2020/09/29 のログ
ご案内:「常世公園」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 夕暮れ時の常世公園。
雨見風菜が、手の上に何やら菫色の液体を浮かべて困惑していた。

「どうしてこうなるのでしょうか……」

そもそも、『眠りの雲』を夢魔術式に調整した魔術を発動させたはずだった。
本来ならば、無色無臭の催眠ガスが手の内に発生するはず。
しかしながら、発生したのはこの菫色の液体だった。

『眠りの雲』を夢魔術式に調整した当の魔術書も、風菜の内で困惑している。
彼が言うには、この液体は摂取したものを眠らせる魔力で間違いないそうだ。
作用は物理、効果は魔力。
詰まるところ、どちらかが通用しない相手には通用しないらしい。

「……まあ、後日魔術に通じた先生方に相談すればいいでしょうか」

風菜は、そして魔術書は知らない。
そもそも魔術書が提案した魔術式ではガスではなく液体が発生すること。
つまるところ結局、何も問題なく魔術は正常に起動していたことを。

雨見風菜 > 「……あ、すごい。
 魔力を流しただけ出てきますね」

魔力を流し込めば、液体の量が増える。
液体を分解して回収するイメージをすればその分液体が魔力に分解されて回収できる。
魔術としての利便性は兎も角として、風菜はまた一つ魔術を習得したのだった。

雨見風菜 > さて、効果はいかほどのものか。
風菜はベンチに座り、液体を一なめ。

「これは、甘……」

とろん、と眠りにつく。
意図的に抵抗しなかったことも有るが、催眠魔術としては問題ないだろう。

雨見風菜 > そうして眠り込んだ風菜。
しばらく眠り、目を覚ます。

「……ん。
 どうやら、良い傾向の夢を見させる効果もあるようですね」

目をこすりながら、効果を確認する。
とりあえず『眠りの雲』とは異なる魔術だし……

「『夢見の雫』、とでも言いましょうか」