2020/12/10 のログ
ご案内:「常世公園」に刀々斬 鈴音さんが現れました。
刀々斬 鈴音 > 特務広報部に所属している者にだって当然休日はある。
ハードな日々の訓練を乗り越えた休日だが特務広報部の所属の中には上手く使えない者も少なくない。
今まで休日がなかった為だったり、入り浸っていた落第街の店に行きにくくなっていたからだったり……。
様変わりした生活に未だ馴染めぬものも少なく無かった。

刀々斬鈴音もその一人。

人を斬ったり、人を斬ったり、或いは人を斬って過ごしてきた為に人を斬らない過ごし方というものを知らない。
特務広報部は厳しい組織なのでプライベートで人を斬っているとかなり厳しめに怒られてしまうのだ。

「……暇だね。」

本土の公園では見かけないだろうくらいに大き目の鉄棒にぶら下がってポツリとつぶやく。
頭に血がのぼるとか、スカートがめくれるとかはあまり気にする様子もない。

刀々斬 鈴音 > 「今日、フレイヤ様も学校だし……嫌だなあ……学校おやすみだったらなあ……」

特に鈴音が学校に行ってはいけないというルールはない。
使い魔同伴の生徒などもいるのだからペットを連れて行っては駄目だというルールはないはずである。

だが、鈴音は待てない。授業中座って待つことが出来ない。
授業を聞きながらも待てないし、外で座って待っているというのも出来ない。

「あーあ……何か斬りたいなあ……。」

物騒な事を呟いてぐるんと一回回るとまた同じようにぶら下がる。

ご案内:「常世公園」に神代理央さんが現れました。
神代理央 >  
さて、特務広報部の長たる少年といえば。
少女と全く逆の理由で、悩み顔を浮かべながら思案している真っ最中。
単位は足りているので、珍しく全ての講義が休講となった今日は、無理に学園に顔を出す必要は無い。
特務広報部の活動再開に向けての書類等も、今のところ火急的に必要なものはない。

知人友人からは『仕事以外の趣味を見つけろ(意訳)』と言われているので取り敢えず外に出てはみたが――風紀委員の制服を着こんでしまった辺り、未だワーカーホリックからは抜け出していないのだろうか。

そんなあてどない散歩の最中。
立ち寄った公園で見掛けた少女の姿を目に止める。
今日は訓練も無かったかな、とスケジュールを思い出しながら彼女に近付いたのだが――


「……ほう?随分と戦闘意欲に満ちているじゃないか、刃々斬。
仕事熱心、とはまた違う様だが…そんなに体力が有り余っているのかな?」

鉄棒でぐるりと回りぶら下がる少女に、にっこりと笑みを浮かべながら声をかける。
宛ら、悪戯した生徒を見つけた教師の様な、笑み。

刀々斬 鈴音 > 「あっ部長!こんにちは!!」

下から話しかけてきたのは自らの所属する組織の上司。
折角お見舞いに行ったのにそれ以降も訓練が厳しい!!

「鈴音はちゃんと人斬らないようにしてるからね!!
 体力も人斬りたい欲も有り余ってるよ!!」

来る日も来る日も訓練ばかりで体力はともかく実際に人を斬りつけて血を流させたりすることが少ない……。
少し満たされてない気持ちはある。

「部長はなにしてたの?今日も仕事?」

神代理央 >  
彼女なりにきちんと目上に接する言葉遣いなんだな、とちょっとだけ感動していたり。
案外、普通に体育会系の部活でも上手くやっていけたんじゃないかと思う。彼女は、さぞ先輩から可愛がられるタイプだろう。

「…それは何よりだ。しかし、体力は兎も角、人を斬りたいという欲求が有り余っているのは頂けないな」

と、小さく苦笑い。
まあ、此ればかりは彼女を責める事も出来ない。
彼女はきちんと約束を守っているのだし、"餌"となるべき敵を与えていないのは此方なのだから。

「今は訓練に集中して貰っているが、近日中に対違反組織の部隊として再編を済ませる予定だ。
そうなれば、お前も斬る相手に悩む事は無い。それまでは、しっかりと訓練に励んでおく様に。
…とはいえ、プライベートの過ごし方にまで口うるさくするつもりはないから、校則を破らぬ程度なら自由に過ごしていても構わんが」

と、上司としての言葉を告げた後。
ぶら下がった儘の少女を見上げ、投げかけられた言葉に小さく首を振る。

「いや、私は休みだ。休日何をするのか考えている内に、気付けばこんなところまで、って感じかな。
……ところで、いい加減降りてこないか。スカート、捲れそうだぞ」

見上げた儘ちょっとだけ溜息。
ん、と地面を指差しながら、小言の多い教師の様な口調で彼女をジト目で見つめるだろうか。

刀々斬 鈴音 > 「本当だよ!鈴音色々工夫して我慢してるんだから!」

最近のお気に入りの方法は訓練施設の刃物の練習用の的に輸血用のパックを貼りつけて斬るやつ。
斬ってる感じがあるし狙うべき場所を狙う訓練にもなって一石二鳥だ。

「対違反組織っていうならあんまり弱いものいじめ出来なくなっちゃうね……。
 あーでも、訓練して強くなったら相手がちょっと強くても出来ちゃうのか……。」

相手のレベルに合わせて自分を強くすればそれだけ弱い相手をいたぶれる機会が増える。
そう考えると訓練にもちょっとやりがいみたいなものを感じてきたりする。

「休みなのにその制服着てウロウロしてるの?窮屈じゃない??
 えー…中にこれ履いてるから捲れても平気だよ!」

ピラピラとスカートの中を見せると中には生地が厚めのスパッツを履いている。
寒くなるこの時期にぴったりである。

「……よいしょ。」

でも、それはそれとして降りはする。