2021/11/04 のログ
照月奏詩 >  
「俺に何かくれる前に金を稼げるようになれっての、この世界じゃ力より金だぞ」

 と相手の言葉に少し笑って返す。この世界じゃそれがないと何もできないのだから。
 まぁ力があれば金はついてくるが往々にしてその方法で稼いだ金はあまりいい結果を生まない。

「…………」

 小さくうつむいた顔、そしてその後の発言。なんとなく、意図はわからなくはない。
 けれど、彼女を引っ張るこむわけにはいかない。自分には裏の顔があるのだから。準備というのはそういう意味もあるのだから。
 目を閉じると少しだけ息を吐いて。

「さっきも伝えたがそれは難しい。俺も明日の用意とかあるしな。けどまぁ、あれだ……異邦人街で眠くなるまで相手してやるよ。代わりにな」

 というと握られたまま立ち上がりグイと引き上げんと引っ張る。
 
「そういうわけだからさっさと行こうぜ。あっちの方なら夜に金なくても遊べるような場所も見つかるだろうし。どうせなら早い方がいいだろ」

 と歩きだすだろう。彼女が振り払わないならこちらから振り払う事はしない。
 そうして異邦人街まで送り、その後はどうするか。遊んだのかそのまま別れたのか。
 ただ言える事は少しでも彼女が寂しさを感じないように相手をしようとしたことだろう。

ファロン > 「金か。まぁ、必要になりそうなのは間違いないが……」

と、彼の素直に聞くのはちょっぴり、ホントにちょっぴり気持ちが弱気に流れているから。
そのまま手を引っ張り上げられると、ふらふらと立ち上がって。

「……うむ、そうだな。よし、今夜は我を楽しませるがよい、それで代わりとしてやる」

そんな偉そうなことを言いながら、にこっと笑顔を向けた自覚があったのかなかったのか。
楽しければそれでいいや、と気楽に考える神の龍……の娘なのだった。

ご案内:「常世公園」から照月奏詩さんが去りました。
ご案内:「常世公園」からファロンさんが去りました。