2021/01/04 のログ
ご案内:「常世公園」にアーテルさんが現れました。
■アーテル > 「おー……冷える冷える。」
猫が一匹、公園の遊具の上で寛いでいる。
日が落ちるのが早くなって、この黒い毛並みが闇夜に溶ける時間の方が多くなってきた。
「だからっつって狐に化けるのもなー。
違うんだよなー。」
ごろんごろん。
時折寒風が吹き抜ける敷地の中、闇に紛れて堂々と振る舞っている。
最近は独りでいることが多いけれども、それを紛らわせるような独り言が止まらない。
どうせ誰も見ていなかろう、と高を括ってるだけのかもしれないが。
■アーテル > 「……っくしゅ」
寒風が一つ吹きすさぶと、それに誘われるようにくしゃみを一つ。
身体を突き抜ける寒気に背筋をぞくぞくと震わせて。
「あー、いけねぇや。
風邪ひくような身体じゃあないけども、やっぱ寒いもんは寒いなあ。」
ぷるぷると身体を揺さぶる様に振ると、すっと立ち上がる。
ここで寝そべり続ける時間も、もう終わりのようだ。
「よし、帰るかね。」
辺りをちらりと一瞥する。
どうやら誰も来ていないようだ。まあ、こんな時間ともなれば当然かと独り言ちて。
その視線を木々の合間に向けると、風に乗るように駆け出して、その先の闇に溶け込んでいった。
ご案内:「常世公園」からアーテルさんが去りました。