2020/10/17 のログ
■ラピス > 「ふっふっふ、きちんと作りましたからね。レシピが入用ならお教えしますよ。
今度は猫用のお薬とかも作るつもりですので、調子が悪そうだったら気軽にどうぞですよん」
猫が相手でも、精密鑑定の異能込みであれば適切な診察はできるはず。
便利な異能で何よりだ。脳味噌は甘いものを多めに取ればきっと大丈夫。
駄目だったら?まぁ、知恵熱が出るだけだろう。ぷしゅーって感じで。
「ほむ、感覚的でも、理論的でも、体得できるならばそれで良しですよ。
人生は万事が経験です。案外、無駄と思えるものにも価値があったりするのです。
ですから、無駄すら楽しんで日々を生きるのが良いですね。カルペ・ディエムってやつです」
一日の花を摘め。明日を信じずに、今を生きろ。刹那主義で快楽主義なへっぽこ教師のモットーだ。
過去は全てが自分の糧になる。未来なんてものはよく分からん。だから今を楽しくするのだ。
「なるほど、それがありましたね。ふふ、先生も好きですからねー」
煙草仲間のジェスチャーに得心しつつ、こくこくと頷いて見せる。
なお、彼女が常時発動している魔術について、へっぽこ教師は気づいていない。
精密鑑定を用いて上手いことやれば看破も出来るのだろうが、そうする必要性に欠ける。
それに、そもそも彼女は友人だ。わざわざ何かを警戒して当たるほうが不自然というもの。
そして、気にならなきゃ気にしないし、気づいた所で言いもするまい。いい意味で、どうでも良いのだ。
「先生は学び舎の中で志を共にするならば、それで良いと思っていたり。
ですから、周りに程よく迷惑かけつつ、じっくりと育てばよいかと思いますよー」
等と話していると、へっぽこ教師のポケットがブルブル。手を差し込んで、スマホを引っ張り出す。
ポチポチ弄って、その後はげんなり。どうやら急な割り込みのお仕事らしい。めんどい。
「――うや、ちょっぴり野暮用が入ってしまいましたね。
お二人共、クロの面倒をお願いしても良いですかね?
アルミナちゃんとティガちゃんと、遊びたがってるようなので」
野暮用終えたら戻ってきますのでー、とぺこぺこお願いしてみる。
そんな主を知ってか知らずか、クロは近寄ってきたアルミナに寄り添うと、ティガを見上げる。
久々に会ったのだから、こっちに来いよー、と視線で訴えているのかもしれない。
二匹で戯れるか、三匹で戯れるか。いずれにせよ、久方ぶりの再会を無邪気に楽しむことだろう。
その裏で、へっぽこ教師は何やら面倒事を投げ込まれて、疲れて帰ってくるのは秘密だ――。
ご案内:「常世公園」に鞘師華奈さんが現れました。
■鞘師華奈 > 「あーーレシピは気になるかな。私は結構自炊とかするから、ティガ用の食事とか色々工夫したいしね。
市販の物でもいいんだけど、もうちょっと自作できるお手軽さも欲しいというか」
と、少し考える間を置きながらそんな言葉。
ちなみに、女の主な能力は相手に己の疲労を押し付ける面倒な能力なので、戦闘くらいしか役に立たないのであった。
「――無駄すら楽しむ…かぁ。成程、何となく分かるかもしれない。」
かつて、二級学生だった頃に己が所属していた違反部活の仲間が笑顔と共にそう言っていた。
…つまらない事を思い出してしまった。ティガを見上げる白黒二匹の子猫達。
それに応えるように、肩の上のティガをひょいっと片手で抱いて足元に下ろす。すると三匹で可愛らしくじゃれ始めるだろうか。やっぱり遊びたかったらしい。
「どういたしまして。まぁ、私は別に聞かれて困る事でもなかったからね。」
そういう人達も居る、という事だけ覚えておけばそれで十分ではないかな、と。
人それぞれの生き方、経歴だ。彼女達だって色々な過去や出来事があって今に至るのだろうし。
ちなみに、展開している魔術はそもそも二人に迷惑を掛けるものではないので、どのみち言う必要性も無い。
ただの”偽装隠蔽”の魔術でしかないのだから。常時展開しているのは魔力効率を学んだ賜物だ。
と、どうやらお呼び出しを食らったらしい小さな女教師さんに苦笑を浮かべつつ。
「ん、分かった。じゃあ私はいい機会だしセレネさんとのんびりラピスさんの帰りを待つとするよ。」
それに、子猫達も遊びに夢中だしね、と三匹の様子を指差して笑いながら。
きっと、そうして彼女が一度抜けて、また戻ってくるまで、子猫達のじゃれあいを見ながら改めてセレネさんと親睦でも深めるのであろう。
■セレネ > 「ん、なら是非ともレシピを教えてもらいたいです。
ヘルシーな方が私も安心ですから。」
仔猫の調子については、己もこう見えて医者なので大丈夫だとは思うが。
それでも万が一というのもあるし何かあった場合は教師を頼ることにして。
「”Seize the day”とも訳されますね。これは英語ですが…。
成程、刹那主義の貴女らしい。」
その刹那主義で快楽主義な所も、父を思い出して切なくなる。
小さく息を吐けば、沈みかける思考を切り替えよう。
「気になるとどうにも、聞かずに居られないのは悪い癖だと自覚しているのですが…。」
無論一応は弁えてはいるけれど、それでも。
――と、そんな時に教師のスマホが鳴った。呼び出しだろうか。
「えぇ、分かりました。
二人と三匹で待ってますので、安心していってらっしゃい。」
三匹がじゃれ始めるのを眺めては、一度去る教師を見送って。
そのまま猫についてやら、その他雑談やらをして少しでも仲良くなろうと話題を振るのだろう。
今日の出来事もきちんと、日記に認めることと――。
ご案内:「常世公園」からラピスさんが去りました。
ご案内:「常世公園」から鞘師華奈さんが去りました。
ご案内:「常世公園」からセレネさんが去りました。