2020/08/16 のログ
■絵描きさん > 「1000、1万………へぇ、本当かい?………いや、本当かな。」
おにーさんは次に出された答えにはちょっと意地悪そうな笑顔を浮かべる。
だって、100枚も1000枚もやってたら、疲れて遅くなるだろう?魔法も同じ。
でも彼女はどういうわけか、それを平然とこなしてたけどね………。
「まず、変換するっていうのはね、思ったより手間がかかる。
キミは無意識にやってるかもしれないけど、集めた魔力を変化して使ってたね?
それも、ただの魔力じゃない、数多ある量の魔力をだ。
魔力を変換する量は、持ってきた魔力の量に比例する………掛け算だよ。
これを涼しい顔で出来てたのは、正直驚いたけどね。」
時間がかかる理由は…あの膨大な魔力を変換するコト、まずそれが問題だと思っていたおにーさん。
「質問に答えよう。」
「うん、それと…あの魔法に対して、集める魔力の量ははっきり言って多すぎる。
でも、"集め方"自体はあってると思う。だって………あれだけの量を集めたんだからね。凄いよ。
問題は"使い方"の方、じゃないか。集めた量に対しての結果は、弾丸一つ。」
同じように魔力を手のひらの上に集めて、小さな弾丸を打ち出すおにーさん。
ごくごく小規模な無属性の弾丸。
「同じ量の魔力を使えば…これくらいは打てるか。」
それを幾多にも束ねて、機関銃みたいに空へ打ち上げる。
「どこかで魔力を失う上に、時間までかかるコトもしてるな。無意識のうちに。」
■小鳥遊 巫優 > 「……」
まるで花火が打たれているかのように、空へとあがっていく魔力弾を見つつ。
どうやら自分はかなり無駄なことをしていたらしい。
それを言われて初めて気づき、しかしどう直せばいいかはよくわからない。
なんせ、やれているからやっている。
「もっとうまく扱えば、ああいう風に掃射することが出来る、でしょうか?」
■絵描きさん > 「うん、そうだね。」
さっと手を閉じれば飛び出す弾は、手元からなくなる。
「………でも、こんな理論の説明じゃ…何をすれば良いか、わからないかな?」
一通り説明していたけど、言葉だけで説明されたって分からないかもしれない。
何せ、彼女は魔法を殆ど知らないそうだから。
■小鳥遊 巫優 > コクコク、と頷く。
理論や方法を知らない状態で、今がある。
そもそもどうやって集めているかも、自分はよくわかっていないのだから。
「……すみませんが、お時間があれば教えてください。
私だけじゃ、まだ間違った方法を行なってしまいそうです」
ぺこり、と頭を下げる。
■絵描きさん > 「うん、良いよ、どうせ昼までは………暇だから。」
おにーさんはそんなにかしこまらなくっていいのにと、でも微笑ましそうに見ている。
「魔力は集められている、問題は使い方だ。
キミは恐らく使い方を1つしか知らない。そうじゃないかい?」
「それを続けると、ずっと同じやり方でしかできなくなってしまうから、
一旦今までのやり方を置いておいてもらおうかな。」
正解はあってるけど、やり方は間違ってる方法をずっと続けると、それを覚えてしまうって、あるじゃない。
■小鳥遊 巫優 > 事実、一つしか使い方は知らない。
なので置いておく、といわれると、自分には何もできなくなってしまうのだが。
手の中の魔力を全て霧散させ、青白い光を空中に返す。
いつまでもそこに留めておいても仕方ないだろう。
■絵描きさん > 「何度も使ってるうちに、結果として得られるものを固定してしまってる、と思う。
キミが魔法を使う時、意図するのはいつでも同じ弾丸、じゃないか?」
「まず、そこから変えてみようか。
目指す物は、小さくていい。形は具体的に決めなくていい。」
しなくて良い事。
「ただし…どんなに小さくても絶え間なく次々と打ち出す。魔力がなくなるまで。」
しなければならない事。
「さぁ、魔力を集めて、やってみて。」
それらを述べて、さぁ、と手を広げて空を示す。
「そうだ、注意点を一つ。一発撃っても集中を切らしたらダメだよ。
一発撃つことに慣れてると、どうしてもそこで途切れると思うからね。」
これらを意識した上でやれば、形も仕方も大分変わる………はず。
理論より、実際に連射するって事をやってみないと、分からない事もあるから。
■小鳥遊 巫優 > 「形はなんでもよくて、絶え間なく撃ち続ける……」
言われたことをつぶやきながら、魔力を集める。
絶え間なく撃ち続ける、というのが少しネックだ。
一発の魔力集中で玉を作り、そこから複数を一気に打ち出す、ならまだできるが。
撃ち続ける、というのはどうやればできるのかを内心首をひねりながら。
魔力を集める。
玉を作る。
撃ち出す。
魔力を集める。
玉を作る。
撃ち出す。
今までと変わらない方法で撃ってしまう。
■絵描きさん > 「………。」
どこで引っかかってるんだろう、これ?
魔法を使う事、それ自体に非効率的な事を絡めてる。
………一番問題なのは、集めた魔力を1発に全部使ってることか。
やっぱり、それって体が覚えてるのかな。
………そうか、それが彼女にとっては当たり前なのか。
「ごめん、一回やめて。」
「魔力を集めるのは1度だけ。一度集めた魔力だけで、2発に分けて1つずつ撃ってみて。」
■小鳥遊 巫優 > 「はい」
こくり、と頷き。
魔力を集め。
玉を作り。
二つに分けて――魔力が霧散する。
――彼女の場合、玉を形成する方法として圧縮を用いている。
――通常、玉を作るのなら必要な魔力を集めて、膜を張っておくなり形を覚えさせるなりで球状を作り出す。
――彼女は、膨大な魔力を無理やり圧縮させることで形を成し、それを撃ち出す。
――例えるなら、大量のスライムを手の中で圧力を加えて丸くさせておくことはできるが、投げたら形を失うように。
――魔力玉を分けた瞬間、圧縮されていた魔力が一瞬形を失って、そこから一気に霧散したようだ。
■絵描きさん > 「………!」
これは思ったより、厄介かもしれない。
無意識に圧縮をさせて形を無理矢理留めて置く。
それを当たり前にしてる作業をまずは意識させないと。
「ああ………やっと、分かった。ごめん、要らない解説をしていたな、ボク。」
圧縮。
…問題点の一つだとしか思っていなかったが、これが最大の問題か。
これは辞めるだけでは解決にならない。
やめた上で別の手段がいる。
彼女はそれを知らない。知らないまま………
「二年、それでずっとやってきたんだっけ?」
とすると、そのやり方に大分慣れちゃってるんだろうな…。
新しく教えてみたら、余計に混乱しないか心配だ………。
「うん、魔力を形作るのを、魔力の量と圧縮でこなしてるのが、原因だな。
基礎になる部分を知らないから、無理はないだろうけど………。」
■小鳥遊 巫優 > どうやら、やはり変な使い方をしているらしい。
自分ではその違和感に気付けない。
とりあえず、まず自分が直すのはそこから、ということだろう。
それで、効率よく使えるようになるなら是非とも、だが。
「――すみません。
今日はいったん、終わりにしても……大丈夫でしょうか。
そろそろ……」
太陽が昇ってきている。
それは、暑い日の始まりを示しており。
うん、苦手なのだ、暑いのは。
■絵描きさん > 「あぁ、構わないよ。ボクもそろそろ、ここを出ようと思ってたんだ。」
さっきより少し暑い………そろそろ昼前かな。
昼の授業を用意するにも良い頃合い。
「魔法に関してじゃないけど、先生として1つ。
お話が苦手でも、………挨拶だけはしておくと、良いよ。お知り合いにはね。
まっ、それこそ余計なお世話だね。」
「じゃあ、また縁があったら、ね。」
おにーさんはにこやかに立ち去っていった。
ご案内:「常世公園」から絵描きさんさんが去りました。
■小鳥遊 巫優 > 去る彼に再度、ぺこりと頭を下げる。
まだ足りないが、しかし原因を教えてもらえたことはありがたく。
(一旦家に帰ろう)
後は、撃たないように気を付けて家で少し考えてみよう。
そして、また彼に聞いてみよう。
木陰に置いておいた飲み物を持ちながら、公園を去る。
ご案内:「常世公園」から小鳥遊 巫優さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に鞘師華奈さんが現れました。
■鞘師華奈 > 連日すっかり真夏日――本土よりも常世島は気温が高めらしい――が、この島で生まれ育つと慣れも生じるもの。
珍しく”私服姿”で一人常世公園に気分転換に足を運べば、途中の自販機でペットボトルの清涼飲料水を買い込みつつ、日陰になった場所を探す――。
「……お、丁度いい所にベンチが」
時間帯の関係なのか。周囲の木々のお陰でいい具合に影が出来たベンチスペースを発見すれば、そちらへと歩を進めて腰を下ろす。
一息つけば自分の格好を見下ろす――慣れ親しんだスーツ姿ではないので、どうにも落ち着かない。
「…まぁ、これも慣れだね」
流石に、今後の事を考えると毎度スーツ姿ばかりという訳にもいかないだろう。
とはいえ、慣れないものは慣れないのでやや居心地悪そうに身じろぎをしつつ。
■鞘師華奈 > さて、最近は公安の仕事はそこそに裏常世渋谷の探索を行っているが…正直まだ大した成果は挙げられてない。
まぁ、場所が場所なので気長にやっていくしかないだろうなぁ。とペットボトルの蓋を開けながら思う。
「後は――何だっけ。ボスから変な話題を聞いたような…あー思い出した」
何やら、昨日にとある小ホールにて密かに決起集会が開かれたらしい。
組織内部のゴタゴタでも調査しろと?と、最初は面倒な任務かと思っていたのだが。
(――常世統一ファンクラ部(仮称)…だっけ。また地味に凄いの出来たよね、あれ。確か、代表があの”風雲児”…だっけ?)
風紀でも五指に入るトラブルメーカーならさもありなん。まぁ、眺めている分には面白そうだ。
「――まぁ、風紀には男女問わず綺麗どころも多いだろうから、割と沢山ファンクラブとか出来そうだね」
変に問題を起こさないのとその当人に迷惑を掛けないのならいいんじゃないかな、というスタンス。私?私は公安だしそもそもファンなんて居ないだろう。
(――そもそも、公安があまり目立つのもどうかと思…う…し)
いや、公安も割と目立つ人が多い気がした。部署によって性質は違うとはいえ大丈夫かな公安。
■鞘師華奈 > 「――あ、そっか。常世統一、だから…委員会とかそういう枠組みはあまり関係ないのか」
そうなると、教師とかもファンクラブ凄そうだなぁ、と漠然とだが思う。
一部熱狂的な人気を持つ教師も居ると聞いたし、そういう所は若者らしいというか――いや、うん。私も一応は若者だけどね?
「――あかねとか睡蓮とかもファンクラブありそうだなぁ。」
いや、あかねはもう獄中だけど、何かファンとか普通に居そうだし。睡蓮は――あの子は絶対居るだろう隠れファンとか。
「――私の周りは本当、人気者とか綺麗どころばかりだね…全く、女としての自信を無くすよ」
ペットボトルの中身をくいっと煽りながら一息ついて苦笑を浮かべる。
とはいえ、別に女らしくありたい訳じゃない。私が強いて目指すなら―”かっこいい”女子だ。
まぁ、あくまで目標であって現時点でそれを体現できているかどうかは甚だ怪しい。
ご案内:「常世公園」に雨見風菜さんが現れました。
■雨見風菜 > ふらりと公園に散歩に来た風菜。
今日も日差しが暑い。
ふと、公園内のベンチに見覚えのある女性。
「あら、華奈さん」
■鞘師華奈 > 聞き覚えのある声に、ペットボトルを片手にそちらへと赤い双眸を向ける。僅かに瞬きすれば、あぁあの時の…と、直ぐに納得したように緩く頷いて。
「やぁ。どうも。…確か風菜…だっけ?前に女子寮のロビーで雑談して以来かな?」
元気そうで何よりだ、と小さく笑う。こちらも特に変わった事はない。まぁ偶々私服姿というくらいか。
これで煙草でも吸っていれば何時もの姿だが、今は煙草より水分補給を優先しているわけで。
「――と、いうか私も人の事は言えないけど…赤い首輪とはまた凄いね?」
と、風菜が首に付けているそれをちょいちょいと指先で示しながら緩く苦笑を浮かべる。
■雨見風菜 > 「そうですね、お久しぶりです。
華奈さんも元気そうで……そういえばスーツじゃないんですね。
似合ってますよ華奈さん」
以前はスーツ姿が趣味だと聞いていた。
とはいえ、それ以外の服を絶対に着ないということでは無いだろうし。
何にせよ風菜からすれば似合ってるという感想が出る。
「ええ、よく言われますね。
私の趣味なんです」
風菜から通常受ける印象からはかけ離れたその首輪。
趣味だといえばまた驚かれるところまで含めて。
■鞘師華奈 > 「あーー…うん、まぁちょっと友人とこの前買い物行った時にね。私服を幾つか見繕って貰ったんだよ。
私はスーツ姿が一番落ち着くけど、何時までも年中スーツ姿、という訳にも行かないだろうし」
だから、今日は私服姿に”慣れる”意味合いもこめて外に出たのだ…暑いのは今更である。
とはいえ、矢張り普段はまだまだスーツ姿で居る事のほうが圧倒的に多いのだけれど。
「――趣味?ああ、成程…まぁ、人様に迷惑掛けずに楽しむんならいいんじゃないかな?」
と、その赤い首輪と彼女の顔を交互に眺めつつも、特に驚いたり引いたりする事も無く。
そういう性癖とか趣味が世の中にはあるのは知っているし、別にそれで差別や偏見は持たない。
――まぁ、流石に自分がやれといわれたら断固拒否する姿勢にはなるだろうが。
■雨見風菜 > 「へぇ、いいですね。
確かに華奈さんはスーツ姿も似合ってましたけどそういう私服姿も良いですよ」
この暑さではどんな衣服で外に出ても暑いことに変わりはない。
それこそ風菜のノースリーブワンピースも、比較的涼しいと言うだけで。
「でしょう?
流石に『自分も付けてみたい』って人くらいにしか勧める気はないです」
自分の趣味が少数派であることはわきまえているつもりだ。
というか、そもそも本性自体がといったほうが良いだろうか。
いずれにせよ、興味津々でもなければ女性相手にそうそう本性も見せる気はないが。
■鞘師華奈 > 「お褒めの言葉有難う。まぁ私の傾向として、どうしてもユニセックスか男性ぽい服装にはなるんだけどね?」
今、彼女が着ている様なワンピースとか、あとはスカートとかは死んでも着ないと決めているくらいに”苦手”なのだ。
何か切欠があったとかではなく、生まれつき女の子全開な格好が極端に苦手なのである。
お陰で、18歳となった今でもスーツ姿に加え、私服姿もパンツルックでヒラヒラした服装とはほぼ無縁だ。
「――まぁ、この島ならそういう変わり者精神も多そうだけどさ」
彼女が弁えており、本章を控えているならこちらから特に何かを指摘する事はない。
人のあれこれを穿り出す趣味はないし、そもそもそっち方面の趣味は流石に無かったのである。
■雨見風菜 > 「良いじゃないですかそれで。
私には私の、華奈さんには華奈さんの趣味があるんですし。
何の事情もないなら好きな服を、着たい服を着れば良いわけですし」
でもちょっと女の子っぽい格好をした華奈さんは気になるかも、と思うだけに留める。
以前も聞いたが苦手である以上、無理強いはしない。
「まあ、そうでしょうねえ」
今のところ、理解してくれているものならともかく真似したい人には出会ってないが。
何れにせよ痴女な面はこの状態では出ないだろう、なにかアクシデントが起きないかぎり。
■鞘師華奈 > 「まぁ、そうなんだけどさ?…まぁ、仕事や一人の時とかは兎も角。…友達と出掛けたりする時は私服姿の方がいいかなって。まぁ、ちょっとした反省点もあるんだよ。」
だから、私服姿に慣れておかないといけない。万年スーツ姿で居るのもそろそろ終わりにしなければ。
まぁ、それはそれとしてスーツ姿が落ち着くのは変わりないので今後も着ていくが。
ちなみに、例えどんなに仲が良くても女っぽい格好、だけは断固として断る女である。
それだけ苦手意識が強いのだ――目指すのが”かっこいい”女子というのもある。
「――まぁ、風菜の”理解者”が身近に居てくれるといいんだろうけどね。」
自分は理解はすれども真似とかは流石にしたいとは思わない。そういう意味では周囲と変わらない。
だから、彼女の趣味や性癖にきちんと付き合えて、尚且つ同じようなものを抱える相手が相性が良いのでは?と、素人考えだが思う次第で。
■雨見風菜 > 「そうですね、私服姿で居てほしいという人もいるでしょうし。
制服でも学校帰りに、とかならともかく休みの日に遊ぼう、となると……」
普段仲良くしている同級生の友人を思い浮かべるが、やはり休みの日に制服で遊びに行くのはおかしいと感じる。
もちろん、そんな無粋な格好で休日に遊びに行ったこともないが。
それはそれとして、華奈が女性らしい格好を断固拒否する、苦手であることには思い至っては居ないが。
「ええ、そうですね。
きちんと理解してくれる人に……」
おっといけない。
本性が出ないだろうと思っていた矢先に出しかけた。
■鞘師華奈 > 「あーー…私はほら、友達とのデートでうっかり何時ものスーツ姿で赴いちゃってね?色々指摘されたから反省、というのもあるんだよ。
何せ、今まで友達とショッピングとか経験がその時までは無かったからね…。」
お陰で何時ものスーツ姿で突撃してしまった。あれは大いに反省している。
だから、次からはきちんとそういう時くらいは私服姿でいようと決めているのだ。
「――風菜?」
彼女の本性は勿論気付いていないが、あまり大っぴらに言えないものはあるんだろうなぁ、とは思っている。
ともあれ、一度ベンチから立ち上がれば近くの自販機まで足を運んで。
「まぁ、ほら。久々に会ったんだし何か飲み物1本奢るよ。何がいい?」
と、尋ねながら財布から小銭を取り出しつつ。別に飲み物1本奢るくらいは財布にダメージも無いし。
■雨見風菜 > 「意外ですね。
華奈さん、割と人気あるんじゃないかって思うんですけど」
特に女性に。
格好いい雰囲気のスーツの似合う女性だと思っていたが。
むしろ、それが故に足踏みされていたとか?などと考えるが、口に出す気はないので真相を知ることはないだろう。
「ああいえ、なんでも無いですよ」
笑ってごまかす。
流石に興味のない人に趣味をバラすほど無神経ではないつもり。
「え、良いんですか?
じゃあ……この『塩ライチドリンク ヨーグルト味』で」
大ブレイクしすぎて同シリーズの他の商品の生産ラインまで圧迫したものではなく。
そもそもペットボトル飲料を奢ってもらうのは尻込みした結果、後発の缶飲料を選択した。
自分は(安いとはいえ)ペットボトル入りの麦茶を他人に勧めているが、妙に遠慮しがちではある。
■鞘師華奈 > 「は?いやいや、私に人気とかある訳ないだろう。そんな目立つの好きじゃないし」
無い無い、と苦笑を浮かべてペットボトルを持たない左手をヒラヒラと左右に振って否定。
少なくとも、女自身はモテるとも人気があるとも思っていないのだ。
それに、彼女が目指す”かっこいい”女子への道のりはまだまだ遠いと思っている。
「――そうかい?ならいいんだけど。」
風菜が誤魔化したならば、その内容をこちらが知る事はおそらく無いだろう。
まぁ、知ったら知ったで戸惑うくらいしか出来る事は無いのかもしれないけれど。
「はいはい了解――これ、確かブレイク?してたやつじゃない?」
と、言いつつもペットボトルのほうではなく缶のほうを購入すれば、そのまま風菜へと歩み寄り「ほら」と、手渡すだろう。
その後は、女も残りのペットボトルの中身をちびちびと飲み始めるのだけれど。
■雨見風菜 > 「でしょうか。
なんだかちょっともったいない気はしますが」
彼女がまだ途上だと思っていても、そこに惹かれる人は居るだろうとは思うのだけど。
とはいえ否定材料はない。
「ありがとうございます。
ブレイクしてた商品の後追い商品なんですよこれ」
缶を受け取って、飲む。
件の商品のような、汗をかいたときの半ば中毒的な美味しさには劣るがこちらもジュースとして美味しいものだ。
■鞘師華奈 > 「――まぁ、モテるとしたら…そうだね、女の子からの方がいいかなぁ?」
と、冗談めかして笑うが、どちらかといえば性癖的には同性寄りだから嘘でもない。
まぁ、そもそも。それ以前にモテたり人気が出るほどの要素も知名度も無い。
「あーーそういえばペットボトルのが凄いブレイクしたやつだっけ?
まぁ、人気が出ると派生商品が色々出たりするのはお約束みたいなものかな」
小さく笑いつつ、ペットボトルの残りをぐいっと飲み干す。流石に暑いからか飲み干すペースもやや早かった。
さて、と一息つけば立ち上がって。
「風菜、私はそろそろ一度部屋に戻るけどそっちはどうする?一休みしてくならここのベンチがまだしばらくは日陰だろうから利用するといい」
と、己が先ほどまで座っていたベンチの背もたれを軽く叩きつつ。
■雨見風菜 > 「華奈さん、男性から誘われても袖にしてそうですしね」
あまり驚きはない。
少女漫画でそういう位置づけのキャラが出るのはよくあることだし。
「ですねえ。
売るために開発してる人たちは日夜工夫してるわけですし」
こちらの缶の中身はまだ残っている。
「ご提案ありがたいのですが、散歩中に立ち寄っただけなんですよね」
立ち上がった華奈の提案にそう辞退する。
「では、華奈さん、熱中症にはお気をつけて」
■鞘師華奈 > 「うーん、友人付き合いとかなら別に幾らでも、なんだけどね」
この辺りはもう持って生まれた性癖というか性的嗜好、としか言えないので苦笑を浮かべるしかなく。
別に男性嫌いとかそういうのではない。単に恋愛やら性的あれこれ対象が同性寄りというだけだ。
「おっと、これはいらない気遣いだったみたいだね――ああ、それじゃあまたね風菜。
そっちも体調とかには気をつけて」
一足先に歩き出しつつ、ペットボトルは専用のゴミ箱にダストシュート!
風菜に一度緩く笑顔で右手を振れば、そのまま静かにその場を後にするだろう。
ご案内:「常世公園」から鞘師華奈さんが去りました。
ご案内:「常世公園」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に持流 童男さんが現れました。
■持流 童男 > ベンチに座る。
恋愛、恋愛・・うーんわからん・・・そういえば、彼は元気しているだろうか彼は・・・わからないな。素直になれなくて、不老の呪いを受けた彼は、受け皿を持っただろうか・・・素直になれない知り合いの心配をしてから。
空を見上げる。
■持流 童男 > しばらく連絡を取っていない。この公園で色んな事があった、擦り切れた自分を見抜いてくれたのは、彼だった
「ーーーー元気にしてるかなぁ」
気になった。そう言えば、光奈さんっていう人が、捜し物の人だって言った。久しぶりに彼にサプライズを贈るのもまた青春ぽいだろうか。今度あったら・・いややっぱり自分で探すか。
「ーーー今度あったら、仮面を外してきっちり話すんだ。笑い合ってさ」
そう、独り言を愚痴る。
「それで、プレゼントもするんだ。おせっかいかも知れないけどさ」
地面を見て独り言を愚痴る
■持流 童男 > 「ーーーあぁ、本当に、空が綺麗だ」
星空満点の夜を見て、そういった。
ご案内:「常世公園」から持流 童男さんが去りました。