2020/09/26 のログ
綿津見くらげ > 「………。
 かわゆし。」
頭を撫でれば、なんとも癒される笑顔がかえってくる。

「いかん。
 限界。
 今の私には。」
あまり人との触れ合いになれないくらげ、
このまま続けると悶絶死してしまいそうに。

その手を引っ込めると、
能力で空中へと浮遊。
そのまま、何処かへとふわふわ浮いて去っていってしまった。

ご案内:「常世公園」から綿津見くらげさんが去りました。
ラピス > ぽわぽわとした穏やかな時間を過ごしていると、何やら彼女が限界を訴え始める。
どしたのかしら、と首を傾げていると、彼女はそのままふわりと浮いて、どこかに去ってゆく。
はて、大丈夫かしら、と首をかしげるが、行ってしまった彼女を追うのも大変だ。
なにせ、へっぽこ教師は飛べないのだ。すぐ見失うのがみえみえだ。

「――まぁ、この学園島の中にいるならいずれまた会えるでしょう」

その時を楽しみにしましょうか、とひとりごちて、ぐいと最後の一口を飲み干して。
最後に空の缶をくずかごに放り込むと、へっぽこ教師もまた、当て所もない散歩を再開するのだった――。

ご案内:「常世公園」からラピスさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に真乃 真さんが現れました。
真乃 真 > 休日の常世公園、普段から子供たちの声であふれるこの公園であるが今日は普段よりもさらに騒がしい。
そこに溢れるのは様々な色のカラフルな球体、球体、球体。

人の頭ほどの大きさのそれが公園中にあふれ出していた。

ゴムで出来たボールのようなそれを公園中で新しい遊びのように割って回っている子供たち。
余計な仕事を!!という顔で割っているのは生活委員。
申し訳なさそうな顔で必死に割っているみるからに手品師のような格好の男。

そして、白くて異様に長いタオルのような布を振り回してそれを割る真乃真。

公園はかなり賑やかな様相。

真乃 真 > 『まさか、公園で手品で使う魔道具を試しに使ってみたら思った以上に出て焦っている間に更に増えて
 ……しかも、核となっている球体を見つけない限り無限に増殖し続けるなんて!!』

手品師のような恰好をした男が自らの罪を語る。
語りながらもトランプを使って球体を割っている。
トランプ強い。

「仕方ないさ!失敗は誰にでもある事だ!
 今は何とかこれをこれ以上増やさないようにするのが大事だよ!」

そう、こうしている間にも球体は増え続けている。
不幸にも魔術や異能で広域の球体を割れるものがいないのだ。

幸い、一つ一つの耐久力はたったの二回。
強い衝撃でも弱い衝撃でも2回衝撃を与えれば割れる!

「あっちで頑張ってる生活委員の人が応援とか呼んでくれてたから増やさなければ何とかなる!
 頑張ろう!!!!」

そう、さっきの生活委員の人がどこかに電話をかけていた…同じ生活委員か或いは風紀委員等の戦闘力を持つ委員か……。
きっと何者かが来てくれるに違いない!!

ご案内:「常世公園」に柊真白さんが現れました。
柊真白 >  
たまたま通りかかった公園。
ふと見れば、なにやら大量にボールが転がっている。
そしてそれを必死に割っている人、人、人。
なにをしているんだろう。

「――何してるの?」

とりあえずタオルをぶん回してボールを割っている男性に声をかけてみよう。
見た感じ、とりあえず二回叩けばボールは割れるようだ。
しかしこれだけの人数で割っているのにボールの数は一向に減っていないような。

真乃 真 > 「良く聞いてくれた!!
 実は手品用の魔道具が暴走しちゃってこんなことに……
 しかも、この球体の中に一つある本体の球体を破壊しないと無限に増え続けてしまうんだ!」

白くて異様に長いそのタオルタオルはとても長いので一気に球体を破壊する。
だが、そのペースをもってしても減らすまでには至らない!

「このままではいずれ常世島全体にこの球体が溢れてやがて!この島は沈む!!!!」

……流石にそれはない。
誰も気が付いていないし知らない事ではあるがこの球体が増えるためのエネルギーは太陽によって賄われている。
夜になれば増殖したこれらの球体はまぼろしのように消えてしまうだろう。

だが、誰も割らずにほおっておけば学生街くらいにはたどり着くかもしれない。

柊真白 >  
「手品」

見ればボールを割っている中にトランプを武器にして戦ってるような人がいる。
実際にトランプでボールを叩き割っている。
本体を叩かなければ無限に増えると言うことは、逆に言えば本体を叩けばボールは消えるということだ。

「話は分かった。とりあえずボールを割ればいいと」

左手に持った鞘に納まった刀。
それの鯉口を親指で押し上げ、

姿が消える。

十メートルほど先へ一瞬で移動し、その直線状幅一メートルほどの範囲にあるボールが全て弾け飛んだ。
その距離を走り、通過したところの届く範囲のボールを二回ずつ刀で切りつけただけだ。
ただ、その速度が速すぎると言うだけの話。

「子供は危ないから、離れてて」

ボールを割る子供たちへそう呼びかけつつ、更に走る。
再び似た様な範囲のボールが弾ける。

真乃 真 > 「一気に割れた!……衝撃波???」

通り過ぎたとたんに風船が割れた…。
その刀を振るう速度は真の目では追い切れなかった。

早すぎてその衝撃波で全部割れたと考えた…。
いや、それにしてはあまりにも静かすぎる…。

「凄い!この調子でいけば一瞬だね!」

子供たちはおもちゃを取り上げられて不満げな様子を見せてくる。
……それをなだめる。

「まあまあ…また、この手品師のお兄さんがなんか後で買ってくれるから……。」

そう伝えながら少女の動きを見ようとする。
見えない…やっぱり見えない……ちょっとキラッてしたのは見えた…。

柊真白 >  
走りつつ刀を振るう。
のみならず、刀の届かないところにあるボールにはナイフを投げる。
次々とはじけ飛んでいくボール。
そうしているうちに本体を潰したのか、ある瞬間一気にボールが全てはじけ飛んだ。

「終わり、かな」

立ち止まり、刀を鞘に納める。
パチリと小さな音。
投げたナイフを一つ一つ回収していく。

真乃 真 > 「おおー。」

パチパチパチパチ。

見ていた皆から拍手があがる。
手品師は胸を撫でおろしている…自らの失敗でこの島が沈むなんて事がなくなった。

「いやあ、助かったよ!ありがとうね!
 かなり早いね!全然見えなかったよ!!
 君は見えた?君は?」

子供たちに尋ねてみるが皆首を振る。
滅茶苦茶早い。

柊真白 >  
「どうも」

拍手に対してぺこりとお辞儀。
島が沈む前に多分風紀か生活委員会辺りがどうにかしていただろうとは思うけれど、とりあえず収まったのだからよしとしよう。

「このぐらいは、まぁ。どうしてこんなことに?」

どうしてこんなことになったのか。
トランプ武器にして戦ってるような顔してるくせに。
トランプ武器にして戦ってたけど。

真乃 真 > 「本当だよね……どうしてこんなことに…。」

早い段階で止めておけばなんとかなっていたはずなのだ。
それなのに…ここまで…。

『……つい、好奇心で。』

手品師はそんな風に言う。

「よし!待って駄目だ!叩くのは駄目だ!!暴力は何も産まない!!」

殴りかかろうとする生活委員を止める。
気持ちは分かる。気持ちは分かるが……。

もしかしたらダメージを反射するタイプの異能使いである可能性もある。
トランプを武器にして戦いそうな顔してるが故に…。

柊真白 >  
「はぁ……」

思わずため息
好奇心、まぁわからなくもないけれど。
殴ろうとした生活委員の気持ちもわかる。
自分がその立場なら一発殴っていたと思う。
ぐーで。

「――あれ、あなた。穴に落ちてた人」

ふとタオルの彼の顔を見てみれば、どこかで見た様な気がする。
そうだ、いつか穴に落ちていた人だ。
たしかあの時は学生服だったが、今の彼は私服。
学生服はもうやめたのだろうか。

真乃 真 > 「穴に……ああ!!」

自分の穴に落ちていた様々な記憶を探る。
転移荒野、異邦人街、青垣山、そして常世公園。
色んな場所で穴に落ちていた記憶。

常世公園で落ちた時の人!!
その時の記憶を今がんばって思い出している!!!

「いやあ!久しぶりだね!!
 ……全然変わってないね!!!」

……二年以上前だっただろうか?
目の前の少女の姿は全く変わっていないように見える。

異邦人であるならばまあ不思議なことではない。

柊真白 >  
「ここだっけ」

彼が落ちていたのはどのあたりだっただろうか。
たしかあの辺、と以前の記憶を掘り起こしながら、その辺を見て。

「……あなたはだいぶ変わった」

変わっていない。
成長は止まっているからこれ以上背が伸びたり成長したりすることはない。
自分の胸をチラリと見てすぐに視線を上げる。

真乃 真 > 「そう!まさか、あんなところに落とし穴が開けられているとはね……。
 いやあ、懐かしい!あの時は確か誰か男の子も一緒にいたよね!」

懐かしいと言いながらも流石に記憶はうろ覚え。
2年以上も前の記憶。覚えてない。

「結構時間がたったからね!!
 僕も成長はするさ!!」

そういいながら無駄にカッコいいポーズをとる。
このポーズの切れも昔とは違う。昔以上にキレッキレだ!!

柊真白 >  
「おとしあな、だっけ」

そう言われてみればそうだった気がする。
相当深い穴だったような。
そしてもう一人いた、ような気がする。
やはり二年前ともなれば記憶は曖昧。

「――やっぱり変わってなかった」

その無駄なポーズは二年前でもはっきりと覚えている。
それを見て彼の本質的なところは何も変わっていないのだと思わされた。
じとっとした目で見つめる。

真乃 真 > 「そう、そう!落とし穴に落ちた僕を二人がかりで引っ張り上げてくれたんだ!」

記憶は美化されるもの。
確か二人がかりで頑張って引き上げてもらったはず。
……そうだったよね?

「いや!変わってる!!
 変わってないかどうかで言えば変わってる!!」

本質の部分は確かに同じ真乃真は真乃真。
でも、表面はしっかりと変わっている!!
表面が変わればそれは大体別物だ!

「えーっと……名前、ちょっと待って名前思い出すから…。
 名前を記憶するの力が高いのが僕の特技だから……。」

そういいながら考えて。

「……シロさんだっけ?なんちゃら…シロ…。」

思い出せていなかった。

柊真白 >  
「私は何もやってない」

自分では彼を引き上げる力はない。
なので一緒にいた人に――あぁ、ちょっと思い出した。

「まぁ。うん。――私服になった」

変わったところを探そうとして断念。
相変わらずタオルを巻いているし、無駄なポーズ取ってるし。
強いて言うなら服装ぐらい。

「――記憶力が? なんて?」

間違ってはない。
間違ってはないが違う。
はあと溜息。

「柊真白」

そして改めて自己紹介。

真乃 真 > 「そうだっけ…そうかも……。」

そうだったような……。
もう一人の男子生徒が引っ張り上げてくれたのだった…。

「うん!!確かに服は変わってる!!」

後、身長も少し伸びたとかまあ……
あまり変わらない。

「記憶力が……ごめん。」

素直に謝る。だが、これからも名前を覚えるのが得意であると言い続ける!
実際に苦手ではない!!

「それだ!完璧に思い出したぜ!!柊さんだ!!!
 ちなみに僕の名前は真乃真だ!うん!!思い出してきたね!!」

唐突に自分の名前を挟む。
これにより相手がこちらの名前を忘れていてもいなくても自然に会話ができるロジック。

「やっぱり、2年?3年経つと島にいる人も変わっちゃうから見たことあある人がいると安心するね!!」

学生が殆どのこの島の性質上、人の移り変わりが激しい真の知り合いもかなりいなくなってしまっている。

柊真白 >  
「思い出してきた。その後穴に返したんだ」

おしるこコーラとか言う劇物を押し付けてきたので穴へ戻しておいたんだった。
あの時の味を思い出して顔が歪む。

「いい。昔のことだから」

自分も彼の名前を憶えていなかったし、お互い様だろう。

「もうそんなに?」

二年、三年も経っていたっけ。
――そうかもしれない。
そんな気がする。
時間の流れがあやふや。

真乃 真 > ……ひどい処遇を受けてるな???
だけどもそれは昔の話。今は笑い話でしかない。

「時間がたつのは一瞬だよね。
 普通の人間の僕でさえそう思うんだから長く生きてる異邦人の人なんてもっとじゃないかな?」

恐らく、目の前の少女も普通の人間ではない。
……記憶の中とあまりにも変わらない。

「この調子でいくと気が付いたらおじいちゃんになっちゃいそうだ!
 やばいな!!まだ、何もできてないのに!」

そんな風に冗談めかして言う。
だが、人の寿命は長いようで短い。