2022/11/03 のログ
■鞘師華奈 > 「…いや、でもこういう試行錯誤って何だかんだ頭痛くなるけど楽しいもんだね…。」
本当、3年間を怠惰で台無しにしてしまったなぁ、とつくづく苦い思いが。
一通り、資料を読み直し、自分の頭の中で整理してから紙の資料も魔術で位相空間に放り込む。
「……取り合えず、大事な事は手順をきちんと踏む、変に捻らない事…初めての系統だしね。」
もう一度、精霊魔術で小さな火の玉を生み出してから術式展開。
先程と同じく、一息ではなく徐々に結晶化…これは多分、慣れで速度は上がる筈。
そして、問題はここ。結晶化に成功しても、直ぐに砕けてしまったら結晶化して持ち運ぶ利点が薄れる。
「…まぁ、魔術や魔力を直接収納出来ないから、代替手段としてこうしてるんだけ…ど。」
結晶化そのものはもう掴んだ。後はこの状態を維持する事。さっきと少しアプローチを変えてみたが。
「……あ、あ~…。」
今回は、先程と違って分単位で持ったが、矢張り崩れ落ちるように結晶が砕けて火が霧散する。
さっきよりは一本前進はしたから、トライ&エラーで地道にやるしかない。
「…一番の課題は分かったし、ここを解決すれば魔術や魔力の収納問題はクリア、かな?」
■鞘師華奈 > 流石に、こんな真夜中に公園の芝生に座り込んで結晶化の試行錯誤をしていると、怪しい人にしか見られない。
なので、程々で切り上げて部屋に戻ったらもう一度資料に目を通して確認と別アプローチを考える事にした。
「んっ…ん~~…!…はぁ…大分疲れ溜まってきてるかな、これ…。」
ゆっくりと立ち上がって伸びをすれば、微妙に重い肩をぐるぐると軽く回して。
ついでに、懐を探って黒いパッケージの煙草を取り出せば、慣れた手付きで1本、箱から片手で抜き出して口の端に咥える。
後は、ライターで…と、思ったがそういえばガス切れだったか。
先程の精霊魔術で火種を作り出し、煙草の先端へと点火してゆっくりと紫煙を吐き出す。
■鞘師華奈 > (ゆっくりと一服しつつ、もうすっかり秋の風情。そう思っていると気が付けば冬も近付いているのだけど)
「時間の流れっていうのは、本当に容赦ないよなぁ。」
紫煙を燻らせつつ、夜空を見上げながらそんな呟きを誰にともなく漏らして。
さて、そろそろ帰って何か温かい食事でも作ろう。ティガも腹を空かせているだろうし。
そうして、スーツ姿の女は踵を返し、颯爽と…とはいかないが、淀みない足取りで公園を後にするのだった。
ご案内:「常世公園」から鞘師華奈さんが去りました。