2021/12/24 のログ
■シャンティ > 「……あ、ら?」
『少年は宇治抹茶ラテの乗ったトレイを持って、店内で立ち尽くしていた。空いた席を求め、視線を右へ左へ移していく。そして、女の方へ、意を決して歩み寄る』
小さく、謳うように読み上げる。
「……ふふ。席、空いて、ない、もの、ねぇ……どう、ぞぉ……?」
にこやかに、少年を迎え入れる。会ったことはないが、記憶の片隅には残っている存在。
「災、難……ね、ぇ……? この、時間、は……混む、の、よぉ……テラス、なら……まだ、いけ、る、かも……しれ、ない、けれ、どぉ……あら、だめ、そう、ねぇ……?」
寒空の下だと言うのに、テラスも人がそれなりに犇めいていた。
■霧島 孝介 > 「…?」
この男、眼鏡を付けなければいけない程視力が悪い代わりに耳は結構良い。
僅かに女性の方から聞こえた詩。抹茶ラテ、空いた席、女の方へ。
どういうことだ?まるで自分の…
「あ、す、すいません…」
と、にこやかに迎え入れてもらえれば、ぺこぺこと頭を下げながら
トレイをカウンターにおいて、チラッと女性の方を見る。
褐色肌に銀髪。そして顔が良い。どこかで見たような…確か先輩の…
「!、あ、はは…そう、ですねぇ…」
と考えていれば声を掛けられてビクッと肩を跳ねさせる。
自分もテラス席の方を見ながら、そのように返す。
初対面の美人に話しかけられるのは相変わらずなれずに、どもりながら、視線を合わせられずにモジモジとする
■シャンティ > 「ふふ。謝、らなく、て……いい、の、よぉ……? こう、いう……時、は……譲り、合い……と、いう、もの、よ……ね?」
くすくすと微笑む。どうやら、刺激は向こうからやってきてくれたようだ。
「あ、ら……飲み、もの、だ、けぇ……? オトコノコ、だ、し……なに、か……食べ、たり、するの、かと……思った、けれ、どぉ……?」
相手の手元を確認して、口にする。
偏見といえば偏見である。そうはいっても身体機能の差は事実存在するので、的外れでもないだろう。
「此処……結構、色々、ある、から……ふふ。試す、のも……悪く、ない、わ、よぉ……?」
くすり、と笑う
■霧島 孝介 > 「あ、そ、そうですか…すいません…」
初対面の年上相手には謝るのが癖になっているせいか
謝らなくていいと言われれば余計謝ってしまう。
目の前の女性のように、なんだか掴み処の無い人には特に、だ。悪癖である。
「え!?あ、は、はい…なんだかここの宇治抹茶ラテが美味しいって聞いたので…」
自分も手元に視線を移して、宇治抹茶ラテを持ってそう返す。
何だろう。美人なお姉さんの口から『オトコノコ』という単語が出てくるとドキッとする。
しかし、確かにお腹は空いているような気もするし、何か頼むのも悪くない。
「え…と、じゃあ、お姉さんのおすすめとか…何ですか?」
とはいえ、何があるのかわからない。
ならば、お姉さんのおすすめなんかあればそれを食べようかと考えて
どんなメニューがあるのか聞いてみたりする。
■シャンティ > 「ほぉ、ら……ま、た……謝った、わ、ね? だ、め……よぉ……?」
くすくすと笑いながら、腕を隣に伸ばし……しなやかな人差し指を、少年の鼻先につきつける。
彼の性格か、性質か……いずれかは判然としないが、ひょっとしたらまた謝るかも知れない。
「あぁ……宇治、抹茶、ラテ――ね? 確か、に……おい、しい、わ、よ、ねぇ……お茶、すき、な、の? ふふ。誰、から……聞いた、か……しら、ない、けれ、どぉ……悪く、ない、選択……ね?」
女は、人間観察の都合上、この店舗を利用することはそれなりにある。そこまで食に興味があるわけでもないが、流石にいきつけていればそれなりの知識は持つことになる。
「ん……そう、ねぇ……せっかく、だし……ラテ、に……合う、もの、の方、が……いい、の、かしら……ああ、それ、とも……いっぱい、食べる、感じ、の……? それに、も……よる、わ、ねぇ……」
不自然ではない程度に、視線、というよりは、顔を向け……相手の様子を見るかのような仕草
■霧島 孝介 > 「あ、はい…すみま…っ!、は、はい…!」
しなやかな人差し指が近付き、ドキッとしつつ、謝りそうになるがなんとか堪えて
良く謝る癖は以前にも年上の女性に注意されたことがある。
また、謝ってしまいそうになるがハッとして、踏みとどまる。
「お茶…そうですね、最近抹茶の良さに気付いて…
えっと、お姉さんはどういうの飲んだりするん…ですか?」
手に持っているラテを一口飲んで、そう返す。
泡の中の液体はまろやかでクリーミー。仄かに甘く、温かくてこの季節にはぴったりだろう。
そして、目の前の女性はどんなものを飲んでいるのかと、頑張って話を展開してみる。
「ど、どうしましょう…
…とりあえず、いっぱい食べる感じの方で…」
せっかくだからここでご飯を済ませてしまおうと考えて
ラテに合うものだと範囲が狭まってしまうと思い、いっぱい食べる方を選んで
■シャンティ > 「ふふ。よく、できま、したぁ……次、は……代わり、の、言葉……用意、する、とぉ……いい、か、も、しれない、わ、ね?」
慌てる少年の様子に、くすくすと笑いながら指先を目の前で小さく回す。特に意味をもたせてはいないが、勝手に解釈される分には自由だ。
「ん……私? 私、は……そぅ、ねぇ……色々、飲む、けれ、どぉ……結局、チャイ、に、戻って、しま、う、わ……ね、ぇ?」
通えば通うだけ機会は増える。その度に同じものというのも味気ないので、色々なものを試しはした。それでも、なんとなく戻ってきてしまう一品、というものはある。
それが、チャイ。簡単に言ってしまえば、香辛料入りのミルクティーである。
「ん……そう、ねぇ……パスタ、とか……もう、少し……重く、したい、な、ら……ドリア、とか、もぉ……いい、かしら、ねぇ……? シンプル、に……カレー、とか、も……ある、けれ、どぉ……あぁ、もし、頼む、な、らぁ……ポーク、の、方が、おすすめ……ね?」
少し考えて、答える。パスタもそれなりに種類はある。ドリアはそこまでないので、選択の幅は縮まる。どちらを選ぶのか。もしくは第三のカレーを選ぶのか。地味に興味深くは在る。
■霧島 孝介 > 「は…はい」
代わりの言葉。どういうのが良いのだろうと考えつつ
何故か指先を目の前で小さく回されてしまう。
何か深い意味があるのだろうか?とドキドキしながらそれを目で追う。トンボかな?俺は
「チャイ?」
チャイって何だっけ?とスマホを取り出して検索する。
香辛料入りのミルクティーと出てきた。
見た目に似合わず、刺激的なのが好きなんだろうと意外そうな顔でお姉さんの顔を見て
「パスタ、ドリア…カレーかぁ…うーん
…わかりました。注文してきます!」
お姉さんのアドバイスを受けて、数秒間、顎に手を添えて考えた後に
決まったといった様子で席を立ち、注文カウンターまで行く。
数分後、トレイを持って席へと戻ってくる。
トレイの上には陶器製の皿に敷き詰められたドリア。
量はちょっと多く、ソースが香ばしい匂いを放つ。
抹茶ラテのトレイと重ねながら、それを目の前にしてスプーンを持つ。
■シャンティ > 「ふふ……お砂糖、たぁ……っぷり、なの、も、いい、わ、よぉ……?」
その場、その人にもよるがだいたい甘く、そして刺激的に作られることは多い。たまに、生姜そのものを入れることまで……流石にカフェではそこまで刺激的なことはないが。
「あら、いって、らっしゃ、ぃ……?」
バタバタと少年が追加に走っていく。向こうで、何が起きているかは……普通なら、声など届きもしないが。彼女には"見える"。けれど、あえてそれは視線から外しておく。
「ん……ふふ。ソース、の……良い、匂い……ドリア、に……した、の……ねぇ? ふふ。いっぱい、食べ、て、ね?」
別に女が選んだわけでも、注文したわけでもない。けれど、なんとなく。人が美味しくものを食べる姿は……見ている分には悪くない。
「私、は……これ、で……十分、だか、ら……」
そう言って持ち上げるのは、薄茶色の液体で満たされたカップ。件のチャイである。
■霧島 孝介 > 「その時によるって感じ、なんですね…」
自分はカフェに来たら甘いものばかり飲んでいる気がして
お姉さんが言うようなチャイとかも、頼んでみても良いかなと考える。
次回、此処に来たら頼んでみようと腕を組んで決意する
「はい、何か美味しそうだったので!
…っいただき、ます…」
気分的に米だったが、カレーはちょっと違う気がして
それならドリアだ!というので注文してきたようだ。
いっぱい食べてね、と言われたら、なんだか手料理を振舞われてる気分になって
ちょっとだけ恥ずかしい気分になる
「…そ、そうですか?」
クリームと米飯を混ぜて、ぱくっと一口食べながら聞いてみる。
件のチャイを持ち上げ、示されればそれから漂ってくる匂いを嗅いでみて
僅かにピリッとしたスパイシーな香りがして、新鮮な匂いに目を丸くする。
■シャンティ > 「ふふ。好み、も……ある、か、らぁ……本場、だ、と……結構、あま、く……する、け、ど……ね? ふふ。ああ――」
ふと、思いついたように
「君、は……あ、まぁ、いの……好き? 」
顔を寄せて、尋ねる
「ふふ……人、が……食事、して、る、ところ……見る、の……嫌い、じゃ、ない、の……よ。オトコノコ、は……結構、元気、に……いっぱぁ、い……食べ、たり、する、か、ら……尚更……ね? ごめ、んな、さい、ねぇ……? ゆっく、り……見守、ら、せて……もらう、か、ら……」
くすくすと笑いながら、ゆったりと座り直して様子を見守るようにする。
「あぁ……勧め、てしまった、か、ら……お口、に……あわな、けれ、ば……ごめん、なさい、ねぇ……?」
じっと、様子をうかがう
■霧島 孝介 > 「へぇ~…そうなんですか。飲んでみたいなぁ」
さっき調べたらインドの飲み物と出てきた。
インド料理は辛い物、というイメージが強いが、同時に甘さが売りの料理も沢山ある
そんなことを考えていれば、インド料理が食べたくなってきた。カレー注文すればよかったと後悔してれば
「っ!!?……は、はい…!」
急に造形の良い顔が接近してきて、顔を赤くする。
女性特有の甘い匂いと、チャイのピリっとしたスパイシーな匂いが混ざり、漂ってきて
息を呑みながら、肯定する。
「…あの、えっと、『そういうの』は…こう、好きな人にやった方が…いいと思います」
恐らく自分はからかわれているのだろうと思いつつ
顔を赤くしながら、くすくす笑うお姉さんに弱りながらもドリアをパクパクと食べる
ドキドキしていたが、ドリアの味に意識が持っていかれる
「いや、とっても美味しいです!こう、クリーミーというか、味がしっかりしているというか…!」
ドリアの味に舌鼓しながら、そのように返す。
この少年、食レポはてんでダメ。ドリアのおいしさを上手く伝えられないが
とりあえず、美味しい事だけは伝わっただろうか
■シャンティ > 「あ、ら……あ、まぁい、の……苦手、かし、らぁ……?」
くすくすと笑いながら、顔を離す。顔を赤くした少年の慌てる様子が見て取れる。とても、とても――美味しい。
「あ、らぁ……『そういうの』……って、なぁに、かし、らぁ……?」
くすくすと笑う。慌てる姿が、逃避して食事をする姿が、とても可愛らしい。
「ふふ……美味しい、な、ら……よか、った、わぁ……?」
食レポの中身は、さほど重要ではない。語彙を尽くしたところで、美味しさが伝わるかどうかはまた別の話だ。むしろ、態度や情熱、のほうが大事、とも言える。
■霧島 孝介 > 「いや、好き…ですけど、えっと、その…」
なんだこの人は、何なんだ!?
初対面なのにやたらとぐいぐい来られているような気がして困惑する
いや、確かに自分から隣に座ったけど!こんなことになるとは思わず目が回って
「いや、だから…もう、なんでもないです…!」
くすくすと笑われて、詳細を聞かれれば口ごもる。
こういう人には敵わない、早々に悟って、説明するのをあきらめる。
というより、言葉に出して説明するのが恥ずかしいのだ
「は、はい!
……えっと、ここによく来るんですか?」
目をキラキラさせながら、ドリアを食べる。
そして、お姉さんによくここに来るのかと聞いてみる。
おすすめメニューをすぐに教えてくれたり、今までの口ぶりから常連であることは何となくわかったが
この辺に住んでいる人なのだろうか?という意味合いも含めてちょっと問いかけてみて
■シャンティ > 「ふふ……」
さて、少し虐めすぎただろうか……と女は考える。あまりやりすぎても良くはない。ゆったりと構えて、間を取る。少し落ち着いたのか、少年からの問い。
「ああ、此処に……? そう、ねぇ……毎日、とか……では、ない、けれ、どぉ……それ、なり、に、は……来る、か、しらぁ……ほら、こ、こ……ふふ。外、見える、で、しょう? 私、こう、して……外、見る、の……好き、なの、よぉ」
其処から見えるのは、学生街の街並み。けして、美しい景色、というわけではない。どちらかといえば、人がせかせかと歩きすぎていく、都会を切り取ったような風景。なんの変哲もない、日常、ともいえる。
「来る、なら……大体、此処、に……いる、わ、ねぇ……? ふふ。それ? 知りたい、の……は?」
くすくすと笑いかけた。
■霧島 孝介 > 「何ですか…もう」
顔が赤いまま、落ち着こうとして息を吐く。
自分の方が体は大きいのに、目の前の女性には勝てないような気がする。
なんとか顔色を元に戻せば、質問の返答が来て目を丸くする。
「外…は確かに見えますけど…
えっと、珍しいですかね。『これ』」
窓から見える景色を自分も確認し、顔を顰める。
確かに外の景色は見えるが、夜景や海の景色とかではない普通の学生街の街並み。
人がせかせかと歩いていく様子がそんなに珍しいのかと、指差ししながら問いかけて。
「え、いや、えっと…そ、そんなつもりは…!」
くすくすと笑われ、自分の問いかけの真意を問われれば
顔を赤くしつつ、手を横に振って否定する。
そうだ。初対面なのに住んでる場所を聞くなんてセクハラだよ!と、思考して、頭を抱えて顔を赤みを取ろうとする
■シャンティ > 「そう、ね……ふふ。珍し、く……は、ない、かも……しれ、ない、わ、ねぇ……」
こちらも外の様子を"見る"。そこには、言われた通り何も珍しいものはない。
「けれ、ど……そう、ねぇ……それ、でも……色々、見える、もの、は……ある、わぁ。それ、にぃ……そう、いう……当たり、前……だか、ら……いい、ことも、あるの、よ?」
人の生き様を見るとすれば、当たり前の姿が一番いい。そこにこそ、一番の"生"があるのだから。
「あ、ら……ふふ。いい、の、よぉ……なん、なら……名前、も……聞く? 私、シャンティ……ね?」
くすくすと笑いつつ名乗る。
■霧島 孝介 > 「…そういうもんなんですかね…?」
ドリアをモグモグと食べながら、ポカンとして
恐らく、この女性は自分とは別の何かに注目しているのだろう。
当たり前の中にある何か、普段は気付かない何かに目を向けているのだろうが…
自分にはその感性がイマイチわからずに女性の方に目を移す
虚ろな瞳で窓の外を見る横顔はミステリアスな雰囲気がして
自身とは違う生き方をしていることを実感する。
「すいません…
あ、えっと…!お、俺は…き、霧島 孝介。
2年生です…はい」
その顔を見ていたら自己紹介が飛んできて、動揺。
しかし、動揺しつつもしっかりとこちらも自己紹介を返して、バッと窓の外に目を移す。
■シャンティ > 「ふふ。そう、よ。といって、も……これ、は、私、の……趣味、みた、い……な、もの、だ、しぃ……あま、り、わから、なくて、も……仕方、ない、わ、ね?」
別に、理解されなくてもいい。される意味も……おそらくはあまりない。趣味、などというものはそんなものだろう、と女は思う。
「2年……ふふ、後輩、さん……ね? 孝介、くん……よろ、しく、ね……?」
にこやかに返事を返す。
「あぁ……話し、こん、じゃった、わ、ねぇ……ごめん、なさぃ、ねぇ……? 余分、な……時間、とら、せて、しまって…… 平気、だった、かし、らぁ……? つい、ね……人、を……読む、の、は……楽し、い……か、ら」
くすり、と笑う
「よか、った、ら……懲り、ず、に……また、オハナシ……して、ね?」
■霧島 孝介 > 「ま、まぁ…人の趣味は色々ありますしね…」
自分にはあまり理解できない趣味ではあるが、それを気持ち悪いなどとは思わず
そんな趣味もあるのか、程度に認識して、腕を組んでうんうんと納得する。
「あ、えっと…3年生の、先輩…でしたか?
よ、よろしくお願いします…!」
後輩さんっと言われれば、目の前の女性が先輩であると認識して
イメージ通りだ。と納得しつつ、ぺこりと頭を下げる。
「あ、いえいえ、俺も楽しかったですし、余分だなんてとんでもない…!
人を…読む?」
ごめんなさいと謝罪されれば、手を横に振って、楽しかったとフォローを入れる。
その後の意味深な言葉には首を傾げて
「懲りずに…って使い方合ってます?
えっと、俺の方こそ、お話よろしく…です?」
■シャンティ > 「ふふ……楽し、かった?それ、な、ら。ごめ、んな、さい、じゃ、なく、て……あ、り、が、と、う……ね?」
くすくすと笑い続けながら、それでも礼を述べる。
「ん……そう、ねえ……孝介、くん、が。失敗、だと、思って、なけれ、ば……使い方、違う、かも、ね?それ、なら……喜ばしい、わ、ね?」
懲りずに。要するに、以前失敗したことをさらに繰り返して行う時の言葉。言われてみれば、ふさわしい言葉ではなかったかも知れない。一本取られた、というものであろうか。
「さ、て……それ、じゃ、あ……そろそ、ろ……いい、時間、だ、し……私、は……お先、に……失礼、させ、て、いただ、く、わ、ねぇ……?孝介、くん、お元気、で……ね? 無理、は……し、ない、よう、に……」
くすり、と微笑んだまま、小さく手をふって。その場を後にしようとする
■霧島 孝介 > 「え、えぇ…ですね
ど、どういたしまして?」
終始掴みどころがないというか、ふわふわしている雰囲気の彼女に
困惑しつつも、礼に対しての返答を首を傾げながらしてみて
「失敗だなんてそんな!?
というより、こんな混んでる中でシャンティさんの隣に座れたのは幸運というか…成功?みたいな…」
彼女が自分の事を下げるような発言をしていれば
自分にとってはむしろ幸運と言わんばかりに言葉を紡ぐ
しかし、異性を褒めるというシチュエーションは何だか恥ずかしくて、ついついタジタジになってしまう。
「あ、は、はい…お疲れさまでした。
シャンティさんこそ、お元気で!
………ありがとうございました」
席を立つ彼女の方を向いて、ぺこりと頭を下げる。
こちらも小さく手を振って、その場を後にする彼女を見送る。
『無理をしないように』、という言葉に数秒遅れて、感謝を述べれば、少し複雑な気分のまま、窓の外を歩く彼女の姿を見つめた―――
ご案内:「カフェテラス「橘」」からシャンティさんが去りました。
ご案内:「カフェテラス「橘」」から霧島 孝介さんが去りました。