2020/07/31 のログ
ご案内:「常世公園」に彩紀 心湊さんが現れました。
■彩紀 心湊 > 「……暑い。」
喧しく蝉の声が響く真昼。
池の前のベンチでぐったりと空を見上げる女学生の姿があった。
夏休みだというのにも関わらず学生服、その片手には学生鞄を持っている辺り、何かしらの用事があったのだろうか。
それはそれとして、先程自動販売機で買ったスポーツ飲料をごくごくと一気飲みすれば時間をつぶすように…というよりは、もう動くのが面倒になったのかただただ疲れ果てた様子で時折吹く涼しい風を浴びていた。
■彩紀 心湊 > 「…(今日は…何するんだったか…。)」
その後の予定を空っぽのペットボトルを口につけたまま、まるで硬直したような状態で思考する。
最近祭祀局に入ったのもあり、この夏休みの仕事量は(基本的に雑用ばかりとはいえ)激務であった。
夏祭りから慰霊祭。この時期において、祭祀局が関わっていく案件は多く、さらには裏常世渋谷などという場所についてどうこうだとか、そんな話を聞いた気がする。
兎にも角にも、夏休みに入ってからというもの全然休めていないということである。
ただの雑用、されど雑用。
積み重なり、仕事量も多ければ普段本ばかり読んでいる彼女にとって、それはまさに死をプレイしているに等しく、次のことへと思考を回そうとしてもどうにも前へと進めずに居た。
■彩紀 心湊 > 重い腰を上げる。
しかしまあ、ソレが嫌というわけでもなく。
「…ようやく…普通くらいにはなれたかしら。」
ただ、何をするわけでもなく一人で本を過ごす日々。
それは本を読んでいるからこそ理解しているが、異端の行動である。
多くの人が、様々なことを積極的に行い、人々と交流を行い、その上で自分の趣味だとか何気ない日常を送っている。
それに近づけている実感は、悪い気分ではなく、むしろ好ましいものだと感じていた。
「…(もう少し休みが欲しいものだけど…。)」
なんて、内心で愚痴を零しつつも池の周りを歩きだす。
次は確か神社の方でまた神事の手伝いだとかだった気がする。
それまで自由に休んでもよいだろう。
■彩紀 心湊 > 「…にしても…。」
最近、忙しすぎて会えてないな…と考える。
いやはや、ただの友達ではある。あるのだが。
今どうしているかとか、そんなことを考えてしまうわけで。
「……乙女か。」
と小さく呟きながら自嘲する。
さて、そろそろ休憩も終わりにせねば。
ただ目的もなく歩いていた足は、明確なものをもって次の目的地へと向かっていく。
ご案内:「常世公園」から彩紀 心湊さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に神代理央さんが現れました。
■神代理央 >
無意味な査問会議の帰り道。
すっかり夜も更けて、人気の無い公園で足を止める。
委員会街はアスファルトが延々と昼間の熱気を吐き出し続ける都会の砂漠と化していたが、公園内は体感出来る程に気温が低い。
「……む。いつものは売り切れか。もう売っている場所も随分少ないというのに…」
【カロリーの物量作戦!~今日からお前も体脂肪が同志~】は残念ながら売り切れてしまったらしい。
小さく溜息を吐き出すと、代わりに何の変哲もないカフェラテをチョイスしてボタンを押す。
程良く冷えた缶を手に取り、近くにあったベンチへ。
「…思ったより甘くないな」
因みに、世間一般では少年が飲むカフェラテも十分甘い部類である。
なお、体脂肪同志は3日前に生産中止になっている。