2022/03/08 のログ
ご案内:「常世公園」に紅龍さんが現れました。
紅龍 >   
 【前回までの紅龍おじさん!】

 違反部活『蟠桃会』の用心棒、元軍人の紅龍は。
 退屈な日々の中、懐かしさを覚える少女、『マヤ』と知り合う。
 探偵『ノア』の調べた情報からは『知のゆびさき』という製薬会社の存在を知り、『マヤ』の血液から精製された薬を手に入れた。
 その薬を頼りに、『芥子風菖蒲』や『ガスマスクマン』と交戦した『斬奪怪盗ダスクスレイ』との勝負を着ける。

 落第街の都市伝説と化していた『裏切りの黒』『拷悶の霧姫』との対面を果たす。
 暇を持て余す吸血鬼『リスティ』とは、食事を切っ掛けに奇妙な縁を結んだ

 そして『蟠桃会』の造り出した生物兵器『闘争の種子』が起こした災害。
 その最中でもう一人の『真夜』と出会う。
 少女の成長に、つい肩入れしすぎてしまうのだった。

 ――大切な家族を救うため、紅龍は最後の計画のため動き始める。
 一人の兄は、愛する妹を日の当たる場所へ送り出せるのか――。
 

紅龍 >  
 公園のベンチに座り、『タバコ』をふかす。
 久しぶりに歓楽街の外まで出て来たが、やっぱりこっちは穏やかでいいもんだ。
 あの、喧騒に事欠かないしみったれた街に比べると、同じ島の中とは思えねえ。

「いいねえ――まさに『平穏』って感じだな」

 ベンチに背を預けながら、空を仰ぐ。
 まったく、武装もせずに気楽に居られるってのは、微妙に落ち着かねえなぁ。
 

紅龍 >  
 『取引先』とちょいと顔合わせが出来る段階になった。
 今日は『代理人』の仲介で『取引先』と話したが、ようやく話が一歩進んだと言える。

「後はこっちがまず仕込みを終わらせねえとな――」

 しばらくは忙しくなりそうだ。
 それなりに味方に引き込んでいかねえと、どうしても手が足りねえ。
 ある程度まとまった金を『取引先』から引き出さねえとなぁ。

 白い煙を細く吐きながら、ぼんやりとこれからの事を考えていた。
 

紅龍 >  
 しかし、肩書としては違反部活、実態は不法入島者のオレがこうして気楽にしていられるとは、有難い話しだ。
 常世島のセキュリティは、その性質もあって世界でもトップクラスのはずだが。
 害を及ばさない存在には、かなり懐が広い。

 公共の機関こそ使えないが、それにさえ目を瞑れば悪くない。
 ここで、偽造学生証なんかを使っちまうと、途端にセキュリティの網に引っかかっちまうわけだが。
 こうして大人しくしてる分には、なんとかなる。

 もちろん、運悪く風紀委員様の職務質問なんかに掴まっちまえば、話は変わってくるが。
 まあ、そんな運の悪い話ってのも、そうないもんだろう。
 

紅龍 >  
 ――さて、オレの運試しはどうやら成功らしい。

「ふう――そろそろ帰るとするか」

 やる事がたくさんある。
 まずは――もう一度、あの街を調べなおさねえといけねえな。
 

ご案内:「常世公園」から紅龍さんが去りました。