2022/03/06 のログ
ご案内:「常世公園」に雨見風菜さんが現れました。
雨見風菜 > 常世公園に、雨見風菜の姿。
水筒の蓋部分であるコップだけを持って、のんびりと歩いている。
コップの中には黒黒としたコーヒーが湯気を立てる。

「平和ですねぇ」

そうひとりごちながら、歩きつつコーヒーを啜る。

雨見風菜 > ふと、風菜の視界の端で幼い少女がこける。
痛みで泣き出した彼女に気付き、風菜はコーヒーを収納して駆け寄る。

「大丈夫ですか、怪我していません?」

泣きじゃくる少女をなだめて座らせれば、両膝が擦りむいて血が滲んでいる。
これは痛そうだ、と思って少女の膝についた砂を収納。
続いて、『糸』を絆創膏のように編んで、貼ってやる。
粘着力はないが、『糸』は物理法則に従わない。
風菜の意図通りに少女の膝に張り付いたまま、傷に触れる部分を残して30分後には消滅する。
傷に触れる部分は菌を通さず、少女の自己治癒力を促進して一体化していくのだ。
普通の絆創膏なら感じる感覚がなく、むしろ優しく包まれる感触に目を丸くする少女。

「これで大丈夫ですよ。
 勝手に剥がれますが、その頃にはきちんと治っているはずです」

その言葉を聞いた少女は、満面の笑みで風菜に礼を述べる。
遅れて、母親らしき女性が駆け寄ってきた。
その女性に、少女が手当をしてもらったと説明。
女性からも感謝されるのだった。

「走るときは、気をつけましょうね」

雨見風菜 > 怪我に特製の絆創膏を貼っただけ、と謝礼を固辞した風菜。
どうにも、ここ最近は他人の怪我を治すのが楽しい。
とは言え、流石にそうそう他人が怪我をするところに立ち会うわけではないのだが。

「治癒の異能を持ったから、でしょうか?」

それにしては自覚が遅いんじゃないかとは思いつつ。
ついつい鼻歌が溢れる。

雨見風菜 > そうして、風菜はしばらく散歩をしてから公園をあとにするのだった。
ご案内:「常世公園」から雨見風菜さんが去りました。