2022/04/14 のログ
ご案内:「常世公園」にセレネさんが現れました。
セレネ > 落第街の一画で起きた爆発事件。
それから二週間程経った今、散歩と月光浴の為やってきた公園。
魔力不足による痛みと器のダメージは当時よりは回復してきているものの、
怨嗟による焼けるような痛みは未だ続いたまま。
それでも動けるまでには回復したし、少しでも月光に当たって浄化をしなければいけないので
痛む身体を引き摺って公園内にあるベンチへと座る。

『……。』

本格的な浄化をするには、満月にならねば厳しそうだ。
あと数日、痛みに耐えなければならない。

セレネ > 瘴気や憎悪によるものは全身を火炙りにされているような痛みがある。
とはいえ実際に身体に火傷や爛れるような外傷が現れる訳ではない。
見た目はいたって、綺麗な肌だ。
ここ暫く痛みのせいで碌に眠れていないので、肌にも体調にも悪いのは分かってはいるのだけど。
…それでも、あの場所に行った事は後悔していない。

『顔色の悪さは魔術でどうにかするとして…つくづく生きにくい体質よね…。』

――本当に。
仮にも神族なのに、下手すると人間より脆い器とは。
溜息を吐き、焼かれるような痛みに小さく呻く。
月光を受け煌めく月色も、体調が悪いせいかやや陰りがある。
風に乗って香るローズも弱々しいかもしれない。

ご案内:「常世公園」に神樹椎苗さんが現れました。
神樹椎苗 >  
 とん、とん、とん。
 軽い足音で、椎苗は公園に踏み入れ、その姿を見つけた。

「――夜中に女が一人で出歩くのは、治安が良くても感心しねーですね」

 左手にコンビニで買ったクレープを持ちながら、ベンチに向かって近づいていく。
 ため息と共に、どこか力のない彼女に対して、椎苗はしれっとした様子で首を傾げて見せた。

「どうしました、なんだか調子が悪そうじゃねーですか、ピンボケ女神」

 以前会った時と何も変わらない調子で、彼女に話しかけた。
 

セレネ > 足音。随分と軽い音。
問われた声も随分と高く、子どもの声だ。
ピンボケ女神だなんて渾名で呼ぶ子は、今の所一人しかいない。
蒼を其方に向けては、苦笑を浮かべた。

「――おや、椎苗ちゃんではないですか。
こんばんは。可愛らしい子が一人で夜に出歩くのも感心しませんよ?」

百貨店で出会った彼女は、今回はまた違った装いで近付いてきた。
左手には美味しそうなクレープを持っている。
服装も相まって、何とも似合うもの。

「ん、そう見えますか?」

調子が悪そうだ、と。言われると惚けるように首を傾げてみせる。
…あぁ、でもそうか。彼女は”あの場所”に居たのだったか。

神樹椎苗 >  
 
「まあ、しいは超絶美少女ですからね。
 ロリコンの変態どもが性欲を持て余して襲ってくるのもやむなしってもんです」

 なんて、可愛げのない事を言いながら、彼女の隣、ベンチへと腰を下ろす。

「視えますね。
 例えば呼吸の仕方、例えば視線の動き。
 痛みや苦しみに耐えるような類のもんですし。
 ――どうしました、病気にでもなりましたか?」

 下から覗き込むように、彼女の目を上目遣いに見上げる。
 子供らしく口の端にクリームを付けて、子供らしからぬ見透かすような瞳の色で、じっと見上げる。
 

セレネ > 「…まぁ、そう。危ない人に襲われては大変です。」

一瞬何と返そうか悩み、出た言葉は心配する言葉。
頻繁に風紀委員が巡回しているから大丈夫とは思うけど、
それでも犯罪が起きない訳ではないから。

「……。」

己の隣にちょこんと、座る姿は本当に可愛らしい。
口元にはクリームが。見上げて来る青は、己を見透かすような色。
答える前に鞄からポケットティッシュを取り出して
一枚出し、彼女の口元についているクリームをそっと拭ってあげようか。

「ん、綺麗になりました。
…病気というか、体質のせいですね。
その、所謂憎悪や悪意の多く集まる場所と言いますか。
そういう場所に長く居ると身体の調子が悪くなるのです。」

まぁ、今回は直接”浴びた”のだけど。

神樹椎苗 >  
 
「べつに襲われても妊娠しねーので、問題ねーですけどね」

 とんでもない事をのたまうのだった。

 口元のクリームを拭われると、目を細めてされるがまま。
 その様子は姉や母に甘えるようにも見えるくらい、素直なもの。

「む、んぅ」

 むにむに、と拭われると、子ども扱いされた事にちょっとだけ、むすっとむくれて見せる。

「――なるほど。
 そんな体質のくせに、妙な場所に顔をだすんですから、お前はよほど物好きなのですね」

 そんな事を言いながら、以前は全く動く様子のなかった右腕が、ぎこちなく動く。
 その右手で微妙にぶさかわなネコのポシェットを探ろうとして、上手くいかずに眉を顰めた。