2022/07/17 のログ
■笹貫流石 > 「うぉわあああああああ!?!?…って、し、清水の姐さん!?何時の間に!?」
ぐったりしていた姿勢からいきなり上から覗き込まれれば、目が合った…いやまぁ糸目なんだけどこっちは、それはそれとして。
思わず驚きの声を挙げつつ、ベンチからずり落ちかけたが何とか持ち直しつつ。
「あーー…そりゃまぁ、ありがたいっちゃありがたいすけど…多分、また別の上司に話が回りそうで。
どのみち、【監視対象の監視役】なんて、俺以外だと引き篭もりの【電子戦殲】くらいでしょ、出来そうなの。
…つっても、アイツは引き篭もりで基本出張ってこないから俺にお鉢が回ってくるんすよ結局。」
思わず苦笑いを浮かべられつつ、頭を撫でられる教師と生徒の図。いや地味に恥ずかしいんすけども。
で、渡された袋をきょとん、とした顔で眺めてから次に彼女の顔へと戻し。
「……ハッ!?バレンタインの事を忘れてた!!!」
うん、我ながらどんだけ青春から遠ざかってんだろうね、俺って、としみじみ思いつつ。
まぁ、折角なのでありがたく貰いますけれども。「ありがとなー姐さん」と笑顔で礼を述べつつ。
「んで、【悪運】の姐さんはどうしてここに?仕事帰りか何かかい?」
■清水千里 >
「……おいおい、大丈夫か? いくらなんでも驚きすぎだろう」
そう言って、ずり落ちかけた笹貫を支えようと驚いて手をかけようとし。
「ふむ、まあ、君が納得しているのならいいのだがね。
ほんらい重点監視対象の任務は委員がやるべき仕事であって、部外者にやらせるような仕事じゃないんだ。
事態がヤバそうになったらすぐにウチへ駆け込んでくるんだぞ。力になれるだろうからな」
と、頭をなでられて恥ずかしそうに縮こまる笹貫の姿を見て、微笑して手を放した。
「まあ、もう7月だしな、忘れていても無理からぬことだ。私も渡そう渡そうとは思っていたのだが、
ここのところ忙しくてな。なかなか機会をつくれなかったんだ」
うまくできたかは分からないが、受け取ってくれと笹貫の笑顔に返し。
「仕事帰りと言えば仕事帰りだな。帰り道の最中に見かけた顔がナーバスな雰囲気で泣きごと言ってるんだ、
気になるじゃないか?」
■笹貫流石 > 「あーーうん、ちょっとお疲れなのもあるけど気ぃ抜き過ぎてたかも…まー、何時もの事なんで。」
別に仕事中毒(ワーカーホリック)の気は無い筈なんだけども、立場と仕事がそうはさせてくれない。
自然と状況がそうなってしまっている、というのは大袈裟だが間違いでもなく。
彼女に体を支えて貰うのも、情けないながらきちんと礼は述べつつ改めてベンチの背凭れに背中を預けながら。
「納得してるかどうかといえばノーっすよ、そりゃーね。
つーか、二級監視対象で自分の立場に納得してるのは殆ど居ない気もするっすよ。
一級の連中はまぁ色々とアレなんでカウントから除外するとして。
俺の場合、『事情』もあるんで少なくとも今の立場から簡単には外されないだろーし。」
撫でられてちょっと乱れた頭髪を軽く手で摩るように戻しつつ一息。
基本的にフレンドリーだが、何処かで他人と一定の距離感を置いている少年だ。
なので、意外とこういう軽いスキンシップみたいなものは慣れていないのだ。
「いやーー、清水の姐さんは俺とは別の方向性でそりゃ忙しいでしょーよ。
むしろ、貰えただけで有り難いんで…つー訳で部屋戻ったら美味しく頂きますわ。」
と、クッキーが包まれた袋をいそいそと懐にそっと収めつつ笑って。
「まぁ、ナーバスっつぅか学生らしい青春全然出来てないもんで。
監視対象はまぁ、二級ともなるとどいつもこいつも監視は当然として制限も付きますし。
姐さんは三級だから俺らより緩いかもっすけど…例のリスト入りしてる点で、俺らと別方向で『縛り』あんでしょーし?」
と、彼女の事情を浅くしか知らない監視役の監視役という心労しか無いお仕事をする少年は苦笑い気味に述べる。
■清水千里 >
「むう、難儀なものだな。私は常日頃から彼らに『加減を覚えろ』と言ってるが、
彼らはなかなかどうにも私の言葉を聞き入れようとしない。
まあ、彼らにも彼らなりの道理があることだろうから、強くは言えんがね」
そう言って、一息ついている笹貫の隣に座り。周囲から見れば、落ち着いた女性のように見えるだろう。
「君自身もそれなりに手を抜くことを覚えたほうがいいぞ? いらぬお節介かもしれないがな」
体を触られるのは苦手だったか? 済まないな、とフォローも忘れず
「『縛り』ねえ。私の監視は少々特殊なものと言えば、そうだな。
きみの言を借りるなら、一級は納得して制限を受け、二級は納得しなくとも制限を受け、三級は――」
と、笹貫の方を振り向いて、肩を竦め。
「どうしてると思う?」
煽り気味のニヤけた笑いで、笹貫を見る。
■笹貫流石 > 「加減っつーか…飼い殺しは前提として、まぁ、お偉方はほら、派閥とか色々あるでしょーし。
つーか、俺も上のゴタゴタとかには関わりたくねーっすよ。」
隣に座る女教師に、苦笑い気味に肩を竦めてみせる。
ただでさえ、二級監視対象という立場で肩身が狭いのに面倒が増えるのは御免だ。
「いや、手を抜いてるつもりなんだけど…他の二級の連中がね…色々とね…うん。」
あの個性的な連中を必死に監視して定期報告する俺の身にもなって欲しいと常々思いつつ。
体に付いては、触られるのは苦手というより単純に慣れてないだけ、という。
「――むしろ、相手から取引を持ちかけてきた。で、姐さんも条件次第でそれを呑んだ、とかそんな感じ?」
んーーと、少しだけ考えるような素振りを見せるが、別にそこまで頭が回る訳でもない。
なので、苦笑気味に肩を竦めながらそう述べるに留めて。
「――どのみち、俺がこの立場から外れる可能性は今の所は極小でしょうねぇ。」
■清水千里 >
「まあ、そうだろうな。私とて、彼らの派閥争いに積極的に関わりたいわけではない」
肩を竦める笹貫の姿からは、彼の不精な性格をよく表しているように見えた。
「なに、全てを監視したり、報告する必要はおそらくないよ。
そんな扱いづらい人間たちの見張り役は、きっと君だけではあるまい。
それに何か問題が起こったところで、彼らとて君をどうこうはできないだろうからな。
委員ならクビにすればいいが、君の場合はむしろそれを望んでいるだろう?」
教師でありながらサボりを堂々と勧めるのはどうなのだろうか。
「――その答えは半分正解だな。正確に言えば、取引を持ち掛けたのは相手側からじゃない。私だ」
目を瞑って笹貫のように糸目になり笑みを浮かべ。
「君の仕事を増やして悪いと思ってることを、先に言っておくよ。
私は"監視されてる"んじゃない。彼らに私を"監視させてる"んだ。私は自ら制限を望んだ。
もっとも、君がそれを気にする必要はないし、今まで通り接してくれてかまわないけどね」
■笹貫流石 > 「と、いうか関わりたくなくても、あっちの都合で振り回そうとしてくんでしょーけどねぇ。
ただ、一級はアレだし、二級も一部は一級レベルにやべーのが居ますからね。
…あーー、それはまぁ。そもそも、他の連中だって別に大人しく監視されてる訳でもないですし。
表立って暴れてるのは一部くらいですけどね。それに頭が回るのも居ますし。」
連中の顔を一人一人思い浮かべて何とも言えない表情を浮かべる。糸目で無ければもっと表情もはっきり見えたかもしれないが。
瞳を開いたら死線が発動するので、彼女もとっくに知っているだろうが基本的に目つきはこれが基本だ。
「つーか、教師がそんな事を言っていいんすか?まぁ、生徒の自主性を重んじる、とかそういう感じならいいんでしょーけど。
俺としてもその方が気楽なんですけどねぇ…。」
と、はいえ『事情』も絡めればまぁ、何と言うか逃げるに逃げられないのが現状で。
手を抜きたいのは勿論だが、そういう所はどうにも不器用ではあるかもしれない。
「――逆パターン?……自ら制限………あぁ…。」
――■■■■■と少しだけ似た感じか、と心の中で呟きながら彼女の言葉に笑ってこう答えよう。
「あー、そこは大丈夫っすよ清水の姐さん。俺は基本的には適当にマイペースで行きたい男なんで。
基本的に堅苦しいのは苦手ですしね。今まで通りのノリは臨むところです。」
■清水千里 >
「まあ、君が君自身のやり方を忘れていない、それならいいんだ
くれぐれも無理をしないようにな。
これからもよろしく頼むよ、笹貫君」
と、それだけ言って笑って、ベンチから立ちあがり。
「さて、勝手だが、ここらで私はお暇させてもらうとしよう。
まだ個人的にやらなければならないこともあるからね。
君も体調に気を付けるんだぞ、笹貫君」
そう言って、彼にウインクをし、その場を立ち去る。
ご案内:「常世公園」から清水千里さんが去りました。
■笹貫流石 > 「あいあいさー、ムリするほど強くもないんで了解っすよ、」
小さく笑ってそう肩を竦めながら気楽に答えるのは何時もの少年であり。
彼女が立ち去るのを手を振ってのんびり見送れば、こちらも一息吐いてからゆっくりと立ち上がる。
「さーーて、俺もさっさと帰って寝るとしますかねぇ」
んーー!と、軽く伸びをして欠伸を噛み殺しながらゆっくりと少年もやがて公園を後にするだろう。
ご案内:「常世公園」から笹貫流石さんが去りました。