2020/08/26 のログ
霧島 孝介 > 「そ、そうなんです。自分の身を、守るくらいには…」

異能を使いこなせるようになりたい。
勿論、異能を戦いばかりではなく、生活に応用する、という手段は考えたことはあった。
しかし、霧島の能力で『それ』をやるとなると…なんとも、いい予感がしない。

「や、やっぱり訓練施設ですよね…ほ、本当ですか!それは…」

本来ならば自分の方から真乃に相談するべき案件が、真乃の方から飛んできた。
スーツの上からでもわかる体付きを確認し、納得する。
なるほど、確かにこの人『できる人』だ、と。

ってか落第街に地下闘技場なんてあるの!?怖すぎる…

「じゃ、じゃあ…」

ぜひ戦闘の訓練をお願いしようとした瞬間に鳴り響いた電話。
ペコペコする様子を見て、『社会人は大変だな…』と苦笑いをしながら思考して。

「あ、ちょっと!」

彼の名刺を渡される。真乃 真。これが彼の名前なのか。
その名前を確認している隙に彼が嵐のように過ぎ去る。止めようとするが、勿論霧島じゃあ止めることなど不可能なのであった。

霧島 孝介 > 「…今度、連絡入れてみようか」

受け取った名刺をポケットに入れ、リュックと新聞紙を手に取って立ち上がる。
しかし、ゲートキーパーっていうのは何なのだろうか?
気になる…過去に風紀委員をしてたという話も…気になる。

「そこらへんも含めて…訓練の時に、かな」

良い人と巡り会えた。そう想い、こちらも歩き始めた。

ご案内:「常世公園」から霧島 孝介さんが去りました。
ご案内:「常世公園」にパンプさんが現れました。
パンプ > ………。

(夜の公園の一角。アスレチック遊具の一つ、ブランコに乗っている魔物がいた。先日に教わったように、足の代わりに蔦を振ってブランコを揺らそうとしている。何度もやっているおかげか、少しだけ揺れ幅が大きくなっているようで魔物は少し満足げだった。)

パンプ > (地面の影が一定のリズムで緩やかに揺れ、ブランコの揺れる金属音が響く。辺りが静かなせいか、それは少しだけ目立つ音かもしれない。少しの間そうしていると、不意に鳴き声が聞こえた。)

………?

(蔦を振るのを止めて鳴き声の聞こえた方へと目を向けてみると、一匹の黒猫がいた。辺りが暗いせいで見えずらいが、二つの目が魔物を見つめているのが見える。)

パンプ > (魔物も一つ目で黒猫をじぃっと見つめ返すものの、人間のように何か言葉をかけるわけでもない。黒猫の方はある程度の距離にまで近づいてきたところで止まり、伏せた体勢になった。見慣れない対象に興味を抱いているのか警戒しているのか、時折鳴いてくるだけだった。)

………。

「こんばんわ。」

(数分、そんなにらめっこをした後で魔物は交流を試みる。思念を送ってみると、黒猫は短く鳴いた。反応をしているのかもしれなかったが、魔物にはどういう反応なのか理解できず、体を傾けるしかなかった。)

パンプ > ………。

(思念を使っての対話はできないと判断した魔物は次に蔦を伸ばしてみることにした。伏せている黒猫の目の前へと恐る恐るといった具合に蔦を伸ばしていく。黒猫の前足の届くところまで伸ばして後、軽く振って反応を伺う。)

………。

(少し振ってみたところ黒猫が前足を伸ばしてきたので、それを躱すように蔦を動かす。それを何度か繰り返す内に黒猫の挙動が激しくなってくる。魔物の方はどれくらいまでならついてこれるのかと思いながら蔦を振っていた。)

パンプ > (このやり方は猫に対して効果があることを理解した魔物は、これ以上蔦を振る必要性を感じなくなったので蔦を引っ込める。だが、黒猫の方はもっと振ってほしいようで不満げに鳴いてくる。)

………。

(ここで人間であればもう少し付き合ってあげたりもするのだろう。しかし、魔物はそうは思わないのでブランコから降りて住処へと帰ろうとする。すると黒猫は魔物の進路を遮るように歩いてきて寝転がった。遊べ、とでも言いたげに魔物を見つめてくる。)

パンプ > ………。

(しばらく黒猫の様子を見つめていた魔物だったが、退く気配がまるでないので避けて進む。すると黒猫も負けじと進路を遮ってくる。避けては遮られを繰り返しながら、魔物はかなり遅いペースで進んでいく。そうして、住処である寮へと戻るのにいつもの数倍の時間を使うことになるのだった。)

ご案内:「常世公園」からパンプさんが去りました。