2021/01/13 のログ
ご案内:「常世公園」に火光雷鳥さんが現れました。
■火光雷鳥 > 年が明けてもバイトの日々は変わらない。結局、年末年始の帰省は断念して母親と電話で新年の挨拶をしただけで終わってしまった。…あ、クソ親父はどうでもいいです。
ともあれ、バイト帰りに丁度帰宅の途上にある常世公園にブラリ、と立ち寄る。手にはホットの缶コーヒー。
道すがらの自販機で買ったものだ。それを片手に、公園のベンチ…凄い冷えてそうだから座りたくねぇな。
「つーか、常世島も割と普通に寒いのなこの季節はやっぱ。」
それでも本土の北に比べればマシなんだろう。結局、気合と我慢でベンチに腰を下ろす…し、尻が冷える!!
ともあれ、手の中の缶のプルタブを開けてコーヒーを一口…あぁ、温まる。
「…考えたら異能を上手く使えば今の季節は便利なんじゃねーか?」
と、思ったがそもそも制御がまだまだ荒削りだからこの島に制御を学びに来たようなものだ。
■火光雷鳥 > 試しにちょっとやってみるか。とはいえ、扶桑百貨店で購入した異能制御グローブを付けていないと、精密な能力操作が未だに出来ないのだが。
取り敢えず、発火…というより熱、温度を上げるイメージで自分の周囲にだけこう、能力を――
「あっづああああああああああああ!?!?」
一瞬だが自分が燃え上がった。あぶねぇ、咄嗟に能力を解除しなかったらセルフ火達磨になる所だった!!
幸い、衣服などは焦げていない……良かった。前髪の一部がちょっとチリチリ焦げてる気がするが多分大丈夫!
「くっそ、やっぱり道具の補助がねぇと細かいコントロールとか応用は全然だな。」
気を取り直してコーヒーを飲みつつ。うん、次はちゃんと異能制御グローブを付けてる時に試そう。
制御が問題ありなので、自分の発火で火傷を負うレベルなのがとても悲しい。
ご案内:「常世公園」にセレネさんが現れました。
■???? > 『――間抜けめ。こんな小僧が《門》とは嘆かわしい』
重苦しい、年月を重ねた巌のような声が彼の脳内にだけ響き渡る。
思わずぴたり、と少年がコーヒーを飲む手が止まる。
■火光雷鳥 > 「おぅ、人の頭の中に住み着いてる(?)挙句に、駄目だしとかふざけんなコラ!!
あと、お前いきなり脳内会話してくんの心臓に悪いんだが!?ついでに一方的に喋るだけで俺と会話する気ねーの!?」
と、第三者から見たら一人で喚いている滑稽な図。ちなみに脳内からの返答は無い。
ま・た・か!!あの野郎、いずれ絶対正体を暴いてやる!と、思いつつコーヒーをまた飲む。
■セレネ > 夜の散歩中にふと、叫び声が聞こえた。
公園の前で足を止めると抱き抱えている仔猫が青い目を中へと向けている。
この寒空の下で悲鳴など、と己も気になり其方へと足を進めて行こう。
近付けば視界に入るのは見知った姿と嗅ぎ覚えのある匂い。
…人が焼けた匂いというのはなかなかに記憶から離れない。
――それが幼い時なら猶更。
「元気そうですねぇ雷鳥さん。」
悲鳴の主であり、一人で喚いている友人に対し歩み寄りつつ苦笑を浮かべてご挨拶。
仔猫も己の腕の中から尻尾を緩く揺らして挨拶をするだろう。
■火光雷鳥 > 「うぉっ!?…って、吃驚したぁ、セレネさんかよ。…あ、あけましておめでとさん!今年もよろしくな!!」
と、滑稽なくらいに分かり易い驚き顔でバッ!とそちらを見るが直ぐに友人と分かればホッ、としつつ挨拶を。
仔猫の方にも軽く笑みを向けつつ…あ、どうせならうちのヒメも連れてれば良かった。
どのみち、バイト帰りの途上で立ち寄っただけなので、我が家の猫はおそらく部屋でゴロゴロしてそうだが。
ちなみに、よく見ると前髪の一部がほんのちょっぴり焦げているのが分かるかもしれない。
この少年、魔術の素養が欠片も無いのは彼女も知っての通りだが――肝心の異能の方も制御難が酷かった。
■セレネ > 「はい、明けましておめでとう御座います。
此方こそ今年も宜しくお願い致しますね。」
コロコロと表情が変わる様を飼い猫共々眺めつつ、新年の挨拶。
顔を見れば前髪が少し焦げており、異能を使ったのだなと内心で納得。
「またなんて火傷してませんよねー?」
大丈夫です?なんて首を傾げて問いかけ。
「匂いも酷いし…何故此処で異能を?」
■火光雷鳥 > 何か、俺って叫んでる時に友人と遭遇する確率が高い気がする…いや、まぁ偶然なんだろうけど。
何だろう、友人とその仔猫から眺められていると自分が珍獣になったような居た堪れない気分にちょっぴりなってしまう。
とはいえ、切り替えていこう。…と、思った矢先に彼女の言葉に一瞬固まる。
…誤魔化すか!?…いや、嘘はよくない。そもそも嘘が下手な自覚はあるし。
「あーー俺の異能って発火能力だからさ?応用でこう、自分の周囲の熱…温度を上げて少しは快適に出来ないかなって。
で、イメージ固めていざやってみたら…うん、自分自身が火達磨になってな…。」
ちょっと友人と仔猫から目を背けつつ。幸い反射的に異能を解除したので、自滅は免れたが。
何故ここで、というのは単に寒いから少しは快適空間にしたかった、という思いつきみたいなもの。
ただ、少年自身も分かっていた事だが、矢張り『補助』が無いと繊細な能力のコントロールは見ての通り課題が多かった。
「…って、もしかしなくても俺って焦げ臭い?えーと、どうしたもんかな…。」
匂い消しなんてモノは無いし。少し考えた挙句、あ、と思い出したように右手の中指に嵌めたシルバーリングを見つめ念じる。
と、空中に発生した水がそのまま膜のように少年を包み込むように広がり…焦げ臭い匂いを洗い流す。
そのまま、慎重に水を解除していけば「こっちは上手く行くんだけどなぁ」と呟いて。
■セレネ > 己は逆にあまり叫ばないので、相手は殊更元気だと感じる。
相手の性格のせいなのか、それともこれが此方の世界の一般なのだろうか?
…実際、少しだけ珍獣扱いはしてしまっていた。
己の言葉が図星だったか、一瞬固まる相手にクスクスと小さく笑いつつ。
「……さっきの悲鳴ってまさかそれが原因…?
下手しなくても自殺行為ですのに。」
燃え上がるのは内面だけにしておいて下さいね、なんて。
まぁでも炎は熱源だ。上手く扱えれば寒さに凍える事もないだろう。
気持ちは分からなくもない、のだけど。
「焦げ臭いというか…人の焼けたにおいがするので。
――ふむ。魔術は少しずつ上達していっているようですね。良かった。」
あれから少しずつでも練習しているのだろう、レクチャーした時より扱い方が上手くなっているように見える。
「魔術なら教えられますが、異能は難しいですねぇ。」
己の持つ異能は系統が違うし。
■火光雷鳥 > 「いや、いきなり自分が燃え上がったら叫ぶだろ!実際熱かったし!!
…ハァ、魔術だけじゃなくて異能も難ありとかやっぱ『凡人』だなぁ、俺は。」
異能を持っているし、《門》でもあるから既に凡人からはかけ離れているのだけど。
その精神性はあくまで年齢相応のものであり、そういう意味では凡人の自称も間違いではない。
友人がクスクスと笑みを零す様子を恨めしげに眺めていたが、吐息と共に気を取り直して。
「あーーまぁ、休日とかバイト無い時は2,3時間くらいはイメージトレーニングもやってたし。
感覚的に水の方が扱い易いかなって。氷はちょいとまだ難易度が高いな。」
異能と魔術という違いはあれ、明らかに火属性の少年が水を扱うのがそこそこ上手い、というのも滑稽だが。
才能、かどうかは分からないが魔術そのものを道具の助けで使いこなす適性自体はあるようで。
「あーー魔術の師匠はセレネさんだけど、異能は流石に出来る限り自分で何とかするって。
何でもかんでも頼りすぎは良くないってな。異能(こっち)は独学と学園の授業の教えで色々試してみるさ。」
勝手に友人を師匠認定しているが、色々魔術方面でお世話になっているので。
「そういや、セレネさんはこんな寒いのに散歩か何かか?」と、世間話のついで、とばかりに尋ねて。
■セレネ > 「ふふ、まぁまぁ落ち着いて。
大事に至らなくて良かったですし、失敗は次に活かせば良いのです。
…この間、私の手を暖めてくれたように。
まずは少しずつ範囲を広げていけるようにしてみるのはどうでしょう。」
精神性は歳相応な彼に微笑まし気な気持ちを抱く。
そして、失敗は何もマイナス要素だけではないのだという事を伝えておこう。
「水は不定形ですからね。
炎と似ているのでしょうから、恐らく其方の方がイメージしやすいのかと。」
炎と水、属性的には対極だが、形が定まらないという点でいえば共通しているともいえるか。
だからこそやりやすいのかもしれない。
…しかし、道具を使用しているとはいえ魔術自体は問題はなさそうだ。
これで少しは彼が抱く劣等感も軽くなれば良いのだが。
「あら、師匠だなんて。ならば可愛い弟子にはしっかりと教えて行かねばなりませんね。
それなら私はこれ以上異能については手は出さないでおきましょう。」
師匠認定されれば蒼を瞬かせるが、拒否する事なく細めるのみ。
尋ねられた言葉には「えぇ散歩ですよ」と簡潔に答えよう。
■火光雷鳥 > 「ああ、まぁ課題は異能の精密操作――制御っつぅのはさっきの失敗で分かったから、方針は見えたさ。
別に俺は強い異能が欲しいとか、そういう願望も特にはねぇしなぁ。
取り敢えず、異能制御学は今やってるし、図書館とかでも色々地道に調べていこうかなって。」
まず、自分の力をしっかり己の意思で正確にコントロール出来る様になる事。
これが目標で大前提。そもそも、島に来た目的が異能の制御だから当然だ。
それに、発火能力は世界的に見れば珍しくも無いありふれた力――故に、『先達者』はかなりの数がいる。
つまり、データそのものは探せば沢山転がっている筈なのだ。
「あー決まった形より変幻自在っつーか、色々な形に変えられるのが俺はイメージし易いかも」
臨機応変、というかやり方次第では幅広く応用が利きそうな。そういうのが一応理想ではある。
劣等感そのものは――人間だから直ぐには消えない。それでも多少なり緩和はされている。
「……うん、何か笑顔でスパルタな課題出されそうで怖いんだけど。
ともあれ、異能は大丈夫だから引き続き魔術方面よろしく頼むぜ!」
と、明るい笑顔でサムズアップ。身近に頼りになる友人が居る事の有り難味を感じる。
「と、いうか寒いの強かったり?俺は人並みだから普通に寒いわ…バイトとか用がなけりゃ外には今の季節は出たくねぇなぁ。」
暑さ寒さは共に強くもなく弱くもなく人並みだ。だから極端に弱い事は無いが寒いものは寒い。
■セレネ > 「貴方は欲がないのですねぇ。
…男の子なら、もっと強くなりたいと思うものでは?」
元居た世界では、そういう人が大半だった。
強くなりたい理由も様々、努力の仕方も様々。
だからそういった願いがないと聞いて不思議そうに傾ぐ。
「定まっている形の方がイメージしやすい人と、不定の方がイメージしやすい人と。
それぞれ居るのが面白い所ですね。」
柔軟な発想も出来そうな彼だからこそかもしれないが。
「失礼ですねぇ。その人が出来そうな課題しか出しませんよ。
結果それが厳しくとも、必ず努力は報われますから。」
サムズアップする彼に対し己は小さく頷くだけに留め。
「えぇ、まぁ。私雪国出身ですので。」
逆に暑いのは苦手だから、夏場はぐったりしているのだけど。
■火光雷鳥 > 「強さなんて、自分自身と後は家族や友人守れるくらいあればじゅーぶんだろ。
そもそも、強さも欲も求めたら上限ねーじゃん。果ての無い道ってやつ?
…凡人の俺にゃー荷が重過ぎるよ。俺は大事な時に自分と親しい連中を守れればそれでいいの。」
欲が無い、という訳ではない。勿論、強くなりたい願望がゼロでもない。
ただ、上へ上へと果てしなく求めるそれに、自分みたいな凡人が付いて行ける訳がないだろう。
世の中、超人や奇人変人ばかりだが皆が皆、そんな訳ではない…当たり前の事ではないか。
「――別に強さを求める事が悪いとは思わねーけどさ。…俺の性分じゃないってこったよ、要するに。」
簡潔に纏めてしまうならそういう事だ。誰よりも強く、もっと高く。それは出来る人、目指す人がやればいい。
――誰もが上だけを見上げている訳ではないように。
天を舞う鳥が居るように地を這う獣だっているのだから。
「まぁ、でもイメージを固めるなら『鎖』がやりやすいかな個人的には。
こう、武器というより捕縛とか戦闘の補助的な意味合いで。
そもそも、俺みたいなど素人がいきなり武器や銃火器なんて無理だし。」
求めるのは殺し合いも出来る力より自衛の力、相手を殺す傷つけるよりも無力化するもの。
だからこそ、もし彼なりの戦い方というものが組みあがっていくなら、少々変則的にはなるかもしれない。
「――へいへい、師匠の課題なら弟子はこなすまでの事ってね。」
師匠(仮)からのありがたーいお言葉に思わず苦笑を浮かべて肩を竦めつつも、課題をこなす意志自体はあるようで。
と、彼女の口から雪国出身と聞いて瞬き。異世界にも雪とかやっぱりあるんだなぁ、と変な感心をしている凡人。
■セレネ > 「自分の手の届く範囲を、自分の出来る限りで守ろうとする気概は好感が持てますね。」
弁えている、と言うと聞こえは悪いかもしれないが。
相応の力があれば良いと言い切る彼に蒼を細める。
今のままで良い、と思えるのはそうはいまい。
「鎖。…鎖、ですか。
自衛のやり方なら、其方もお教え出来ますよ。
此処に来る前に学んでおりましたので。」
戦い方に正当も変則もないだろう。
個々によって違うから戦術の幅もあるのだ。
しかし、一年ほど前は己は弟子側だったというのに。
まさか他者に教える側になるとは思わなかった。
「異世界とは言いますが、私が行き来していた世界の一つは此処と殆ど変わらない世界だったのですよ。」
課題をこなす意思があるのならそれ以上は何も言うまい。
感心している彼に、己は少し不服そう。
■火光雷鳥 > 「逆に言やぁ、俺にはどうしようもないと分かれば逃げ隠れするしかねーけどな。」
と、笑って口にするが――いざとなれば、敵わぬと無駄死にと分かっていても『動く』。そういう少年だ。
凡人だから性分がどうの、という訳では無い…無意識のレベルでそう行動してしまう。
「んーー知り合いの先輩に紐を自在に操るっぽい異能持ちの人が居てさ?
アレをヒントにしたら、俺のイメージ的には鎖がしっくり来たもんで。
…つーか、そもそもの話。手合わせとか訓練ならまだしも、殺し合いとか鉄火場に自分が居合わせるのは正直勘弁願いたいけどなぁ。」
と、いうがこの少年、どうも特殊な場所や異界に迷い込み易いので、ある程度の実力、というものは必要になるのだ。
それも彼の頭の中の《門》の副産物なのだが、少年はそれには未だ気付いてはいない。
「あーいや、気分を害したなら悪い。異世界とか今まで無縁の平凡な人生だったしさ?
常世島に来るまで、そもそも異能とか魔術すら周りに殆ど無かったから、実際の異世界っつーのがどんなもんかよくイメージ出来ないんだよ」
彼がよく自分を凡人と嘯くのも、異能に目覚めるまで、一般人、村人Aみたいなありふれた生活をしていたからに他ならない。
特殊な血筋も無ければ家庭環境も普通で親類縁者も同じく。ありきたりで平々凡々。
だからこそ、異世界というもののイメージがどうにもしにくい。
せいぜい、漫画やらアニメみたいな世界なのかねぇ?と脳内で想像するのが関の山だ。
「地球とそんな変わらんっつーと、四季があったりもやっぱした感じなのかね。
…異世界、かぁ。実際行くとなると困るけど見てみたい気はするな。」