2021/12/14 のログ
■蘇芳 那由他 > 「…いっそ、アルバイト中心にして学校は夜間学級とかもあり…かもしれないけど。」
寮を手配して貰ったり、あれこれ最低限の生活の保証は委員会を通じてして貰った。
それでも、矢張り生活費は自分で稼ぐしかない、となるとアルバイトは必須。
…記憶が無いので、アルバイトもどれが向いていてどれが向いていないか自分にはサッパリだけど。
「…でも、そうなると昼夜逆転の生活になりそうかも。」
とはいえ、学業もアルバイトも何とかしていくしかない。
保護された恩は感じているし、その分はせめて学生としてきちんとしなければ。
…とは言うものの、決意や気持ちだけではどうにもならないもの。世知辛い、というやつだろうか?
交友関係が広ければ、色々と情報なども集まったのかもしれないけれど…。
「…まずは求人雑誌だっけ。それを見て募集してるところを見つける事が先かな。」
傍らの竹刀袋を軽く撫でつつ一息。記憶が無くても生きている以上お金は掛かる。
■蘇芳 那由他 > 「……やる事や覚えなきゃいけない事が多いなぁ。」
勉学、アルバイト、島の地理の把握…正直これが一番難儀な気もするけれど。
――保護してくれた委員の人も言っていたが、人生リスタート、というやつなのだろう。
「――記憶を喪う前の僕がどういう奴だったかは分からないけど。」
今よりはマシだっただろうか?もっと要領良く器用に立ち回れただろうか?
…なんて、喪われた記憶に思いを馳せようと喪ったものは二度と戻らない。
緩く目を閉じる。…今は自分の生活基盤をある程度しっかりさせるのが最優先。
喪った記憶も、これから先の事も今はあまり考えている余裕が無い、と思う。
もうちょっと気楽に能天気に行きたいが、僕はどうもこういう性分らしい。
■蘇芳 那由他 > 「…まぁ、僕は『新参者』なんだし…少しずつこの島の生活に慣れていこう。」
焦りは逸りは却って疲れる。自分なりのペースでゆっくりと島に慣れていきたい。
緩やかにベンチから立ち上がれば、傍らの竹刀袋に手を伸ばして掴み取る。
…出自不明の錆びた刀。これだけが唯一、記憶を喪う前からの自分の持ち物だ。
そのまま、背中に背負うようにして竹刀袋を担ぎつつ。
さて――寮はどっちの方角だっけ?と、早速地理の把握の不慣れっぷりを露呈するが。
「……えーと…確かあっちから来た筈だから…こっちに行けば大丈夫かな…。」
と、何とも頼りないあやふやな独り言を漏らしつつ歩き出して。
そのまま、公園を後にして寮に戻れたのは――およそ2時間後の事であったとか。
ご案内:「常世公園」から蘇芳 那由他さんが去りました。