2020/10/20 のログ
ご案内:「常世公園」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 夕方の公園、一人の少女。
退屈そうにベンチで足をプラプラと

『いい加減落第街の方に帰ったらいいのではないか?』

「うーん……。」

刀から聞こえる無機質な声に曖昧な言葉でこたえる。
しばらく人を斬ってない、刀に多くの血は吸わせているけども人は斬ってない。
落第街にも足を踏み入れていない。

ご案内:「常世公園」にフレイヤさんが現れました。
フレイヤ >  
お嬢様でも学校は行く。
単位を取らなければいけないのだ。
学校で授業を受け、その帰り道。
公園を通りかかったら良く知った姿を見つけた。
嬉しそうな笑顔を浮かべ、近付いていく。

「どうしたのスズネ。何か悩み事?」

刀々斬 鈴音 > 『前に言われた事気にしてるなら置いて置くか主人に返してもらえばいいのではないか?』

「……それもフレイヤ様にわるいし……なんか嫌だし……。」

刀の言葉に曖昧な感じに答えている……
そこに聞こえた聞き覚えのある声!間違えるはずもない相手!

「フレイヤ様!!」

その姿を見たとたんベンチ立ち上がって相手の方へと駆け寄っていく。

「悩みっていうか……最近、落第街の方行ってないなあって話をちーちゃんとしてたの!」

……この距離なら鈴音が身に着けているパーカーから少しタバコの匂いがするかもしれない。

フレイヤ >  
そう言えば、彼女は元々落第街の住人だった。
自身の家に住まわせてはいるが、彼女も元の住処の方がいいのだろうか。

「そう……あら?」

ふわり、と漂ってくる煙草の匂い。
嗅いだことのある匂い。

「その服……?」

そう言えば、彼女はいつの間にそんなパーカーを手に入れたのだろうか。
彼女が買ったにしては真新しくはない。
顔を近づけてすんすんと匂いを嗅いでみる。

刀々斬 鈴音 > 「全然、鈴音もちーちゃんも困ってはないんだけど人斬ってないなあって話してた。」

『血は得られているとはいえやはり刀の本懐は人を斬る事であるからな……。
 アイデンティティの危機を感じている。』

妖刀である故に並みの刀とは意識の高さが違う。

「……フレイヤ様あまり…いいにおいしないと思うから…。」

そういって匂いを嗅ぐのを制止すると少し離れる。
……流石に洗ったりしてるしもうしばらく着ているのでタバコの匂いも消えてると思ったのだけど……。
油断していた、ただ自分がこの匂いに慣れてしまって気が付かなかったのかもしれない。
自分でも嗅いでみれば柔軟剤の匂いに隠れて少しタバコの匂いが確かに残ってる…。

フレイヤ >  
「そうね、刀なら人も斬りたいわよね」

物騒だが、そう言うものだろうと考えてしまう。
彼女たちは思考がぶっ飛んでいるし、自身も自身でやりたいことがやれる力があるのならやればいいと考えていたりする。
ツッコミ不在の恐怖。

「んん、スズネ、貴女煙草吸ってたかしら?」

距離を離されるとちょっと残念そうな顔。
煙草の匂いは嫌いではない。
あの人のことを思い出すし、なんだか落ち着く。

刀々斬 鈴音 > 「……斬りたいの?今度久しぶりに斬りに行く?」

『楽しみに待つ。』

落第街の罪のない事もない人々がまた斬られる事がこうして決まった。
命も最近は金銭も奪われないので刀々斬鈴音は落第街では有名ではあるがそこまで恐れられてはいない。
強い野良犬に襲われるくらいものだろう。

「えっと鈴音は吸ってないけど……。」

このパーカーの持ち主のタバコの匂い。
……鈴音にとってはあまり主人とは話したくない話題である。

フレイヤ >  
「斬りたいなら私を斬ってもいいのよ?」

自身ならば斬られても痛いだけで済む。
痛みそのものはそんなに好きではないが、愛されるための痛みや愛するための痛みならばむしろ大好きだ。
彼女の喜びのためならば喜んで身体を差し出そう。

「? じゃあその煙草の匂いは?」

わからない。
彼女も自分も、家のものも、彼女に近い人間は誰も煙草を吸わないはずだ。
ならばその服の煙草の匂いは。

「――スズネ。その服、どうしたの?」

真面目な顔で彼女の眼をじっと見ながら。
普段より少し低い声。

刀々斬 鈴音 > 『お嬢は血が出ないだろう……それならはんぺん斬っているのと何も変わらない…。』

「鈴音もあんまりフレイヤ様は斬りたくないかな……。」

鈴音が人を斬るのは刀の為に血を得る為か相手を傷つけて楽しむため。
自らの主人を傷つけて楽しめるほど鈴音は倒錯していないし彼女の身体は斬っても痛みを受けるだけで血は出ない……。

そういう意味では相性が悪い。

「えっと……。」

もじもじとし始める。
素直に答えたら怒られるのではないか?でも素直に答えなくても怒られるのではないか?

「その……寒そうだからって知り合いに借してもらった。」

嘘はついてない。

フレイヤ >  
「出ないわけじゃないわ。痛みにしてるだけだもの。能力を使わなければ血は出るわよ」

怪我はするけれど、血が出た後でも能力を使えば傷も治る。
流れた分の血は失うが、致死量まで行かなければ死ぬこともない。
とは言え彼女が嫌だと言うのならそれまでだ。
ペットがしたくないことを強要するつもりもない。

「そう。それならいいわ。ちゃんと約束守れてるのね、えらいわ」

その言葉を聞いて表情を和らげる。
誰かを襲って奪ったのでなければそれでいい。
それは自分との約束を守っていると言うことなのだから。
手を伸ばして彼女の頭を撫でる。

刀々斬 鈴音 > 『どちらにしろ鈴音では有効な攻撃を主人に与えることは難しそうだな。』

「闘わないしねそもそも…。」

争うような状況に恐らくならないだろう。
なるならばきっと鈴音が身を引く…。

「流石に鈴音でも寒いからって襲い掛かってこんな服とる事はないよ!」

そんな追剥のような事は……してない事もないけども最近はしていない。
お金には困っていないのでただ斬るだけの通り魔だ。

そうは言いながらも褒められるのは嬉しいし頭を撫でられるのは好きなので撫でられるままに撫でられる。

(……もしこの服があの人のだって伝えたらどんな反応するだろう?)

撫でられながらそんな事を思うけど伝える気は起きない。

フレイヤ >  
「あぁ、戦うと言えば。戦う練習をしたかったの。今度スズネに相手をお願いしてもいいかしら?」

落第街であの風紀委員と戦ったあと、一人で色々やっていたのだ。
しかし一人で出来ることなど多くはなく、どうしようかと悩んでいたところである。

「ふふ、そうね。ごめんね」

彼女が誰かから無理矢理服を奪っているところを想像して、なんだかおかしくなってしまった。
想像上の彼女はコミカルに誰かの服を引っ張っていたから。

「でも、その匂い、マモルの服の匂いに似てるわ。同じ煙草を吸ってる人なのかしら」

落ち着く匂いによく似ている。
もう一度匂いを嗅ごうと、顔を近づけてみる。

刀々斬 鈴音 > 「フレイヤ様なら怪我もしないしいいよ!鈴音戦う練習とかするの初めて!」

鈴音は今まで一切、戦闘の訓練、特訓、練習なんてものを行ってきていない。
完全な我流と独学で身に着けた技術である故に脆く、弱い。

「フレイヤ様この匂い好きなの?……その葵って人タバコ吸ってるんでしょ?
 フレイヤ様も同じタバコ吸いたいとか思うの?」

よほどこの匂いが気になるのだろう何度も嗅ごうとしてくる主人にはもうあきらめて嗅がせる。
……鈴音が使っている柔軟剤の匂い、タバコの匂い、鈴音の匂い……流石にパーカーの持ち主の匂いはもうしないだろう。

マモル、葵、自らの主人の主人。
このパーカーの持ち主。

フレイヤ >  
「じゃあ今度お願いするわ。こてんぱんにしたい相手がいるの」

こてんぱんにされたのだ。
こてんぱんにし返さないと気が済まない。
出来るかどうかはわからないが。

「そうね、吸ってみたいな、とは思うわ。まだどこも売ってくれないけれど」

なんせまだ十二歳だ。
まともな店なら売ってくれるはずもない。
だからと言って裏まで行って買おうとも思わないけれど。
ひとしきり匂いを嗅いで満足したのか、彼女が座っていたベンチに座る。
隣をぽんぽんと叩いて、彼女にも座るように促して。

刀々斬 鈴音 > 「こてんぱん!こてんぱんに出来るよう鈴音頑張るね!!」

修行したうえで2対1なら流石にどんな相手でも……!
そんな風に鈴音は考えているが恐らくこのお嬢様は一人で勝ちたいタイプ!

「た、タバコは青少年の健全な育成を妨げるし……えっと!
 病気の発症率も上がるんだよ!!やめたほうがいいよ!鈴音、フレイヤ様には長生きしてほしい……。」

フレイヤの横に座ればタバコの箱にかいてあるタバコに対する注意喚起みたいなことを言い始める。

「……20歳になってまだ吸いたいなら鈴音は何も言わないけど。」

フレイヤ >  
「駄目よ。一人で勝たなきゃ意味がないもの」

二人で勝ったって気が済まない。
自分の強さを見せつけなければ気が済まないのだ。
彼女には悪いけれど。

「ふふ、じゃあ大人になるまでやめておくわ」

必死な彼女の様子が何だか面白い。
楽しそうに笑い、彼女に寄りかかりながら。

「――スズネは落第街に帰りたい?」