2021/12/25 のログ
■シャンティ > 「『引き分け』……で、も……勝ち、負け、は……どう、でも……あ、はぁ……そ、う。そう、いう、こと……ね、ぇ?」
くすくすと、面白そうに笑う。
「貴方、は……表面、上の……もの、は……求、めて、ないの、ねぇ……ふふ。欲しい、のは……本当、の……実。いい、わ、ねぇ……そう、いう、の。嫌い、じゃ……ない、わぁ……?」
ただ愚直に。ただ単純に。己の成したいことを成すだけ。それが正だろうと邪だろうと、関係はない。
「だか、らぁ……サービ、ス。ふふ。すこ、しだけ、だ、けれ、どぉ……追跡、の、お邪魔……ね?」
人差し指を縦に、唇に当てる。お静かに、のポーズで。
「ずっと、とは、いかない、けど……しば、らく、は……自由、よぉ?」
くすくすと笑う
「ふふ。悪人、という、から、に、は……ひょっと、して……犯罪、者、さん、とか、かし、ら、ねぇ?」
■追影切人 > 「いや、何か勝手に一人で納得されてもこっちはサッパリ分かんねーぞ、オイ。」
面白そうに笑う、独特のテンポの言葉遣いの女に戸惑いというか呆れ混じりに。
ただ、続く彼女の言葉は割と的を射たものであり…そして、よく分からないが気に入られたようだ。
ともあれ、そう――単純にシンプル。男は斬り合いをしたい、斬りたいだけ。
正規学生としておよそ3年以上、今こうして過ごして『理性』を得たから比較的大人しいが。
元々は『獣性』――己の欲求とやりたい事を愚直に求めるような男だ。
そして、斬りたいという欲求に善悪は無い。ただ、今は風紀に”飼われている”から方向性が悪に向いているだけ。
「…よくわかんねーが、魔術か異能だかで追跡の妨害をしてくれるってか?」
それは願ったり叶ったりだが。サービス、と言ったが女の意図や考えがサッパリ読めない。
まぁ、追求してもはぐらかされそうだし、あまり根掘り葉掘り追求するタチでもない。
「まぁ、そのサービスに甘えさせて貰うとするがよ。
――そうだな、元・二級学生の斬るしか能がねぇ二流の悪党だよ。」
犯罪者、というのは間違いでもない。その危険性や諸々から第一級の監視対象に認定されてはいるが。
本来なら、投獄して隔離されるかさっさと処分されているような存在でしかなく。
だから、肩を竦めるような仕草をしながらも彼女の言葉に否定は示さず、むしろ肯定の態度であり。
■シャンティ > 「そう、ねぇ……じゃ、あ……率直、に」
ある程度情報は揃った。もったいぶった言い方は、普段のとおりでは在るが。そろそろ相手に合わせても良さそうだ。
「あな、た……言葉、どおり、ね。斬る、のが、能? いい、ぇえ……斬る、のが……本能。斬る、のが……生き様……そう、いう……こと、で、しょう?」
くすくすと笑う
「相手、は、しら、ない、けれ、どぉ……ええ、ええ。きっと、斬り、殺せ、なかった、のが……心、残り、なの、で、しょ、う? ふふ、剣呑、ねぇ……素敵、だ、わ」
のんびりとした口調で、物騒なことを平然と述べる。
「そう、よぉ……ふふ。ちょ、っと、悪い、こと、だか、らぁ……ひ、み、つ……で、ね?」
くすり、と笑う。秘密にしたところで奇妙な現象自体は認識されることだろうが。
「ふ、ぅん……風紀、預かり、と、いった、ところ、かし、らぁ……」
首を少しだけかしげ
「ねぇ……あなた……」
「それ」
「満足?」
■追影切人 > 「生き様だとか本能だとか、そこまでご大層に言うつもりもねーが、それしか能がねぇのは事実だな。」
とはいえ、率直に告げられれば小さく笑う。矢張り婉曲より率直な言葉の方が分かり易くて楽だ。
「…いや、剣呑が素敵っつーオマエも大概アレだと思うが。ま、別に否定しねーよ…する気もないしな。」
思う存分斬り合いがしたい、そして斬り殺したい。
仮にそういう欲求などが無かったとしても。
物心付く前から何かを斬っていたような人生だ。
――だから、斬るという行為は男には自然な事で、日常の延長線上に他ならない。
それでも、『理性』と『枷』により表面上は真っ当、とは言い難いが獣が人っぽく生きている。
「別に言う気もねーし、この手品のネタを聞くつもりもねーよ。
単純に時間稼ぎみてーなもんだと分かってりゃ後の事はどうでもいい。」
矢張りシンプルを好む分かり易さだけあって、要点が理解出来れば後はあまり気にしない。
そして、首を傾げながらの女の問い掛けはごもっともだ。
『他の二人』はどうだか知らないが、己は――
「牙を抜かれて爪を剥がされて、刃も借り物。満足なんて出来る訳ねーだろ。
けど、こっち側で『普通の生活』っつーのを多少学んじまったからな。
そのせいか、昔に比べりゃ『切れ味』はかなり鈍っているのは口惜しい。」
淡々と言葉を並べる。元より風紀側の人間ではない。
ただ、その能力と刃を有効利用しようと何処かのお偉いさんが考えた末の監視対象だ。
■シャンティ > 「ふふ。私、の……感性、なん、て……もう、とっく、に……おかし、い、って。気づい、て、いる、で、しょ、う?」
何を今更、と女は笑う
「貴方、の……意味、は……斬る、こと……なの、ねぇ……それ、も……ええ。誰か、みた、い、に……ただ、斬り、まわる、より、は。斬り合い、たい。ああ――なんて、原初の、衝動……」
演劇のように大仰に手を振り、体を回し、それらを語る。
「ふふ。首輪、つき、は……お、好み、では、ない、と……あ、は。いい、わ、ねぇ……正直、で。け、ど……すく、なく、とも……首輪を、つけた、人……た、ちの、思惑、は……うま、く、いって、いる、みた、い……ね、ぇ?」
『普通の生活』を学び、鈍った刃は、少なくともペットとしては扱いやすいだろう。
「ねぇ、じゃあ……」
顔を、わずかに寄せる
「逃げ、ちゃ、おう……とは? もう、思わ、な、い? ふふ。こん、な……茶番、じゃ、なく、て……ね?」
■追影切人 > 「――つーか、ぶっ壊れてんじゃねーか。具体的に何が、かまではサッパリ分からんけど。」
本能的というか、ただの野生の勘なのか。
それとも、この僅かな会話の中でそうだと彼なりに結論付けたのか。
…この女はとっくの昔に派手にぶっ壊れている。
そして、一度壊れたものは二度と元の形に戻る事は無い。
「意味じゃねぇ――俺は”そういうモノ”だ。
それに、どうせ斬るなら斬り甲斐がある奴の方がいい。
ただそこらの物や一般人を斬って得るモンなんて何もねぇよ。」
斬る事が己の原点であり、そして斬るなら矢張り相応に歯応えがなければ意味が無い。
ただ、無差別に斬るだけならそこらのチンピラだってやろうと思えば出来るだろう。
演劇のような身振り手振りをする女を眺めつつ、まるで芝居みてぇだな、と何気なく思いながら。
「『首枷付き(グレイプニル)』とか言われたりもするからな。
――ま、能力もきっちり封じられて監視の目もあって、こっちの生活で『普通』を覚えさせちまったらな。
過程はどうあれ結果的には”このザマ”になるって訳だ。」
刃が鈍った斬るモノに価値は無い――いや、価値があるから意図的に鈍らせられている。
扱いやすい道具、ペット――飼い殺しとはそういう事だ。
ふ、と。女が顔を近づけて囁いてくる。それは悪魔の囁きにも似ていて。
「――逃げる?…あーそうだな。世話になった奴らやダチも居るから未練はある。
――が、別にずっと風紀に居るつもりもねぇよ。」
珍しくハッキリと断定はしない…が、このまま飼い殺しで終わるつもりではなさそうで。
それが、どういう形でどのような結果になるかは今はまだ判らずとも。
――結局、『人』に未練はあれど『風紀』という組織に男は未練は欠片も無いのだ。
■シャンティ > 「あ、は……正面、から、いわれ、たの……初めて、ねぇ……ふふ。そう、ね。きっと、もう、壊れて、しまってる、わ……?」
きっかけは数年前。ほんの少し前のようでいて、遥か遠い昔のようにも思える。そして、その間に色々あったようで、なにもなかったようにも思える。複雑な心情を感じる。
ロール
「存在意義、役割……細か、い、定義、は……まあ、いい、わ、ね。ええ、そう。貴方は、"そうあれかし"、と、この世、に、出てきた、モノ。けど、そう、ね……選り好み、できる、点、は……まだ、"まとも"、ねぇ……?」
無差別に、醜悪に。そのような悪辣に染まるのであれば、真に悪と言えるだろうが。その意味で、目の前の男はまだ善、と言ってもいいかもしれない。
「ふふ、そう、ねぇ……やっぱ、りぃ……首輪、が……邪魔、よ、ねぇ……?」
首元、の辺りに視線らしきものを向ける。研ぎ澄まされた感覚があれば、どこかやはりずれた視点を感じるかも知れない。
「それ……外れ、たら……もし、くは……誤魔、化せ、たら……逃げ、ちゃう? それ、とも……円満、に……足抜、け、を……待つぅ……?」
くすくすとわらう
「もう 知ってる でしょう けれど 風紀 って 斬りがい ありそう よ ねぇ?」
■追影切人 > 「あくまで俺がそう感じたっつーだけだがよ。
少なくとも、こう、なんつーか歪み?不自然なモンは感じる。」
きっと色々なものが壊れて歪に残った最後のカタチ。
目の前の女から感じたのは、そんな――かつての誰か、その残滓だ。
無論、男は女の素性も過去も知らなければ興味も無い。ただ感じたままを口にしただけ。
「――選り好みねぇ?まぁ、『まとも』な面があるなら、そりゃこっちの生活で培われたもんだろうよ、。」
善悪問わず、立ち塞がるものは一切合財斬り捨てる。
そこに情も心も無く、ただ刃であれと斬り続けた。
――それも、今となっては昔の事で、ここに居るのは少なくとも今は鈍だ。
『まとも』な面を培って人間に近付いた一方、かつての鋭さや切れ味は矢張り失われている。
「――何だ、俺を唆して風紀と派手に斬り合わそうとかそういう流れか?」
彼女の視線?が、こちらの首元に向けられる。そこに首輪が実際にある訳ではないけれど。
何か、人とは違った、少し外れた視点を彼女の視線から感じるような気がした。
そして、彼女の言葉に半眼になる。
別に気分を害した訳ではない。彼女の言葉には確かに同意は出来るのだから。
「そりゃ斬り甲斐があるだろうよ。それと、そうそう簡単に外れたら苦労しねーんだわ。」
誰かの手の上で踊るのは、幾ら斬る事が好きであっても好みとは言えない。
斬るなら己の意志で。誰かに唆されて斬ったとしてそこに満足感は無い。
「――何となく分かった。オマエこそ”退屈”してんじゃねーの?」
だから、そういう劇的な『物語』がオマエは欲しいんじゃないか?と。
尋ねる声と視線は真っ直ぐで、怒りも呆れも恫喝も何も無い。
■シャンティ > 「そう、ね。"まとも"。ただ、殺す、ために、強い、相手を、選んで、殺す、だ、なんて――まっとう、な、ヒト、にしか、でき、ない、もの」
圧倒的な個の意志を持って、相手を選り好みして、生存とは無関係に、ただただ相手を害する。そんなことは、人間ばかりが行う動向といえるだろう。
「ん……そう、ねえ……でき、れば……そう、いうの、も……アリ、かな…って、思う、は、思う、の、よぉ? 貴方、が……刃、を……振るって……ふふ。一杯、強者、の……死骸、の、山を……つく、る。あ、は……」
女は悪びれもせずに、正直に答え。そして、それが成就したときの想像で、恍惚とした笑みを浮かべる。
「けれ、ど……ね。鈍った、獣、が……意志も、なく……解き、放た、れて、も……なに、も、意味は、ない、も、の。だ、か、ら」
くすくすと笑う
「これ、は……貴方、へ、の……意識、調査、と。そう、いう……モノ、よぉ? な、に、し、ろ」
手を合わせ
「それ……やった、ら……あと、は……もう、ない、もの……ね?」
まるで、死者に祈るようにしてにこやかに語る。とても、ちぐはぐな動作。
「えぇ、えぇ……その、通り。私、は……いつ、でも……"退屈"、よ? 壊、れた、私、は……他人、の……生き様、で……しか、生を、実感、でき、ない、もの。ええ。だか、ら……実の、ところ……」
つ、と。人差し指を男に向ける
「貴方、と……こう、して……会話、する、だけ、でも……満ち、たりは、する、の、よ……ね? た、だ。より、刺激、的な……物語、が。貴方、流で、言う、なら……"斬りがいのあるより強い相手"、が、生ま、れるな、ら。つい――ちょっかい、かけ、たく……なら、ない?」
くすくす くすくす 女は笑う
■追影切人 > 「成程ねぇ。――まとも、か。」
『君は存外、”まとも”なんだね――』
かつて、そんな事を口にした人が一人だけ居た気がする。
蓋を閉じた筈のそれが、少しだけズレて顔を覗かせるけれど、それは静かにまた仕舞い込んで。
(つまんねぇ事を思い出しちまったな――ああ、つまりこういう所が)
「――ハッ、強者の死骸の山を作れって?
ああ、確かにそれはそれで面白そうだし刺激的かもしれねぇなぁ。」
悪趣味だ、とか下らない、とは言わない。そう在れと己が決めれば夢物語でもないだろう。
――もっとも、その死骸の山の天辺に佇むのは己自身の死体かもしれないが。
女が見たいのは、無我の獣ではなく意思ある人間として解き放たれる光景なのだろう。
――意識調査?上手く言ったモンだ。それが実現可能かどうか、ではなく。
(俺自身に”その意志があるかどうか”の確認――品定めみてーなもんか)
試されるのも測られるのも気に食わない――が。
死者への祈りの如き仕草ながら、笑顔で語るちぐはぐを眺めて一息。
「――誰かの生き様や物語を眺めて、壊れてちぐはぐの自分が生きている実感を得たい、か。
まぁ、俺にゃ小難しい事はわかんねーし――そもそも、まだオマエの名前すら知らねーが。」
向けられた人差し指、それに応えるようにゆっくりとベンチから立ち上がれば。
左手の缶を無造作に放り捨てながら、女へと音も無く歩み寄り――
「――ちょっかいを掛けるのは構わねーが、もうちょい分かり易く示せよな。俺は馬鹿なんだからよ。」
そして、包帯と黒い布に包まれた左手を手刀へと変えて――彼女の頭をコツン、と触れるか否かで小突こうと。
今の仕草に意味は特に無い。何かを斬った訳でもない。
それでも、斬るモノとして無我ではなく意思あるモノとしての。
ああ、それこそ戯れじみたつまらない切り返しの仕草だったかもしれないけれど。
■シャンティ > 「あら、勘違い、は、駄目、よ? 私、は、可能性、の、話を、した、だ、け。して、ほしい……なん、て……そんな、こと、は……いわ、ない、わぁ……?」
「それ、に……ね。その、"普通"、を……尊ぶ、なら――それ、も、尊重、する、わ?」
表舞台に立つのは自分ではない。それを弁えるからこそ、最後は本人に任せる。それもまた、"物語"なのだから。
「けれ、ど……そう。その、気、なら……でき、る、こと、は……する、わ? 舞台、を……用意、する、の、は……得意、な、の。」
くすくすと笑う
「さす、がに……今、から……逃げ、る、とか……は、難し、い、かも、だ、けれ、どぉ……」
人差し指を唇に当てて、考え――
「ん」
こつり、と小さく当たる手刀に、小さな吐息で応える。何かの"意味"が、そこにあったのだと。
「ごめ、んな、さい、ねぇ……周り、くどい、の、は……私、の……クセ、だ、ものぉ……?」
ついで、悪びれもしない笑顔で答えた。
■追影切人 > 「――へいへい、つまりあくまで可能性の提示だけして、俺がどういう道を選ぼうが”物語を見れるなら”それでいい。
…ってことでいいんだよな?」
馬鹿だから小難しく賢しく頭を使う事は苦手だ。
だから、なるべく噛み砕いて己の中で理解し易いように消化して。
そして出た言葉がそれだ。刺激的な物語の方が見応えはあるだろうが、平々凡々でもそれが物語ならば。
――この壊れた女は、きっと笑って、嗤って、そのページを捲るのだろう。
「あぁ、そういう舞台装置…あーちげぇな、裏方?みてぇなのがオマエの役割――ロールっつぅ訳か?」
流石に、今すぐ逃げるどうこうは”まだ”考えてはいない。
今の立場で斬りたい相手が少なからず一人は確実に存在するから。
手刀を引っ込めつつ、「ばーか」と、口にしてニヤリと笑ったみせた。
「回りくどいのは苦手だが、それが悪いとも良いともいわねーよ。
オマエの生き方に口を挟むなんてつまらん野暮をするつもりもねーわ。」
斬るモノと観測するモノ。両者の違いはあれど歪な生き方に違いは無い。
「――んで、オマエそういやお誘いがねぇとか言ってたよな?
どうせ、とっ捕まるまでまだ猶予はそっちのお陰であんだろーし。
…”暇潰し”にちょいと付き合えよ。ありふれたデート?ってやつ。物語としちゃ使い古されてんだろうがよ。」
と、街の方を指差して。勿論、深い意味なんて無い。
ただの気紛れの提案で、単にちょっと歩きたくなっただけだ。
まぁ、怪我人とかそういうのは置いておく事にして。彼女のサービスの効果も切れるだろうけど。
「まぁ、幕間みてーなもんだろ。ちょいと付き合え。」
なんて。女の誘いの作法も何もあったもんじゃないが。
まぁ、この男らしいといえばきっとらしいのだろう。
■シャンティ > 「そう。貴方、なら……どう、転んで、も……きっと、面白い、もの……それが、わかった、だけ、で――十分。ええ。貴方、の、言う通り、の……裏方、として、は……ね?」
確認するように、問いかけに答えるように、言葉を紡ぐ。この男は馬鹿とは言うが――知識が、経験が足りていないだけで、本質を汲む嗅覚は間違っていない。
「ふふ。本当、に。貴方、そういうの、放任、する、のねえ……?」
野暮、という。本当にそこまで思っているのか。ただ、興味がないだけなのか。そこにはあまり興味はない。しかし、その態度は面白かった。
「あ、ら……別に、いい、けれ、どぉ…… 興味、ない、んじゃ、ない、のぉ……? それ、とも……目覚め、た? なん、て……ふふ。ええ。いい、わぁ。ただ、の……ヒマツブシ。ほん、の……幕間。次の、舞台、まで、の……休憩。」
くすくすと女は笑う
「それ、くらい、なら……お付き、合い、しま、しょう? け、れ、どぉ……お散歩、よ、ねぇ……? 気の、効いた、お店、と、かぁ……ご存知?」
からかうように笑いながら、あとにつくように間をとって立つ。
ご案内:「常世公園」に追影切人さんが現れました。
ご案内:「常世公園」に追影切人さんが現れました。
■追影切人 > 「ふーん、まぁ。壊れたオマエなりの生き甲斐…って合ってんのかこの表現?まぁいいか。
オマエの”面白い”は何かこえーわ…つか、あちこちでちょっかい掛けてんじゃねーの?」
実際には怖いなどとは思っていないのが丸分かりの、何処か苦笑じみた笑顔で。
馬鹿には馬鹿なりに気付く事がある。意図も思考も読めなくても、女の本質の一端位は掴めた――だろうか?
「お節介とか他のヤツに任せるわ。柄じゃねーんだよ、そういうの。」
興味が無い、というより『オマエはそういうヤツなんだろう、ならそれでいいんじゃね?』という割り切り。
ある意味でそれはとてもドライだろう。自身の意見云々を述べる事も無い。
――そもそも、誰かの生き方に口を出すのは野暮だろう。相手が善人だろうが悪人だろうが関係なく。
「いや、実際にデートそのものにあんまし興味はねーわ。
本当に暇潰しってやつ。デートの真似事?してみて、楽しめそうならそれでよし。
つまらなくても、まぁ暇潰しになりゃそれで上等って訳だ。」
男女のあれこれだとか、そういうのは斬るモノにとっては特に疎い部分の一つだ。
見知った知識はあれど経験などある筈もなく、そもそもその手の作法に興味も無い。
「――いんや、全然?落第街の店なら割と心当たりはあんだがなぁ。」
3年もこちら側に居たのに、興味が本当に無かったのか、そういうお店に全く詳しくないようで。
提案しておいてこのオチだが、この斬る事しか能が無い馬鹿にはらしい、といえるだろうか。
「んじゃ、行こうぜ――んー…で、オマエそういや名前は?…あ、俺は追影な。追影切人。」
名前がそのまま彼自身の在り方を示すが如く。
さておき、手を取り合ったり腕を組むなんてデートっぽい事も全く分からない男は。
歩調こそ彼女に合わせるだろうが、そういうエスコートは二の次で彼女と街へと向かおうとするんだろう。
■シャンティ > 「ふふ……そこ、は……ひ、み、つ、よ?ご想像、に、おまか、せ」
ちょっかいを掛けているのか、と言われれば、その通り。だけれど、そうあからさまに言うのも風情がない。
「ふふ――だと、思った。なら、行き、ましょう? お散歩、に」
くすくすと笑って、あえて先を譲る
「私? ああ……私、は……そう、ね。シャンティ、よ? シャンテイ・シン。覚え、られる、かし、ら?」
からかうように笑い
そして、二人揃って散歩に出るのであった。
■追影切人 > 「――おい、コラ俺は馬鹿だがそのくらい覚えられるわ!!おら、行くぞシャンティ!!」
と、最後には結局からかいに乗せられてしまうのがいまいち締まらないけれど。
さて、束の間の――他愛も無い幕間の散歩に出向くとしよう。
ご案内:「常世公園」から追影切人さんが去りました。
ご案内:「常世公園」からシャンティさんが去りました。
ご案内:「常世公園」に釜雲 蓮司さんが現れました。
■釜雲 蓮司 >
とりとめもない日常 採点やら成績処理やらを終え 暗くなった道を歩く
酒やツマミが入っているビニール袋片手に歩いていたら公園を発見
昔よくここで遊んでたなぁ と昔のことを思い返して
公園内へと入っていき ブランコへと一直線
「よいしょっと」
座るときに声がでるようになった 年かな いやでもまだ若いはず
どうでもいいことを思考しながら ブランコへと着席
足で漕ぎながらビニール袋からカップ酒を取り出し開封
今年は怒涛の一年だった そう思っては小さく笑い
たまに公園前を横切る人影をボケーッと見送りながらカップへと口をつける。
傍から見たらどう映るんだろうか 思考にそれが横切るが まぁ良いか
そう肩を竦め 酒を飲みすすめる
■釜雲 蓮司 >
ブランコを足で揺らしながら 今年一年を振り返る
どうしようもなかった自分が教師になれたのだ 飛躍の年だ
様々な出会いに感謝し 一人カップを掲げて乾杯
カップに口をつけ、ゆっくりと呷る
「ぷはぁ」
カップ酒がこんなに美味しいと感じる日が 来るとは思わなかった
安いのに 美味しいなんてもっと買ってくればよかったと後悔
それよりも 生徒たちは本土に帰って楽しくしているだろうか
それが何より気になることで 冬季休業が終わったら聞いてみようかと思う
楽しかったと聞ければ満足だ。
「はぁー」
それにしても、自分は酒に弱い カップの半分を飲んだところで
頭がくらくらしてしまってきた これからの飲みニケーション
それに支障をきたすかも と少し心配に
■釜雲 蓮司 >
心配していても始まらない 帰って肝臓強化の名目で飲みまくろう
どうせ予定もないことだし 酔いつぶれても問題ないだろう
だから ブランコから腰を上げて 少しふらつきながら寮へと戻ろう
明日、二日酔いという強敵が待っていても それに負けないのが社会人なのだと思う
うん きっとそう。
ご案内:「常世公園」から釜雲 蓮司さんが去りました。