2022/11/02 のログ
ご案内:「常世公園」に鞘師華奈さんが現れました。
鞘師華奈 > 何時もの『仕事』も今日の分は一段落。自宅に直帰する予定だったが、ふと思い直して常世公園に足を向ける。

「……少し、結界術のお浚いをしておこうかな…。」

自室でやると、いざ失敗した時に物を壊してしまう恐れも少なからずあるので。

ベンチには向かわず、芝生の一角に足を運ぶスーツ姿の女。
手近な場所で足を止めれば、軽く右手を翳して――

「…魔術そのものを『結界』で『封印』。…術式の型は結晶型で固定…と。」

精霊魔術により呼び出した、火の精霊が生み出した小さな火の玉。
そこに、翳した右手からあれこれ仕事や学業の合間に独学で学んだ『結界術』を行使。

一瞬、とまでは行かないが徐々に凍りつくように赤い結晶と化して行く。
一応は成功だが、もう少しスマートに出来れば…なんていうのは贅沢だろう。

(…独学でやったにしては及第点ではあると思うんだけど…。)

手の平サイズの赤い結晶化した火の魔術を繁々と眺めていたが――…

「―――あ。」

瞬間、手の中で結晶が砕け散り、中に閉じ込められていた火の玉も霧散する。

「……うん、結晶化の形で封印は成功したけど、持続時間は短いなぁ。直ぐに【隔離収納】で放り込めばいいんだけど。」

鞘師華奈 > 「…いや、でもイイ線は行けてる筈なんだよね…結晶化の状態を安定持続させられれば。
……貰った資料とかもう一度確認しておこうかな。」

資料は電子データに纏めているので、スマホを取り出してそれを呼び出す。
暫し、画面を目で追いながら「うーーん」と、唸りつつ…少なくとも、もうちょっと一工夫。

「一工夫…ん~~~~…今までやって来なかった分野だし。…いっそ今度薫に聞いてみようかな。」

彼女のアドバイスに助けられて、そもそもこの方法を試しているのだ。
ならば、やっぱりきちんと『成果』は出しておきたい。結晶化自体は成功はしているし。

(…大まかに分類すれば、これも補助系統にはなるんだろうし、私の適性的には合ってはいる筈)

芝生に一度座り込みつつ、持続時間…結晶化の維持をするにはどうしたらいいか考える。

鞘師華奈 > 現在、やるべき事は大まかに分けて3つある。

①封印術式(結晶化)の習得…これは現在こうして試行錯誤中。
②隔離収納術式の拡張(一部だけ物を取り出したり、物体の『射出』を覚える)
③『人柱の儀』についての情報を集める…これは、裏常世渋谷の探索である程度情報は仕入れた。

(――最後のはまぁ、私自身の事だからじっくり取り組むとして。
問題は②…『一部の顕現』と『射出』かぁ…地味にハードルが高いよね。
…で、現在進行形のこれ…まずは、これをきっちり習得しないと。)

優先順位は番号通り。どちらも【隔離収納】術式に関わるものだ。実際利便性が高い。
残る術式も、まだ拡張や応用の可能性は十分にあるが、流石にそっちまで手は回し切れない。

芝生に座り込んだまま、手首のスナップで紙の資料を幾つか手元に呼び出す。
それを眺めながら、「こっちの理論と組み合わせて…」とか、「いや、むしろここは簡略化して…」と、ぶつぶつ独り言を漏らす。