2020/12/26 のログ
ご案内:「常世公園」に火光雷鳥さんが現れました。
火光雷鳥 > 期末考査もクリスマスも通り過ぎ、いよいよ大晦日と新年が間近となって来た。
散々悩んだ末に、今年は本土にある実家への帰省は諦める事を両親に伝えたのが昨日の未明。

「…まぁ、異能だけならまだしも、俺自身が《門》だとか脳内にアレなのが居るとか洒落にならんしなぁ。」

溜息を緩く零しながら、ぶらりと立ち寄った常世公園のベンチの一つに腰を落ち着けながら独り言。
今日はバイトは特に入っておらず、火急の用件なども特にこれといったものは無い。
ノンビリ出来ると言えばそうだが、ここ最近のあれこれで自称凡人としては情報整理が地味にしんどい。

(でもクリスマスプレゼント貰えたのはやっぱ嬉しいもんだよなぁ)

思い出して小さく笑う。クリスマスプレゼントなんて小さい頃に両親から貰ったくらいだ。
それを除けば、今回が初となるのでそれはそれで嬉しいものなのである。

「…そーいや、このリングの具体的な使い方とかって今度聞いてみないとなぁ。」

前から頼んでいた物でもあり、クリスマスプレゼントの一つでもあるシルバーリング。
ただのリングではなく魔道具の一種であり、水と氷の属性が付与された物だ。
友人には感謝しかないが、具体的な使い方を聞くのをうっかり忘れていた。

「ま、それは今度会った時にでも聞けばいいとして…。」

空を見上げる。今日もそこそこ良い天気だ。まぁ流石に冬場なのでポカポカ陽気とは行かないが。

火光雷鳥 > 「取り敢えず、地道に《門》について文献とか漁ってみるのと…後は、頭の『中の人』ともうちょい対話というか意思疎通してみんとなぁ。」

異能以外はそれこそ特殊な要素は無かった筈なのに、本当にどうしてこうなったのか。
自分が望む平凡な学生生活からじわじわ遠ざかっている気がしないでもない。
最近は、何故か危険地帯や異界に迷う事も度々あるのも胃が痛い所だ。

(厄介なのは、そういう専門知識がねぇ俺じゃ中々解決の糸口さえ見付からんって事なんだが)

友人の助けなども借りてはいるが、未だに自分の頭の中に巣食う者の正体の片鱗すら分からない。
異能を制御する為にこの島に来た筈が、むしろ後出しのように懸念事項が増えている悲しい現実。

「うーーむ、凡人の俺の脳みそスペックじゃ処理が追い付かないぞーったく。」

ベンチにぐったりと背中を預けながらふかーいため息を一つ零して。

火光雷鳥 > 「…と、そろそろ一度帰るかなぁ。ヒメも腹を空かせてるかもだし。」

我が家のヒメ様はすくすく育ちつつある。いい事だ。あと一人部屋だから寂しいのも紛らわせてくれるし。
ついでに、夕飯は適当にコンビニかスーパーに寄って行こうかと思いながらベンチから立ち上がる。

「んーー…っし。じゃあ行きますかぁ。」

軽くうーん!と、伸びを一つしてから常世公園をブラリと後にする少年であった。

ご案内:「常世公園」から火光雷鳥さんが去りました。