2022/06/19 のログ
ご案内:「常世公園」に笹貫流石さんが現れました。
笹貫流石 > 「はぁ~…つっかれた…って、ま~何時もの事なんだけど…ったく。」

そんな愚痴とも悪態とも付かぬ独り言を零しながら、公園の一角にあるベンチの一つ。
そこに腰を下ろしてぐて~…と、些かダラけた姿勢で座り込む糸目の少年。
両耳に付けたイヤホンから流れる曲はとあるアーティストの曲目だ。
趣味らしい趣味は正直そんなに無いのだけど、音楽鑑賞は割と気晴らしに最適だ。
『お仕事』の最中や合間にも聞いていたりするが、それがすっかり習慣化して今に繋がっている。

(…とはいえ、割と節操無しに色々と聞いてるよなぁ。好みのジャンルとかも特に無いし)

実際、自分の感性?か何かに引っ掛かる曲調や歌なら割と何でも雑多に聞いている気がする。
途中の自販機で買い込んだのはコーヒー、ではなくペットボトルのお茶。
最近、何かに付けてコーヒーばかりなので舌が飽きてきたというか…そんな感じ。

笹貫流石 > 「…と、いうか俺一人だけで『リスト』の連中の全員の動向把握なんてほんと無理だって…。」

ペットボトルの蓋を開けてお茶を一口。ふぅ、と息を零しながら独り言は漏れる。
行動制限が緩いというメリットはあるにしても、だからといって監視の目が無い訳でもなく。
まぁ、他の連中も大なり小なり縛りプレイみたいな生活だから文句は言えない。

(…【死神】の姐さんに言われた『エセ社蓄』っつーのも、まぁ間違いではないんだろうなぁ)

このまま、飼い殺し人生で終わりたくは勿論無いけれど、ただの小僧一人に現状を変える力は無い。
根っこが小市民気質だよなぁ、俺。なんてボヤきながら苦笑気味に二口目。

「……ありゃ?」

イヤホンからの音楽が急に途切れた。故障か?と思いつつスマホを取り出して確認。

「…うげ、充電忘れてたわ…まぁ、『定期報告』は済ませてあるし、どうせ位置把握されてっし。」

問題は無いね、という訳でイヤホンを外しつつスマホと一緒にポケットに戻して一息。

笹貫流石 > 常時物騒、引き篭もりマスター、夢見がちガール、なんか不死身っぽい…こう考えると『リスト』の連中まともなのいねぇな。
面子の顔や性格を思い返しては、今更だけどそんなん動向探るの無理やろ、と思う。
あ、いや…【叫喚者】とか【悪運】さんはまだ普通に社交的だから良いんだけど。

「……つっても、外から見れば俺も同じ穴の狢だったんだわ…扱い的には」

何か『上』からは、まだ扱い易い奴扱いされてパシリ代わりにされてる気が――今更か。
うーーん…と、もう何度目になるのか現状と自分の立ち位置を考えて暫し唸る。
…が、直ぐに思考放棄。この手のあれこれは考えても埒が明かないのだ。

「最近、びみょーーに睡眠障害の気もあるし、俺ってばストレス溜まり過ぎ?」

この年齢で10円ハゲとかなったら悲しいのでそれは全力で避けたいんだけども。
等と思い乍、ちびちびと思考と独り言の合間にお茶を飲んで喉を潤す。

笹貫流石 > 美少女とか美女の膝枕だったら安眠出来っかな…と、お疲れモードのせいかふざけた考えが浮かぶ。
…あ、ハイ生憎とそこまで身近な女子が居ないんですけども。
身近な女子というと、或る意味で『リスト』の女子連中なんだけど、…膝枕……俺の命が危ない!!!

「と、いうかそもそも半分くらいまともに話した事すら無いしな…。」

いや、監視対象でも少しくらい女っ気というか青春ターンとかあってもいいんじゃね?
そもそも一応は普通の学生生活…普通か?普通だな…まぁ、それはそれ。

「でも、膝枕して貰ったとしても、だ。うっかり目を開けたらおっぱいじゃなくて『死の気配』が見えたらむしろ心が休まらないな…。」

俺の能力、デメリットばかりなんだけど…と、ぼやきたい。ぼやくのは我慢した。えらい!
そもそも、『最初の段階』とはいえ、目を開けたら自動的にあらゆる『死の気配』が見えるとか普通にやばいのでは。

(…いや、我ながらよく精神のバランス保ててると思うわ…物心付いた時からこれだし、慣れもあるんかねぇ)

ただの人間が、【死】を形として認識出来たとして。別に自分はそれをどうこうしたい訳ではないのだ。
ただ、見えてしまうものはしょうがないし、瞳を開けたら自動的にスイッチオン!なのは不便極まりない。

笹貫流石 > まぁ、結局、嫌でも【死】を直接感じ取れてしまうのだから、折り合いは必要だろう。
自分はどうやって折り合いを付けているのか、と聞かれたら言葉に詰まるしかないが。

「……まぁ、分不相応っつーか…俺みたいな小市民気質が持っていい能力ではねーよな。」

能力を殊更に隠している訳でもないが、かといって積極的に言い触らしたりしたい訳でもなく。
そもそも、自分が見えるアレな光景を他者と共有出来たとしても、だ。

「…ロクなもんじゃねぇよなぁ、こんな『景色』なんて」

はぁ、と溜息を零しつつ、僅かに薄め程度に瞳を開く。
それでも、自動的に能力は発動し…薄目なのと、死の気配が少ないからか視界はまだマシだが。

「単純に寿命が見えるだとか、だったならまーだマシなんだけどなぁ。」

薄目を再び閉じて何時もの糸目なボーイに戻りつつ。お茶の残りを飲み干して一息。