2020/10/12 のログ
ご案内:「常世公園」に藤巳陽菜さんが現れました。
■藤巳陽菜 > 運動の秋、食欲の秋、そして読書の秋。
あらゆる事に秋とつけておけばそういうのもあるのかと納得がいく。
風が吹けば少し、寒さを感じるものの過ごしやすい。
その中でも今回は読書の秋。
温かい日差しのある公園のベンチで陽菜が読んでいるのは少し前に一部で流行った少女漫画。
内容はひたすらに甘いもの。延々とくっつきそうでくっつかない男女の話。
「ふう……。」
ひと息ついて魔法瓶に入っていたコーヒーを一口、温かい。
■藤巳陽菜 > かなりの広さであるラミア仕様のひざ掛けを取り出してベンチの外に伸びた尻尾の先の方まで覆うようにかける。
このひざ掛けの先はわっかになっている部分があってそこを尻尾の先にかければ簡単に全面が覆えるようになっている。
そんなことを呟きながらしおりを挟んでいた少女漫画を再び手に取る。
「はあ、こんな彼氏ほし……いや、流石にここまでは…。」
これはあまりにも……あまりにも完璧超人すぎる。
絶対気疲れしてしまうのが見える。
思い出すのは幸せそうだった友人たちの様子。
漫画とは言わないまでもあのくらい……あのくらいの関係になれる相手が欲しい。
「はあ……。」
3回目のため息。
ご案内:「常世公園」にセレネさんが現れました。
■セレネ > 溜息をつく彼女の元に、ぽてぽてと白い小さな仔猫が近づく。
首には青いリボンを巻いて、見るからに飼い猫だと分かる毛並み。
真ん丸な青目を彼女に向け、小さく首を傾げながらみゃぅ、と鳴いた。
その後に駆けてくるのは飼い主である少女。
流暢な英語で仔猫を優しく叱るよう、声を掛ければ。
「――あら。藤巳先輩…?」
言語を日本語にして蒼を瞬かせた。
まさかこんな所で会うとは、と。
■藤巳陽菜 > 「あっセレネさん……とネコちゃん。」
後輩と彼女が拾ったネコ。
前にも会ってるけどやっぱりかわいい……。
「こんにちは、この子とお散歩?」
ひざ掛けをはずしてベンチから降りるてネコの方へと近づいていく。
……前会った時に構いすぎたのが良くなかったのか少し警戒されている気もする。
■セレネ > 「えぇ。涼しくなって過ごしやすくなったので、時々はこうやって外に出した方が良いかなぁと思いまして。」
仔猫は少し警戒気味か、尻尾を立てて毛をぶわっと広げている。
しかし噛みついたり猫パンチはせず、お行儀よく座ったままじっとしているようだ。
「…先程溜息をついておりましたが、何かお悩みでもあるのです?」
良ければ聞きますよ?なんて、仔猫の背を宥める様に撫でながら問いかけて。
■藤巳陽菜 > 「これくらいの時期が一番過ごしやすいわよね。」
……あまり、警戒させっぱなしも可愛そうなので名残惜しいけど少し猫から離れる。
…ネコ……。
「えっ?いや、大したことじゃないの、大したことじゃないのよ?」
話すべきだろうか?悩みってほどでもないし…。
そんな風に考えて……。
「いや、本当に大したことじゃないんだけど……そ、その。れ、恋愛とかしてみたいなあって…。」
ちらちらと少女漫画の方を見てから話す、その声は最後の方に行くにつれて少しずつ小さくなって。
■セレネ > 「暑い時期が苦手な私にとっては秋冬が一番過ごしやすい季節なんですよねぇ…。」
凄く名残惜しそうに仔猫から離れる彼女。
ごめんなさいね、と苦笑しながらも己は仔猫を片手で抱き抱える。
仔猫は尚もじぃっと相手を青目で見つめたまま。
「――恋愛、ですか。」
年頃らしい悩みというか、そんな話を告げられて。
数度蒼を瞬かせた後
「ふむ…。誰か気になる方とかいらっしゃったりするのですか?」
なんて、微笑みながら問いかけた。
チラチラと本を見ながら話す相手が微笑ましい。
■藤巳陽菜 > 「私は寒すぎるとちょっとあれだから…これくらいの時期がやっぱりね。」
蛇の下半身は寒さに弱い。
魔術や薬品、暖房器具なんかでカバーは出来るもののそれでもやっぱり苦手だ。
「あっ!いや!気になる人とかそういうのはいないんだけどね!!」
必死に必死に否定する。
陽菜の交友関係に男性は少ない。
「でも、この前彼氏が出来たっていう友達の姿を見たらね。
凄く幸せそうで……なんていうか…いいなあって思っちゃって。
ホントそれだけで……深い意味はないっていうか…。」
……こんな話はどうにも照れてしまう。
■セレネ > 「あぁ…ラミアですしね…。冬の時期だと冬眠とかあったりするのでしょうか。」
どうなのだろう。元の世界でも流石にラミアは見かけなかったし。
変温動物故の苦労には納得するしかない。
「――へぇー?」
必死に否定する相手。
それは本当なのか、それとも違うのか。気になる所だけど、そこまで深くは突っ込まないでおこう。
…己に矛先が向いたら困るし…。
「貴女なら、性格も良いですし彼氏さんならすぐに出来そうな気もしますけれどね。
…好みのタイプとかあったりします?」
仔猫をあやしつつ、相手の男性の好みとか聞いてみたりしよう。
純粋に気にもなるし、当て嵌まる人が居れば縁を繋げるのも良いだろうし。
■藤巳陽菜 > 「冬眠はする子もいたりするみたい。私はしないけど…。」
ラミアによってさまざま。
陽菜はもともとが人間であるのでしない。
「……好みのタイプ……最低でもこの身体の事気にしない人かしら?
他は…うーん。猫とか動物に優しい人がいいし……年下よりは年上がいいかも…。
頼りになる人の方がいいから…。」
この身体でも良くも悪くも気にせずに接してくれる人。
それが一番大事な条件。
「セレネさんはそういう経験豊富なの?」
■セレネ > 「そうなのですね。冬眠にも個人差がある訳ですか。」
これはなかなかない話を聞いた。
蒼を丸くして少し驚けば、
「――ふむ。
…確かに頼りになる男性が良いですよね。」
一人、当て嵌まる人物が浮かんだのだけど。
……心に靄が出て来てしまった。嫌な感情だ。
だって、その人は私の――
「へ?――え、いやぁ…そう、いう訳では。」
沈みかけた思考が上がる。
豊富という訳ではない。ただ、初めてではない、というだけで。
苦笑しては小さく首を横に振る。
■藤巳陽菜 > 「個人差っていうよりも種族差?ラミアの人も色んな世界から来てるでしょ?ルーツによって違うのよ。」
ラミアという種族として存在してるものや、蛇と人間のハーフというもの、呪いによって変えられてしまった者の子孫なんてのもいる。
恐らく、普通の人間も詳しく調べたら色々と違うのだろうけど…。
「私が不安になっちゃう事が多いから本当にそんな人が彼氏とかなら嬉しい。
……逆にこの蛇の身体が好きですっていう人は絶対にイヤね…。」
陽菜には普通の人間に戻ろうという意思がある。
そういう特殊なものを求めている方は普通のラミアか蛇とでもと付き合っていただいて……。
「えー?そうなの?
セレネさんは彼氏とか欲しいと思うことないの?」
■セレネ > 「…成程。確かに考えてみればそうですね。」
同じ種、というのは元が同じ世界であるからこそ同一と呼べるのかもしれない。
そも、己のような神族はもしかしたらそうはいないのだろうけれど。
「…あはは、成程。一緒に元の身体に戻れるよう、
力を合わせてくれるような方が良いという感じでしょうか。」
己も出来るなら、彼女の身体を元に戻せるよう力になりたい。
だが今の所はどうにも手が出せない状況だ。
「あー…。
まぁ、そういう方が居てくれたら良いなぁとは思いますけど…。
私のような物好きを好きになる方はそう居ないと思いますし。」
自嘲しては軽く肩を竦めてみせた。
■藤巳陽菜 > 「一緒に力を合わせてくれるならそれがまあ理想だけど……。
そもそもこの身体で恋愛はねえ…。」
厳しいものがある。
相手にかなりの迷惑をかけてしまう事になるだろうし……。
「セレネさんなら絶対そういう人いるって!
美人だし、お菓子作るのもうまいし、優しいし!」
逆にハードルが上がってしまって中々来られないという事はあるかもしれない。
■セレネ > 「大切なのは外見ではなく中身だと思うのです。」
彼女の性格や、彼女自身を見てくれる人が居れば多少の困難なら乗り越えられると思うのだ。
…己のような傷は、彼女には負って欲しくはないと心の底から思う。
「ぁ、有難う御座います…。
でもそれを言うなら貴女もですよ?」
己に言ってくれた言葉、そのまま相手に返してしまおう。
ね?と同意するように、腕の中の仔猫に聞いてみたりもして。
仔猫は何のことやらと首を傾げるだけだったが。
「…それに私は、見た目だけしか見ない男性は二度も御免なので。」
■藤巳陽菜 > 「……うん。」
大切なのは外見じゃなくて中身。
よく聞く言葉ではあるけれども中身は外見に滲み出るし。
外見は中身に影響を与える。
それに自身のこの異能が変質させるのは見た目だけではない。
肉体的の性質まで人で無くす……怪物に変ずる異能。
「うーん…私は……あれだけど。でもありがとうね。」
相手が実際にそう思って言ってくれているのは伝わってくる。
それでも自信がない。陽菜は自分に自信がない。
もともと自身がある方ではないがこの異能を発現してからは特に。
「……お互いに良い相手が見つかるといいわね。」
何か苦い経験があるのかもしれない。
経験がない陽菜には分からない。