2020/08/15 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」にヨキさんが現れました。
ヨキ > 昼下がりのカフェテラス。
炎天下のテラス席には冷却魔術が施され、屋根の下は過ごしやすい気温が保たれている。
そこにはひんやりとしたフルーツティーで身体を冷やしつつ、ランチメニューとにらめっこするヨキの姿が在った。

昼食どきとあって店内は賑やかで、座席も埋まりつつある。
二人用のテーブルで、ヨキの対面は相席のために空けられていた。

「……ワンプレートであれこれ食べるのもいい。こちらのキーマカレーも捨てがたい……」

悩ましくも楽しい時間だ。

期間限定メニューは制覇しておきたい。
だが隣の席の生徒が頬張る定番メニューも、何度食べたって飽きが来ない。

ヨキ > 「よしッ」

意を決して店員を呼び、注文したのはキーマカレーのプレート。
何しろ夏はカレーが食べたくなる季節なのだ。冬も食べたいけど。

店員が去ると、にこにこ顔でスマートフォンを弄って待つ。
果肉がごろごろと入ったフルーツティーは、さわやかな甘みで寛ぐにはぴったりだった。

無論のこと、その煌めく写真をSNSにアップすることも忘れていない。

ご案内:「カフェテラス「橘」」に持流 童男さんが現れました。
持流 童男 > 「ふぅ・・熱いでござるな。こういう時は昇竜ペガサスアイスを頼むでござる」


そう言って、席に座って、メニューの昇竜ペガサスアイス(期間限定)を店員さんに注文して少しだけ待つと昇竜ペガサスアイスを店員さんが無駄のない無駄な動きで持ってきてくれた

「おおー!これがいいのでござるよ・・!」
そう言ってまだ、味を取り戻せてないが徐々に戻ってきてる感じがするけどまだ甘さを少ししか感じられない。

「・・・あそこの御仁は」
と言って黒髪の黒ハットの腕時計をしている男性がふと気になったのでそちらをじーっと見ている

ヨキ > スマートフォンを鞄の中にしまうと、ふとこちらへ向けられていた視線に気が付いた。

「……お?」

童男へと振り返る。
まず目に入ったのは、昇竜ペガサスアイス。それから、自分と年の頃が近いであろう男の顔。

互いのテーブルは、さほど距離は離れていない。
小さく手を振って、笑い掛ける。

「やあ、こんにちは。そのペガサスアイス、ヨキも先日食べたよ。
食べ応えがあって美味いよな。大好きだ」

ヨキと名乗った男が、気さくな様子でテーブルに頬杖を突いた。

持流 童男 > 「(ふおおお色気がある男の人でござるぅ・・!!)」
「そそそそうなんでござるな!。いやぁー!・・確かに食べごたえあっておいしいでござ・・・嘘でござろ?!これ食べたの某以外にもいたのでござる!?」

そういってヨキさんに驚愕しながら驚いて、
少しだけ笑おうとして顔が力む。思わず変な顔になってしまうだろう

「ん””・・いやぁ、ヨキ殿は、ココにはよく来るのでござる?あぁいや初対面の方に敬語を使わぬのも、じっと見てしまったのも悪いと思ってるのでござるが。つい、気になってしまって」

はははと少しだけ頬を掻いてから、アイスを頬張る。やっぱり氷の味しかしないけど少しだけ甘さはする。

「いやー!このアイス!美味しいでござるよね」
そうこちらも笑って誤魔化す。

ヨキ > 驚いた様子の童男に、明るく笑う。

「ははは。『期間限定』って書いてあるメニューは、何でも挑戦したくなる性分なのさ。
季節ごとの限定メニューを全部食べるくらいには、よく通っておるよ」

相手に恐縮されると、気にした風もなく首を振った。

「いいや、気にするな。お互いに過ごしやすいことがいちばん。
君の話しやすいようにしゃべっておくれ」

童男に応えて頷いていると、ヨキが注文したキーマカレーも運ばれてくる。
一皿の上に、キーマカレーと、グリルした夏野菜やサラダを添えた目にも鮮やかな一品だ。

店員に一言お願いして、童男と同じテーブルへ移動する。
向かい側に腰を下ろして、スプーンを手ににっこり。

「お邪魔するよ。せっかくの機会だ、一緒に食べよう」

いただきます、と手を合わせて、キーマカレーを一口。うまい!

持流 童男 > 「おお!勿論でござる!」

そう素直に同席することを笑って快諾して
キーマカレーを見て、美味しそうに食べるなぁ。
と見てるこっちが腹一杯になるくらいだって思って

半分以上アイスを無意識で食べていた。少しだけ頭がキーンとする
がそれに気づいていないのか、ヨキさんを見ながら食べている
うまいかもしれない

「ヨキ殿の食いっぷりは見てて飽きないでござるなぁ。いやぁー!
見てるこっちも腹一杯になるでござるよ」
そう素直にヨキさんに言って
少しだけ懐かしむように笑顔で笑った。

「ヨキ殿は、仕事何してるでござる?某は風紀委員でヒーローは、今は休業してるものでござるよ。あー・・自己紹介したほうがいいでござるな」

そう言って自己紹介をする

「某の名前は、持流 童男、ヒーローは休業中で、今はただの学生でござる」

ヨキ > 童男の快諾に、にこやかに礼を告げる。

ヨキの一口は大きいが、綺麗な食べ方をする。
食器も口も、出来るだけ汚さないように気を使っていることが見て取れる。

「食べることは、ヨキの楽しみのひとつだからね。
食材にも、作ってくれた人にも、運んでくれた人にも感謝しながら食べるのさ」

仕事を尋ねられると、カレーを食べる手を止めて、フルーツティーを一口飲む。
童男の自己紹介に、こちらも名乗り返す。

「ヨキは先生をやっているよ。学園で美術を教えている。

……ふむ、風紀委員の持流君だね。ふふ、ヒーローか。素敵なことだよ。
ヨキも、生徒たちの、同僚たちの、みんなのヒーローでありたいと心掛けている」

ヒーロー。その言葉に同調して、心から感心して笑う。

「ヒーローにも夏休みは必要だものな。
休業というと、何か大変な仕事でもあったのかな?」

持流 童男 > 「・・・いやぁ、お恥ずかしながら、失敗してしまって。救えたものもあったんでござるが。救えなかったもののほうが多くて。」
少しだけ、悲しそうに言ってから
しかししっかりとした口調で

「このままでは何も助けられないって思って休業してるんでござる。、えーっと確か、初めて会った狐の歴史の先生に教わった悪意を見抜く嗅覚と、助けを求められたら助ける嗅覚を養ってる最中なんでござるよ」
そう少しだけ真面目に言ってから、アイスを食べる。

温かいコーヒーをそのまま飲み干して。

「ーーただ、悪意があろうがなんだろうが、目の前で助けを求められたら勝手に体が動いてしまうんだけどね」
苦笑してヨキさんにそういった

ヨキ > 「ほう……失敗、か」

童男の表情の変化に、ゆったりと目を細めた。
彼が話す休業の経緯に、真面目な様子で耳を傾ける。

「そうだな。ヒーローにも、日常は大事だ。
いろんなものを食べて、いろんな人とおしゃべりして、いろんなイベントを楽しんで。
そこに居る人々がどんな表情で、どんなことを考えながら生きているのか。

ヒーローは自分ひとりで頑張るものではなく、仲間と経験を培ってこそ活きてくる。
誰でも最初は、駆け出しの見習いさ」

童男の苦笑いに、ヨキもまた同感の笑みを見せる。

「経験を積むために、休業しなくてはならない。なのに、困っている人が居ると勝手に身体が動いてしまう。
よく判るよ。どんなに矛盾していても、それがヒーロー精神ってものだ。

ヨキも、長い教師生活の間にたくさん失敗したよ。
教え子と仲違いしたり、力になってやれなかったり。

それでも、ヨキには教師しかないと、そう思うから。
時々こんな風にカフェで休憩したり、おしゃべりしたりして、自分の人生を楽しみながら教師を続けている」

カレーを頬張る。よく噛んで呑み込んでから、気が合うね、と笑った。

持流 童男 > 「・・はは、ヨキさんと本当に、よく気が合うね」

そう笑ってからヨキさんに素直に言って

「そうなんだよね。休まなきゃいけないってなってたんだけど。昨日だって体が勝手に動いてて、異能使ってなんとかしたんだよね。休まなきゃいけないのは分かるんだけど体が勝手に動いててね。」

そうヨキさんに苦笑して言う

「自分の人生を楽しむか・・、はは、今、自分を取り戻してる最中なんだよね。こうさ、色々と僕も失っててね。」
そう少しだけ苦笑して頬を掻く。

「ヨキ先生なら話してもいいかな。教師だし・・大丈夫だと思う。・・・ごめん内緒だよ?」
そう言ってから、自分の異能の事を
ヨキさんにしか聞こえない声で

「僕の異能の「知られずの英雄」っていうんだけどさ、この異能を使ったら簡単に言えば大事な人を助けられる代わりに大事な人に忘れられる異能なんだよね。」

すこしだけ苦笑してから話す。

ヨキ > 「はは。目標とは別に、『どうしようもない性分』というものはあるものさ。
君がトラブルを見過ごせないのも、ヨキが期間限定メニューに目がないのも、みな性分。
それが自分の生き甲斐に繋がっているなら、なおさらのことだ」

童男の神妙な打ち明け話に、こちらも少しだけ身を寄せて耳を澄ます。

「――『知られずの英雄』、か」

ぽつりと、その名前を反芻する。

「それは何とも、難儀な異能を持ってしまったものだね。

大事な人が君のことを忘れてしまったら、また『初めまして』からやり直すことは出来ないのかい?
ヨキは我侭だから、その人との関係を何度でもゼロからやり直したいと思ってしまうんだ」

持流 童男 > 「・・・・うん、まだ、この世界では使ってないけどね。それに変異してるからどうなるかわからない。だけど、まぁ、大丈夫。」

そう言って少しだけヨキさんに笑いかけてから
そしてサムズアップをしてから。

「知られずの英雄は今はよほどのことがない限り使わないよ。だって、それじゃ、覚えられて、讃えられて、勝って守れて勝って助けられるヒーローになれないからね!」
そうヨキさんに、笑う!

「この世界では色々と変化を貰ったからね。・・もう忘れられるのは嫌なんだ。僕は、ヒーローだから・・・って言っても未だ未満だけどね。」
しっかりヨキさんに言うだろう素直に笑ってから

「ーーー世界を強制的に移動する異能があってね。『ワールドトラベラー』っていうんだけど。13回、大事な人を、助けて、忘れられて、世界を移動してきて、そして、今に至るからね。今はなぜかワールドトラベラーが封印されて感じするけど、だけど13回やってきてよかったよ。だって」

そう少しだけ寂しそうに笑ってから、ヨキさんに嬉しそうに言う
「・・・ここのみんなに出会えたから」
心の底からそういった

ヨキ > 「なるほど、『ワールドトラベラー』……。やり直したくとも、やり直せないという訳か。つくづく大変な力だ。
だが、その苦闘を十三回も続けてきた君に、ヨキは敬意を表するよ。
それだけ、『皆のヒーローで居たい』という気持ちが強い証拠だ。

今ここで君に会えた偶然に、感謝をせねばな。
――よくぞ独りで、頑張って来た」

大らかに笑って、深くうなずく。

「異能や特別な力はなくても、人を助けられるヒーローは居る。
この世界で大いに学び、大いに楽しんで……『新しいヒーロー像』を見つけていってくれ。

ヒーローだからと言って、孤独に苛まれ、苦しむ必要はないのだよ」

晴れやかな顔で、童男に倣ってサムズアップしてみせる。

「同じ男として、教師として、ヨキも君の『ヒーロー仲間』になってゆけたらいい。
支え合い、時には共闘することだって、ヒーローの醍醐味なのだから」

持流 童男 > 「あ、れ・・・・」
少しだけ、涙が出てくる

「なん・・で・・」
自分でも困惑する。何で涙が出てきたかわからない
だけどそれでも、涙がこぼれてしまう

「はは・・恵まれすぎてるな、僕は、だって。こんなにこの世界で色んな物貰っちゃってる」

そうすこしだけ涙を流しながら笑う

「・・ヨキ殿。もしよかったら何だけど、これからも「ヒーロー仲間」になってもらえるかい・・?いや、悪に墜ちたときには、介錯してくれる鬼がいるんだけどさ。配下にしようとする大悪魔もいるんだけど」
って少しだけ笑ってから

「・・・友達も、知り合いも、覚えてくれる人も、敵も、できた。けど、「仲間」っていうのが・・分からなくてさ。ずっと独りで戦ってきて、頼り方が分からないんだ。」

情けなく言った

ヨキ > 「……『もらうこと』に戸惑ってしまうだなんて、君はよほど孤独に戦ってきたのだな。
いいんだ。泣いたり笑ったり、喜び方も君の自由だ。ヨキはどんなことだって、君を受け入れるよ」

童男の涙に、優しく微笑む。
腕を伸ばし、対面に座る童男の肩を気さくに叩く。
ぽんぽん、と、友人同士がそうするように。

「ふふ、愚問だな。
こうして出会ったからには、ずっとずっと、一生を懸けて『ヒーロー仲間』だとも。

今この時間も、君は知らず知らずのうちに、ヨキを頼ってくれているのだよ。

異能の秘密と苦しみを打ち明けてくれた。
人から忘れられたくないという悲願も教えてくれた。
そして今、涙さえも見せてくれた。

普段は他人に見せたくない、聞かれたくないと思っていることを、誰かに打ち明けること。
『頼る』というのは、それだけでいいんだよ。

すぐに答えが出なくても、問題が解決しなくても……こうして一緒に考え合える。
これだけでも、我々は立派な『仲間』だ。

『ヨキと共に』――立派なヒーローを目指そうではないかね、持流君」

持流 童男 > 「ははは・・・うんそうだね・・ありがとう、よろしくヨキ殿」

そう素直に心の底から笑う

「はは・・・会ったばっかりで結構重いこといってるよ。僕」

そういって冗談めかして笑う

「・・・頼るってそれだけで良かったんだ。頼るって、僕もう、できてたんだなぁ」
と笑ってから、少しだけ泣いてからアイスを頬張る

普通に甘くなっているそう感じれた

「アイスが・・・甘いでござる」

ヨキ > 「構わないさ。
教師というものは、どんなに重たい話だって受け止めるタフさが持ち味だ。
いつだって、生徒にとってのヒーローでなくてはね」

ヨキの顔じゅうに自信が満ち溢れている。
教師としての、揺るぎない在り方だ。

「かく言うヨキとて、皆に頼って、支えてもらって、今がある。
ヨキは『人からしてもらって嬉しかったこと』を、君や他の皆へ同じように返しているだけなのさ」

そして、アイスが甘い、と口にする童男に、ぱちくりと瞬き。
その言葉に、自分まで妙に嬉しくなって。

「美味いだろう?
『仲間』と一緒に食べれば、美味しさもひとしおだ」

少しずつ食べ進めていたキーマカレーも、最後の一口。
食べ終えると飲み物で喉を潤し、ごちそうさま、と手を合わせた。

「ヨキの方も美味かった。これでまた頑張ろうって思えるよ」

持流 童男 > 「うん・・うん・・『仲間』と一緒に食べるアイスって・・・こんなに美味しかったのか・・・!!」
そう涙を拭って笑ってヨキさんに笑いかける

そして、コーヒーの苦味を確認して飲み干して、こちらもごちそうさまをする

「うん、僕もこれでまた頑張ろうと思えた、けど、未だ頼りないけどね」
すこしだけ笑ってから

「だからこれからも仲間に頼るよ」
そうヨキさんにしっかりといった

ヨキ > 「この島には、他にも美味しいものがたくさんある。
ヨキ以外にも仲間と友人を増やして、いっぱいいっぱい味わっていってくれたまえ。

思い出を積み重ねてこそ、ヒーローは少しずつ強くなってゆくものだからね」

アイスやコーヒーを味わう童男の様子を、穏やかに見守る。
彼が完食するのを見届けると、鞄から名刺を一枚取り出して。

「ああ。わからないとき、不安なとき、足が竦みそうなとき。
いつでもヨキを頼ってきてくれ。

食事を一緒に食べる仲間が欲しいときだなんて、誘ってくれれば速攻で駆け付けるから」

冗談めかして笑う。
童男に差し出した名刺には、ヨキの電話番号やアドレスなどの連絡先が書かれている。

「君と出会った今日のことを、日記に書き残しておかなくてはね。
君の異能に負けないように、何度だって君を思い出せるように」

持流 童男 > 「うん・・!ありがとう・・・!ありがとう・・!本当に・・・恵まれすぎてる!僕は」

そう言ってから、噛みしめるように感謝を述べてから
アドレスや、連絡先が書かれていたものを受け取って

「うん・・・思い出を積み重ねるよ・・!」

「・・ヨキ殿、今日はありがとう。だからこれからも、頼らせてもらうよ」
そう笑ってから、ヨキさんの伝票をもらおうとする。自分のと一緒に払うきだ!

ヨキ > 「――あはッ、これはこれは!」

礼を重ね、二人分の伝票を手に取る童男に、思わず大笑い。

「君の厚意を、無下には出来ないね。
そうしたら次は、ヨキがご馳走する番だな。

何か嬉しいことがあったとき、目標に一歩近付けたとき、ヨキをまた食事に誘って。
そのときはきっと、ヨキがとっておきをご馳走するから」

両手を合わせて、ご馳走様です、と深々とお辞儀。
年齢が近い『仲間』が出来たことに、ヨキもまた嬉しそうだった。

「どういたしまして。
君にはヒーローの資質と、とてつもない伸びしろがある。
焦らず、じっくりと成長してゆくことだ。その方が、最終的には大きく育つからね。
人間は、何歳からだって学べるものだ」

テーブルを立ち、リュックを背負い直す。仲間を見つめる顔は、爽やかで快い。

持流 童男 > 「まだまだ、至らないけど、まだまだ、だけど、なんとか、英雄らしいことをせずに、僕で、僕自身で越えてみる。成ってみるよ。英雄っていうのは結果らしいから、一生懸命して、結果を出すよ。最高の英雄っていう。ただ独りじゃいけないから」

そう笑い、ヨキさんに笑いかけて

「だから、本当に限界な時は、独りじゃ駄目な時は、頼らせてもらうよ。多分僕独りじゃ限界だと思うし、これは、前にも言われたことなんだけど、なかなか、頼るっていうのが、分からなかったんだ」
そう少しだけヨキさんに笑いかけた。
そしてカフェテラスを二人の伝票を抱えて、会計を済まして行く。すこしだけ胸を晴れるような顔つきになったようなそんな自分がいた気がした。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から持流 童男さんが去りました。
ヨキ > 「ああ。心が折れてしまっては、元も子もない。

……きっと、気のせいではなかろうな。
最初にここで目を合わせたときより、ずっと晴れやかな顔をしているように見える。

それこそ、『ヒーロー』の顔だとも」

それから、童男が不意に零した、二人だけのかすかな囁きに――嬉しそうに、笑って。
何も言葉を発さず、ただ頷きを返すに留めた。

会計が済むと、改めて帽子を脱いで礼を告げる。
それぞれ異なる道へ別れた後も、ヨキの足取りは明るく、軽やかだった。

ご案内:「カフェテラス「橘」」からヨキさんが去りました。