2022/09/09 のログ
ご案内:「常世公園」に鞘師華奈さんが現れました。
鞘師華奈 > 「……参ったな…あの子の『疲労』の蓄積を甘く見積もり過ぎてたかも…。」

ぽつり、と呟く女が座るのは常世公園の一角にあるベンチの一つ。
あれから、能力により吸収した疲労はある程度は発散したが、まだ完全に抜け切ってはいない。
肉体的な疲労感よりも、どちらかといえば矢張り精神的な疲労の方が個人的には堪える。

(やった事に後悔は無いとはいえ、もう少し見極めというか加減を覚えるべきだったかな…。)

自身の疲労を押し付ける異能。その応用で他者の疲労を吸収して肩代わりする。
当然、肩代わりなので対象の疲労はそのまま吸い取った分だけ引き継ぐ事になる。
あの後、暫く寝込んだりして学園や仕事を休む羽目になったが、それはそれ。

今は、訓練施設や仕事の合間に能力により、溜まった疲労を外に吐き出す事で緩和されている。
それでも、一部まだ蓄積された疲労の余波でどうにも調子がよろしくない。

「…考えたら、能力を使ったのも久々だし…。」

女は基本的に能力はあまり使わない。使い所が難しい、というより偏っているのもあるが。
気を紛らわすのと、息抜きも兼ねて懐から気だるそうな動作で煙草の箱とジッポライターを取り出しつつ。

一本片手で抜いて口元に咥えつつ、ゆっくりと火を点けて…立ち昇る煙をぼんやり眺める…早く残る疲労感も何とかしたい。

鞘師華奈 > ゆっくりと煙草を蒸かすだけで、多少なれど気分が落ち着いてくるのは習慣だろうか。

(…単にニコチン中毒的なアレかもしれないけどね…。)

と、内心で小さく零しながら一息。肉体的な疲労は殆ど解消されているのは幸いだ。
あまり学業や仕事を蔑ろにする訳にもいかない…自分も少しは真面目になったものだ。

「…取り敢えず、お店を探さないとね…静かで落ち着いた感じの店って何処があったかな…。」

煙草を蒸かしつつ、携帯を取り出せばザッと身近な場所から検索していく。
正直、人の多い常世渋谷や歓楽街は避けたいし、異邦人街は距離がちょいとある。
…身近な所だと、矢張り商店街辺りだろうか。あの辺りならまだ人気は落ち着いていそうだが。