2021/01/04 のログ
ご案内:「常世公園」にアーテルさんが現れました。
アーテル > 「おー……冷える冷える。」

猫が一匹、公園の遊具の上で寛いでいる。
日が落ちるのが早くなって、この黒い毛並みが闇夜に溶ける時間の方が多くなってきた。

「だからっつって狐に化けるのもなー。
 違うんだよなー。」

ごろんごろん。
時折寒風が吹き抜ける敷地の中、闇に紛れて堂々と振る舞っている。
最近は独りでいることが多いけれども、それを紛らわせるような独り言が止まらない。
どうせ誰も見ていなかろう、と高を括ってるだけのかもしれないが。

アーテル > 「……っくしゅ」

寒風が一つ吹きすさぶと、それに誘われるようにくしゃみを一つ。
身体を突き抜ける寒気に背筋をぞくぞくと震わせて。

「あー、いけねぇや。
 風邪ひくような身体じゃあないけども、やっぱ寒いもんは寒いなあ。」

ぷるぷると身体を揺さぶる様に振ると、すっと立ち上がる。
ここで寝そべり続ける時間も、もう終わりのようだ。

「よし、帰るかね。」

辺りをちらりと一瞥する。
どうやら誰も来ていないようだ。まあ、こんな時間ともなれば当然かと独り言ちて。
その視線を木々の合間に向けると、風に乗るように駆け出して、その先の闇に溶け込んでいった。

ご案内:「常世公園」からアーテルさんが去りました。