2021/10/30 のログ
ご案内:「カフェテラス「橘」」に幣美奈穂さんが現れました。
幣美奈穂 >  
はろうぃん本番の前日。
様々な怪異溢れる(ただし、怪異とは思えないぐらいただの人っぽい生気ある怪異も多い)中、
その渦中で起こる諍いや騒音などの取り締まりや、予防などの為の巡回に人手がとられ。
夜間の騒音に対しての夜勤任務も増えている期間。
さらに、『予告』にあったように幽霊の数が例年より増しており、それによる霊傷やポルターガイスト、
はたまた住宅地での高度違反や、壁を抜けられると家宅不法侵入の霊被害の増加。
それに加え、美奈穂は存じ上げていないのですけど、不法組織とか誘拐とかの抗争ごと。
風紀委員たちの多くは、昼夜問わず超過勤務に追われているのです。
彼らの仕事は24時間、休まることはない――。

それはともかくとして。

美奈穂は平日はお昼から定時あがりの、13~17時仕事で。
土曜日曜祝日は基本お休みです!
何か神仏が関わってきたり強大な力を持つ怪異が現れたり、
あるいは《穴》などの封印や結界が破られようとしている・・!
なんて、とっても緊急事態でなければ、時間外のお仕事を任されることはめったにありません。

そんな美奈穂が、カフェテラスのテラス席に座っているのは、お知り合いの方に頼まれたため。
どうにも困った問題があり、目の前の彼女を説得しようというためです。
ですが直近の問題は・・メニュー。何を頼みましょうかしら?

「えとえと・・お飲み物はクリーム抹茶ラテ・・あっ、柚子蜂蜜茶も美味しそう・・」

う~んう~ん、悩みます。
テーブルで向かい合った彼女はささっとメニューを見て無言でメニューを指さします。
珈琲、それもお砂糖もミルクもなし。・・大人な感じです。
美奈穂はケーキも頼みたいのですけれど。

幣美奈穂 >  
悩みに悩みまして、ショコラパウダー付きのクリーム抹茶ラテと、
フルーツとクリームが乗った限定パンプキンパイにします。
はろうぃん期間だけの特別ケーキだそうです。
15分ほどかかって、えとねえとねと、ウェイトレスさんに注文。
ふぃ~、やりきった気分です。

既に運ばれていた珈琲のカップを優雅に傾ける目の前の彼女。

「えと、あの。帰ってきて欲しいって言っておりますわ。
 お相手のかたも、行くところきまったらぽいされますわ。
 だって、お相手の方、やり手ですけど。まだ行くところ決まってないのでしょう?」

なんとなく上目遣いになりながら、お話します。
つんっとした感じ、あっ、これ、目を合わして貰えてませんと感じます。

「一緒にいくのは難しい、選んでもらえるのは難しいと思いますの。
 だって、あなたは電気とかだめでしょう?」

と、話している所で相席を頼まれます。
4人席ですから。
はろうぃんで、常よりも人や人?が多いので、お店もいっぱいです。
お隣の席にはミイラ男の方、もう片方には縦長の木製の大きな仮面を被った槍を持った方。
ぺこりと挨拶を頂いたので返すと、彼らは彼らでなんかの言語で話します。
『んごんごっ』『んばばっ』
どうも、昨今の政治における怪異経済についてうんたらかんたらと、なんか難しいお話のようです。
ニュアンス的にそう感じます。

「もうずっと、あの子と一緒にやってきてたのですから。
 今から、お空も飛べない、魔法に関係しないお仕事とか。
 できますの?」

美奈穂は美奈穂で、向かい側の彼女――魔女の箒を説得です。

幣美奈穂 >  
発端は数日前。
新しいスマホを買い替えに家電量販店を訪れた、とんがり帽子の魔女。
外見は美奈穂と変わらないぐらいですが、年齢は3桁の魔女です。
そんな魔女がスマホの値段に、悩んでいる時。
彼女、そう、魔女の箒さんは出会ったのです。
最新のスリム型の掃除機な彼に。
魔女の影響か、意識を持った魔道具となった魔女の箒さん、性質は女性です。
数十年魔女と共にした魔女の箒、それは初めての恋。

スマホを買いたい魔女と、最新掃除機に恋をした魔女の箒。
お財布的な理由で喧嘩になり、そして飛び出した魔女の箒さんです。
文字通り飛んでです。

「魔女さんの家、電気通ってないって聞いてます。
 ぴこぴこ(携帯電話)も太陽の力と魔法の力で充電してるって・・」

トレンディーな魔女なら街中で、マンションなんかにも住んでますけど。
ロシアのツンドラからやってきた彼女が住んでいるのは、
転移荒野の奥にある、大木を利用した木造建築・・成長バオバブの木魔築。
あそこまで電線を伸ばしてくれたりする電力会社さんも、工事をする業者さんも、
そんな方は流石にいません。
いえ、探せばたぶん、常世島にはいるでしょうけど。

「だから、買って帰れないですし。
 でも、その掃除機さんを買われる方が、魔女の箒さんも雇うのは・・」

見た目も、古い自然木を使った少し曲がりくねった古い箒。
骨董屋でも買い取って貰えるかどうかです。

幣美奈穂 >  
魔女と口を利かない、いえ、そもそも口がない箒です。
飛び出して、魔女と会おうとしないので、その間をなのです。
ふわふわとした勘で探し、商店街の猫だまりで黄昏ているのを見つけ。
ここでお話をすることにしたのは、ついさっきの話です。

気になるのは、魔女の箒さん向こうの4人席。
眼鏡を掛けた男性と、相席になっている神父さんと小悪魔さん、そしてカブ頭さん。
別々に来ていたので、まったく見知らぬ4人みたいで、なんとも気まずそうな雰囲気です。

「だから、今回はせーちゃんのところに。一度戻って。
 それからどうするか話し合ったらいいと思いますの・・」

あっ!、抹茶ラテとパンプキンパイ、わたくしです!
ちょうどやってきました。
あむりっ、くぴくぴっ、幸せです。
少し食べて、はふぅと落ち着きます。

幣美奈穂 >  
「もうすぐ常世祭もありますし。
その時に骨董市に、魔女さんとご一緒に出掛けられたら・・」

目の前の箒さんに話しかけます。
身じろぎせず、真摯に聞いてくださっているご様子――。
ぺしりっ。
頭を急に叩かれました。
びっくりしましたけど、よく見れば話しかけていたのは、
お隣の席の『んばばっ』な仮面の男性の槍でした。
槍が倒れかけて、魔女の箒さんの椅子によりかかっていたのです。

「あぁぁっ、ごめんなさい!
 ちょっと柄がまっすぐになっちゃったのかと勘違いを!」

箒さんをなだめます。
うぅ、メニュー、このスペシャルコーヒーゼリーをこちらの魔女の箒さんに・・!
ふぅ、ブランデーを垂らすポット付きで許して貰えます。
年齢制限があるオプションですが・・魔女の箒さん、20年越えてますから大丈夫でしょう。

向こうの席、眼鏡を掛けた男性が、お店を出るのか。
すうっと横の神父さんの身体を抜けていきます。
幽霊さんです。
怪異4人の中で、怪異っぽくなく人の生気溢れる感じな怪異さんは、
神父さんと小悪魔さんです。

幣美奈穂 >  
落ち着くためにパイをぱくりっに、抹茶ラテをくぴぴっ。
残念ながら、魔女の箒さんが一目惚れしたという、最新スリム掃除機。
美奈穂は見に行くことが出来ません。
家電量販店の中に入ると、どれだけ被害を出すか判らないからです。

結局、一度一緒に魔女さんに会う、ということで。
一緒にお店を出る美奈穂です。
魔女さん、今夜はオールナイトでムキムキメンズとフォォーッ!とか言っておりましたが。
どこら辺におられるのでしょうか・・。

ご案内:「カフェテラス「橘」」から幣美奈穂さんが去りました。