2021/03/07 のログ
ご案内:「常世公園」に火光雷鳥さんが現れました。
火光雷鳥 > 本日はバイトも休みで、午前中は惰眠をむさぼり、午後は家事や足りなくなって来た日用品の買出しを済ませた。
で、現在は夕飯を食べてからたまーにこうして里親となった仔猫を外に連れ出している。…のだけど。

「なぁ、ヒメさんや?流石にそろそろ俺の頭の上を定位置にすんの勘弁してくれねーかなぁ?」

と、ぼやくように上目遣いで己の頭上を見上げる。茶トラ仔猫のまんまるお目目と目が合えば――

「痛ってぇ!?お前ちょっと!前足でぺしっとやるのはまだいいが爪を立てんな痛いだろ!!」

と、抗議をしつつも口だけできついお灸を据えないのは親馬鹿か甘さか。
まぁ、それはそれとして小休止も兼ねて自販機が傍に鎮座しているベンチへ移動。
適当に暖かいお茶でも買い込みつつ、ベンチへと移動すれば腰を下ろす…うん、まだ頭上から降りねぇや我が家の猫様は。

火光雷鳥 > 「まぁ、今日はバイトも休みだしトラブルも無かったし、変な場所に迷い込むアレな事も無かったし、平和だったなぁ…。」

平和って良いよね、という表情でペットボトルの蓋を開けて中身のお茶を一口。ほぅ、と自然と息が漏れる。
この島にやって来て何だかんだで半年経過した。多少はこの島の生活にも慣れてきた…筈だ。

「いや、まぁ、うん。慣れてはきたけどまだまだカルチャーショック?というか驚く事も多いよなぁ。」

今まで本土で魔術とも異能とも人外とも非日常とも無縁の平凡な生活を送る学生だった。
その感覚はまだ消えていない。と、いうか無くしたらいけないと思っている。
異能が目覚めて、頭の中にやべーヤツが居て、俺自身が【門】だとかよく分からんアレだとしても。

「――俺は凡人として在り続けてみせ――痛ったぁい!?…お前さぁ!?人がちょっぴり真面目に決めてる時に酷くない!?」

こう、ちょっと真面目に独り言呟いていたら頭上の仔猫様に『似合わないわよ』とばかりに前足で叩かれた。爪出しモードで。

火光雷鳥 > 「くっそぉ、確かに俺にはシリアスな空気とかイケメン指数(?)が足りないのは承知だが、そういう気分にだってなる時はあるっつーの。」

我ながら阿呆な事をぼやいている自覚はまぁ、ある。二口目のお茶を飲みつつ片手を頭上に伸ばして仔猫をぽふぽふ。

「わーってるよ。ガラじゃねーし俺らしくねーってのは。」

ぽふぽふされている仔猫は目を細めつつ「みゃ」と短く鳴いた。『分かればよろしい』とでも言っているようだ。

…あれ?おかしくね?これじゃ保護者が俺じゃなくてコイツみたくなってない?釈然としない…!

火光雷鳥 > 「まぁ、いっか。…これも俺らしいっちゃらしいんだろーし。」

仔猫様に諭される?ようではまだまだ俺もガキという事だろう。いや、まぁ実際にガキですけども。
…や、この島は見た目と年齢が一致しねぇ人も多いみたいだし、下手したら俺は赤ん坊レベルなのでは!?

「…うーん…知れば知るほどこの島ってやべーな…。」

今更だけど、俺はとんでもない島に来てしまったのではないだろうか?
果たして無事に卒業して異能の制御も身に付けて実家に帰れるんだろーか?
仔猫をまた片手で撫でつつ、自称凡人には矢張りハードルがたけぇ場所だなぁ、と思う。

とはいえ、実家に逃げ帰るとかはしない。やるべき事は最後までやる。母親の教えだ。
ちなみにクソ親父からの教えは3つ。『イケメンになれ』『我が道を行け』『可愛い子には声を掛けろ』…だ。

(…やっぱあのクソ親父は一度死んだほうがいいんじゃねーかな…!!)

火光雷鳥 > 「…いや、つーか仕事先で浮気なんぞしてねーだろうな、あの親父…まぁ母さん鋭いからどうせ説教(物理)されんだろーけど。」

うちの母親はどうも格闘の素質があるようで、自分は兎も角、父親が関節技を極められたり一撃で撃沈させられるのを何度も見ている。
その度に思ったものだ――俺は絶対にクソ親父みたいにはならねぇ!と。

「……うん、まぁでもこの島を知った後だとうちの両親もまぁ普通、だよなぁ。」

普通ってなんだろうなぁ、とやや遠い目になるけど、多分普通、そう普通!!
お茶をちびちびと飲みつつ、こうして公園のベンチで一人と一匹で黄昏る構図は物悲しい。
――あ、コイツ何時の間にか寝てやがる!?頭上の仔猫は丸まって何時の間にかスヤァしていた。

「…お前、ほんっとーにマイペースだよなぁ。」

そのマイペースさが正直とても羨ましいと思う時があるのは否めないのである。

火光雷鳥 > 「…とはいえ、俺も考えなきゃいけねー事が割と多い気がすっけど。異能の制御のあれこれとか、【門】の体質?の事とか頭の中の…つーか、コイツいい加減に名前くらい名乗れよって言いたいぜ。」

軽く仔猫から手を引っ込めれば自分のこめかみ辺りをとんとんと小突くような仕草。
基本的に自分にしか聞こえない、不意に話しかけてくる上から目線のいけすかない野郎(?)の事だ。

「…コイツが居るのが俺が【門】だからって事っぽいが、そこもいまいちよくわかんねーしなぁ。
門については調べてみたけど、個人の中に門がどうの、って話は今のところは調べても載ってねーし…。」

あと、凡人だからそもそも小難しい文献とか資料は読めんのだ!!
…あ、ハイ偉そうに言える事じゃありませんでしたねすいません。
頭上の仔猫――ヒメは相変わらずスヤスヤと気持ち良さそうに寝ている。
うん、そろそろ俺の首が疲労でやばいんだけど、どうしたものだろうか。

火光雷鳥 > 「つーか、そろそろいい時間だし帰るかぁ。おーい、ヒメーーそろそろ戻るぞー。」

お茶の残りを飲み干しつつ、空のペットボトルはきちんとゴミ箱にダストシュート。
ゆっくりと立ち上がるが仔猫は熟睡しているのか夢の中だ。時々寝言?なのか小さく『みゃ』と鳴いていた。

「…どんな夢を見てるやら。」

ったく、世話の焼ける『おヒメ様』だ事で。苦笑を浮かべつつ、仕方なくそのまま仔猫は頭の上に乗せつつ公園を後にするのであった。

ご案内:「常世公園」から火光雷鳥さんが去りました。
ご案内:「常世公園」にシャンティさんが現れました。
シャンティ > 女はベンチに腰を掛けていた。いつもの本は傍らに置いてある。この時、彼女に届くものは僅かな情報ばかりである


「……涼しいわねぇ……」


頬をくすぐる風と、緑の匂い。それだけが全てであった


「そろそろ……次も、考えないと……」


まどろむように言葉を紡ぐ

シャンティ > 「静か、ね……本当に」

傍らの本を取り上げる

「……あぁ……本、当、にぃ……なに、も……」

そこで、少しだけ笑う

「まった、く……優し、い……こと、ねぇ……?」

くすくすとくすくすと