2020/09/30 のログ
■雨見風菜 > 「さて、それじゃあ帰りましょうか」
そう言って、風菜は帰路につくのであった……
ご案内:「常世公園」から雨見風菜さんが去りました。
ご案内:「常世公園」にラピスさんが現れました。
■ラピス > 今日のへっぽこ教師は、秋めいた空気の中、夜のお散歩中だった。
お仕事も終えているからと、普段は魔法のトランクに入れている子猫を頭の上に乗っけて。
頭上に感じる程よい重さとぬくもり。時折、なうなう、と鳴き声。肉球がぺふり。
「ふふ、お外は気持ちいいですか?たまには新鮮な空気を吸わないとですからねぇ」
声をかければ、なぅー、と一つ鳴いて、肉球でたしたし。ちっこいのに元気なものだ。
これが、この間はぽつねんと捨てられていたというのだ。世の中はままならないらしい。
ともあれ、巡り巡って出会ったへっぽこ教師と子猫は、すっかり仲良しになっていた。
ご案内:「常世公園」にセレネさんが現れました。
■セレネ > 金色に輝く月が覗く夜の公園。
此処で仔猫を拾って大体2週間くらい経ったか。
未だ里親が見つからない子は二匹ほど居れど、何れも健康である。
そんな中養う事にした白仔猫を抱き抱え、
大人しく腕の中で丸くなっている仔猫に微笑みを浮かべながら一緒に風に当たっていれば
聞こえた仔猫の鳴き声に蒼を其方に向けた。
「――あら、こんばんはラピスちゃん。」
頭に夜闇と同一の色をした黒い仔猫を乗せた、己と似通った色を持つ相手を見つけた。
白仔猫もそれに気付いたか、なぅ、と大人しい声を上げた事だろう。
■ラピス > 譲り受けた当初は寄り付きもしなかった子猫だが、世話をする内に引っ付いてくるようになった。
そして今では、頭の上がお気に入りで中々離れようとしない。中々に甘えん坊らしい。
仕事のために魔法のトランクに入れようとすると、寂しそうに鳴くのだ。くぅ、あざとい。
それ故、最近は極力頭の上に乗せてやろうと思っている。粗相などはしない物覚えの良い子だ。
「それにしても、クロったらそんなに先生の頭の上が好きなのです?」
どうしてですかねー、餌とか乗っけてないのですけどー、と小首をかしげる。
にゃんこも少しだけずれる。でも落ちない。物理法則を超越している疑惑がある。
なぅん。もう一つ鳴いた。くりくりの金色お目々は、夜の闇に星の煌めきめいて映える。
ぽてり、ぽてり、程よく東屋の辺りまで来た所、ふとかかる声。頭上より遠くから、鳴き声一つ。
「うや、セレネちゃん、こんばんはですよー。
ふふり、そちらも夜のお散歩ですかねぇ……?」
にこー、っと手を振ってご挨拶。お辞儀をすると、流石に子猫が転がり落ちる。
彼女に抱かれた白子猫にも、手をフリフリ。頭上のにゃんこも、なぅ、と短く鳴いていた。
■セレネ > 立ったままもなんだからと東屋のベンチに座っている。
膝の上に乗せても良いのだけど、この子は寂しがり屋なのか
用事や何やらと膝の上から降ろしてもすぐに戻ろうとするから
ここでは腕の中に居させている。
全く、誰に似たのかしらね。
なんて苦笑したのも記憶に新しい。
「――あらら、黒仔猫ちゃんが…。
えぇ、暑さはなくなったとはいえ陽の光は苦手ですから。」
己と白仔猫に気付いた相手は丁寧にお辞儀をしてくれた。
が、その拍子に頭上からずり落ちる黒仔猫に心配そうな視線を向け。
手を振られた白仔猫は、短く細い尻尾を左右にゆらりと振ってお返しの挨拶。
■ラピス > にゃんこはずるーんと滑った後、なぜかぶらぶらとぶら下がる。原理は不明である。
上手いこと体の一部を引っ掛けているのか、或いは何らかの異能でも身に着けているのか。
よくわからないが、とにかく頭上が良いらしい。体を立てれば元に戻る。定点子猫だ。
「ふふ、白猫ちゃんは抱っこされて気持ち良さそうですねー。
うちのクロは抱っこよりも、先生の頭の上の方が好きみたいです。
まぁ、抱っこさせてって言うとさせてくれるのですけれど、ふむー」
ふなっふなっ。肉球でぺちり。それはさながら、お前の頭の上は自分のだと言わんばかり。
そしてそのまま、頭上でのっぺり垂れている。餅みたいに伸びるのだ、この黒猫は。
このまま大きくなっても頭上だとやばいなぁ、とかちょっとだけ思う。いや、結構かもしれない。
■セレネ > ずり落ちた仔猫は地面に着地するかと思いきや、何とか彼女の頭の上にぶら下がっている。
彼女の髪を爪で引っ掛けているのだろうか。彼女は痛くないのだろうか。
気になってしまうのは気質故か。
そうして元の頭上にストンと戻った黒仔猫。
「本当は膝の上がお気に入りなのですけど、
そうしちゃうと本当に何時間も私が動けなくなってしまうので…。
……その子お名前は”クロ”ちゃんなのですね?
ふふ、良かったね、クロちゃん。」
きちんとお名前もつけられて、拾った当初より毛艶も良くなっている。
愛されている、というのをひしひしと感じられ嬉しくなった。
猫は液体だとどこかで聞いたのだし、伸びるのも自然なのかもしれない。
■ラピス > こにゃんこの必殺頭上占領は尚も継続中。どうやっても戻る所に並々ならぬ執念を感じる。
爪で引っかかっているのかもしれないが、髪が痛むわけでも、頭皮に食い込むわけでもない。
案外、超絶レアな反重力子猫なのかもしれない。アンチグラビティなキティである。押韻。
「あぁ、セレネちゃんのお膝の上とか天国っぽいですものねぇ。
甘い良い匂い、穏やかな暖かさ、ふにりとやわっこい太腿。眼前のお餅。
それはもう、先生だって何時間と言わず永住確定ですね、ウェルカム、パライゾ。
っとと、そうです、この子はクロちゃんです。安直にして単純明快。そこがこだわり。
で、そこの可愛らしい白のにゃんこは、何ていう名前ですかー?教えてくださーい」
しろくてふわふわな愛らしいにゃんこに、囁くように話しかけてみる。
そして、そのままそぉっと指先をにゃんこの前に。うりうり、触れない程度に動かして遊ぼうとする。
■セレネ > 人間でも異能を発動しているのだもの、動物だって異能や魔術を使えない道理はない筈だ。
異能はともあれ、魔術の類であれば己の目で視える筈だが…今の所そういったものは見受けられない。
…不思議な仔猫だ。
まぁ五匹も居ればそれぞれ個性も違うだろうし、そういう事もあるのだろう。
「…そんなに良い心地なのかは分かりませんが。」
腕の中に居る白仔猫に話しかける彼女。
英語で”貴女のお名前はって聞かれているわよ”と言えば、可愛らしい声でにゃう、と答える白仔猫。
視線の先で揺れる細い指に釘付けになりつつも噛みついたりだとか、猫パンチをしたりだとかはせず
ピンと尻尾を立たせながらも観察している仔猫を見ては
「この子はアルミナです。」
己が代わりにとこの子の名を告げよう。
■ラピス > なうなう、どうやらあまり動くと戻るのが面倒らしく。こにゃんこは肉球で猛抗議。
はいはい、とへっぽこ教師は苦笑しながら、頭を極力動かさないように意識する。
彼女の目を持ってしても見えないのは、異能なのか、魔術が弱すぎるのか。
何れにせよ、なんだか不思議なくろこにゃんこは、しっかり可愛がられていた。
「いやぁ、良い心地ですよねー、ふふ、可愛いですねぇ。
好奇心旺盛で、大人しめな感じでしょうか。飛びついては来ませんねぇ」
多少噛みつかれたり引っかかれたりした所で、傷を残すようなヘマはしない。
それ故の無防備な指先は、最後にそぉっと触れるように伸びて、許されるなら撫でるだろう。
弱い力で、そぉっとそぉっと。壊れ物に触れるかのように。うちのこにゃんこより、儚そうだから。
「ほほう、アルミナちゃんですか。可愛いですねぇ、ふふ。
まっしろにゃんこ、もこもこにゃんこ、ふわふわにゃんこ、ぷちにゃんこ」
くすくす、と微笑みながら、のんびりゆったり、二匹の猫をたっぷり愛でる。
こにゃんこは可愛い。目の前の彼女も可愛い。いやはや、至福とは此処に有りである。
■セレネ > 何れにしても、虐待や放棄等されず愛されて育っているなら良いのだ。
一応そういう所も見極めて里親を決めているつもりなのだし。
「えぇ。人に噛みついたり引っかいたりしないよう躾けておりますので。」
気質もあるかもしれないが、この子は比較的他の子より大人しく見える。
揺れていた指先、そっと頭や額を撫でられれば青目を細めて撫でられる事だろう。
儚く見えるのは飼い主に似たのかもしれないし、その色合いや性格によるものかも。
「仔猫は癒されますよねぇ。」
互いが互いに癒されている。
白仔猫は不思議そうに小首を傾げ、みゃぅ、と小さく鳴き声を上げて。
■ラピス > へっぽこ教師のこにゃんこは、飼い主大好きで独占欲が若干強め。
頭上で時折たしたししているのも、自分のだよ!というのをアピールしているのだろう。
勿論、へっぽこ教師もこにゃんこを手放す気は全く無い。しっかり育てるつもりである。
「ほほう、ちっこいのにお利口さんですねぇ。ふふ、いい子いい子。
真っ白で青い眼ですか。飼い主に似て綺麗ですねぇ。ぶるーあいずほわいとにゃんこ!」
えぇ、ただのにゃんこの形容ですとも。他意は全くありません、はい。
慣れてきたから、今度はくしゅくしゅとくすぐってみる。頭上の猫が肉球をてしる。
白のこにゃんこは仲間だけれど、主人の注目を取られて嫉妬しているらしかった。
「ふふ、大丈夫ですよ。一番はクロですから。でも、クロは撫でさせてくれないんですよねー」
頭に乗ってばかりでー、とわざとらしく言うと、ぺしと肉球を当ててからおとなしくなる。
そんな様子に笑いながら、空いた手を頭上に持っていって、なでなで。ご満悦な鳴き声が聞こえた。
■セレネ > その独占欲が愛情の一つという事も知れればきっと微笑むのだろう己。
互いに愛して愛されるのが良いのは、恐らく人も動物も変わらないのかもしれない。
「私の子ですから。
…攻撃力が3000くらいありそうですね?」
相手の言い方が何だか、どこぞのTCGの白龍っぽくてつい。
顎を擽られた白仔猫は目を細め撫でられるがままにして、
不服そうに前足でてしてし抗議する黒仔猫には微笑ましさしかなく。
「猫はツンデレ?と言いますからねぇ。」
日本語、これで合ってたっけ。
なんて少し首を傾げつつなんだかんだ仲良しな二人を眺めていた。
白仔猫は尻尾の先をゆらゆらさせながらも小さく鳴き。