わない目で、そちらへと歩いてくる。
「………………」
はっ。
女は少年に気が付いたのか、一瞬驚いた顔をして。
頭をふりふり、と横に振って、頬をぺちん、と掌で叩いて。
「………こんばんは。 もう遅いから、早く帰りなさいね。」
身長180cmの高さから見下ろすクールな雰囲気のお姉さん。
冷たい目線に見えるかもしれず。
■水無月 斬鬼丸 > こちらが立ち止まっていると、幽霊のような女性は立ち上がった。
足はあるなら…幽霊ではないのか?
いや、それは一部地域だけの話だし安心はできないっていうか
歩いてるのめっちゃ怖い。
まさに、幽鬼のごとくというそれだ。
思わず一歩後退したところ…
こっちみた。
「はっ……?」
こっちをみた女は、頭を振って自らの頬を叩いてから
こちらに挨拶を。
幽霊じゃないのか?にしても…
すげえ威圧感。
でかいし、目つきも半端なく怖い。
「あ、え、こんばっ…す、すいません、でした?あ、はい…」
思わず声が上ずるし、うまく言葉が出ないし
コンビニ袋は落とすし…
■清姫 藍紗 > 「………その。」
おろおろする。こういう時にうまく言葉が出ないのが怖がられる原因ではあるのだけれど。
目の前の少年は明らかに怖がっているように見える。
どう考えても原因は自分だ。それくらいは流石に分かる。
「……その、落としてるから、ね。」
よいしょ、と膝を折り曲げてしゃがみこめば、そっとその袋を持ち上げようとして。
できるだけ優しく振舞おうとするけれど、距離感の詰め方は下手だ。言葉をところどころでつっかえさせながら。
「今は帰り道? ……気を付けてね。」
本当に少しだけ、穏やかに微笑みかけつつ。
「………自動販売機ってどっちか分かる?」
ついでに尋ねた。人がいるから我慢はしているが、頭はくらくらしている。うーん生命の危機。(3日連続記録更新中)
■水無月 斬鬼丸 > 挨拶をしてくれたことや、遅くまで外にいることに対しての注意をしてくれるあたり
善良な人間なのだろうと伺えるかもしれないが
先入観とは恐ろしいもので、幽霊的ななんか怖いものとして最初に認識してしまったばかりに
その圧に気圧されてしまったのだ。
「あ…え…あれ?」
落としたコンビニ袋に視線を落とし、もう一度隙を伺うように、幽霊のような女性の方に視線を向けると…
しゃがみこんで、袋を拾ってくれた。
あれ?やさしいぞ?
不器用ながらも、気遣ってくれているし…実はいい人なのでは?
「あ、はい…どうも、ありがとうございます」
拾ってくれた袋を受け取る。
背の高い女性がしゃがみ込めば、なんかこう…失礼だが体の曲線に目が行ってしまう。
いや、ちがう、そうじゃない。とりあえず、失礼な態度に関しては謝らなければ。
「そ、そうです。急に人がいて、驚いちゃって…お姉さんも気をつけてください」
とりあえず怖いものでないことがわかればほっと一息。
「え?自販機ですか…?あっちの…公園の出入り口んとこに…」
指差す方向にはまだ明かりが見えない。結構遠くにあるようだ。
■清姫 藍紗 > 「……い、いいの。 いいから。
驚かせるような歩き方、してたと思うから、ね。」
相手の指摘に、少しだけ頬を赤くして、視線をふわふわと漂わせる。
流石の自分でも、あれはなんかもう不審者でしかない。改めて思い返せば恥ずかしい。
身体を見れば、学生というよりはしっかりはっきり大人の女性。お尻はちょっと小さ目だけれど、まあそこは髪の毛で隠れてよくは見えない。
「………出入口、ね。
ちょっと、熱中症みたいになっちゃって。
なりやすい体質……なのかしら。 ありがとうね、ちょっと買ってくるわ。」
手をひらりと振ろうとして、足元は変わらずおぼつかない。
身長が高い分、よろめき方が派手だ。高層ビルは良く揺れるアレだ。
■水無月 斬鬼丸 > 「いえいえいえ、俺が勝手に驚いちゃって…
えっと、ビビり過ぎかなって…ほんと、すいませんでした!」
大人の女性。
ここまで近くで接触するなんて稀だ。
だからこそ、こう、なんだ…色々と情緒がやばい。
そういうものが自分のそばにいるという気恥ずかしさとかなんやらで、少し早口。
自販機の場所を教えれば、そのおねーさんはあるき出す。
あるきだす、のだが…いちいち危なっかしいというか
あれはやばそうだ。熱中症とか言ってたし……
拾ってもらったコンビニ袋に視線を落とす。
「あ、え、えっとあれです。俺、買ってくるんで…座っててくださいよ
熱中症ならあれ…危ないんで。あと、アイス…よかったら…」
座るように促しコンビニ袋を差し出す。
■清姫 藍紗 > 「驚かれるのは慣れてるから大丈夫、大丈夫だから。ね。」
いいのよ、と掌を向ける。謝られるのも居心地が悪い。
早口が、まだ怯えているからかと思えば、困ったように眉を寄せて。
「……いいの?」
相手の言葉にピクリ、と肩が揺れる。
大人らしく遠慮しなきゃ、という気持ちと、その言葉に甘えてしまいたい、という気持ちが彼女の胸の内でワーワーとせめぎ合……
嘘、ごめん、圧勝でした。
「…………甘えて、いいなら。」
申し訳なさそうに、ベンチにぽすん、と腰を下ろして。
アイスに関しても、申し出てもらえるなら非常に助かるわけで。
ごめんね、ごめんね、と小さな声で謝りつつ。
■水無月 斬鬼丸 > こうやってはなしてみると、妙に腰が低いと言うか
おとなしいというか…遠慮がちというか…
気の弱い女性なのだろうか?だとしたら余計に悪いことをしたような。
「と、ともあれすぐ買ってきますんで!
なんか好きな飲物とかだめなやつとかおしえてくれれば、はい」
怯えているからではない。
近くによくよく見ればキレーなお姉さんがいるから落ち着かないだけだ。
アイスを差し出し、飲み物の好みを教えていただければそのまま駆け足でむかうだろう。
■清姫 藍紗 > 「……ああ、え、っと。炭酸でなければ、大体は………オレンジとかアップルとか、何でも大丈夫、だと思うわ。」
人の良い少年である。なんだか申し訳なくなる。
自分の好みをお願いしつつ、ソーダ味のアイスキャンディを大事そうにぺろりと。
砂漠で水が染み渡る、と言う表現があるが。今回は冷たさがしっかりと身体に染み渡る………。
ぺろりぺろりと少しずつ食べながら、ベンチの端っこに座って少年の帰りを待ってみる。
そういえば、お金を先に渡すべきだったな、とか。
これで先輩だったらどうしよう、などと不安がふわふわと頭の中を渦巻いて。
でもアイスが冷たくて甘いので表情は少しほころぶ。甘い。
■水無月 斬鬼丸 > 走ってしまえば公園の出口はそれほどでもない距離。
小型ペットボトルのアップルジュースを一本買って再び走り出す。
まぁ、走る必要はないのかもしれないが
熱中症気味…ということなので、できれば急いだほうがいいだろう。
程なく女性のもとにたどり着けば、すみっこにちょこんと・・・は無理があるか。
自分よりも頭一つくらいでかい人だし。
とにかく、座ってアイスを舐めていた。ここで消えてたら流石に幽霊疑惑が再燃するところだった。
「あ、お姉さん。これでいいっすか?」
すこしだけ息を乱しつつ、アイスを食べて少し表情が柔らかくなった女性にペットボトルを差し出す。
子供も大人もおいしくてくーーーっと唸ってしまうとCMでいってたやつだ。
■清姫 藍紗 > 「……ごめんね。」
本当に申し訳なさそうにしながらも、ちゃんと受け取り。
そのペットボトルを額に当てて、ゆっくりゆっくり、胸の内から吐息を全て吐き出すように吐息をついて。
「……ありがとう。 お詫びとかお礼もしないといけないね。
貴方のアイスをもらっちゃったし、お金も渡さずに買ってきてもらっちゃったし。」
ペットボトルに一口つければ、くぅーー、とは唸らないまでも、は、ぁ……っと幸せそうに吐息を一つ。
「え、っと。……」
ふと、身体が落ち着けば何か慌てた様子で財布を取り出して。
お札を一枚差し出そうとする。
■水無月 斬鬼丸 > 「いえいえ、いいっすよ。
俺もなんつーかあれ…傷つけちゃったかなーって
めっちゃビビりなんで…はい」
最初に優しくしてくれたのも、こちらが怖がっていたからだろうし。
差し出したペットボトルを受け取ってもらえば、息を整える。
まぁ、急いだとは言えそんな長い距離走ったわけではないのですぐに落ち着く。
どうやら、飲み物の選択も間違ってなかったようで、これで一安心。
「あ、すんません。気ぃ使ってもらって…えーっとお釣りお釣り…」
差し出されたお札を受け取れば、ジュース代を差し引いたお釣り…
そんなに小銭があったかなと財布を漁って
「あー…今ちょっと細かいのないんで、いいっすよ」
釣り銭が足りなかったためお金を返す。
■清姫 藍紗 > 「…ふふ、ありがとう。 大丈夫よ、本当に慣れているからね。
この島だともっと大きい人もいるけど、やっぱり私も大きい方だから。
驚かせちゃって、ごめんなさい、ね?」
相手が優しいので、それに甘えて心が落ち着く。
「そ、れはその、流石に。」
相手がいらない、と言えば少しだけ困った様子を見せ。
その上で、ぽん、と両方の手を合わせて言うのだ。
「……私は2年生なんだけれど。 もし、後輩なら……受け取って?
後輩に奢らせておくなんてできないもの。」
ね、とその手を握って渡そうとしてくる。
■水無月 斬鬼丸 > 「確かにでっかい人多いっすよね…女の人でも。
まぁ、あれっす…なれてるっても失礼てな変わりないんで…
あやまんないでいいですよ」
微笑むとやはり印象が大きく違う。
優しげと言うか、物腰の柔らかい人だ。
最初は体調が悪かったから幽霊のような顔をしてたのだろう。
それがわかってしまえば、驚いていた自分があまりに失礼。
「ぇ゜」
手を握られた。
変な声が出た。
きれいなお姉さんにいきなり手を握られたのだから、そうもなる。
しかたない。これはビビリとかそういうのは関係ない。だれでもなる、そうだろ?
「あ、いや。あ、え、えーーっと…は、はい…ありがとうございます…」
こうなったら受け取るしかない。
実際後輩だし。ここで断れば先輩としてのメンツも潰してしまうし。
なにより、この先輩はおそらく困ってしまう。
■清姫 藍紗 > 「………ん、ありがとう。」
優しい後輩に親切にされて、喜ばないわけもない。
それがいろいろな意味でピンチだったのだから、当然だ。
「………ん、よろしい。
ちょっとは先輩らしいことをしないとね。
このままだと、熱中症になった挙句後輩を使い倒してお金も出させる………。
鬼みたいな先輩になってしまうんだから。」
くす、くすと悪戯に笑いながら、ありがとう、と改めて伝えて手を離す。
「……あ、ちょっと汗臭かったらごめんなさいね。
暑さに弱いから………。
え、ええと。……清姫藍紗(きよひめあいしゃ)って名前、なんだけど。
お名前は……?」
首を傾げて、相手の言葉を待って。
■水無月 斬鬼丸 > はっ…一瞬混乱し過ぎて意識がなかった。
手が離れると固まってた全身が弛緩していく感じ。
「あ、いえ、いえ!?いいんっすよ!お気遣いなく!
勝手にやったことなんで、あざっす!!」
とりあえず、頂いたお金はなくさないうちに財布にしまう。
先輩は笑っているが、こちらはいたずらどころではなく
突然のご褒美のようなもので意識を飛ばしてしまったくらいで。
「んなこたねーっす!いい香りっす!」
テンパりすぎて逆に失礼なことを口走ってしまう。
これだから非モテは。
「あ、ああ、俺っすか?水無月 斬鬼丸(みなづき ざんきまる)っていいます。
大げさな名前でしょう?名前負けってよくいわれまして…あ、いや、そんなことはいいか
清姫先輩…で大丈夫っすか?」
まだテンパってるのか上ずった声。そして早口。
■清姫 藍紗 > 「………。」
いい香り、と言われれば、ぼふ、と顔を赤くして湯気が出る。
あ、また熱中症になりそう。
ちょっとだけ腕で胸を抱えて、恥ずかしい気分になる。
視線を少しだけぐるりと彷徨わせて。
「ふ、ふふ。……水無月くん、でいいかな。
その呼び方は少しだけくすぐったいけど、それでいいわ。
好きに呼んでもいいけど。
……今日は助かったわ。 あのままだったら公園で行き倒れ、なんて笑い事にもならなかったところ。」
苦笑しながら、よいしょ、っとゆっくり立ち上がって。
■水無月 斬鬼丸 > 流石に匂いに言及されると人は恥ずかしいものだ。
普段であれば、そういうことも分かる程度の理性はあるだろうがいまはちがう。
恥ずかしげな仕草に気づけるほど精神的に余裕はない。
そういうとこやぞ。
あと、そのポーズはおやめください。
非モテ男子には刺激がつよすぎます。
「は、はい。大丈夫っす。うす。
お役に立ててよかったっす…!こちらこそ気ぃ使っていただいてありがとうございました」
深々と頭を下げる。
お金のことや、怖がってしまったこと、その他諸々
多くの無礼に目をつぶってもらっているのだからお互い様だ。
ゆっくりと立ち上がるさまを見れば、顔を上げて
「あ、先輩おかえりっすか?その、ご無理なさらないで…
っつか、送ってくのは流石にまずいっすよね…」
ご近所に男子生徒に送ってもらったなどとバレたらよくないかもしれない。
いや、そんな、自分がそういう目で見られるわけないのはわかってますが?
それでも変な噂が立つと大変ですし?
■清姫 藍紗 > とりあえず相手が気が付く様子が無ければ、こちらもその姿勢がどういうものかは気が付くこともなく。
お互いに精神的余裕が全くなかった。ぽんこつでした。
「ん、ありがとう。 無理はしないようにはするけど。
………それも、甘えていいの?」
帰り道。もう大丈夫だとは思うが………。
散歩に出かける時も大丈夫だと思っていたことを思い出す。
うーん、己に全くミリ単位で自信が無い。体力はあるし力もあるのに虚弱体質。
ちょっとだけ首を傾げて。
「……なら、途中まででもいいから、お願いします。
古書店街にお店があるの。」
落ち着いた、怜悧な雰囲気は出しっぱなしのまま、素直に甘えてくる先輩。
迷惑かも、とは思いつつも。人の良さに甘えてしまう。
■水無月 斬鬼丸 > 強調されると流石に目が行ってしまう。
しかたがない。男子なので。
だが、いや、そうじゃない。そういうのは置いといてだ。
思わず頭を振る。
「ぁ、っはい!大丈夫っす!
その、そんななんかから守るーとは言えねぇっすけど…
この島ってなんかやべー人多いですし…」
自分の異能は、戦闘異能としては大したものではない。
触れれば何でも断ち切ることは可能だが、言ってしまえばそれだけ。
この島には影も踏ませず一方的に人をなぶれるような異能をもつものだっているのだ。
落第街とか、やべー奴らがいる一角もあるし。
だが、それでも…
「でもあれっす、倒れそうになったりまた暑さがやばかったりとかなら
支えでもパシリでもできますんで、はい」
先輩のお願いにうなずいて。
■清姫 藍紗 > 「………私も、ただの体調不良なだけの先輩じゃないってところを見せられたらいいんだけど。」
力はある。ベンチを持ち上げたり振り回したり。
体力もある。人間が死ぬような怪我でも、彼女にとっては軽傷だ。
まあ、それだけなんだけれど。
でも、ただのか弱い存在ではないことはアピールしたい。
したいけど身体がついていかない。 ぐぬぬ。 もどかしい思いを胸に歩き始めて。
「……ん、ありがとうね。
通りかかったのが水無月くんでよかったわ。
そのやべー人が通りかかったらどうなっていたことか。」
うーん、と腕を組んで唸る。
「……だ、大丈夫よ。普段はこんなに弱ったりしてないから。
…………本当よ?」
視線を背けながら言い繕った。
■水無月 斬鬼丸 > 「四六時中ってのは、はい。大丈夫っす。わかってます。
急に暑くなるとそういう人も増えるってニュースで言ってたんで…
でもあれっすよ、あれ。病み上がりなんで無理は…」
病み上がり…というかなんというか。
もっと涼しいところでしっかり水分補給して休むのがベストなのだから
アイスやジュース程度では応急処置に過ぎないのも事実。
無理はしないでいただきたい。
しかし、ベンチを振り回す姿は流石に想像できるわけではない。
なんかすごい異能は使えるのかもしれない程度は考えるがフィジカル系とは…。
「このへんはまだ安全な方なんで…たぶん。
まぁ、夜なんでよくわかんねっすけど………
あぁ!?すんません!!つい…」
先輩の横について歩くも、彼女が視線をそむける。
普段は弱ってない、それを疑っているわけではないのだが…
視線が胸に言っていることがバレてしまったのかと勘違いしたのだ。
■清姫 藍紗 > 「………エアコンをつけた部屋から急に出て歩いたから。」
恥ずかしそうにぽつぽつと理由を語る。
つまりは油断だった。 恥ずかしい。 耳まで赤くなる。
無理せずにゆっくり慣らせばよかったんだけれど、まだそんなに暑くないかと思って。
…と、視線を背けたところで急に謝罪されて、びく、っとする。
「………あ、謝らなくていいわ? 自分のせいだし。
大丈夫、大丈夫。」
(普段から虚弱だと思われてしまっても)気にしてないわ、と微笑む先輩。
胸を見られても気にしない(ということになった)先輩がここに爆誕した。
■水無月 斬鬼丸 > 「あー、そういう……季節の変わり目ってそういうとこありますし…」
恥ずかしそうな先輩に同意するようにうなずく。
実際自分も数年前に同じように油断して室内で
『エアコンとかまだいらんやろ…』とか思ってたら数時間後にぐったりした姿で発見されていたりした
なので、先輩の油断もなんとなく理解できるのだ。
それはともかくとして、胸を見ていた事がバレたのかと謝ったのだが
帰ってきた返事は意外なもの。
まじか。
天使か。
好き。
「自分のせいって…あ、いえ、そういう見方もあるかもしれませんが…
あー、すんません…でも、なんつーか、目が行っちゃうと言うか…すんません
気をつけますんで」
話が通じ合っていない。
こういうこともよくある。
よくあるが、すれ違ったままだと偉い誤解を与えそうだぞ先輩。
■清姫 藍紗 > ……目がいっちゃう?
はて、と首を傾げながらも。謝っている後輩を更に問い詰めることができようか、いやできない。(即)
「……ん、それじゃあ、この辺りだから。………それこそ、今度はお客さんとしてでも。 友達としてでも。
どちらでも来てくれれば、歓迎するわ。」
微笑みながら、お礼を言って。
黒い蛇の看板が下げられた古めかしい洋風建築の建物の前。
(誤解はそのままだが)ありがとうね、と笑いかけ。
■水無月 斬鬼丸 > 「いえ、いえ、おつかれさまっした!
お体お気をつけください、んじゃ、おやすみなさいっす!」
首をかしげる先輩は問い詰めもしなかった。
そのため見事に誤解が定着してしまった。
今後、先輩の胸元に視線が行ってもそれを誰が責めることができようか。
たどり着いた先輩の家。見上げれば謎の看板。
一体何の店なのか…歓迎するとは言ってくれたが…
「あ、はい、今度お邪魔します!じゃ、俺はこれで…」
先輩がこう言ってくれているのだから、お邪魔しないわけにもいかないだろう。
誤解と謎を残したまま、先輩を送り届け、自身は寮へと帰るのであった。
もちろん、帰り道のとちゅうでアイスを買い直すを忘れて。
ご案内:「常世公園」から清姫 藍紗さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から水無月 斬鬼丸さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に飛鷹与一さんが現れました。
■飛鷹与一 > 「どうしてこうなった……。」
そんな呟きを漏らしながら、常世公園を一人ブラつく黒髪黒目の少年の姿。
確か去年の初めには正式に風紀委員会、もとい特別攻撃課を引退した筈だった。
…が、気が付けば自分はまたこの制服姿に逆戻りである。ホントどうしてこうなった。
「…いや、まぁいいんだけどさ。…いや、良くないかも」
まさか未だに目を付けられているとは思わなかった。個人協力依頼ならまだいい。
あの手この手…かは知らないが、気が付いたら風紀委員会に復帰していたオチ。
以前と違うのは、せいぜい特別攻撃課には今回関与していないという事くらいか。
「…まぁ、程々に頑張ろう、うん。」
そう呟いて丁度自販機の前を通り掛かれば、適当に何か飲み物でも買おうと方向転換。
■飛鷹与一 > 「えーと……お茶でいいか」
自販機にポケットから取り出した財布から小銭を取り出して投入。選択したのは緑茶。
コーヒーや炭酸飲料も悪くないが、どちらかといえばお茶の系統が割と好みだったりする。
購入したお茶のペットボトル片手に、また少し公園をブラついて…丁度目に留まったベンチ。
あそこで一休みしようか、とそちらに赴けば腰を下ろして一息…あ、溜息だった。
「あーー…取り敢えず、特別攻撃課との兼任じゃないだけ有り難いと思っておこう、うん。」
蓋を開けて中身を一口…お茶の冷たさと味に少し気分が落ち着いたかもしれない。
ご案内:「常世公園」に松葉 牡丹さんが現れました。
■松葉 牡丹 > (キュルキュルキュル。お悩み中の風紀委員の耳に入るのは車輪の音。黒い随分と高性能そうな車椅子を操作している少女がいた。特に意味もなく、何となく公園を動いてた最中、貴方を視認するとキュルキュルと音を立てて車椅子が近づいてくる。)
「こんにちは。」
(にこり。柔く微笑んでご挨拶だ。何処となく落ち着きのない雰囲気の相手に、次いで不思議そうな目線を向ける。)
「あの、不躾でごめんなさい。……何か、お悩みだったりします?えと、なんだかあまり落ち着きがないようだったから、そう見えただけで…勘違いだったらごめんなさい。」
■飛鷹与一 > 「…え?あ、あぁ…えーと…ど、どうもこんにちは」
普段なら車輪の音などに普通に気付いていた筈だったのだが…気が滅入っていたらしい。
声を掛けられて、やっとこさそちらに気付いて驚いたように顔を向けるが。
直ぐに我に返り、慌ててこちらも挨拶をしながら律儀にぺこりと会釈を一つ。
「…へ?あ、あーーいえいえ!そんな大した事ではないので大丈夫です!」
と、慌てて右手を慌しく左右に振って何でもない、と誤魔化しておこうと。
あまり自分の悩みや弱音を見せるのは好きではないので、つい条件反射で何でもないという事にしてしまったが。
「そちらは…えーと…足に何か…。」
そこで、漸く彼女の車椅子に意識が向けられて。何やら黒い色調で高性能っぽい感じがするけれども。
■松葉 牡丹 > 「え、えーっと……あはは……そこまで慌てなくても……。」
(会釈をすれば、此方もぺこりと一礼で返す。礼儀正しさはあるようだ。…しかし、相手はどうやら余程気が滅入っていた御様子。余程何かショックな事があったのか、その慌てっぷりに少しばかり乾いた笑みを浮かべて。)
「えっと、本当に大丈夫ですか?私で良ければ、お話は聞きますよ?顔も知らない相手に話すような内容じゃないなら、失礼ですけど……ちょっとでも、吐き出せば楽になりますから、ね?私で良ければ、お力添えします。」
(解決できるかは聞いてからの問題だが、人間ため込むよりも吐き出した方が楽なのは間違いない。にこり、と明るい笑顔で成るべく相手を緊張させないようにするも、続く言葉に少しだけ笑顔が陰る。)
「やっぱり少し、気になります?えと……昔、事故で下半身不随になっちゃって……腕も……そんなに気になります、かね?」
(自身の制服。腕の通っていない袖を軽く片手で握り、不安そうに相手を見ている。)
■飛鷹与一 > 「う…すいません、ちょっと注意力が散漫になってたみたいです…ハイ…。」
あー…と、困り笑い。一応、礼儀に関してはある程度は叩き込まれている。
が、この場合はそれでも挙動不審かもしれないが。乾いた笑顔に、これは絶対引かれてるな…と、思いつつ。
「いえ、まぁそんな大した事じゃない……とは思うんですが。えーと…じゃあ、折角ですし。」
解決、というほどに大袈裟でもないし、考えればプラスにはなる事ではある。
とはいえ、あまり素直に話すのもどうかと思うが…初対面お相手でもあるし。
まぁ、でも駄目で元々やってみろ!とは師匠も言っていた。…いや、何か引用が違うなこれ。
「…あーーいえ、気になるというか。まぁこの島ではそういう方も結構いらっしゃいますし。
俺が世話になってた方の一人も隻腕…片腕だったりするので、そこまでは。」
と、小さく笑みを返して気にしていないという風に。むしろ気にするのは失礼だろうから。
■松葉 牡丹 > (気にしていない。そう言われると、片手を胸に当ててほっと安堵する。どうしようもないとはいえ、五体不満足のこの体には、相応のコンプレックスを抱いているようだ。嘘か真か、だなんて疑う事は無い。ただ、そう言ってくれるだけで満足だ。微笑みに陰りが消えて、年相応の明るい笑みが帰ってくる。)
「ありがとうございます。けど、私以外の人余り見た事ないというか……あ、でも、結構個性的な人がいるのは、そうですね?」
(《大変容》以降、人でない住民も少なくはない。そう言われると確かに、そんな気もしてくる。)
「注意力散漫したくらいで、誰も怒ったりしませんよ。同じ学生みたいですし、もっと気楽でいいんですよ?ねっ。」
(ふんす。なんてちょっと片腕まげてそれっぽいポーズしてみたが、恥ずかしくなってきて頬を掻いてしまった。)
「はい、私で良ければ幾らでも。……あ、私松葉って言います。松葉 牡丹(まつば ぼたん)。学園の二年生です。宜しくお願いしますね?」
■飛鷹与一 > 取り敢えず、彼女がほっと安堵したような仕草をすれば内心で一息。初対面の相手に失礼をしないで済んだらしい。
微笑みの陰りも消えた年齢相応、のような笑顔についこちらも笑みを返しつつ。
「さ、流石にあちこちに身体が不自由な方ばかり、という訳でもないかもですし。
それにほら、義手とか義足とかそういうので補ったり、後は魔術とか異能?で日常生活を補助している人も居たりするでしょうから。」
と、そんな感じでフォロー?というか意見を出してはみるけれども。
しかし、これ完全に自分が挙動不審な人物になってしまっているなぁ、と思いつつ。
「あはは、そうですね、もうちょっと肩の力を抜いていけたらと思います。
…と、俺は3年で…見ての通り、一応風紀委員会所属の飛鷹与一といいます。
こちらこそよろしく、松葉さん」
学年が下というのが分かれば、ある程度は敬語を崩すがそれでも自己紹介しながらまた会釈をする律儀さ。
■松葉 牡丹 > 「ふふ、牡丹、でいいですよ。飛鷹先輩。」
(真面目な人なんだなぁ、と内心感心した。未だにちょっと緊張が解けない様子に、口元に人差し指を上げて思案中。……思い出すのは、はるか家族の記憶。よし、これだ。此れで緊張をほぐしてもらおう。)
「そうですねぇ。私はちょっと、体質的な問題で義肢は使えないんですけど、異能のおかげで少しばかり楽に生活出来たり出来ますから。」
(こんな風に、とクルン、と指先を回すと軽く背中を押される感じがするだろう。重力操作により、少しだけ此方に引力を傾けた。とはいえ、本当に軽い力。簡単に抵抗も出来るし、避けることだってできる。引力に負けるのであれば、そのまま体が傾いて、彼女に抱きしめられることになるだろう。それこそ、子供をあやすようによしよし、と後頭部を撫でられる事になる。)
■飛鷹与一 > 「え?あ、あぁ…じゃあ、えーと牡丹さんで。」
彼女の言葉に頷くけれど、それでもさん付けで完全な呼び捨てはしなかった。
まぁ、同性なら兎も角として女子を呼び捨て、というのは彼的には謎の抵抗があるらしい。
こういう所が真面目、に該当するのかどうかは分からないが…。
「異能、ですか?牡丹さんの異能がどういうものなのかは気にな――」
と、好奇心が疼いたのか、そう尋ねようとした矢先。彼女が指先をクルッと回せば軽く何かに背中を押された感覚が生じて。
「――うわっと!?」
何時もなら直ぐに踏ん張りを利かせたり回避に動くのだろうが、気が抜けていたのかそのままつんのめり…結果、体が傾いて後輩少女に抱き締められる形に。
しかも、子供をあやすように後頭部を撫でられる始末…待ってくれ、どうしてこうなった!?
「ちょっ、あのっ、牡丹さん…!?」
■松葉 牡丹 > (ふわり。抱きしめられればふんわりと控えめだが、確かにいい香りがする。そういう所にはちゃんと気を使っているようだ。歳の割にはちょっとふくよかな胸部の感触も意識すればわかるかもしれない。ただの善意。彼の気をほぐすように、よしよし、と後頭部を撫でていた。)
「よしよし──…ふふ、落ち着きましたか?昔、こうやってお母さんがしてくれたので。すっごく落ち着くんです。飛鷹先輩も、落ち着きましたか?」
(ぽんぽん、と数回軽く後頭部を叩けば、片手を広げて解放する。全く以て無邪気な笑みを浮かべているだろう。)
「それで、先輩は一体どんなことに悩んでいたんですか?」
(何事もなかったかのように、本題へと切り込んだ。)
■飛鷹与一 > よし…よーーし、落ち着こう俺。…いや落ち着けるかーー!?何でこうなったの!?唐突過ぎない!?
いや、でもふんわり良い香りがするし、確かにこうされると落ち着く……いや、落ち着くけど同時に落ち着かない。
最早、自分でもよく分からない。取り敢えず、急な抱擁とよしよしに動揺してる自分はよく理解した。
「…ハッ!?…え、えーーと、まぁ…ハイ。俺は母親の記憶とか余り無いけど、何となく理解はしたかも」
彼女が片手を広げてくれた事で解放された…凄い無邪気な笑みを浮かべてるし、彼女も良かれとやってくれたのだろう。
それは素直に有り難いのだが、この謎の罪悪感は何なんだろうか…!
「あーーえーとですね。去年の初め頃に風紀委員会を引退したんですけど、何か最近何時の間にか呼び戻されてまして。
まぁ、それは諦めましたけど個人的にはもう少し自由に動きたいと言いますか…うーん、纏まらないなぁ。えーと、まぁそんな感じです。」
本題、というにはそんな深刻なものでもないかもしれないが。
■松葉 牡丹 > 「でしょう?人肌って暖かいから、気持ちを落ち着けるのに便利なんですよー?先輩も、テンパってる人がいたら是非どうぞ!」
(自分の母がそうであったように、人同士の温もりにはいつも落ち着かされて、救われてきた。だから、自分もそうでありたいと思ったからこその行動だ。──無邪気な笑みは、善意ではあるが、今一そう言った距離感には疎いと言っているようなものなのだろう。他意がないだけましかもしれない。……先輩の罪悪感はともかくとして。)
「ふんふん……。」
(顎に人差し指を当てて、しっかりと先輩のお話を聞いた。)
「成る程。先輩は、風紀委員会のお仕事や、風紀委員会自体は嫌いじゃないんですけど、自分の時間が削れるのをちょっと辟易してる……ってことで、いいんですよね?」
■飛鷹与一 > 「あ、ハイ…(いやいやいやいや、そんなホイホイ出来る訳ないから!無理だから!!)」
と、心の声で無理!と、嘆きつつも返事だけはちゃんとしておくのである。
家族は早くに亡くした為、養護施設の先生や体術の師匠が親代わりとはいえ。
(さ、流石に抱擁してくれたりは無かったしなぁ)
うん、記憶に無い。特に師匠が抱擁とか、そのまま背骨を圧し折られそうで怖い。
まぁ、それはそれとして。彼女の善意は有り難い…けれど、その”距離感”がどうにも近すぎるというか危なっかしい気がして。
そこを指摘するかどうか、ちょっと迷ったが今は黙っておく事にした。
「まぁ、世話にはなったし、何だかんだ1,2年くらいは所属してたから。
うーん、何と言うか、メリハリというか公私混同はしたくない、というか。
風紀の仕事に追われてると、私的な部分にもつい風紀の癖が出ないかっていう懸念はあるかな。」
少し考え込むようにしつつ。要するに公私をすっぱり切り替えたいタイプ。
変に混同したり引きずったりはしないようにしたいのだ。仕事にも私的にも影響が出るから。
■松葉 牡丹 > 「?」
(こてり。首を傾げた。生憎、人の心の中まで読めるわけもなく、それでいてそう言ったものには疎い少女であった。)
「あぁー……成る程。ついつい仕事の癖で、って出ちゃうのが嫌なんですね。」
(ちょっと違うけど、同業者が同業者のお店に行ったら、ついつい掛け声がつられてしまうようなものだろう。特に学生のうち、そんなヘンに堅いと距離を取られかねない懸念はよくわかる。んー、と指先を顎に当てたまま、小さく唸っていて……。)
「それじゃぁ、自分で"スイッチ"を決めるのはどうでしょうか?ほら、腕章とかバッチとか、風紀委専用のアクセサリーみたいなのがあるなら、それをつけてるときは"風紀モード"。そうじゃない時は、"私事モード"みたいな。ね?」
(存外、こう言うのは馬鹿に出来ないもので、挙動一つ、所謂"癖"をつけておくことでそう言った切り替えをスムーズに行えたりするのだ。)
「あんまりやりすぎると、そう言うのに引っ張られちゃうかもしれないけど、先輩なら大丈夫だと思いますよ?」
(当然根拠はない善意だ。片手を胸に当てて、どうでしょうか?と尋ねる。)