2022/01/02 のログ
ご案内:「常世公園」に雪景勇成さんが現れました。
■雪景勇成 > 気が付けば新年を迎えて三が日の二日目――商店街や学生街などは正月セール等で賑わいが中々凄い。
足を運んではいないけれど、この調子だと常世渋谷なんて特に混雑していそうだ。
「――まぁ、気が付いたら新年で日の出どころか昼まで寝てて、ついでにダラダラしてた訳だがよ。」
右手に近くのコンビニで買った惣菜とコンビニ弁当、ペットボトル飲料が入ったビニール袋を提げつつ公園へ立ち寄る。
そのまま、手頃なベンチへとビニール袋を無造作に置いてから気だるそうな仕草で腰を据える。
ついでに、袋からゴソゴソとカップの甘酒を取り出せば、蓋を開けて一口――直ぐに微妙な顔になる。
「……初めて飲んだが、あんまし好みの味じゃねぇなこれ。」
まぁ、わざわざ買ったのだし捨てるのも金を無駄にしたようで。仕方なくちびちびと飲み進めるが。
■雪景勇成 > 「――ま、何だかんだ今年はまともに部屋で過ごせたか。」
特別攻撃課時代は、確か徹夜任務で年を跨いだ記憶がある…正直しんどい。
甘酒をちびちびと飲むが、矢張り味がいまいちお気に召さないのか時々微妙に顰め面。
こう見えて、煙草は普通に吸うが実は飲酒経験は数えるほどしかない。
自分がアルコールに強いかどうかもいまいち把握していないので、甘酒から入ってみたが。
「…正月だし試しに飲んでみたが…んー…。」
それでも、律儀に全部飲み切ろうとする辺りが男の性格が端的に滲み出ているかもしれない。
結局、不味いならさっさと飲み切る方針でカップを空にしつつ。
口直し?なのか、懐から煙草の箱とライターを取り出して器用に1本煙草から片手で抜き出す。
(取りあえず、次からは普通の酒でも試してみるとするか)
そう心に決めながら、ジッポライターで煙草の先端に静かに火を点す。
■雪景勇成 > 煙草の煙をゆっくりと蒸かしながら、冷たい夜気の中、ぼんやり空を見上げる。
――冬は嫌いだ。苗字に『雪景』なんて如何にも冬っぽいが皮肉としか思えない。
自分が覚えている原風景の雪景色も、
ひっそりと隠れ住むように潜んでいた路地裏の寒気も、
風紀の『―――』と対峙した末に捕縛された寒い夜も、
どれもこれもロクでもない…嗚呼、だから冬は嫌いだ。
ジリジリと少しずつ短くなる煙草。擂り潰されるあっけない命みたいで。
「――さっさと春が来てくれんもんかね…。」
まだまだ数ヶ月先の事ではある。まだ雪が降りしきっていないだけマシなのだと己に言い聞かせ。
■雪景勇成 > ふと気が付けば、既に煙草の火は消えて根元近くまで短くなった煙草の吸殻を咥えていた。
小さく吐息を漏らし、携帯灰皿を取り出して乱雑にそこへと吸殻を放り込む。
ついでに、先程飲み干した甘酒のカップは近くのゴミ箱へと無造作に投げ捨てる―ーホールイン・ワン。
「――さっさと帰って飯にするか。」
コンビニ袋を無造作に右手で引っ掴めば、矢張り気だるそうにベンチから立ち上がって。
もう一度何気なく夜空を見上げる――雲も雪も何も無いけれど。
「――本当、冬は嫌いだ。」
微かに空気の軋むような音。それが何を意味するかは彼のみぞ知る。
やがて、そのままゆっくりと歩き出して男は公園を一人後にするのだった。
ご案内:「常世公園」から雪景勇成さんが去りました。