2020/09/18 のログ
ご案内:「常世公園」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
日が沈んだばかり。
そんな時間に、美奈穂は怪異と対峙するのです。

『ふしゃぁっ!』

後ろ足で立ち、前足を上げた存在。
島が入った太い尻尾がてっしてっしと地面が叩き。
鋭い牙、鋭い爪を見せる存在。
それが自身の存在を大きくと、そんな姿なのです。

「・・ふしゃぁ・・?」

そんな怪異の前に、胸の前で猫手にした両手を構える美奈穂。
美味しいオムライスを頂いた帰りなのです。

幣美奈穂 >  
しゅっしゅっと前足を動かし。
開いた後ろ足で立ち上がり気勢を上げる怪異。

これが人の大きさをしていたり、強い敵意を見せていたらそこそこ怖いのかもしれません。
・・けど、立ち上がってなお体長60cmなレッサーパンダさん風な怪異。
警戒しているだけで、あまり怖くないのです。

「・・・・」

美奈穂のターン。
振袖の中にひっこめた右手。
そこから取り出します武器・・本日、頂いたちゅるちゅるなもの。
その表書きをじっくり読んでから、ぴっ、とはいきませんけど。
もたもたとそれを開けます。

なんか、前足が下がって興味深げにみてくるレッサーパンダ似な物の怪さん。

幣美奈穂 >  
ちゅるちゅるを持った右手を左に・・。
それを頭ごと追いかける物の怪さん。

ちゅるちゅるを持った右手を右に・・。
それを頭ごと追いかける物の怪さん。

しゃがんで、ふりふりと伸ばした右手の先でちゅるちゅるをふります。
それに興味をひかれたのか、四つ足になって恐る恐る近づく物の怪さん。
匂いを嗅ぎたそうにするので、右手を留めて待ちます。

嗅いだ物の怪さん、ちゅるちゅると美奈穂を見比べるのです。
それに、笑顔でこくり、と頷きみせるのです。

幣美奈穂 >  
ぺろっと舌先で恐る恐る舐めると。
ぱあっと驚いたお顔を見せる物の怪さんに。
ちゅるちゅるを振って、食べていいのですよ、とお顔で伝えます。

前足で挟むようにして、ちゅるちゅるを一生懸命にぺろぺろする物の怪さん。
その耳元から首筋を、優しく撫でて差し上げるのです。

物の怪さん、可愛くても野良なのです。
飼ったりするのは許されない事。
その毛並みをしばし楽しんでから。
ころりんと寝転んだ物の怪さんのもっふもっふとしたお腹を撫でるのです。

願わくば、この子が幸せに過ごせますように・・。
穢れをため込めば、脅威な存在となるかもしれませんが。
今の無垢な物の怪のままでいて欲しいと。
美奈穂は思うのです。

じゃれつく物の怪とちょっと遊んでから、
そんな可愛い物の怪さんと別れるのでした・・。

ご案内:「常世公園」から幣美奈穂さんが去りました。
ご案内:「常世公園」に白い少女さんが現れました。
白い少女 > 夕暮れ―――

誰もいない公園に、女の子が、一人。
ベンチに座って、公園をじぃ…と見ていました。
髪の毛は白く、着ている服も真っ白なワンピースで、瞳だけが、青白く、ぼんやりと光っていました。
それはとても儚げで、そこにいないような、そこにいるような、どちらでもないようです。

ぷらぷらと足を遊ばせてから、ぴょん…とベンチからジャンプして。
そして公園へと、てててと駆け出していきます。

白い少女 > 「――――♬」

公園を走り回って、歌を歌いながら、女の子は色んな遊具で遊びます。
ブランコ、ジャングルジム、滑り台、鉄棒…
病院にある遊具に、いったり、来たり。
女の子は、一人で遊んでいます。
どれも楽しそうに遊んでいて、まるで、初めて遊んだかのように、わくわくしたように、遊んでいます。

公園を通り過ぎていく人たちは、女の子に、目もくれません。
一人でいる女の子が、まるでそこにいないかのように、そちらを見る事もなく、通り過ぎていきます。

女の子に、気づく人は、まだいません。

ご案内:「常世公園」から白い少女さんが去りました。